56 / 64
番外編
「伝説のユーリア着ぐるみ誕生秘話」
しおりを挟む
皇都にある、とある一件の仕立て屋で
デザイナーとお針子達があるドレスの注文に頭をひねっていた。
「これは…」
貴族ご用達の仕立て屋であり貴族院の子女からの注文も受け付けているその店でも、その依頼は初めて見るものであった。
「このドレス?は…一体なんなんだ……?」
何故こんなものを、誰が受注を受けたのだ、と
聞いても意味のないことを言いたくなるほどに、その依頼は奇抜だった。
「ドレス?で…合っているのでしょうか…?」
決して上手いとはいえない絵で注文のドレス?の仕様が描かれている紙を
全員が顔を突き合わせて覗き込む。どう見ても、普通のドレスには見えなかった。
「“きぐるみ”というそうだ」
「きぐ…?なんですかそれは?」
「わからん」
貴族院の卒業式までに仕立ててほしいとそれなりの金額で依頼されており、その卒業式までにはまだ十分時間がある。が、何せ初めて見る形のものでどこからどう作り始めていいかすらわからなかった。
「どうやら頭まで全てを覆う仕様のようですね」
「特に顔の部分は念入りに指示があったそうだ」
「要は等身大の人形を作れということなのでしょう」
全員が沈黙した。
「しかも中に入れるもの…?ということですね」
「初めて聞く発想だ」
「ああ、考えたこともなかった」
果たしてこれをドレスと呼んでいいものなのか、しかし依頼主の言う“着ぐるみ”もよくわからなかった。
「とにかく探り探りでもやってみよう。」
受けてしまったものは仕方がない。芸術は時に斬新な発想から生まれるものだ。流行もまた、思いもよらぬところから始まることもある。慣れたものだけを作り続けていても飽きられるだけ、新しさを追求することも忘れるべきではない。店一番の売れっ子デザイナーの言葉に、
お針子を含めた皆が頷いた。
こうして、彼らの初めての戦いが始まったのである。
戦いはまさに、不眠不休で行われた。
作り始めるにつけ、彼らの中に眠る作り手としての何かに火がついた。斬新すぎる発注は彼らの何かを、刺激したのだ。
そして形になっていく毎に、彼らはまるで雷に打たれたような感動に打ち震えることになる。素晴らしい、ああ、自分達はなんというものを作り出そうとしているのか。何故今まで思いつかなかったのだろうか。こんなものが作れたなんて…!
デザイナーはデザイナーとして生計をたてる、それなりの人気デザイナーである自負を砕かれた。自分にはこんな発想はなかった。自分はデザイナーであるのに!それなのにまだ未成年の、貴族の令嬢に何歩も先をいかれた。悔しさと素直な賞賛が、彼の心を駆け巡った。
お針子は、世界で初めての、そしておそらく今後世界中に流行するであろうこの伝説の一着の製作に関われたことに感動した。自分はこれを作るためにこそお針子になったのかもしれないと思うほどに、彼女達は感激し魂をこめて縫い上げた。
やがてそれは、
予定より早くに完成することとなった。
「できた…!」
「素晴らしい…!!」
「これこそ神の美の体現ですね…っ」
この世界には一部の、神に愛されし美貌と呼ばれるほどに美しい人間が存在する。そのほとんどは高位貴族の人間達だが、たまに遭遇する彼らは遠目に見ても目立つほど、それは美しい、美しすぎる美貌を持っている。自分達がどんなに憧れ、その姿に近づこうとしても、彼らの美には遠く及ばない。
しかし彼らは美の演出を手伝うことを生業としたデザイナーとお針子達だ。少しでも美しく、その人間の魅力を惹きたてることのできるドレスをデザイン・製作することが、彼らの仕事であり誇りだ。その誇りにかけて、神に愛されし美貌に遠く及ばずとも少しでも近づけるものを、彼らは目指してきた。
その、理想の体現が今ここに……!!
ついに見つけたのだ。
彼らが長年憧れ、追い続けてきた理想が…!
彼らはそれに、希望の光を見た。
「これは……評判になるぞ。」
「はい…!きっと流行します…っっ」
同じように貴族にも庶民にも、神の美貌に憧れる人間は多い。ドレスやメイクでの努力では超えられない溝を、これならやすやすと越えることができる。
「この依頼主の令嬢は一体何者なんだ……」
「こんなものを考えつくなんて…」
「卒業したらデザイナーとしてうちに就職してもらえないでしょうか?」
「ああ、あの令嬢ならば他にも斬新なデザインを考えつくかもしれない!」
彼らは完成したそれを丁寧に梱包し、ある要望をまとめ、
貴族院の依頼主の元を訪れる。
渾身の、自信を持って引き渡すことのできる、珠玉の一着だ。
「え?お代はいらないってどうしてですか?」
貴族院の寮の一室、依頼主の令嬢は彼らの申し出に困惑して首をかしげた。
見たところ出来栄えに問題はなく、見事な仕上がりだった。しかも、約束の期限よりも早い。よくあの図案で、初めて作るものなのにここまで仕上げてくれたものだと、感心するほどだ。
けれどそれを届けてくれた仕立て屋の店主は、お代は不要だと言う。
「はい。いりません。その代わり…お願いがあるのです。」
「お願い?」
店主は頭を下げ、全員の総意を代表して伝える。
「その代わり、このドレスを製作販売することを許していただけませんでしょうか。あの図案を、わたくし共の店に預けていただき、これから製作販売していくことをお許しいただきたいのです。もちろん、売り上げはルドフォン令嬢に還元させていただきます。利権の一部だけ、わたくし共にいただければ。」
令嬢の頬がひくついたが、その理由を理解できるものはいなかった。
店主は怒りのためと誤解し、懇々とあれの魅力と可能性について情熱をもって説き続けた。
「もういいです……好きにしてください…」
ぐったりしたユーリアが、とうとう諦め承諾したことによって仕立て屋一同の願いは叶い、
彼らの新しい挑戦がここにまた始まったのであった。
「全身となると高額で庶民には手が届きません」
「うむ…コストカットが課題だな」
「貴族向けにはこのままでいいでしょう。男性用も作りましょう!」
「ああ、年齢や性別、顔立ちにいたるまで幅を広げていこう」
「好みの顔立ちを聞いて作るのと、完成形から選んでもらうのとで値段の設定はどうしますか?」
「思いついた!!顔だ!顔だけだ!」
「どういうことです?」
「庶民向けだよ!高額で手が出ない庶民用に、顔だけのものを作るんだ!そうすればより多くの人達にこれを着てもらうことができる!」
「!!いい案です!それでいきましょう!」
彼らの熱意と努力によって
それは瞬く間に拡散され一世を風靡することになる。
皇都の流行は着ぐるみになったのだ。
「ユーリア…」
「ごめん……」
それは“着ぐるみ”という商標名で登録され、後に伝説となる第一号は発案者に敬意を表して“ユーリアモデル”と呼ばれ
長く親しまれることになる始まりであった。
「あっちを見ても着ぐるみこっちを見ても着ぐるみ…着ぐるみ地獄……」
「しかも顔だけ着ぐるみとか…どうしようせっかく克服したのにまた怖くなってきた…!」
「着ぐるみなくすどころか増やしてどうするのよ!!!」
「だからごめんって…っ!」
いつか着ぐるみーズから着ぐるみの呪いがとける日が訪れても
この世界から着ぐるみがなくなる日はないのであった―――――。
「いやぁぁぁあぁあああああマーシャル様とショーン様まで着ぐるみに!!!」
「よくあれの姿が誰とかわかるわねアンタ?!」
デザイナーとお針子達があるドレスの注文に頭をひねっていた。
「これは…」
貴族ご用達の仕立て屋であり貴族院の子女からの注文も受け付けているその店でも、その依頼は初めて見るものであった。
「このドレス?は…一体なんなんだ……?」
何故こんなものを、誰が受注を受けたのだ、と
聞いても意味のないことを言いたくなるほどに、その依頼は奇抜だった。
「ドレス?で…合っているのでしょうか…?」
決して上手いとはいえない絵で注文のドレス?の仕様が描かれている紙を
全員が顔を突き合わせて覗き込む。どう見ても、普通のドレスには見えなかった。
「“きぐるみ”というそうだ」
「きぐ…?なんですかそれは?」
「わからん」
貴族院の卒業式までに仕立ててほしいとそれなりの金額で依頼されており、その卒業式までにはまだ十分時間がある。が、何せ初めて見る形のものでどこからどう作り始めていいかすらわからなかった。
「どうやら頭まで全てを覆う仕様のようですね」
「特に顔の部分は念入りに指示があったそうだ」
「要は等身大の人形を作れということなのでしょう」
全員が沈黙した。
「しかも中に入れるもの…?ということですね」
「初めて聞く発想だ」
「ああ、考えたこともなかった」
果たしてこれをドレスと呼んでいいものなのか、しかし依頼主の言う“着ぐるみ”もよくわからなかった。
「とにかく探り探りでもやってみよう。」
受けてしまったものは仕方がない。芸術は時に斬新な発想から生まれるものだ。流行もまた、思いもよらぬところから始まることもある。慣れたものだけを作り続けていても飽きられるだけ、新しさを追求することも忘れるべきではない。店一番の売れっ子デザイナーの言葉に、
お針子を含めた皆が頷いた。
こうして、彼らの初めての戦いが始まったのである。
戦いはまさに、不眠不休で行われた。
作り始めるにつけ、彼らの中に眠る作り手としての何かに火がついた。斬新すぎる発注は彼らの何かを、刺激したのだ。
そして形になっていく毎に、彼らはまるで雷に打たれたような感動に打ち震えることになる。素晴らしい、ああ、自分達はなんというものを作り出そうとしているのか。何故今まで思いつかなかったのだろうか。こんなものが作れたなんて…!
デザイナーはデザイナーとして生計をたてる、それなりの人気デザイナーである自負を砕かれた。自分にはこんな発想はなかった。自分はデザイナーであるのに!それなのにまだ未成年の、貴族の令嬢に何歩も先をいかれた。悔しさと素直な賞賛が、彼の心を駆け巡った。
お針子は、世界で初めての、そしておそらく今後世界中に流行するであろうこの伝説の一着の製作に関われたことに感動した。自分はこれを作るためにこそお針子になったのかもしれないと思うほどに、彼女達は感激し魂をこめて縫い上げた。
やがてそれは、
予定より早くに完成することとなった。
「できた…!」
「素晴らしい…!!」
「これこそ神の美の体現ですね…っ」
この世界には一部の、神に愛されし美貌と呼ばれるほどに美しい人間が存在する。そのほとんどは高位貴族の人間達だが、たまに遭遇する彼らは遠目に見ても目立つほど、それは美しい、美しすぎる美貌を持っている。自分達がどんなに憧れ、その姿に近づこうとしても、彼らの美には遠く及ばない。
しかし彼らは美の演出を手伝うことを生業としたデザイナーとお針子達だ。少しでも美しく、その人間の魅力を惹きたてることのできるドレスをデザイン・製作することが、彼らの仕事であり誇りだ。その誇りにかけて、神に愛されし美貌に遠く及ばずとも少しでも近づけるものを、彼らは目指してきた。
その、理想の体現が今ここに……!!
ついに見つけたのだ。
彼らが長年憧れ、追い続けてきた理想が…!
彼らはそれに、希望の光を見た。
「これは……評判になるぞ。」
「はい…!きっと流行します…っっ」
同じように貴族にも庶民にも、神の美貌に憧れる人間は多い。ドレスやメイクでの努力では超えられない溝を、これならやすやすと越えることができる。
「この依頼主の令嬢は一体何者なんだ……」
「こんなものを考えつくなんて…」
「卒業したらデザイナーとしてうちに就職してもらえないでしょうか?」
「ああ、あの令嬢ならば他にも斬新なデザインを考えつくかもしれない!」
彼らは完成したそれを丁寧に梱包し、ある要望をまとめ、
貴族院の依頼主の元を訪れる。
渾身の、自信を持って引き渡すことのできる、珠玉の一着だ。
「え?お代はいらないってどうしてですか?」
貴族院の寮の一室、依頼主の令嬢は彼らの申し出に困惑して首をかしげた。
見たところ出来栄えに問題はなく、見事な仕上がりだった。しかも、約束の期限よりも早い。よくあの図案で、初めて作るものなのにここまで仕上げてくれたものだと、感心するほどだ。
けれどそれを届けてくれた仕立て屋の店主は、お代は不要だと言う。
「はい。いりません。その代わり…お願いがあるのです。」
「お願い?」
店主は頭を下げ、全員の総意を代表して伝える。
「その代わり、このドレスを製作販売することを許していただけませんでしょうか。あの図案を、わたくし共の店に預けていただき、これから製作販売していくことをお許しいただきたいのです。もちろん、売り上げはルドフォン令嬢に還元させていただきます。利権の一部だけ、わたくし共にいただければ。」
令嬢の頬がひくついたが、その理由を理解できるものはいなかった。
店主は怒りのためと誤解し、懇々とあれの魅力と可能性について情熱をもって説き続けた。
「もういいです……好きにしてください…」
ぐったりしたユーリアが、とうとう諦め承諾したことによって仕立て屋一同の願いは叶い、
彼らの新しい挑戦がここにまた始まったのであった。
「全身となると高額で庶民には手が届きません」
「うむ…コストカットが課題だな」
「貴族向けにはこのままでいいでしょう。男性用も作りましょう!」
「ああ、年齢や性別、顔立ちにいたるまで幅を広げていこう」
「好みの顔立ちを聞いて作るのと、完成形から選んでもらうのとで値段の設定はどうしますか?」
「思いついた!!顔だ!顔だけだ!」
「どういうことです?」
「庶民向けだよ!高額で手が出ない庶民用に、顔だけのものを作るんだ!そうすればより多くの人達にこれを着てもらうことができる!」
「!!いい案です!それでいきましょう!」
彼らの熱意と努力によって
それは瞬く間に拡散され一世を風靡することになる。
皇都の流行は着ぐるみになったのだ。
「ユーリア…」
「ごめん……」
それは“着ぐるみ”という商標名で登録され、後に伝説となる第一号は発案者に敬意を表して“ユーリアモデル”と呼ばれ
長く親しまれることになる始まりであった。
「あっちを見ても着ぐるみこっちを見ても着ぐるみ…着ぐるみ地獄……」
「しかも顔だけ着ぐるみとか…どうしようせっかく克服したのにまた怖くなってきた…!」
「着ぐるみなくすどころか増やしてどうするのよ!!!」
「だからごめんって…っ!」
いつか着ぐるみーズから着ぐるみの呪いがとける日が訪れても
この世界から着ぐるみがなくなる日はないのであった―――――。
「いやぁぁぁあぁあああああマーシャル様とショーン様まで着ぐるみに!!!」
「よくあれの姿が誰とかわかるわねアンタ?!」
0
お気に入りに追加
3,997
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢の生産ライフ
星宮歌
恋愛
コツコツとレベルを上げて、生産していくゲームが好きなしがない女子大生、田中雪は、その日、妹に頼まれて手に入れたゲームを片手に通り魔に刺される。
女神『はい、あなた、転生ね』
雪『へっ?』
これは、生産ゲームの世界に転生したかった雪が、別のゲーム世界に転生して、コツコツと生産するお話である。
雪『世界観が壊れる? 知ったこっちゃないわっ!』
無事に完結しました!
続編は『悪役令嬢の神様ライフ』です。
よければ、そちらもよろしくお願いしますm(_ _)m
私の婚約者は6人目の攻略対象者でした
みかん桜(蜜柑桜)
恋愛
王立学園の入学式。主人公のクラウディアは婚約者と共に講堂に向かっていた。
すると「きゃあ!」と、私達の行く手を阻むように、髪色がピンクの女生徒が転けた。『バターン』って効果音が聞こえてきそうな見事な転け方で。
そういえば前世、異世界を舞台にした物語のヒロインはピンク色が定番だった。
確か…入学式の日に学園で迷って攻略対象者に助けられたり、攻略対象者とぶつかって転けてしまったところを手を貸してもらったり…っていうのが定番の出会いイベントよね。
って……えっ!? ここってもしかして乙女ゲームの世界なの!?
ヒロイン登場に驚きつつも、婚約者と共に無意識に攻略対象者のフラグを折っていたクラウディア。
そんなクラウディアが幸せになる話。
※本編完結済※番外編更新中
モブ令嬢はシスコン騎士様にロックオンされたようです~妹が悪役令嬢なんて困ります~
咲桜りおな
恋愛
前世で大好きだった乙女ゲームの世界にモブキャラとして転生した伯爵令嬢のアスチルゼフィラ・ピスケリー。
ヒロインでも悪役令嬢でもないモブキャラだからこそ、推しキャラ達の恋物語を遠くから鑑賞出来る! と楽しみにしていたら、関わりたくないのに何故か悪役令嬢の兄である騎士見習いがやたらと絡んでくる……。
いやいや、物語の当事者になんてなりたくないんです! お願いだから近付かないでぇ!
そんな思いも虚しく愛しの推しは全力でわたしを口説いてくる。おまけにキラキラ王子まで絡んで来て……逃げ場を塞がれてしまったようです。
結構、ところどころでイチャラブしております。
◆◇◇◇ ◇◇◇◇ ◇◇◇◆
前作「完璧(変態)王子は悪役(天然)令嬢を今日も愛でたい」のスピンオフ作品。
この作品だけでもちゃんと楽しんで頂けます。
番外編集もUPしましたので、宜しければご覧下さい。
「小説家になろう」でも公開しています。
転生したら乙女ゲームの主人公の友達になったんですが、なぜか私がモテてるんですが?
山下真菜日
恋愛
田舎に住むごく普通のアラサー社畜の私は車で帰宅中に、
飛び出してきた猫かたぬきを避けようとしてトラックにぶつかりお陀仏したらしく、
気付くと、最近ハマっていた乙女ゲームの世界の『主人公の友達』に転生していたんだけど、
まぁ、友達でも二次元女子高生になれたし、
推しキャラやイケメンキャラやイケオジも見れるし!楽しく過ごそう!と、
思ってたらなぜか主人公を押し退け、
攻略対象キャラや攻略不可キャラからも、モテまくる事態に・・・・
ちょ、え、これどうしたらいいの!!!嬉しいけど!!!
【完結】ヒロインに転生しましたが、モブのイケオジが好きなので、悪役令嬢の婚約破棄を回避させたつもりが、やっぱり婚約破棄されている。
樹結理(きゆり)
恋愛
「アイリーン、貴女との婚約は破棄させてもらう」
大勢が集まるパーティの場で、この国の第一王子セルディ殿下がそう宣言した。
はぁぁあ!? なんでどうしてそうなった!!
私の必死の努力を返してー!!
乙女ゲーム『ラベルシアの乙女』の世界に転生してしまった日本人のアラサー女子。
気付けば物語が始まる学園への入学式の日。
私ってヒロインなの!?攻略対象のイケメンたちに囲まれる日々。でも!私が好きなのは攻略対象たちじゃないのよー!!
私が好きなのは攻略対象でもなんでもない、物語にたった二回しか出てこないイケオジ!
所謂モブと言っても過言ではないほど、関わることが少ないイケオジ。
でもでも!せっかくこの世界に転生出来たのなら何度も見たイケメンたちよりも、レアなイケオジを!!
攻略対象たちや悪役令嬢と友好的な関係を築きつつ、悪役令嬢の婚約破棄を回避しつつ、イケオジを狙う十六歳、侯爵令嬢!
必死に悪役令嬢の婚約破棄イベントを回避してきたつもりが、なんでどうしてそうなった!!
やっぱり婚約破棄されてるじゃないのー!!
必死に努力したのは無駄足だったのか!?ヒロインは一体誰と結ばれるのか……。
※この物語は作者の世界観から成り立っております。正式な貴族社会をお望みの方はご遠慮ください。
※この作品は小説家になろう、カクヨムで完結済み。
【完結】もったいないですわ!乙女ゲームの世界に転生した悪役令嬢は、今日も生徒会活動に勤しむ~経済を回してる?それってただの無駄遣いですわ!~
鬼ヶ咲あちたん
恋愛
内容も知らない乙女ゲームの世界に転生してしまった悪役令嬢は、ヒロインや攻略対象者たちを放って今日も生徒会活動に勤しむ。もったいないおばけは日本人の心! まだ使える物を捨ててしまうなんて、もったいないですわ! 悪役令嬢が取り組む『もったいない革命』に、だんだん生徒会役員たちは巻き込まれていく。「このゲームのヒロインは私なのよ!?」荒れるヒロインから一方的に恨まれる悪役令嬢はどうなってしまうのか?
婚約破棄された地味姫令嬢は獣人騎士団のブラッシング係に任命される
安眠にどね
恋愛
社交界で『地味姫』と嘲笑されている主人公、オルテシア・ケルンベルマは、ある日婚約破棄をされたことによって前世の記憶を取り戻す。
婚約破棄をされた直後、王城内で一匹の虎に出会う。婚約破棄と前世の記憶と取り戻すという二つのショックで呆然としていたオルテシアは、虎の求めるままブラッシングをしていた。その虎は、実は獣人が獣の姿になった状態だったのだ。虎の獣人であるアルディ・ザルミールに気に入られて、オルテシアは獣人が多く所属する第二騎士団のブラッシング係として働くことになり――!?
【第16回恋愛小説大賞 奨励賞受賞。ありがとうございました!】
転生したら、実家が養鶏場から養コカトリス場にかわり、知らない牧場経営型乙女ゲームがはじまりました
空飛ぶひよこ
恋愛
実家の養鶏場を手伝いながら育ち、後継ぎになることを夢見ていていた梨花。
結局、できちゃった婚を果たした元ヤンの兄(改心済)が後を継ぐことになり、進路に迷っていた矢先、運悪く事故死してしまう。
転生した先は、ゲームのようなファンタジーな世界。
しかし、実家は養鶏場ならぬ、養コカトリス場だった……!
「やった! 今度こそ跡継ぎ……え? 姉さんが婿を取って、跡を継ぐ?」
農家の後継不足が心配される昨今。何故私の周りばかり、後継に恵まれているのか……。
「勤労意欲溢れる素敵なお嬢さん。そんな貴女に御朗報です。新規国営牧場のオーナーになってみませんか? ーー条件は、ただ一つ。牧場でドラゴンの卵も一緒に育てることです」
ーーそして謎の牧場経営型乙女ゲームが始まった。(解せない)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる