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41 獣人
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「転移」
結局ダニエルはバリー卿に背後から抱えられるようにして転移していった。屈強な騎士に、背の高い男前のダニエル……圧迫感のある組み合わせ、二人ともうんざりした表情をしているが、ダニエルは疑惑だらけなんだから仕方ない。
「テレシアごめん、後ろから俺に捕まってくれないか?万が一襲撃があった場合、俺が前の方がお前を守りやすい」
「わかった」
私は魔法も使えるし、ちょうど良いだろう。ふと、レオンの隷属契約を解いていないことが今の状況となっては悔やまれる。
「い…行こう」
レオンの背後から手を回して門の下に立つと、前が見えない。広く大きい背中に体をくっつけ、思わず心臓がドキドキと鳴りだすがーー聞こえませんように。
今はそういう時じゃないから。落ち着けーー
「転移」
視界の歪んだ後、目の前はまだレオンの背中だった。
「大丈夫だ、進むぞ」
転移門から2、3歩離れレオンから手を離すと、霧がかった中に村が見える。
「ようこそ、テレシア・ポムエット様。獣人の村へよくお越しくださいました」
ダニエルが仰々しくお辞儀をしてみせた。
本当にどういうつもりなのかーー
最後のエルとメイソン卿の転移が済んだところで、バリー卿に剣を向けられながらも案内するダニエルについていく。
獣人の村ーー獣人さんが平和に暮らせる場所があったなんて。ルトルヴェール国内の獣人もここからきたのだろうか? でもーーそれなら何故安住の地ではなく、奴隷のように扱われる過酷な地にその身を置いているのだろう。
「すごい霧ですね。お嬢様、我々から離れないでくださいね」
ドキッとした。キョロキョロしていたのがバレたのだろうか。背中を向けながらそう言うバリー卿に、返事をするとしっかり前を見て進んだ。
霧の中にうっすらと見えていた家々が次第にはっきりとしてくる。
むせかえるように濃厚な甘い匂いがすると、レオンがボソッと呟いた。
「……あれの匂いだ」
「あれって?」
「獣人商人の馬車にいた時……いつも食べていた意識が朦朧とするパンの匂い」
「ほぉ……あのパンを覚えているのじゃな」
いつの間にか、目の前に白い髭を蓄えた、年配の獣人が立っていた。
「獣人の守護者をお連れしました。村長」
そう、ダニエルが私の方を見ながら口にすると“村長”と呼ばれた獣人が近づいてくる。
「あなた様が……」
「ようこそ、いらっしゃいました。聞きたいことは沢山あるのでしょうが……まずは、あなた様が“本物”であるのかどうか、我らに確認させていただけないでしょうか。決して危害を加えたりしないと、この命にかけて誓います故」
ここまで来たのだ。進むしかないだろうと、村長の屋敷に招かれることにした。
建物正面の扉を開けると広い空間になっており、テーブルと椅子の並ぶダイニングのような食堂の様なスペースは吹き抜けで天井の梁が剥き出し、2階へ続くオープンな階段と、2階の廊下、各部屋のドアまで見渡せるような簡素な作りになっていた。
着席を勧められ椅子に腰掛けると、村長の合図でお手伝いらしき若い手袋をつけた獣人が、奥の扉から大きな玉を転がしてきた。
「魔力測定の玉ーー!?」
「何故それがここに」
「話すと長いのです。それは追々……獣人の守護者様、ご無礼は承知ですが、まずはあなた様が“本物”であるのかどうか、確認をさせていただけないでしょうか。この玉に触れていただきたいのです」
どうしよう、見た目はそっくりだけど違うもの、なんてことはないのか。
少し悩んでいるとバリー卿が動く。
「まずは私が確認させていただきます!」
バリー卿がダニエルから離れこちらに見えるように玉に触れると、2色の光と名前が浮かんだ。
「間違いなく、魔力測定器であるようです」
「テレシアちゃん、触ってみてーー」
ライラ先輩がそう促し、レオンを見やればこくりと頷かれ私も頷き返す。
みんなと対になるように立ち玉に触れると、虹色にも似た世界が広がった。
「なんとーー」
村長の声が響く。何度触っても、変わることのない名前と日本語で書かれた“転生者”そして守護者の文字が浮かんだ。
「膨大な魔力量ーー」
「テレシア・ポムエット様、あなた様は“転生者”だったのですねーー」
「ーー!!」
そこで手を離した。
「転生者ーー?」
「転生者とは一体…」
ライラ先輩、エル、騎士2人が口々に呟きにも似た声を放つ。
「村長様、その話はここではーー」
レオンが苦言を呈すが、ここで部屋を分けるのは不用心だろう。そうでなくても得体の知れない場所に、少数で乗り込んでいるのだからーー
「皆様はご存知ないのですね。大変、失礼しました」
みんなに聞かれることを承知の上で、口を開いた。
「村長さん、あなたは“転生者”と書かれたあの文字が読めるんですねーー?」
「もちろんでございます。何故なら……ダニエル、見せて差し上げなさい」
「はい」
作り笑顔と今ならわかる胡散臭い表情で返事をすると、ダニエルはおもむろに玉に手をついた。
黄緑色の光と共に浮かぶのは、
“ダニエルーー【転生者】ーー“
「「ーー!!」」
「転生者ーーっ」
雷に打たれるような衝撃を受けた。そこには私と同じく“日本語で”転生者の文字が浮かんでいる。そして獣人も魔力測定の玉を触れるーー。
「テ、テレシア……」
驚愕の声を漏らした隣のレオンを見ると、震えている。
「これが、お前の魔力測定でも浮かんだ文字なのかーー?」
「そ、そうだけど……どうしたのレオン、大丈夫ーー?」
目を見開きガタガタと震えるそのあまりの異様さに、肩に手を触れるとビクリと大きく跳ねた。
「ーー読めるんだ。俺にも……あの見たことのない文字が“転生者”だと読める……あ、頭が痛い……寒い……」
「ーーえ?」
訳がわからない。
「ダニエル、レオンさんを休ませてあげなさい。テレシア様、よろしいですかな」
様子のおかしいレオンを無理させるわけにはいかない。
「ーーは」
「俺、は大丈夫だ。ーー一緒に聞くよ、テレシア」
ダラダラと汗を流し顔は真っ青になったレオンが、ダニエルに肩を掴まれながらそう答える。
「レオン、無理しないでーー」
「大丈夫だ。それに、俺が一緒に聞きたいんだ」
レオンが肩の手を振り払うと、ダニエルはやれやれと言った表情で奥の部屋へ向かうと、茶葉の香りのする暖かそうな飲み物を持って戻り、一人ずつ配った。
「村長さんダニエルさん……あなた方も“転生者”ーーつまり、以前生きた人生の記憶があるんですか……?」
キャロリーヌやライラ先輩、みんなが驚いているのはわかるが、重要なことだ。
「さて、どこから話したものか……」
村長は真っ白い顎鬚を撫で下ろしながら、熟考した様子の後口を開いた。
「まずーー、我々には“前の人生”とやらの記憶はありません」
この世界に転生して12年ーー同じ世界から来た人に会えたと思い期待した心は、一瞬で砕ける。
「あの文字は……既に滅んだ国の文字なのですじゃ。そして、意味はよくわかりませんが、我々にはこの様な言い伝えがございます」
「何処かーー別の次元にある別の世界……そこで命を落とした我らは神に愛されていた。その世界での我らの生を不憫に思った神が、“獣人”としてこの世界で幸せに暮らすために転生させたのだ、と」
「ーーえ、でも……」
言いかけて口を噤む。この世界での獣人の扱いはあまりにも酷い。いや、少しずつ改善される今、酷かった、と言うべきか。
「仰りたいことはわかります。今の我らは、祝福を受けたにしてはあまりにも酷い暮らしをしていると」
「長い話になりますが、ご清聴願います」
そうして村長は、昔話を始めたーー
結局ダニエルはバリー卿に背後から抱えられるようにして転移していった。屈強な騎士に、背の高い男前のダニエル……圧迫感のある組み合わせ、二人ともうんざりした表情をしているが、ダニエルは疑惑だらけなんだから仕方ない。
「テレシアごめん、後ろから俺に捕まってくれないか?万が一襲撃があった場合、俺が前の方がお前を守りやすい」
「わかった」
私は魔法も使えるし、ちょうど良いだろう。ふと、レオンの隷属契約を解いていないことが今の状況となっては悔やまれる。
「い…行こう」
レオンの背後から手を回して門の下に立つと、前が見えない。広く大きい背中に体をくっつけ、思わず心臓がドキドキと鳴りだすがーー聞こえませんように。
今はそういう時じゃないから。落ち着けーー
「転移」
視界の歪んだ後、目の前はまだレオンの背中だった。
「大丈夫だ、進むぞ」
転移門から2、3歩離れレオンから手を離すと、霧がかった中に村が見える。
「ようこそ、テレシア・ポムエット様。獣人の村へよくお越しくださいました」
ダニエルが仰々しくお辞儀をしてみせた。
本当にどういうつもりなのかーー
最後のエルとメイソン卿の転移が済んだところで、バリー卿に剣を向けられながらも案内するダニエルについていく。
獣人の村ーー獣人さんが平和に暮らせる場所があったなんて。ルトルヴェール国内の獣人もここからきたのだろうか? でもーーそれなら何故安住の地ではなく、奴隷のように扱われる過酷な地にその身を置いているのだろう。
「すごい霧ですね。お嬢様、我々から離れないでくださいね」
ドキッとした。キョロキョロしていたのがバレたのだろうか。背中を向けながらそう言うバリー卿に、返事をするとしっかり前を見て進んだ。
霧の中にうっすらと見えていた家々が次第にはっきりとしてくる。
むせかえるように濃厚な甘い匂いがすると、レオンがボソッと呟いた。
「……あれの匂いだ」
「あれって?」
「獣人商人の馬車にいた時……いつも食べていた意識が朦朧とするパンの匂い」
「ほぉ……あのパンを覚えているのじゃな」
いつの間にか、目の前に白い髭を蓄えた、年配の獣人が立っていた。
「獣人の守護者をお連れしました。村長」
そう、ダニエルが私の方を見ながら口にすると“村長”と呼ばれた獣人が近づいてくる。
「あなた様が……」
「ようこそ、いらっしゃいました。聞きたいことは沢山あるのでしょうが……まずは、あなた様が“本物”であるのかどうか、我らに確認させていただけないでしょうか。決して危害を加えたりしないと、この命にかけて誓います故」
ここまで来たのだ。進むしかないだろうと、村長の屋敷に招かれることにした。
建物正面の扉を開けると広い空間になっており、テーブルと椅子の並ぶダイニングのような食堂の様なスペースは吹き抜けで天井の梁が剥き出し、2階へ続くオープンな階段と、2階の廊下、各部屋のドアまで見渡せるような簡素な作りになっていた。
着席を勧められ椅子に腰掛けると、村長の合図でお手伝いらしき若い手袋をつけた獣人が、奥の扉から大きな玉を転がしてきた。
「魔力測定の玉ーー!?」
「何故それがここに」
「話すと長いのです。それは追々……獣人の守護者様、ご無礼は承知ですが、まずはあなた様が“本物”であるのかどうか、確認をさせていただけないでしょうか。この玉に触れていただきたいのです」
どうしよう、見た目はそっくりだけど違うもの、なんてことはないのか。
少し悩んでいるとバリー卿が動く。
「まずは私が確認させていただきます!」
バリー卿がダニエルから離れこちらに見えるように玉に触れると、2色の光と名前が浮かんだ。
「間違いなく、魔力測定器であるようです」
「テレシアちゃん、触ってみてーー」
ライラ先輩がそう促し、レオンを見やればこくりと頷かれ私も頷き返す。
みんなと対になるように立ち玉に触れると、虹色にも似た世界が広がった。
「なんとーー」
村長の声が響く。何度触っても、変わることのない名前と日本語で書かれた“転生者”そして守護者の文字が浮かんだ。
「膨大な魔力量ーー」
「テレシア・ポムエット様、あなた様は“転生者”だったのですねーー」
「ーー!!」
そこで手を離した。
「転生者ーー?」
「転生者とは一体…」
ライラ先輩、エル、騎士2人が口々に呟きにも似た声を放つ。
「村長様、その話はここではーー」
レオンが苦言を呈すが、ここで部屋を分けるのは不用心だろう。そうでなくても得体の知れない場所に、少数で乗り込んでいるのだからーー
「皆様はご存知ないのですね。大変、失礼しました」
みんなに聞かれることを承知の上で、口を開いた。
「村長さん、あなたは“転生者”と書かれたあの文字が読めるんですねーー?」
「もちろんでございます。何故なら……ダニエル、見せて差し上げなさい」
「はい」
作り笑顔と今ならわかる胡散臭い表情で返事をすると、ダニエルはおもむろに玉に手をついた。
黄緑色の光と共に浮かぶのは、
“ダニエルーー【転生者】ーー“
「「ーー!!」」
「転生者ーーっ」
雷に打たれるような衝撃を受けた。そこには私と同じく“日本語で”転生者の文字が浮かんでいる。そして獣人も魔力測定の玉を触れるーー。
「テ、テレシア……」
驚愕の声を漏らした隣のレオンを見ると、震えている。
「これが、お前の魔力測定でも浮かんだ文字なのかーー?」
「そ、そうだけど……どうしたのレオン、大丈夫ーー?」
目を見開きガタガタと震えるそのあまりの異様さに、肩に手を触れるとビクリと大きく跳ねた。
「ーー読めるんだ。俺にも……あの見たことのない文字が“転生者”だと読める……あ、頭が痛い……寒い……」
「ーーえ?」
訳がわからない。
「ダニエル、レオンさんを休ませてあげなさい。テレシア様、よろしいですかな」
様子のおかしいレオンを無理させるわけにはいかない。
「ーーは」
「俺、は大丈夫だ。ーー一緒に聞くよ、テレシア」
ダラダラと汗を流し顔は真っ青になったレオンが、ダニエルに肩を掴まれながらそう答える。
「レオン、無理しないでーー」
「大丈夫だ。それに、俺が一緒に聞きたいんだ」
レオンが肩の手を振り払うと、ダニエルはやれやれと言った表情で奥の部屋へ向かうと、茶葉の香りのする暖かそうな飲み物を持って戻り、一人ずつ配った。
「村長さんダニエルさん……あなた方も“転生者”ーーつまり、以前生きた人生の記憶があるんですか……?」
キャロリーヌやライラ先輩、みんなが驚いているのはわかるが、重要なことだ。
「さて、どこから話したものか……」
村長は真っ白い顎鬚を撫で下ろしながら、熟考した様子の後口を開いた。
「まずーー、我々には“前の人生”とやらの記憶はありません」
この世界に転生して12年ーー同じ世界から来た人に会えたと思い期待した心は、一瞬で砕ける。
「あの文字は……既に滅んだ国の文字なのですじゃ。そして、意味はよくわかりませんが、我々にはこの様な言い伝えがございます」
「何処かーー別の次元にある別の世界……そこで命を落とした我らは神に愛されていた。その世界での我らの生を不憫に思った神が、“獣人”としてこの世界で幸せに暮らすために転生させたのだ、と」
「ーーえ、でも……」
言いかけて口を噤む。この世界での獣人の扱いはあまりにも酷い。いや、少しずつ改善される今、酷かった、と言うべきか。
「仰りたいことはわかります。今の我らは、祝福を受けたにしてはあまりにも酷い暮らしをしていると」
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