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第18話 お返しです!
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紗良の洋服を買い、お店を出た。
そして、今度は、男物のブランドの方に、進んでいく。
「おい、紗良。こっちは男物のブランドだぞ?」
「はい、私ばかり貰ってばっかでは申し訳ないので、兄さんにも服を選んで差し上げます」
「そんな、いいのに」
「それでは、私の気が済まないんです」
紗良に連れられ、俺は行ったことのないブランドの店に入る。
最近は、服もネットで買ってしまっていた。
「兄さんはいつも、ジャケットとかシャツなので、その下に着るTシャツとかを見てみましょう」
「まあ、Tシャツはあって困らないけど」
Tシャツのコーナーに行き、紗良が一通り見ていく。
「これ、とかいいですね」
白シャツや紺の柄シャツなどを手に取っていく。
「兄さんはどう思いますか?」
「俺は、紗良の選んでくれたのなら、何でも嬉しいよ」
「分かりました!」
紗良は、太陽のような、満面の笑みを浮かべた。
「よし、これにします」
「おう、いいと思うぞ」
紗良の手には、3着のTシャツが握られていた。
「あ、ちなみに、これはお返しなので、私が買います」
「分かったよ」
ギュッと大事そうに、Tシャツを抱える紗良に、愛おしさを覚えながら、苦笑いを浮かべ、俺は頷いた。
「では、買ってきます」
「はいよ」
紗良はレジの方に向かって行った。
そして、数分後、お会計を済ませた紗良が戻ってきた。
「買ってきました」
「おう、ありがとうな」
紗良の手には、今買った洋服のブランドのロゴが入った紙袋が握られていた。
「はい、どうぞ」
差し出された紙袋を、俺は受け取った。
「嬉しいよ」
「良かったです!」
キラキラとした目で、紗良は見つめてきた。
なんだ、この可愛い生き物は。
「お、もう、結構、時間過ぎたんだな」
「見たいですね」
スマホの時計で時間を確認すると、16時を表示していた。
「晩ご飯、食べて行くか?」
「それもありですね」
「おう、なんか、ジャンクなもの食べたくなっちゃったな。紗良は、なにかあるか?」
「ハンバーガー……」
小さな声で、そう呟いた。
「おう、ハンバーガーいいな。食って帰ろう」
「うん!」
「確か、家の駅前にハンバーガーチェーンがあったな。そっちでいいか」
「大丈夫です」
そういうと、二人は、ショッピングモールを後にした。
「久々に出かけたよ。連れ出してくれてありがとうな」
「いえ、こちらこそ、色々ご馳走になってしまって」
「それ以上に楽しかったから、よし!」
二人は、駅前まで歩くと電車に乗り、最寄り駅で降りる。
そのすぐ、前にあるハンバーガーチェーンに入る。
「持ち帰りにするか?」
「そうですね。帰ってゆっくり食べましょう」
「おう」
俺は、チーズバーガー、紗良は、照り焼きバーガーのセットを注文し、その商品の袋を持って、家までの道のりを歩いた。
そして、今度は、男物のブランドの方に、進んでいく。
「おい、紗良。こっちは男物のブランドだぞ?」
「はい、私ばかり貰ってばっかでは申し訳ないので、兄さんにも服を選んで差し上げます」
「そんな、いいのに」
「それでは、私の気が済まないんです」
紗良に連れられ、俺は行ったことのないブランドの店に入る。
最近は、服もネットで買ってしまっていた。
「兄さんはいつも、ジャケットとかシャツなので、その下に着るTシャツとかを見てみましょう」
「まあ、Tシャツはあって困らないけど」
Tシャツのコーナーに行き、紗良が一通り見ていく。
「これ、とかいいですね」
白シャツや紺の柄シャツなどを手に取っていく。
「兄さんはどう思いますか?」
「俺は、紗良の選んでくれたのなら、何でも嬉しいよ」
「分かりました!」
紗良は、太陽のような、満面の笑みを浮かべた。
「よし、これにします」
「おう、いいと思うぞ」
紗良の手には、3着のTシャツが握られていた。
「あ、ちなみに、これはお返しなので、私が買います」
「分かったよ」
ギュッと大事そうに、Tシャツを抱える紗良に、愛おしさを覚えながら、苦笑いを浮かべ、俺は頷いた。
「では、買ってきます」
「はいよ」
紗良はレジの方に向かって行った。
そして、数分後、お会計を済ませた紗良が戻ってきた。
「買ってきました」
「おう、ありがとうな」
紗良の手には、今買った洋服のブランドのロゴが入った紙袋が握られていた。
「はい、どうぞ」
差し出された紙袋を、俺は受け取った。
「嬉しいよ」
「良かったです!」
キラキラとした目で、紗良は見つめてきた。
なんだ、この可愛い生き物は。
「お、もう、結構、時間過ぎたんだな」
「見たいですね」
スマホの時計で時間を確認すると、16時を表示していた。
「晩ご飯、食べて行くか?」
「それもありですね」
「おう、なんか、ジャンクなもの食べたくなっちゃったな。紗良は、なにかあるか?」
「ハンバーガー……」
小さな声で、そう呟いた。
「おう、ハンバーガーいいな。食って帰ろう」
「うん!」
「確か、家の駅前にハンバーガーチェーンがあったな。そっちでいいか」
「大丈夫です」
そういうと、二人は、ショッピングモールを後にした。
「久々に出かけたよ。連れ出してくれてありがとうな」
「いえ、こちらこそ、色々ご馳走になってしまって」
「それ以上に楽しかったから、よし!」
二人は、駅前まで歩くと電車に乗り、最寄り駅で降りる。
そのすぐ、前にあるハンバーガーチェーンに入る。
「持ち帰りにするか?」
「そうですね。帰ってゆっくり食べましょう」
「おう」
俺は、チーズバーガー、紗良は、照り焼きバーガーのセットを注文し、その商品の袋を持って、家までの道のりを歩いた。
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