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第64話 二号店の日常。
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二号店もオープンしてから数ヶ月が経過しようとしていた。
クラリスが店長を務め、経営状況も軌道に乗ってきていた。
今日は御影も二号店の方に出勤していた。
「今日も一日頑張ろうね!」
そう言うと御影は店舗の前に看板を出し、closeからopenに変えた。
「とは言ってもやっぱり暇だよな」
「まあ、平日ですしね」
クラリスが言った。
今日はクラリスとルシールがシフトに入っている。
二人はよほど暇なのかお客さんが来るまでリバースで遊んでいた。
御影はそれをカウンターの内側からぼんやりと眺めていた。
カランコロン
扉につけた鐘が鳴った。
それと同時に本日最初のお客様のご帰宅である。
「「おかえりなさいませ、ご主人様!!」」
二人はやっていたリバースを片付けると接客に入る。
御影も奥のキッチンの方に入った。
「お好きなお席にどうぞ!」
クラリスがそう言うと、ご主人様は奥のカウンター席に着いた。
「今日も来てくれたんですね。嬉しいです!」
常連だったそのご主人様の顔をクラリスは覚えているようだった。
「二号店が出来てから、こっちの方が居心地が良くてね」
「確かに、この雰囲気が好きな人多いですよね」
二号店のカウンター席はご主人様方からもかなり好評であった。
カランコロン
再び扉が開く音がした。
「二人なんだけど行ける?」
「大丈夫ですよ。お好きなお席にどうぞ!」
今度はルシールが接客をする。
「ご主人様方はここは初めてですか?」
「そうそう、ここ、最近話題になっていたから一度来てみたくてさ」
若くて茶髪なチャラそうな男と黒髪短髪で少し顔が整った男が来店した。
「では、ここのルールからご説明させて頂きますね」
ルシールがセルヴァントの料金システムや禁止事項等のルールを説明していく。
「何か分からないことはありますか?」
「いや、大体わかったよ」
「僕も大丈夫です」
新規のご主人様方は納得してくれたようだ。
「それではご注文がお決まりになりましたらお近くのメイドにお申しつけください」
そう言うとルシールはクラリスと接客を交代する。
これも御影の思い描くメイドカフェの理想の一つで、色々なメイドさんとお話を楽しめればと思っている。
「こういう所は初めてですか?」
クラリスが微笑みかけた。
「そう、初めて来たんだよ。君、店長さんなの?」
「はい、セルヴァント二号店の店長を務めております」
「じゃあ、ここの一番偉い人なんだ」
「いえ、私の上にオーナーがおりますよ」
「へえ、そうなんだ。じゃあ、俺はこのドリンクとデザートがセットのヤツで!」
「じゃあ、俺もそうするよ」
「かしこまりました」
クラリスは注文を取るとキッチンへと向かう。
そして、それを聞いた料理スタッフが作り始める。
こうして、今日もいつも通りのセルヴァントの時は流れる。
クラリスが店長を務め、経営状況も軌道に乗ってきていた。
今日は御影も二号店の方に出勤していた。
「今日も一日頑張ろうね!」
そう言うと御影は店舗の前に看板を出し、closeからopenに変えた。
「とは言ってもやっぱり暇だよな」
「まあ、平日ですしね」
クラリスが言った。
今日はクラリスとルシールがシフトに入っている。
二人はよほど暇なのかお客さんが来るまでリバースで遊んでいた。
御影はそれをカウンターの内側からぼんやりと眺めていた。
カランコロン
扉につけた鐘が鳴った。
それと同時に本日最初のお客様のご帰宅である。
「「おかえりなさいませ、ご主人様!!」」
二人はやっていたリバースを片付けると接客に入る。
御影も奥のキッチンの方に入った。
「お好きなお席にどうぞ!」
クラリスがそう言うと、ご主人様は奥のカウンター席に着いた。
「今日も来てくれたんですね。嬉しいです!」
常連だったそのご主人様の顔をクラリスは覚えているようだった。
「二号店が出来てから、こっちの方が居心地が良くてね」
「確かに、この雰囲気が好きな人多いですよね」
二号店のカウンター席はご主人様方からもかなり好評であった。
カランコロン
再び扉が開く音がした。
「二人なんだけど行ける?」
「大丈夫ですよ。お好きなお席にどうぞ!」
今度はルシールが接客をする。
「ご主人様方はここは初めてですか?」
「そうそう、ここ、最近話題になっていたから一度来てみたくてさ」
若くて茶髪なチャラそうな男と黒髪短髪で少し顔が整った男が来店した。
「では、ここのルールからご説明させて頂きますね」
ルシールがセルヴァントの料金システムや禁止事項等のルールを説明していく。
「何か分からないことはありますか?」
「いや、大体わかったよ」
「僕も大丈夫です」
新規のご主人様方は納得してくれたようだ。
「それではご注文がお決まりになりましたらお近くのメイドにお申しつけください」
そう言うとルシールはクラリスと接客を交代する。
これも御影の思い描くメイドカフェの理想の一つで、色々なメイドさんとお話を楽しめればと思っている。
「こういう所は初めてですか?」
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「そう、初めて来たんだよ。君、店長さんなの?」
「はい、セルヴァント二号店の店長を務めております」
「じゃあ、ここの一番偉い人なんだ」
「いえ、私の上にオーナーがおりますよ」
「へえ、そうなんだ。じゃあ、俺はこのドリンクとデザートがセットのヤツで!」
「じゃあ、俺もそうするよ」
「かしこまりました」
クラリスは注文を取るとキッチンへと向かう。
そして、それを聞いた料理スタッフが作り始める。
こうして、今日もいつも通りのセルヴァントの時は流れる。
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