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第2話 異端者
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「もう、何も手は残されていないのか」
隣国、マルディン王国の国王は病に倒れていた。
しかし、原因はわからずずっと瀉血を繰り返す日々が続いている。
王太子であるサルヴァ・マルディンは父の死を覚悟する他無かった。
素人目にも分かる。父が日に日に弱っている。
宮廷医ですら原因は分からないという。
もう、残された時間はそう多くないはずだ。
「殿下、少々よろしいでしょうか?」
「何だ宰相、急ぎの用か?」
「はい、殿下に見て頂きたいものがございまして」
宰相の手には紙の束が握られていた。
「これを読んで頂けませんか?」
「これは、帝国の医師の論文か?」
「ええ、その通りでございます」
サルヴァはその論文を読んで目を見開いた。
「ここに書かれていることは事実なのか!?」
もし、この論文が事実だとしたら父は治る所か悪化する事になるのではないか。
「作成者の名前を見てください。間違いはないかと存じます」
「エミリア・メディ……そうか彼女が書いたのか……」
サルヴァはその名前を知っていた。
医学界の名門のメディ家の長女。
初代医術局局長を祖父に持ち、史上最年少で医師国家試験に合格した天才。
それだけではない。
まだサルヴァが幼かった時、彼女の祖父に助けられたことがあった。
ブラッド・メディは間違いなく名医だ。
その生涯の最後は医師としての地位も名誉も未来も捨て、目の前で消えかかった命があったら全力で助ける。最強の名医だった。
そんな医師の孫娘の論文なら、無視は出来ない。
「宰相、会いに行くぞ。エミリア・メディ氏に」
「かしこまりました」
サルヴァはエミリアに会いに行く決断を下した。
♢
論文を発表して二週間が経過しようとしていた。
医術ギルドは黙っているわけもなく、エミリアの論文に反抗する論文を発表した。
エミリアは完全に異端者となってしまったのである。
「エミリア、お客様だよ」
「私にですか?」
父がエミリアの書斎に来て知らせてくれた。
「ああ、どうしてもエミリアと直接話したいそうだ」
「分かりました。お会い致します」
「応接間でお待ちいただいている」
エミリアは書斎を出ると応接間へと向かう。
応接間に入ると、綺麗な金髪を短く切り揃えられた青年がいた。
その端正な顔立ちは一瞬女性と見間違えてしまうほどである。
服装や振る舞い、従者を連れていることから高貴な身分であることが察しがつく。
「あなたが、医師のエミリア・メディ殿ですか」
「はい、エミリア・メディと申します」
「お初にお目にかかります。私、マルディン王国王太子、サルヴァ・マルディンと申します。突然の訪問、申し訳ない」
マルディン王国は帝国の隣国である。
そこの王太子は有名人だ。
王太子でありながら、剣の腕は超一流で政治的手腕もある。
そんな国の重要人物が訪ねてくるとは何事だろうか。
「単刀直入に申し上げます。この論文はあなたが書いたもので間違いありませんか?」
王太子が示した論文は私が書いた瀉血についてのものだった。
「はい、私が書いたものに間違いありません」
「そうか。この論文を書いたエミリア氏に頼みたいことがある」
「はい、何でしょうか?」
「一緒にマルディン王国へ来ては頂けないだろうか」
そう言ってサルヴァは頭を下げる。
「頭を上げてください。どういうことですか?」
「無理を承知でお願いしております。しかし、マルディン王の、父の命を救って頂きたいのです」
マルディン王が病に侵されているなどは聞いたことが無かった。
「マルディン王はそんなに深刻な状態なのですか?」
「はい、謎の高熱に倒れてここ数日はろくに食事も出来ていない状態です。それなのに、医師たちは瀉血を行うばかりで」
サルヴァも瀉血に意味がないのではないかという疑惑を持っているのだろう。
「そこに、エミリア氏の論文を拝見しました。これが事実なら父の命は危ない事になります」
「瀉血をしてからのマルディン王の状態はどうでしたか?」
「確かに、一時的には静かに眠っていましたが、どんどん体調は悪くなる一方だと感じています」
一度に大量の血液を抜かれたら誰だって大人しくなるものだろう。
それを回復に向かっているという医師がいるのもまた事実だ。
「でも、なぜ私に? 私は今、異端者と呼ばれて医学界から追放されている身ですよ」
エミリアの発表した論文は薬学界や医学界から問題視されている。
そんな渦中の中にいるエミリアにわざわざ会いに来たのだ。
少し気になる。
「今まで、組織や世界を変えたものは多くいました。しかし、その誰もが最初は異端者だったのです。世界を変えるのはいつだって異端者、違いますか?」
今までの概念を変えるのは最初は異端に映るもの。
サルヴァは分かっているらしい。
「それに、私は昔あなたのお祖父様に命を救われました。私が今、こうして生きているのはお祖父様のおかげなのです。だから、その孫娘であるあなたを信じてみたい」
「そうですか、お祖父様に」
「彼こそ私は最高の名医だと思います。惜しい人を失くしました」
ブラット・メディ、彼の功績は数知れない。
世界の医学を100年は進歩させたと言われている。
「お父様、私行きます。そこに、私の助けを待っている人がいるのなら」
エミリアは決断した。
自分のことを最後の希望として頼ってくれる人がいる。
それ以上の理由が必要だろうか。
「行ってきなさい。私はエミリアの生き方を尊重するよ」
「お父様、ありがとうございます」
早速、隣国へ向かうために準備をする。
「エミリアが遠くに行ってしまうのは、少し寂しいな」
「何言っているんですか、お父様。一生会えないわけじゃないんですから」
マルディン王国は帝国から、一番近い国である。
馬車で飛ばせばそこまでの時間はかからないはずだ。
今はマルディン王の体力を考えて、一刻も早くマルディン王都に向かうべきだ。
もたもたしていたら、手遅れになりかねない。
「まあ、そうだな。向こうでのエミリアの活躍を期待するとしよう」
父は好きなように生きることを許してくれた。
女性の医師というのは、まだ数が多くない。
男性社会の医師という世界を目指すと言った時も、反対しなかった。
「ありがとうございます。必ず、マルディン王を救ってきます」
隣国、マルディン王国の国王は病に倒れていた。
しかし、原因はわからずずっと瀉血を繰り返す日々が続いている。
王太子であるサルヴァ・マルディンは父の死を覚悟する他無かった。
素人目にも分かる。父が日に日に弱っている。
宮廷医ですら原因は分からないという。
もう、残された時間はそう多くないはずだ。
「殿下、少々よろしいでしょうか?」
「何だ宰相、急ぎの用か?」
「はい、殿下に見て頂きたいものがございまして」
宰相の手には紙の束が握られていた。
「これを読んで頂けませんか?」
「これは、帝国の医師の論文か?」
「ええ、その通りでございます」
サルヴァはその論文を読んで目を見開いた。
「ここに書かれていることは事実なのか!?」
もし、この論文が事実だとしたら父は治る所か悪化する事になるのではないか。
「作成者の名前を見てください。間違いはないかと存じます」
「エミリア・メディ……そうか彼女が書いたのか……」
サルヴァはその名前を知っていた。
医学界の名門のメディ家の長女。
初代医術局局長を祖父に持ち、史上最年少で医師国家試験に合格した天才。
それだけではない。
まだサルヴァが幼かった時、彼女の祖父に助けられたことがあった。
ブラッド・メディは間違いなく名医だ。
その生涯の最後は医師としての地位も名誉も未来も捨て、目の前で消えかかった命があったら全力で助ける。最強の名医だった。
そんな医師の孫娘の論文なら、無視は出来ない。
「宰相、会いに行くぞ。エミリア・メディ氏に」
「かしこまりました」
サルヴァはエミリアに会いに行く決断を下した。
♢
論文を発表して二週間が経過しようとしていた。
医術ギルドは黙っているわけもなく、エミリアの論文に反抗する論文を発表した。
エミリアは完全に異端者となってしまったのである。
「エミリア、お客様だよ」
「私にですか?」
父がエミリアの書斎に来て知らせてくれた。
「ああ、どうしてもエミリアと直接話したいそうだ」
「分かりました。お会い致します」
「応接間でお待ちいただいている」
エミリアは書斎を出ると応接間へと向かう。
応接間に入ると、綺麗な金髪を短く切り揃えられた青年がいた。
その端正な顔立ちは一瞬女性と見間違えてしまうほどである。
服装や振る舞い、従者を連れていることから高貴な身分であることが察しがつく。
「あなたが、医師のエミリア・メディ殿ですか」
「はい、エミリア・メディと申します」
「お初にお目にかかります。私、マルディン王国王太子、サルヴァ・マルディンと申します。突然の訪問、申し訳ない」
マルディン王国は帝国の隣国である。
そこの王太子は有名人だ。
王太子でありながら、剣の腕は超一流で政治的手腕もある。
そんな国の重要人物が訪ねてくるとは何事だろうか。
「単刀直入に申し上げます。この論文はあなたが書いたもので間違いありませんか?」
王太子が示した論文は私が書いた瀉血についてのものだった。
「はい、私が書いたものに間違いありません」
「そうか。この論文を書いたエミリア氏に頼みたいことがある」
「はい、何でしょうか?」
「一緒にマルディン王国へ来ては頂けないだろうか」
そう言ってサルヴァは頭を下げる。
「頭を上げてください。どういうことですか?」
「無理を承知でお願いしております。しかし、マルディン王の、父の命を救って頂きたいのです」
マルディン王が病に侵されているなどは聞いたことが無かった。
「マルディン王はそんなに深刻な状態なのですか?」
「はい、謎の高熱に倒れてここ数日はろくに食事も出来ていない状態です。それなのに、医師たちは瀉血を行うばかりで」
サルヴァも瀉血に意味がないのではないかという疑惑を持っているのだろう。
「そこに、エミリア氏の論文を拝見しました。これが事実なら父の命は危ない事になります」
「瀉血をしてからのマルディン王の状態はどうでしたか?」
「確かに、一時的には静かに眠っていましたが、どんどん体調は悪くなる一方だと感じています」
一度に大量の血液を抜かれたら誰だって大人しくなるものだろう。
それを回復に向かっているという医師がいるのもまた事実だ。
「でも、なぜ私に? 私は今、異端者と呼ばれて医学界から追放されている身ですよ」
エミリアの発表した論文は薬学界や医学界から問題視されている。
そんな渦中の中にいるエミリアにわざわざ会いに来たのだ。
少し気になる。
「今まで、組織や世界を変えたものは多くいました。しかし、その誰もが最初は異端者だったのです。世界を変えるのはいつだって異端者、違いますか?」
今までの概念を変えるのは最初は異端に映るもの。
サルヴァは分かっているらしい。
「それに、私は昔あなたのお祖父様に命を救われました。私が今、こうして生きているのはお祖父様のおかげなのです。だから、その孫娘であるあなたを信じてみたい」
「そうですか、お祖父様に」
「彼こそ私は最高の名医だと思います。惜しい人を失くしました」
ブラット・メディ、彼の功績は数知れない。
世界の医学を100年は進歩させたと言われている。
「お父様、私行きます。そこに、私の助けを待っている人がいるのなら」
エミリアは決断した。
自分のことを最後の希望として頼ってくれる人がいる。
それ以上の理由が必要だろうか。
「行ってきなさい。私はエミリアの生き方を尊重するよ」
「お父様、ありがとうございます」
早速、隣国へ向かうために準備をする。
「エミリアが遠くに行ってしまうのは、少し寂しいな」
「何言っているんですか、お父様。一生会えないわけじゃないんですから」
マルディン王国は帝国から、一番近い国である。
馬車で飛ばせばそこまでの時間はかからないはずだ。
今はマルディン王の体力を考えて、一刻も早くマルディン王都に向かうべきだ。
もたもたしていたら、手遅れになりかねない。
「まあ、そうだな。向こうでのエミリアの活躍を期待するとしよう」
父は好きなように生きることを許してくれた。
女性の医師というのは、まだ数が多くない。
男性社会の医師という世界を目指すと言った時も、反対しなかった。
「ありがとうございます。必ず、マルディン王を救ってきます」
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