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ショコラの接吻
02 ー 黄金のもなか
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調理に取り掛かる前に、しなければならないことがある。この辺りには、龍脈が流れているのだ。しばらく統括の神やルシリューリクに供え物を届けていないので、ここで一気に料理やスイーツを作っておきたい。
誠はアレクセイが戻ってくるのを待って、裏手の邸が誰なのかを確認した。
邸は建っているが空き家だそうなので、誠は鉄扇をトン、と床に立ててから少しだけ気を流した。ミョート村のように、変に滞っていたりしていないので、すぐに終わる。ちょちょいと流れを厨房の下に引き寄せるだけで終了だ。
アレクセイは静かにしてくれていたのかと思ったが、誠に見惚れていただけのようだ。どうやら龍玉のおかげで、誠の神気の流れがほんの少しだけ見えたという。
「綺麗だった…」
アレクセイはまだ先程の神聖な空気に飲まれているのか、そっと誠の頬に触れてから唇に口付けた。
「ふふっ」
何とも照れくさい。誠は思わず笑うと、作業を開始した。
皆に配る分や売る分はアレクセイに手伝ってもらうが、供え物となると誠自らが作らなければならない。
それに、昼食と夕飯のこともある。シュナイツァーは、数日のことなので誰かに食事を買って来てもらうと言っていたが、そんなことを許す誠ではない。
一宿一飯の恩という言葉がある。誠はアレクセイを味方に付け、滞在中の食事を作る権利を勝ち取っていた。
「アレクセイ、先に昼ご飯の準備、お願いできる?」
「了解した。昼は何にするんだ?」
「んー…メインは牛肉のステーキで、豆のスープとサラダにしようかなって。どう?」
「良いと思うぞ。マコトの料理は、何でも美味いからな」
綺麗に笑うアレクセイは、楽しそうに尾を揺らした。
牛肉はアレクセイに任せることにする。虎の巻を開いてスパイスなどの分量を伝えながら、誠はスープやサラダを作った。
メインの肉料理は、メキシコ料理であるカルネ・アサーダにした。これなら適度にスパイスも使うし、王都の主流から外れた料理を出しても違和感を感じないだろうとの考えだ。
この料理は、オレンジなどの柑橘系の果実とライムの爽やかな香りが特徴だ。彼らの歳を考えて、鷹の爪は控えめにした。
そのままでもタコスとしてでも食べられるので、遠野家で作る場合は、各自好きな食べ方をしている。
この邸は主室と食堂だけは大きいそうで、大きめのテーブルに五人が座ってもまだ空間を持て余していた。
フレデリクとしては家族を呼ぶつもりはなかったらしいのだが、ローゼスに「たまには仲間と一緒に皆で食事がしたい」と言われたので、この広さになったのだとシュナウツァーがこっそりと教えてくれた。さすがはショタコン大魔王だ。
誠はワゴンから皿を出して、それぞれの前に置いた。シュナウツァーは自分が給仕をすると言ってくれたが、押しかけたのはこちらだ。それに、アレクセイが作った肉料理を早く食べてもらいたいのもあり、誠は料理人という立場を利用して、席に着いてもらった。
「メインの肉料理は、俺が指示を出してアレクセイが全部作りました。アレクセイの成長を、ぜひ舌で味わってください」
メインをアレクセイに任せたのは、これが狙いだった。
おそらく、アレクセイとフレデリクを子供の頃から見守っていた彼らは、この二人を孫のように思っている。自分達を出迎えたシュナウツァーは、祖父が孫を見るような目をしていた。現に今も、フットマンのブルックリンと庭師のブロンクスは驚きながらも、にこにこと微笑んでいる。
「いやはや…歳はとるもんですな」
「本当に。騎士団で野営を行う時には自炊だと聞きますが、それがここまで…」
二人にそう言われて、アレクセイは照れくさそうに早く食べろと勧めていた。
昼食はどれも三人の口に合ったようだった。やはり一番人気はアレクセイが作ったカルネ・アサーダだ。スープもサラダもシンプルな味付けにしていたが、彼らもあまりスパイス過多の料理が得意ではなかったらしいので、どれも美味しいと言ってもらえた。
「喜んでもらえて、良かったな」
厨房に戻り、食器などを片付けながら誠が言うと、アレクセイは素直に頷いた。ほんのりと染まった頬が、その嬉しさを物語っていた。
「彼ら三人は、俺にとっては祖父のようなものなんだ」
先に夕飯のデザートを作ってしまう。アレクセイに任せたのは、寒天ゼリーだ。寒天は持ってきていたのだが、せっかくなので港街セーヴィルの市場で買ったものを使ってみたい。
海藻と一緒に天草が売られていたが、聞けばセーヴィルではただの海藻として食べているそうだ。天草のままでは勝手が悪いので、誠は時間がある時に洗って乾燥させて使いやすいように加工していた。
寒天に入れるフルーツをアレクセイに選んでもらいながら、誠は話の続きを促した。
「アレクセイのお爺さん達は?」
「ああ、二人共、存命だ。だが、社交シーズン以外は領地に居るからな。普段から遊び相手になってくれたのは、シュナウツァー達だったんだ」
「そうなんだ。優しそうな方達だったもんね」
「ああ。けれど、怒ると怖いんだぞ?」
アレクセイが大袈裟に顔をしかめたので、誠は笑ってしまった。
オーブンで焼いていたタルト台が丁度焼き上がったので、蓋を開ける。重しを取ると、タルト台は綺麗に焼けていた。
アレクセイは誠と一緒になってオーブンの中を覗き込んだが、ゆらゆらと揺らしていた尾の元気がなくなってしまった。何か気になることでもあったのだろうか。誠が聞くと、何でもないと言う。
今は聞くタイミングではないのだろう。
誠は少し気にしながらも、作業を続けた。タルト台を冷ましている間に、違うスイーツに着手する。その間、アレクセイには夕飯の仕込みを手伝ってもらうことにした。
アレクセイの態度はもう戻っていたが、やはりどこか元気が無い。尾の揺れが、いつもと違うのだ。
昼食を食べた直後までは普通だったはずだ。態度が違ったのは、オーブンを開けた直後だ。
タルトの匂いが体に合わないということではないだろう。嫌いな匂いなら、尾はそこまで揺れるはずがない。今まで見てきたので、それくらいは分かる。
「マコト?どうしたんだ」
考えるあまり、手が止まっていたようだ。誠はアレクセイに笑顔を見せた。
「ごめんごめん。飾り付けのこと考えてたんだ。…なあ、アレクセイ。今晩、教会に行くの付き合ってくんねぇかな」
「ああ、別にかまわないが…。神殿じゃなくて良いのか?」
「うーん…神殿でも教会でも、どっちでも良いかな」
どっちにしろ、創造神であるルシリューリクを祀っているし、どちらに供えてもルシリューリクに届くので、誠としてはどちらでも問題無い。信者に対してひらかれているので、入りやすいのは教会というだけだ。
「そうなのか。だったら、ここから近い教会にするか。夜のデートだな」
アレクセイのその言葉に、誠はフフ、と笑った。
誠はアレクセイが戻ってくるのを待って、裏手の邸が誰なのかを確認した。
邸は建っているが空き家だそうなので、誠は鉄扇をトン、と床に立ててから少しだけ気を流した。ミョート村のように、変に滞っていたりしていないので、すぐに終わる。ちょちょいと流れを厨房の下に引き寄せるだけで終了だ。
アレクセイは静かにしてくれていたのかと思ったが、誠に見惚れていただけのようだ。どうやら龍玉のおかげで、誠の神気の流れがほんの少しだけ見えたという。
「綺麗だった…」
アレクセイはまだ先程の神聖な空気に飲まれているのか、そっと誠の頬に触れてから唇に口付けた。
「ふふっ」
何とも照れくさい。誠は思わず笑うと、作業を開始した。
皆に配る分や売る分はアレクセイに手伝ってもらうが、供え物となると誠自らが作らなければならない。
それに、昼食と夕飯のこともある。シュナイツァーは、数日のことなので誰かに食事を買って来てもらうと言っていたが、そんなことを許す誠ではない。
一宿一飯の恩という言葉がある。誠はアレクセイを味方に付け、滞在中の食事を作る権利を勝ち取っていた。
「アレクセイ、先に昼ご飯の準備、お願いできる?」
「了解した。昼は何にするんだ?」
「んー…メインは牛肉のステーキで、豆のスープとサラダにしようかなって。どう?」
「良いと思うぞ。マコトの料理は、何でも美味いからな」
綺麗に笑うアレクセイは、楽しそうに尾を揺らした。
牛肉はアレクセイに任せることにする。虎の巻を開いてスパイスなどの分量を伝えながら、誠はスープやサラダを作った。
メインの肉料理は、メキシコ料理であるカルネ・アサーダにした。これなら適度にスパイスも使うし、王都の主流から外れた料理を出しても違和感を感じないだろうとの考えだ。
この料理は、オレンジなどの柑橘系の果実とライムの爽やかな香りが特徴だ。彼らの歳を考えて、鷹の爪は控えめにした。
そのままでもタコスとしてでも食べられるので、遠野家で作る場合は、各自好きな食べ方をしている。
この邸は主室と食堂だけは大きいそうで、大きめのテーブルに五人が座ってもまだ空間を持て余していた。
フレデリクとしては家族を呼ぶつもりはなかったらしいのだが、ローゼスに「たまには仲間と一緒に皆で食事がしたい」と言われたので、この広さになったのだとシュナウツァーがこっそりと教えてくれた。さすがはショタコン大魔王だ。
誠はワゴンから皿を出して、それぞれの前に置いた。シュナウツァーは自分が給仕をすると言ってくれたが、押しかけたのはこちらだ。それに、アレクセイが作った肉料理を早く食べてもらいたいのもあり、誠は料理人という立場を利用して、席に着いてもらった。
「メインの肉料理は、俺が指示を出してアレクセイが全部作りました。アレクセイの成長を、ぜひ舌で味わってください」
メインをアレクセイに任せたのは、これが狙いだった。
おそらく、アレクセイとフレデリクを子供の頃から見守っていた彼らは、この二人を孫のように思っている。自分達を出迎えたシュナウツァーは、祖父が孫を見るような目をしていた。現に今も、フットマンのブルックリンと庭師のブロンクスは驚きながらも、にこにこと微笑んでいる。
「いやはや…歳はとるもんですな」
「本当に。騎士団で野営を行う時には自炊だと聞きますが、それがここまで…」
二人にそう言われて、アレクセイは照れくさそうに早く食べろと勧めていた。
昼食はどれも三人の口に合ったようだった。やはり一番人気はアレクセイが作ったカルネ・アサーダだ。スープもサラダもシンプルな味付けにしていたが、彼らもあまりスパイス過多の料理が得意ではなかったらしいので、どれも美味しいと言ってもらえた。
「喜んでもらえて、良かったな」
厨房に戻り、食器などを片付けながら誠が言うと、アレクセイは素直に頷いた。ほんのりと染まった頬が、その嬉しさを物語っていた。
「彼ら三人は、俺にとっては祖父のようなものなんだ」
先に夕飯のデザートを作ってしまう。アレクセイに任せたのは、寒天ゼリーだ。寒天は持ってきていたのだが、せっかくなので港街セーヴィルの市場で買ったものを使ってみたい。
海藻と一緒に天草が売られていたが、聞けばセーヴィルではただの海藻として食べているそうだ。天草のままでは勝手が悪いので、誠は時間がある時に洗って乾燥させて使いやすいように加工していた。
寒天に入れるフルーツをアレクセイに選んでもらいながら、誠は話の続きを促した。
「アレクセイのお爺さん達は?」
「ああ、二人共、存命だ。だが、社交シーズン以外は領地に居るからな。普段から遊び相手になってくれたのは、シュナウツァー達だったんだ」
「そうなんだ。優しそうな方達だったもんね」
「ああ。けれど、怒ると怖いんだぞ?」
アレクセイが大袈裟に顔をしかめたので、誠は笑ってしまった。
オーブンで焼いていたタルト台が丁度焼き上がったので、蓋を開ける。重しを取ると、タルト台は綺麗に焼けていた。
アレクセイは誠と一緒になってオーブンの中を覗き込んだが、ゆらゆらと揺らしていた尾の元気がなくなってしまった。何か気になることでもあったのだろうか。誠が聞くと、何でもないと言う。
今は聞くタイミングではないのだろう。
誠は少し気にしながらも、作業を続けた。タルト台を冷ましている間に、違うスイーツに着手する。その間、アレクセイには夕飯の仕込みを手伝ってもらうことにした。
アレクセイの態度はもう戻っていたが、やはりどこか元気が無い。尾の揺れが、いつもと違うのだ。
昼食を食べた直後までは普通だったはずだ。態度が違ったのは、オーブンを開けた直後だ。
タルトの匂いが体に合わないということではないだろう。嫌いな匂いなら、尾はそこまで揺れるはずがない。今まで見てきたので、それくらいは分かる。
「マコト?どうしたんだ」
考えるあまり、手が止まっていたようだ。誠はアレクセイに笑顔を見せた。
「ごめんごめん。飾り付けのこと考えてたんだ。…なあ、アレクセイ。今晩、教会に行くの付き合ってくんねぇかな」
「ああ、別にかまわないが…。神殿じゃなくて良いのか?」
「うーん…神殿でも教会でも、どっちでも良いかな」
どっちにしろ、創造神であるルシリューリクを祀っているし、どちらに供えてもルシリューリクに届くので、誠としてはどちらでも問題無い。信者に対してひらかれているので、入りやすいのは教会というだけだ。
「そうなのか。だったら、ここから近い教会にするか。夜のデートだな」
アレクセイのその言葉に、誠はフフ、と笑った。
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