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琥珀・もうすぐ14歳・♀・遊び人Lv.1!

ごぉ。『冒険者協会の近くにある、タウンハウス』──エルフエーレ侯爵家が、クリスのために用意したものだ

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     🏕️


 冒険者ハンター協会ギルドの近くにある、タウンハウス。

 エルフエーレ侯爵家の持ち物で、クリスが冒険者ハンター登録した時に、安宿やテント暮らしをする事をよしとしなかったご家族が用意したものだ。

 アレフとエドガーの三人のためのものにしては、随分と立派だ。
 なんと、クリス付きの侍女メイドさんと従僕、フットマン ふたりが常駐してて、アレフ達が帰って来たら、更に人手は増える。コックさんとか下拵えのキッチンメイド、洗い場係スカラリーメイドさんとか、掃除洗濯係のハウスキーパーとか。

 クリスは恥ずかしがったけど、ご家族にしたら、資産家で有名な侯爵家である手前、男爵家のエドガーにはいい意味で見栄を張りたいだろうし、上位の公爵家のアレフに気兼ねもあるだろうから、彼らのご家族が甘やかすなと言ってこない限り甘受した方がいいと言ってあげたら、渋々納得した。……という経緯もある。


 ──アレフ達がどのくらい潜るのか、踏破するならどれくらいで戻ってくるのか、私にはわからないけど、早いうちがいいだろう。

 私がお借りしていた東の角のお部屋に戻り、荷物をまとめる。

「コハクさま、お戻りはおひとりですか?」

 部屋を片付けると言っても、私の大事なものはいつも肩から提げてるイチゴの中だし、メイドさんが洗濯してたたんで置いてくれてる二日分の着替え、サイドテーブルの上の、家族の集合精密画とミニチュアール 庭の花を一輪挿してある、初めてクリスに買ってもらったソーダ水の瓶くらいのものである。歪んでなくて気泡もない、透明のガラス瓶がとてもキレイだったからとってあるの。

 二年間、お世話になったお部屋を感慨深く眺めていると、クリスの幼少の頃から仕えているというメイドのラスエルさんが、確認してきた。

「あ、うん。私は半日で終わる、みんなとは別のクエストを受けてたの」

 嘘ではない。

「お食事になりますか?」
「今から作るんならいいよ。アレフ達もまだ戻らないだろうし。わざわざ手間かけることはないから」
「クリス様がたの御食事とは別に、使用人の賄いの用意がございます。下拵え済で、保存魔法をかけたものを調理するだけなのですぐ出来ますよ」

 表情は表に出さず、使用人の鑑のような人だけど、私を見る目が少し軟らかくなる。
 気にするなと言いたいのだろう。

「ラスエルさんと、サイゼルさん、一緒に食べるならいただくかな」
「私ども使用人と共には……」
「メンバーの中で唯一、私は、貴族や地方領主、上流階級の出身じゃないから。知ってるでしょ? それに、使用人みんなと同じ賄いのお夕飯ヽヽヽヽヽヽを出してくれるんだよね?」

「……承りました」

 ふふふ。私の勝ち!








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