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47 根本から
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「婚約……」
突然の話に何一つついていけない。
確かに、カミーユ様を見ればあまりの美しさにときめいてしまうけど……
ここのところ、休む間もなく色々ありすぎて心がへとへとだ。
「もちろんカミーユ様のお考えもございます。この話は一度ここまで、その他のことについて話を進めましょう」
ウッドリィ神官が話題を変えると、タイラー第二騎士団長が胃のあたりを抑えながら話をまとめる。
「フリアンディーズ領と獣人の村を今後どうすべきか。
そして“転生者”とやらの中に何か重大な嘘をついているものがいると……。
“本当の歴史”の調査ーー」
「あ、心当たりあるかも知れなぁい」
髪をくるくると指で弄びながら、アメスクア第五騎士団長がもったりと話始める。
「騎士団長達はご存知ですがぁ、私はぁ、この国の出身じゃなくてぇサントレアから来ましたぁ。
私が産まれ育った村から離れたところにぃ、昔の遺跡をみつけたという冒険者の言い伝えがありますぅ」
「……だから、こういう時は、もう少しシャキシャキ、話して欲しい……」
ーードンドンドンッーー
突如けたたましく扉を叩く音が聞こえる。
「何事でしょう……ウィント卿、クロイツ卿、魔法の解除を頼みます 」
ーードンドンドンッーー
「テレシア様に! 公爵様方に!! 火急の知らせがございます! 入室許可を願います」
魔法が解除されるとその音はより一層大きなものとなる。
扉を割らんばかりに叩き、長いこと呼んでいたのか、その声は少し掠れている。
「入室を許可する」
レドアラン公爵が言うや否や、騎士が一人入ってきた。
「陛下よりのご指示です。テレシア・ポムエット様、至急ポムエット公爵家へお戻りください!」
「まて、一体何事だ!?」
「公爵様方もお連れするようにとのことです。公爵家が……大変な事態です!」
「「「ーー!!!! 」」」
一同に緊張が走る。
「我々も参りましょう! 」
「タイラー、クロイツ、お前たちは残り辺境伯の見張り、王城警備の指示をするように」
「ハッ!」
「お母様は……公爵家の皆は無事なのですか!?」
知らせに来た騎士に、気持ちが急いて声を荒らげる。
「公女様、陛下はポムエット公爵夫人の話を聞いて向かわれたとのことです。何があったのかわかりませんが、公爵夫人はご無事です」
ーーーーーー
馬車では遅い。
魔法をかけた騎馬で公爵家へと向う。
門に付くと
「お待ちしておりましたお嬢様! 訓練場、いえ、庭園の方へお向かいください!」
等と見張りの騎士から声をかけられる。
門からは庭園の方が近い。馬から降りると、庭園へかけていく。
次第に、ざわざわとした声が大きくなり……
「なっ!! どういうこと!?」
美しかった庭園は見る影もなく踏み荒らされ
見えるものは人、人、人ーー
しかし、ただの人ではない。
その頭には耳が、背後には尻尾がーー
何十人、いや、何百人という数の獣人が、庭を占拠していた。
「おぉ、来たか! テレシア公爵令嬢」
「テレシアちゃん!」
「陛下!! お母様!! これは一体、どういうことですか!?」
獣人のなみを掻き分け、焦るように二人が駆け寄ってきた。
「そ、それが、私にもわからないの。
突然、庭園の方が光ったと思ったら……」
ウッドリィがハッとしたように声をあげる。
「テレシア様、これはまさかーー」
「獣人が何百人と庭園に倒れていましたの。公爵家の騎士総出で介抱しましたが、獣人の皆さんも我々も、わけがわからず、目覚めるものが増えるにつれ収拾がつかず……」
その獣人達はどことなく格好が違う。
いや、違うというよりルトルヴェール王国では見ない。
それは封印の洞窟で見たものとよく似ていて……
「う、ウッドリィ様、そういえば白い声が何か言っていました……」
「はい、私も、先程テレシア様より伺ったお話を思い出し、同じことを考えておりました」
「テレシアちゃん、いや、テレシア様、これってまさかーー」
レドアラン公爵は冷や汗と思われる汗を流しながら、ぎこちない表情でこちらを見てくる。
「はい……
“彼の声”は私に、
"守る力がもう私にはありません"
"あなたに守って欲しいのです”
"施した封印が解けた"
と仰いましたーー。
洞窟に眠る彼らは何処へ消えたのかと思っておりましたがまさか………………」
陛下、お母様は訳がわからないと言った顔をしているが、話を聞いていたウッドリィ神官と騎士団長方は察した。
ーー洞窟に封印されていた獣人だーー
神のものと思われるあの存在は、最後の力で獣人達をここへ送ったのかーー
「テレシア、今日はもう遅い。なんとか皆を休ませなければ…」
獣人達は突然のことに完全に混乱している。
そもそも、どんな状況で封印されていたのかも、私には全くわからないーー。
まずは落ち着かせなくてはーー……
深呼吸をしてーー
大きめにーー
「我に宿し力よ、その末端を顕現せよーー
上空へ舞い上がり咲き誇れ! オーブフラワー!」
全属性に輝くオーブを、オーブフラワーを、上空へ……。
なるべく高く、大きく咲くようにと、打ち上げた。
公爵家屋敷より遥か上空に、全属性の花火にも似た魔力の花が、轟音と共に咲き誇るーー
オーブフラワーを振り向き、混乱にざわめいていた獣人達は静寂を得た。
光源代わりに、手に大きめのオーブを出す。
「ーー使徒様だ……」
「使徒様ーー」
「使徒様!」
縦陣たちの中から“使徒様”という声があがると、次第にその声は大きくなり、皆こちらをみている。
こ、れはーー、私が、何か言わなきゃいけない?
「テレシア様、私が声を届ける魔法を使います。お話ください」
ウィント今日が、小さく呪文を唱えると小さな風がおこった。
隣に立つレオンの手を、強く握ると、強く握り返される。
何をいえばーーえぇい、ままよ!!
「皆さん、はじめまして!
私は、テレシア・ポムエットと申します。
ここはルトルヴェール王国にある、ポムエット公爵家の庭園です。
今はーールトルヴェール王国歴792年ーー
皆様は、恐らく“神”と呼ばれる存在により“封印の洞窟”に封印され、永らく守られてきました。
しかし、悠久の時を経て、守り続けたその御力は消えました。
最後の御力で私に貴方達を託し、我が家へ転移させたものと思われます」
「突然の事で混乱すると思います。しかしどうか、私の話を信じてーー今は落ち着いてください」
静まり返った獣人達は顔を見合わせている。
「使徒様の仰せのままに」
近くにいる獣人がそう言って跪くと、一斉に全員が跪いた。
お、おぅ……
そんな素直に聞いてもらえるとは、思いもせずちょっとビビってしまう。
「そっ、それで、もう夜ですが、屋敷には全員が休める程の場所がありません。今夜は……」
「はい、庭園を荒らしてしまい申し訳ありませんが、今夜はここで休ませていただきます。野宿くらい何ともありません。なぁ、みんな」
「地形探知」
「へ?」
「魔物検出」
え、何その便利そうな魔法。
「転移」
そう唱えると何人かの獣人が消えた。
「えぇぇえぇっ! 」
「どっ、どうされました使徒様!?」
「ど、どうって転移魔法……!?」
「はい、魔力の多いものに限られますが、サーチ範囲内であれば転移できます」
聞かれた獣人は、さも、当然のように言ってのけた。
「テレシア様、これは……」
「我々とは魔法のレベルが違いますね……」
ウッドリィ神官、ウィント卿が、まさに今思っていたことを正確に言葉にする。
何人かの獣人が、食料にするのだろうか。丸焼きにした魔物を持って戻ってきた。
突然の話に何一つついていけない。
確かに、カミーユ様を見ればあまりの美しさにときめいてしまうけど……
ここのところ、休む間もなく色々ありすぎて心がへとへとだ。
「もちろんカミーユ様のお考えもございます。この話は一度ここまで、その他のことについて話を進めましょう」
ウッドリィ神官が話題を変えると、タイラー第二騎士団長が胃のあたりを抑えながら話をまとめる。
「フリアンディーズ領と獣人の村を今後どうすべきか。
そして“転生者”とやらの中に何か重大な嘘をついているものがいると……。
“本当の歴史”の調査ーー」
「あ、心当たりあるかも知れなぁい」
髪をくるくると指で弄びながら、アメスクア第五騎士団長がもったりと話始める。
「騎士団長達はご存知ですがぁ、私はぁ、この国の出身じゃなくてぇサントレアから来ましたぁ。
私が産まれ育った村から離れたところにぃ、昔の遺跡をみつけたという冒険者の言い伝えがありますぅ」
「……だから、こういう時は、もう少しシャキシャキ、話して欲しい……」
ーードンドンドンッーー
突如けたたましく扉を叩く音が聞こえる。
「何事でしょう……ウィント卿、クロイツ卿、魔法の解除を頼みます 」
ーードンドンドンッーー
「テレシア様に! 公爵様方に!! 火急の知らせがございます! 入室許可を願います」
魔法が解除されるとその音はより一層大きなものとなる。
扉を割らんばかりに叩き、長いこと呼んでいたのか、その声は少し掠れている。
「入室を許可する」
レドアラン公爵が言うや否や、騎士が一人入ってきた。
「陛下よりのご指示です。テレシア・ポムエット様、至急ポムエット公爵家へお戻りください!」
「まて、一体何事だ!?」
「公爵様方もお連れするようにとのことです。公爵家が……大変な事態です!」
「「「ーー!!!! 」」」
一同に緊張が走る。
「我々も参りましょう! 」
「タイラー、クロイツ、お前たちは残り辺境伯の見張り、王城警備の指示をするように」
「ハッ!」
「お母様は……公爵家の皆は無事なのですか!?」
知らせに来た騎士に、気持ちが急いて声を荒らげる。
「公女様、陛下はポムエット公爵夫人の話を聞いて向かわれたとのことです。何があったのかわかりませんが、公爵夫人はご無事です」
ーーーーーー
馬車では遅い。
魔法をかけた騎馬で公爵家へと向う。
門に付くと
「お待ちしておりましたお嬢様! 訓練場、いえ、庭園の方へお向かいください!」
等と見張りの騎士から声をかけられる。
門からは庭園の方が近い。馬から降りると、庭園へかけていく。
次第に、ざわざわとした声が大きくなり……
「なっ!! どういうこと!?」
美しかった庭園は見る影もなく踏み荒らされ
見えるものは人、人、人ーー
しかし、ただの人ではない。
その頭には耳が、背後には尻尾がーー
何十人、いや、何百人という数の獣人が、庭を占拠していた。
「おぉ、来たか! テレシア公爵令嬢」
「テレシアちゃん!」
「陛下!! お母様!! これは一体、どういうことですか!?」
獣人のなみを掻き分け、焦るように二人が駆け寄ってきた。
「そ、それが、私にもわからないの。
突然、庭園の方が光ったと思ったら……」
ウッドリィがハッとしたように声をあげる。
「テレシア様、これはまさかーー」
「獣人が何百人と庭園に倒れていましたの。公爵家の騎士総出で介抱しましたが、獣人の皆さんも我々も、わけがわからず、目覚めるものが増えるにつれ収拾がつかず……」
その獣人達はどことなく格好が違う。
いや、違うというよりルトルヴェール王国では見ない。
それは封印の洞窟で見たものとよく似ていて……
「う、ウッドリィ様、そういえば白い声が何か言っていました……」
「はい、私も、先程テレシア様より伺ったお話を思い出し、同じことを考えておりました」
「テレシアちゃん、いや、テレシア様、これってまさかーー」
レドアラン公爵は冷や汗と思われる汗を流しながら、ぎこちない表情でこちらを見てくる。
「はい……
“彼の声”は私に、
"守る力がもう私にはありません"
"あなたに守って欲しいのです”
"施した封印が解けた"
と仰いましたーー。
洞窟に眠る彼らは何処へ消えたのかと思っておりましたがまさか………………」
陛下、お母様は訳がわからないと言った顔をしているが、話を聞いていたウッドリィ神官と騎士団長方は察した。
ーー洞窟に封印されていた獣人だーー
神のものと思われるあの存在は、最後の力で獣人達をここへ送ったのかーー
「テレシア、今日はもう遅い。なんとか皆を休ませなければ…」
獣人達は突然のことに完全に混乱している。
そもそも、どんな状況で封印されていたのかも、私には全くわからないーー。
まずは落ち着かせなくてはーー……
深呼吸をしてーー
大きめにーー
「我に宿し力よ、その末端を顕現せよーー
上空へ舞い上がり咲き誇れ! オーブフラワー!」
全属性に輝くオーブを、オーブフラワーを、上空へ……。
なるべく高く、大きく咲くようにと、打ち上げた。
公爵家屋敷より遥か上空に、全属性の花火にも似た魔力の花が、轟音と共に咲き誇るーー
オーブフラワーを振り向き、混乱にざわめいていた獣人達は静寂を得た。
光源代わりに、手に大きめのオーブを出す。
「ーー使徒様だ……」
「使徒様ーー」
「使徒様!」
縦陣たちの中から“使徒様”という声があがると、次第にその声は大きくなり、皆こちらをみている。
こ、れはーー、私が、何か言わなきゃいけない?
「テレシア様、私が声を届ける魔法を使います。お話ください」
ウィント今日が、小さく呪文を唱えると小さな風がおこった。
隣に立つレオンの手を、強く握ると、強く握り返される。
何をいえばーーえぇい、ままよ!!
「皆さん、はじめまして!
私は、テレシア・ポムエットと申します。
ここはルトルヴェール王国にある、ポムエット公爵家の庭園です。
今はーールトルヴェール王国歴792年ーー
皆様は、恐らく“神”と呼ばれる存在により“封印の洞窟”に封印され、永らく守られてきました。
しかし、悠久の時を経て、守り続けたその御力は消えました。
最後の御力で私に貴方達を託し、我が家へ転移させたものと思われます」
「突然の事で混乱すると思います。しかしどうか、私の話を信じてーー今は落ち着いてください」
静まり返った獣人達は顔を見合わせている。
「使徒様の仰せのままに」
近くにいる獣人がそう言って跪くと、一斉に全員が跪いた。
お、おぅ……
そんな素直に聞いてもらえるとは、思いもせずちょっとビビってしまう。
「そっ、それで、もう夜ですが、屋敷には全員が休める程の場所がありません。今夜は……」
「はい、庭園を荒らしてしまい申し訳ありませんが、今夜はここで休ませていただきます。野宿くらい何ともありません。なぁ、みんな」
「地形探知」
「へ?」
「魔物検出」
え、何その便利そうな魔法。
「転移」
そう唱えると何人かの獣人が消えた。
「えぇぇえぇっ! 」
「どっ、どうされました使徒様!?」
「ど、どうって転移魔法……!?」
「はい、魔力の多いものに限られますが、サーチ範囲内であれば転移できます」
聞かれた獣人は、さも、当然のように言ってのけた。
「テレシア様、これは……」
「我々とは魔法のレベルが違いますね……」
ウッドリィ神官、ウィント卿が、まさに今思っていたことを正確に言葉にする。
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