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廃鉱山の中は、アンデッドだらけ?

にぃ。『もう少し先に行くか、一度引き返すか、改めて採決しよう』──でもその前に、準備と確認を

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     🔦

 もう少し先に行くか、一度引き返すか、改めて採決しようと、その前にみなが手荷物や消耗品(回復薬や魔術の触媒物、小型弓ハンド•ボウの矢や縄など)の点検、装備品(武器や防具)の歪みや破損がないか確認をする。

 こういうの、アレフ達は、ダンジョン攻略中は夜の休息時に、後は街に帰った時にしてたけど、この人達みたいに、攻略中の戦闘の一段落ごとにはしてなかった。

 こういうところが、駆け出しアマチュア上級者プロの違いなのかなぁ。

 大変勉強になります。

「そうか。また、クリステルパルスに戻って、元のパーティの仲間とクエストに出る時に、教えてやるといい。こういう細かい事を怠らない者が、生き延びる確率が上がるから」

 初めは、無表情でクールなイメージだったけど、慣れたら、目を緩めていて、実は微笑んでくれてるのだと、わかるようになってきた。
 イケメン補正ではなく、本当に微笑んでくれてるのだ。目と口の端だけだけど。フィルタさんには、今回、かなりお世話になってるなあ。

 拠点のギルドに戻っても、もうアレフ達とは冒険に出ることはないのだけれど、敢えてそれを言ったりはしなかった。



「さて、この後はどうする?」
「取り敢えず、このフロアだけでもマッピングしてしまうか、郷に戻って冥気ヘルノの発生源を見つけた事を報告、今後の方針を立てたり伺ったり、我々がどこまで介入するか改めて相談するか⋯⋯」

 この作業場の奥にも、何本か分かれ道がある。鉱山だったというのなら、それは当然だろう。

「ここまで、ネズミ一匹いないのは不気味だが⋯⋯」
不死者アンデッドがわんさか居たりしないんだもの。多少不気味でもいいんじゃないの? 魔物に取り囲まれるよりかはいいわよ」

 それはそうなのだが、静かすぎるのも却って不安ではある。

 ここに入る前、私がマジカルバトンで子守唄を踊って聴かせるまでは、こちらが全滅するんじゃないかと思うくらい、邪妖精や死霊レイス、狂った精霊がとめどなく現れていたのだ。多少不安になってもおかしくないと思う。

「誰もここが古い鉱山だと知らなかったのだ、街へ戻って調べた所で、ここの内部の情報など、なかなか見つからないだろうな⋯⋯」
「古くから、西濤にしなみの森は波濤はとう一族の郷であって、周りにヒトの住む町や村があったとは聞いていないからな」
「少なくとも二千年以上昔の話ということか」
「そんなんじゃ、例え鉱図があったとしても、崩落してたり魔物が壊していたり拡げてたり、殆ど変わってるんじゃない? 参考程度にしかならないわ」
「それでも無いよりかはずっとマシだろうが、ないものを言っても仕方なかろう、どうする?」

 ふと、ギレウォッタさんが、私の頭の上のチルちゃんと肩でふるふるしてるチットちゃんを、じっと見る。

「あの、どうかしましたか?」
「チル殿。チット殿に、ケルピーも。今行われている妖精魔法の結界、防護領域セイフティエリアとやらは、後、どのくらい保つのかな?」








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