85 / 112
✿03:淫紋の次は淫呪かよ、知りたくなんかない!!
***29.俺を挟むな!(7)※
しおりを挟む
(本当に、このまま、帰っちゃうのかよ……)
きゅんと腰の奥が甘くうずく。
ずきずきと、花芯が痛みだす。
(ちくしょぉ……くそが……)
癒月は我慢できなくなって、己の花芯へと腕を伸ばした。
最初に手が触れたとき、どろりと濡れた感覚。そして、幹がどくどくと脈動している感覚。
そのまま手のひら全体でそれを包んで上下に擦るだけで、頭がスパークしてしまいそうなくらいに、感じる。
「はっ、ああっ……」
こぼれていく甘い声も、アルコールの話を互いに交わしている男たちのもとへは届いていないらしく、カンジとグレイは癒月へと振り向いてはくれない。
(あ、なんで……)
じゅわじゅわと先っぽから、先走りの涙をこぼしながら、だんだんと反り返っていく癒月の花芯であったが、足りない。
何度も先端をいじるも、決定的な刺激にはならない。幹を何往復もする。
(これって、これじゃぁ……)
達することが、できない。
「ひっ」
癒月はグレイとカンジへと助けを求めるように視線を注いだ。しかし、彼らは言い合いに夢中になっている。
(気が付いて、くれよ……俺、もう、ひとりじゃっ)
自身の手だけでは足りなくなって、腰までもあさましくへこへこと動かし始める。
(俺だけじゃ……イけないっ……!!)
どうすれば?
そのとき、癒月はあることを思い出した。
――汝、篭絡せよ。
そうだ、とそのとき、すとんと癒月は確信してしまう。
なにを求めているのかを。
どうやって、それを得るのかを。
自分が落とされることが嫌で仕方がなかったのだが、それならば、相手を落としてしまえばいい。
目の前の男たちを自分が落としていいように、使えばいい。
そんな、考えが――浮かんだ。
「あの……」
癒月はふたりへと話しかける。
しかし、ふたりはもう、扉の前にいて、外に出ていきそうになっていた。
癒月は自身の花芯から手を離した。
ここは自分で慰める場所ではない。彼らに奉仕させる。
ふらつく足取りでふたりの背中を追う。
そして、どん、とあえて、グレイの背中に身体をぶつける。
きゅんと腰の奥が甘くうずく。
ずきずきと、花芯が痛みだす。
(ちくしょぉ……くそが……)
癒月は我慢できなくなって、己の花芯へと腕を伸ばした。
最初に手が触れたとき、どろりと濡れた感覚。そして、幹がどくどくと脈動している感覚。
そのまま手のひら全体でそれを包んで上下に擦るだけで、頭がスパークしてしまいそうなくらいに、感じる。
「はっ、ああっ……」
こぼれていく甘い声も、アルコールの話を互いに交わしている男たちのもとへは届いていないらしく、カンジとグレイは癒月へと振り向いてはくれない。
(あ、なんで……)
じゅわじゅわと先っぽから、先走りの涙をこぼしながら、だんだんと反り返っていく癒月の花芯であったが、足りない。
何度も先端をいじるも、決定的な刺激にはならない。幹を何往復もする。
(これって、これじゃぁ……)
達することが、できない。
「ひっ」
癒月はグレイとカンジへと助けを求めるように視線を注いだ。しかし、彼らは言い合いに夢中になっている。
(気が付いて、くれよ……俺、もう、ひとりじゃっ)
自身の手だけでは足りなくなって、腰までもあさましくへこへこと動かし始める。
(俺だけじゃ……イけないっ……!!)
どうすれば?
そのとき、癒月はあることを思い出した。
――汝、篭絡せよ。
そうだ、とそのとき、すとんと癒月は確信してしまう。
なにを求めているのかを。
どうやって、それを得るのかを。
自分が落とされることが嫌で仕方がなかったのだが、それならば、相手を落としてしまえばいい。
目の前の男たちを自分が落としていいように、使えばいい。
そんな、考えが――浮かんだ。
「あの……」
癒月はふたりへと話しかける。
しかし、ふたりはもう、扉の前にいて、外に出ていきそうになっていた。
癒月は自身の花芯から手を離した。
ここは自分で慰める場所ではない。彼らに奉仕させる。
ふらつく足取りでふたりの背中を追う。
そして、どん、とあえて、グレイの背中に身体をぶつける。
0
お気に入りに追加
141
あなたにおすすめの小説
真面目系委員長の同室は王道転校生⁉~王道受けの横で適度に巻き込まれて行きます~
シキ
BL
全寮制学園モノBL。
倉科誠は真面目で平凡な目立たない学級委員長だった。そう、だった。季節外れの王道転入生が来るまでは……。
倉科の通う私立藤咲学園は山奥に位置する全寮制男子高校だ。外界と隔絶されたそこでは美形生徒が信奉され、親衛隊が作られ、生徒会には俺様会長やクール系副会長が在籍する王道学園と呼ぶに相応しいであろう場所。そんな学園に一人の転入生がやってくる。破天荒な美少年の彼を中心に巻き起こる騒動に同室・同クラスな委員長も巻き込まれていき……?
真面目で平凡()な学級委員長が王道転入生くんに巻き込まれ何だかんだ総受けする青春系ラブストーリー。
一部固定CP(副会長×王道転入生)もいつつ、基本は主人公総受けです。
こちらは個人サイトで数年前に連載していて、途中だったお話です。
今度こそ完走させてあげたいと思いたってこちらで加筆修正して再連載させていただいています。
当時の企画で書いた番外編なども掲載させていただきますが、生暖かく見守ってください。
転生したけど赤ちゃんの頃から運命に囲われてて鬱陶しい
翡翠飾
BL
普通に高校生として学校に通っていたはずだが、気が付いたら雨の中道端で動けなくなっていた。寒くて死にかけていたら、通りかかった馬車から降りてきた12歳くらいの美少年に拾われ、何やら大きい屋敷に連れていかれる。
それから温かいご飯食べさせてもらったり、お風呂に入れてもらったり、柔らかいベッドで寝かせてもらったり、撫でてもらったり、ボールとかもらったり、それを投げてもらったり───ん?
「え、俺何か、犬になってない?」
豹獣人の番大好き大公子(12)×ポメラニアン獣人転生者(1)の話。
※どんどん年齢は上がっていきます。
※設定が多く感じたのでオメガバースを無くしました。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
鬼上司と秘密の同居
なの
BL
恋人に裏切られ弱っていた会社員の小沢 海斗(おざわ かいと)25歳
幼馴染の悠人に助けられ馴染みのBARへ…
そのまま酔い潰れて目が覚めたら鬼上司と呼ばれている浅井 透(あさい とおる)32歳の部屋にいた…
いったい?…どうして?…こうなった?
「お前は俺のそばに居ろ。黙って愛されてればいい」
スパダリ、イケメン鬼上司×裏切られた傷心海斗は幸せを掴むことができるのか…
性描写には※を付けております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる