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異世界でお菓子屋さんを開きました 第三章 本編(和菓子編 後半)
そして…
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……………………………………………………………
そして…
………………………………………………………………
シリンヌ「だめだ…これは…
戦うしかないのか…なら、容赦しないぞ」
必死の説得も虚しく、
雛美火さんは改心せず、
シリンヌ王子に襲いかかった。
雛美火「俺の邪魔をするなぁぁ!!」
ゴォォォ!!
最大火力の炎を出した右拳を
シリンヌ王子の顔面に殴ろうとした瞬間
シリンヌ「殺気がダダ漏れで遅いな」
目に見えぬ速さで雛美火さんの
パンチを避け、後ろに周り…
シリンヌ「これでもくらえっ!」
袋から豆を取り出し、
雛美火さん目がけて投げた。
すかさず、オキニス君も、
オキニス「俺も手伝います!
くらえ、雛美火王子!!」
遠くから豆を投げた。
弱点の豆を多く当てられた
雛美火さんは…
雛美火「……ぐっ何故、貴様らが
俺の弱点を…くそっ…」
だんだん弱くなり、
バタリ…
遂には膝から崩れ落ち倒れた。
シリンヌ「……動かないな…
でも大丈夫だ 息はしている」
シリンヌ王子は雛美火さんを
つんつんと突き様子を伺う。
ダージリン「…本当に…大丈夫だよな…
……あー良かった…豆が効いたんだな」
……さすが、豆の威力…
相手を気絶させるなんて…
なんだか…あっけない様な…
「……………………」
本当に…
……本当に大丈夫なんだろうか?
なんだか嫌な予感がする
オキニス「念の為……雛美火王子は、
縄で縛って身動きをさせないように
しましょう」
オキニス君がロープを持ち
雛美火さんの元へ駆け寄った。
雛美火「…………………」
ゾワッ…
私だけ、気付いていた
雛美火さんが薄っすら目を開いていた事に
意識がまだある…
これは不味い!!
このままだと
オキニス君がっ…
間に合って!
気付けば、私は
オキニス君の所へ走りだし、
「危ないっ!!オキニス君!!!」
ドンッ!!
できる限りの力で、
オキニス君を押した。
オキニス「ますっ…」
その瞬間、周りが
スローモーションの様に
動き出した
あっ…ダージリンさんとシリンヌ王子が
驚いている…
目の前にいる雛美火さんも
瞳を開いて驚いている
その手には
炎を纏ったナイフが持っていて…
オキニス君を殺す為に様子を伺って
いたんだ
……死にたくない
私だってまだ、生きたいっ
できる限り、ナイフに刺さらない様
避けようとした…
でも…
グサッ!!
人間の私は、なす術がなく
ナイフは腹部に突き刺さって
しまった。
「…っ……ぅぁ……」
オキニス「真澄っ!!!」
ポタ…ポタ ポタ
…痛い…苦しい…
刺された場所は止めどなく
血が溢れ出る。
オキニス「そんなっ…なんでっ…
しっかりして下さい真澄!!
止血をっ…治癒を…ダージリンさん!!」
ダージリン「分かった!オキニス様も
手伝え!!~~~(治癒魔法の呪文)!
しっかりしろ真澄!死ぬな!!
姉貴を泣かすんじゃねーよ!!」
私を抱き寄せ、
ボロボロと泣くオキニス君…
…オキニス君がこうならなくて
本当に良かった…
「オキニス…く…ん…大丈…」
……おかしいな言葉が
上手く出せない…
あぁ…だんだんと
意識が遠のいていく…
雛美火「…違うっ…違う
俺はそんなつもりじゃ…
真澄さんっ…」
震えた声で…
身体をよろけさせながら、
雛美火さんが近づいた。
ダージリン「シリンヌ王子!!
雛美火王子を捉えておけっ
こいつに真澄を触れる権利なんてない!」
シリンヌ「……あぁ、すぐ終わらせる
雛美火王子…少し静かにして貰おうか」
静かにボソリと呟くと、シリンヌ王子は、
雛美火さんの腹部に一発殴りを入れた。
雛美火「…………っ……真澄…さ…ん」
バタンッ!!
今度は本当に気絶した。
シリンヌ「最初っからこうすれば、
よかった!!くそっ!!」
雛美火さんを睨み、
彼をロープでぐるぐる巻きにして…
シリンヌ「オキニス…真澄さん
…すまない…俺がいながら…
こんな…」
シリンヌ王子は、悲しげな表情で
私たちがいる方向へ駆け寄った。
オキニス「…真澄っ…お願いだ
頑張ってくれ!!俺とダージリンさんが
治癒魔法で傷を塞いでいるからっ
傷を治して
一緒にクモード王国に帰ろう
もう…2度と俺から離れないで!!」
「…オキ…ニス……君…」
…貴方の顔が見たいのに…
だんだん視界がぼやけて見えないな…
声も聞きたいのに、聞き取れなく
なっている
……私……
このまま死んでしまうの?
もし、死んでしまうなら…
私は…
「……オキ…ニス…君……
私……」
オキニス「真澄っ…ダメだ喋ったら
傷がひらく!……」
お願いオキニス君…言わせて…
これが最後になったら嫌だから…
私は首をゆっくり横に振り、
残った力を振り絞って
【想い】を伝えた。
「オキ…ニス君…私……
あ…なた…の事が……す…き…
あいし…て……る」
やっと言えた…
ずっとひた隠しにしていた
貴方への想い…
やっと………
オキニス「……っ……俺も真澄が………
…真澄?……なぁ…冗談だろ!!
真澄!!目を覚まして!!」
オキニス君へ
想いを伝えた所で
私の視界は真っ暗になり、
意識を失った。
→第3章本編(和菓子編)終了
【最終章へ続く】
そして…
………………………………………………………………
シリンヌ「だめだ…これは…
戦うしかないのか…なら、容赦しないぞ」
必死の説得も虚しく、
雛美火さんは改心せず、
シリンヌ王子に襲いかかった。
雛美火「俺の邪魔をするなぁぁ!!」
ゴォォォ!!
最大火力の炎を出した右拳を
シリンヌ王子の顔面に殴ろうとした瞬間
シリンヌ「殺気がダダ漏れで遅いな」
目に見えぬ速さで雛美火さんの
パンチを避け、後ろに周り…
シリンヌ「これでもくらえっ!」
袋から豆を取り出し、
雛美火さん目がけて投げた。
すかさず、オキニス君も、
オキニス「俺も手伝います!
くらえ、雛美火王子!!」
遠くから豆を投げた。
弱点の豆を多く当てられた
雛美火さんは…
雛美火「……ぐっ何故、貴様らが
俺の弱点を…くそっ…」
だんだん弱くなり、
バタリ…
遂には膝から崩れ落ち倒れた。
シリンヌ「……動かないな…
でも大丈夫だ 息はしている」
シリンヌ王子は雛美火さんを
つんつんと突き様子を伺う。
ダージリン「…本当に…大丈夫だよな…
……あー良かった…豆が効いたんだな」
……さすが、豆の威力…
相手を気絶させるなんて…
なんだか…あっけない様な…
「……………………」
本当に…
……本当に大丈夫なんだろうか?
なんだか嫌な予感がする
オキニス「念の為……雛美火王子は、
縄で縛って身動きをさせないように
しましょう」
オキニス君がロープを持ち
雛美火さんの元へ駆け寄った。
雛美火「…………………」
ゾワッ…
私だけ、気付いていた
雛美火さんが薄っすら目を開いていた事に
意識がまだある…
これは不味い!!
このままだと
オキニス君がっ…
間に合って!
気付けば、私は
オキニス君の所へ走りだし、
「危ないっ!!オキニス君!!!」
ドンッ!!
できる限りの力で、
オキニス君を押した。
オキニス「ますっ…」
その瞬間、周りが
スローモーションの様に
動き出した
あっ…ダージリンさんとシリンヌ王子が
驚いている…
目の前にいる雛美火さんも
瞳を開いて驚いている
その手には
炎を纏ったナイフが持っていて…
オキニス君を殺す為に様子を伺って
いたんだ
……死にたくない
私だってまだ、生きたいっ
できる限り、ナイフに刺さらない様
避けようとした…
でも…
グサッ!!
人間の私は、なす術がなく
ナイフは腹部に突き刺さって
しまった。
「…っ……ぅぁ……」
オキニス「真澄っ!!!」
ポタ…ポタ ポタ
…痛い…苦しい…
刺された場所は止めどなく
血が溢れ出る。
オキニス「そんなっ…なんでっ…
しっかりして下さい真澄!!
止血をっ…治癒を…ダージリンさん!!」
ダージリン「分かった!オキニス様も
手伝え!!~~~(治癒魔法の呪文)!
しっかりしろ真澄!死ぬな!!
姉貴を泣かすんじゃねーよ!!」
私を抱き寄せ、
ボロボロと泣くオキニス君…
…オキニス君がこうならなくて
本当に良かった…
「オキニス…く…ん…大丈…」
……おかしいな言葉が
上手く出せない…
あぁ…だんだんと
意識が遠のいていく…
雛美火「…違うっ…違う
俺はそんなつもりじゃ…
真澄さんっ…」
震えた声で…
身体をよろけさせながら、
雛美火さんが近づいた。
ダージリン「シリンヌ王子!!
雛美火王子を捉えておけっ
こいつに真澄を触れる権利なんてない!」
シリンヌ「……あぁ、すぐ終わらせる
雛美火王子…少し静かにして貰おうか」
静かにボソリと呟くと、シリンヌ王子は、
雛美火さんの腹部に一発殴りを入れた。
雛美火「…………っ……真澄…さ…ん」
バタンッ!!
今度は本当に気絶した。
シリンヌ「最初っからこうすれば、
よかった!!くそっ!!」
雛美火さんを睨み、
彼をロープでぐるぐる巻きにして…
シリンヌ「オキニス…真澄さん
…すまない…俺がいながら…
こんな…」
シリンヌ王子は、悲しげな表情で
私たちがいる方向へ駆け寄った。
オキニス「…真澄っ…お願いだ
頑張ってくれ!!俺とダージリンさんが
治癒魔法で傷を塞いでいるからっ
傷を治して
一緒にクモード王国に帰ろう
もう…2度と俺から離れないで!!」
「…オキ…ニス……君…」
…貴方の顔が見たいのに…
だんだん視界がぼやけて見えないな…
声も聞きたいのに、聞き取れなく
なっている
……私……
このまま死んでしまうの?
もし、死んでしまうなら…
私は…
「……オキ…ニス…君……
私……」
オキニス「真澄っ…ダメだ喋ったら
傷がひらく!……」
お願いオキニス君…言わせて…
これが最後になったら嫌だから…
私は首をゆっくり横に振り、
残った力を振り絞って
【想い】を伝えた。
「オキ…ニス君…私……
あ…なた…の事が……す…き…
あいし…て……る」
やっと言えた…
ずっとひた隠しにしていた
貴方への想い…
やっと………
オキニス「……っ……俺も真澄が………
…真澄?……なぁ…冗談だろ!!
真澄!!目を覚まして!!」
オキニス君へ
想いを伝えた所で
私の視界は真っ暗になり、
意識を失った。
→第3章本編(和菓子編)終了
【最終章へ続く】
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