聖女も勇者もお断り🙅

ピコっぴ

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竜王国って、竜の国?

🚷24 もう、眠いです

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 隠遁の術を使ったままだと話がしづらいので解いてもらい、後は、魔力はあるけど魔法は使ったことなくて、精霊が私の魔力を糧に適当に魔法を使う事を理解してもらった上で、壁の一部を塗らすだけの水芸を披露する。

「契約した精霊の力を借りて噴出させるみたいなので、火霊メラを使えば火炎放射器に、風霊ウィンを使えば扇風機に、土霊マナを使えば左官職人になれるんだと思います。光霊ルク行燈あんどんに、アーテルは⋯⋯使い途わかんないですけど、そんな感じでしょうか?」
「闇魔法を使いたければ、教えるわ」
「ありがとうございます!!」

 うふふ。魔法の師匠をゲットだぜ。

 あの国の人達は、自力で覚えろって放置だったからなぁ。美土里は、神殿から派遣された若い神官のお兄さんに回復魔法や補助魔法などを習ってたのに、この扱いの違い。

「モモカ、羨ましい! 四大属性以外にも魔法適性があって、その上アディライトさんに習えるなんて」
「うむ。局長に任せておけば、すぐにでも上達しようほどに、精進するようにな」

「もう、夜も遅くなってきたわ。取りあえずは、危険な思想や技能スキルの持ち主じゃないみたいだし、疲れたでしょう? お肌の艶が悪くて、眼の周りクマで薄黒いし額の辺りは貧血かしらって色合いよ? 元々そんな色じゃないんでしょう?」

 毎日魔物に囲まれて魔法をぶち込まれたらこうなります。とは言えないので、曖昧に愛想笑いをしておく。

「殿下もその内お戻りになるでしょうし、上に、部屋を用意するからもう休んでちょうだい?
 あれこれ調べたり封印するか決めるのは、明日以降にね?」
「封印されるんですか? 私」
「こうね、異世界人は元より国民も子供達なんかに、魔封じの術を施術されたり、魔法を吸い取る魔道具を身につけたりして、慣れるまで魔力を封印した方がいい子もいるのよ」

──ボクたちには効かないと思うけど
──そもそもモモカのは精霊の力そのものを使う技能スキルだから、それらを封じる術を構成する術式を施した所で、その力をボクらが直接キャンセルするだけじゃん? 
──甘いね、アディ
──多くの魔法が精霊力を工夫して使うものなんだから、ボクらをボクらが封印する訳ないもんね
──この人達の魔力で、モモカの魔力を封じられる訳ないじゃーん

 まあ、どうでもいいや。もう、お風呂に入って休みたい。

 細々した事は精霊達が、私の魔力を適当に使って色々やってくれるから、水芸レベルの魔爪術が封じられた所で不便はないし、構わないよ。

 溶岩と共に醜鬼ゴブリンの巣になっている坑道に落ち、裏口から逃げ出して山中の獣道を草を踏み分けて進行、この町まで歩いて、体も心もくたくた。
 居眠りしそうな私にマディラさんが、三階にある、保護した異世界人の為の個室に案内してくれた。



 次話
🚷25 久し振りのお風呂です!!


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