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竜族の棲む深い森の中で
🔇14 襲撃者は強引で悪いスカウトマン
しおりを挟む「あ~、えっと、どれも遠慮させていただきます」
「そう、嫌がることもないだろう? 紅一点、大事にお姫さまのように育ててやるぜ?」
──何言ってるの、モモカは今だってオヒメサマなんだからね
は?
──アンタ達じゃ役不足
──いいから、モモカ、もう行こう?
──防護領域や衝撃緩和保護魔素分解吸収があれば、アイツら、蚊ほどにもダメージないから心配ないよ
──今後の静かで平和な生活のためにも、害虫は駆除した方がいいかもよ?
そうか。精霊って正直だから。私を護るために、やや攻撃的になってるんだ。
「みんな、そこまでやらなくても、もう付き纏わないで貰えたらそれでいいから。
と言うことで、ごめんなさい。私、ソロ活動するつもりなんです。お役に立てなくて申し訳ないですが諦めてくださいね」
にじりにじりと街道を街に向かって移動しながら頭を下げる。異世界だけど、謝罪は頭を下げるんでいいンかな?
少し三人と距離が開いた所で、街に向かってダッシュする。
この世界に来てから先週まで囮様を続けて足腰弱って体力も落ちてる女子高生の私。
プロの冒険者傭兵男性ってだけでも逃げ切れないと思うし、斥候の技能【縮地】で一瞬で追いつかれそうだけど、取り敢えず逃げる。
クラーレっぽい麻痺毒の塗られた極細矢は、風霊の防護領域に弾かれるので、気にせず全力で走る。
この斜面を下りきったら、城門まで少しの上り坂で辿り着ける。
門番さんもいるだろうから、あそこまで辿り着ければ⋯⋯!
あ、もうだいぶ薄暗くなって来てるのに、誰か城門から人が出て来た。
巻き込まれる!?
次話
🔇15 襲撃者の脅迫と巻き込まれる人
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