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【萌々香 Ⅱ】
📵12 ひぃぃえわぁぁぁ!!
しおりを挟むひぃぃえわぁぁぁ!! 死っ⋯⋯!?
辺り一面、溶岩流の渦である。
植物も燃え尽き、小動物は、死に絶え⋯⋯ずに着弾前に、逃げてしまった。
私は今、愛唯の火球により沸騰しそうな岩や、地面だったものの真ん中で震えてます。
「隕石墜撃でも耐えるんだったら、私の火球なんかへでもないわよね?」
愛唯はそう言って、私を囮にした。
草原の真ん中で、なんにもしなくていいから、立ってろ、と。
来るわ来るわ、例の醜鬼がたくさん、まるで「おい、子供をたくさん産めそうな若いメスがいるぞ」と言わんばかりに、あちらこちらから。
マクロンさんの防御魔法を信用してるけれど、怖いものは怖い。
近くで見ると、獣臭いし、緑っぽい茶色や茶色っぽい緑色、所謂迷彩色に近い肌の色。ゴツゴツと疣のある、西洋の絵本に出て来る悪い魔法使いの老人のような顔。
獣の皮を身に巻き付けただけの、漫画にありそうな原始人のような恰好。
そいつらもいい加減怖かったけど、それらを押し退けて迫ってきて、興奮してブギィブギィプキーッと雄叫びをあげながら私を掠おうとする豚の獣人?が、更に怖かった。
後で訊いたら、豚面の半獣半人の妖精で、醜鬼と並んで女性を掠って子作りに励む、女性にとって最悪の邪妖精の一種らしい。鳴き声からとったのか、オークと呼ばれている。
濁ったピンク色の肌がてらてらと気持ち悪い上に、纏った毛皮や人間から剥ぎ取ったらしき衣装の隙間から、乙女に見せてはいけないものがはみ出てて、出来れば気絶したかった。「真冬の変質者か!!」って怒鳴りつけたい。
見たくなさ過ぎてかピントが合わずぼやけてて、精神的にセルフモザイク発動グッショブ状態で、俯いて震えているのだ。
──ダイジョーブ! ボクたちが居るから、熱も魔物も、モモカには届かないよ
そうだとわかってても、迫力が視覚に訴えて怖いんだよぉ。
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オーク 豚頭の怪人とか悪鬼とか
今、オーク=豚の邪妖精(或いは亜人魔物の一種)で、力が強くてエルフ以外の女性を掠って繁殖する乱暴者ってイメージですが。
RPGゲームの世界観が浸透する前は、オークと言ったら、緑色の肌、醜く汚らしくゾンビとオーガを足して割ったようなものが多かったような?
そして、豚の鳴き声オインクオインクからオークではありません。萌々香の勝手な想像です。
ラテン語のオルクス(冥府)の英語読み、オーク=ナス(冥府の死者)からとったという一説が。
[ ウィキペディアから ]
オークは人間の姿をし、大きさは人間とほぼ同じで、醜く汚らわしい存在として描かれている。知能はあるが鈍く惨めな生物で、極端に繁殖力が強く、人を殺す道具、つるはしややっとこなど、美しくないもの以外は作れるものの他の創造はできず、破壊するだけの存在として描写されている。
指輪物語のトールキンの『ホビットの冒険』では、
オークをホビット語で翻訳してゴブリンって事になってるらしい⋯⋯です(^_^;)
次話
13 消えた溶岩流?
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