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第4話 『本気モード! ロード・トゥ・〝ぜんぶに勝つ〟』
⑨
しおりを挟む夜は狼の時間――村人の誰かが、喰われる時間。
だからそのために、次の手を打つ。
「ごっめんねぇ、竹内きゅん。怒った? 怒った? 殴ってくれていいんだよぉ?」
「お望みどおりにしてやるよ!」
と見え見えの右ストレートをなんなくかわす俺。ささっと後ろまで逃げる余裕を見せてから、両手を口に当ててカワイコぶる。
「って、ウソ……俺のヘイト、高すぎ……? やっべー、調整ミスったわー、今夜あたりガブっていかれそうだわー」
そして、手を下ろし――人差し指で、竹内兄をズバッと指差した。
「だけど……負けてやらねーよ? 俺、ぜんぶに勝つって決めたから」
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