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チーム再び!!──コハクちゃんを中心に
ご。『コハクは、空間拡張収納袋であるイチゴの形をした赤い肩掛けポーチから、大きめのピクルス瓶のような容器を出した』──中には綿と、何かが居た
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コハクは、空間拡張収納袋であるイチゴの形をした赤い肩掛けポーチから、大きめのピクルス瓶のような容器を出した。
中には液体は入っておらず、生成り色の綿が三分の一ほど詰められ、真ん中に何かが居た。
「女の子?」
「人形⋯⋯じゃないわね? 妖精? そう言えば、ギルマスは、妖精や魔族を使った錬金術とか言ってたわね? 妖精なの?」
私は魔導ゴーグルをつけて見た。人のオーラを持ち、魔族の気配に包まれている。
属性は、内にいるモノが水と地。瓶を包むオーラが闇と風であった。
「オーラは人のそれだね」
「はい。この瓶には、とある令じ⋯女の子が閉じ込められています」
「閉じ込め? 元は私達と同じ人間ってこと?」
「魔族の使う何らかの空間魔法が働いているんだと思います。割れば元の大きさに戻れますが、即死だそうです。中に閉じ込められて一週間経っても絶命するそうです」
コハクはそう言って、女の子の入った瓶を、収納袋に戻した。時間の干渉を受けない空間なので、少女の残された時間を稼ぐためだろう。
「質悪いわね」
「この中で一週間、眠りながらじわじわと魔力を吸われ続け、最終的には生命力も魔力に変えて奪われるそうです」
「彼女の救出が、今回の依頼か」
コハクの言い直した言葉『令じ⋯』は、令嬢だな。
貴族の多くは、血統を重んじた政略婚を繰り返し、高魔力で美形が多いが、弊害として色素の薄い者が多い。
また、田舎領主とかには近親婚が繰り返された結果、色素の欠落だけでなく、病弱であったり、親から子に継がせるべき遺伝情報も欠損して、奇形児や精神異常者なども少なくないというが、この場合は、眠り続けて魔力に変換するだけなら、人格や身分は関係なく、魔力の高さに目をつけられたのだろう。
「直接の依頼は彼女の救出ですが、私は、この魔族と魔道具の融合錬金術自体を、封印か滅したいと思ってます」
「確かに、悪用されちゃ敵わないな。アネッタなんかいい餌になるんじゃないか?」
「先に犠牲になった、こちらのギルドメンバーの報復と、元ギルドメンバーの暴走に、秘密裏に処理して制裁を加えようという動きもあると思います。昨日の魔道研究協会は、私達を歓迎するふりをして、その実かなり緊張感に溢れていました」
それはそうだろう。実験に使われた犠牲者が身内となれば、報復は必至だし、やらかした方も身内なら、その制裁は苛烈を極めるに違いない。
「この子を助けるためには、下手人たる錬金術士の身柄、最悪でもレシピの確保が必要です。カイルロッド様の前でこんな言い方はアレなんですけど、こちらのギルドに闇に葬られる前に、彼らを出し抜いていかなければならないと思います」
「まあ、そこは気にしないで? わたしの父の領地内での揉め事ではあるけれど、人命がかかっているし、僕としては、その暴走錬金術士をただ闇に葬るだけでは、根本的な解決にはならないと思うからね。今回は、父上には悪いが、コハクちゃんの味方だよ」
コハクは、空間拡張収納袋であるイチゴの形をした赤い肩掛けポーチから、大きめのピクルス瓶のような容器を出した。
中には液体は入っておらず、生成り色の綿が三分の一ほど詰められ、真ん中に何かが居た。
「女の子?」
「人形⋯⋯じゃないわね? 妖精? そう言えば、ギルマスは、妖精や魔族を使った錬金術とか言ってたわね? 妖精なの?」
私は魔導ゴーグルをつけて見た。人のオーラを持ち、魔族の気配に包まれている。
属性は、内にいるモノが水と地。瓶を包むオーラが闇と風であった。
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「はい。この瓶には、とある令じ⋯女の子が閉じ込められています」
「閉じ込め? 元は私達と同じ人間ってこと?」
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コハクはそう言って、女の子の入った瓶を、収納袋に戻した。時間の干渉を受けない空間なので、少女の残された時間を稼ぐためだろう。
「質悪いわね」
「この中で一週間、眠りながらじわじわと魔力を吸われ続け、最終的には生命力も魔力に変えて奪われるそうです」
「彼女の救出が、今回の依頼か」
コハクの言い直した言葉『令じ⋯』は、令嬢だな。
貴族の多くは、血統を重んじた政略婚を繰り返し、高魔力で美形が多いが、弊害として色素の薄い者が多い。
また、田舎領主とかには近親婚が繰り返された結果、色素の欠落だけでなく、病弱であったり、親から子に継がせるべき遺伝情報も欠損して、奇形児や精神異常者なども少なくないというが、この場合は、眠り続けて魔力に変換するだけなら、人格や身分は関係なく、魔力の高さに目をつけられたのだろう。
「直接の依頼は彼女の救出ですが、私は、この魔族と魔道具の融合錬金術自体を、封印か滅したいと思ってます」
「確かに、悪用されちゃ敵わないな。アネッタなんかいい餌になるんじゃないか?」
「先に犠牲になった、こちらのギルドメンバーの報復と、元ギルドメンバーの暴走に、秘密裏に処理して制裁を加えようという動きもあると思います。昨日の魔道研究協会は、私達を歓迎するふりをして、その実かなり緊張感に溢れていました」
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「まあ、そこは気にしないで? わたしの父の領地内での揉め事ではあるけれど、人命がかかっているし、僕としては、その暴走錬金術士をただ闇に葬るだけでは、根本的な解決にはならないと思うからね。今回は、父上には悪いが、コハクちゃんの味方だよ」
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