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2章:14歳
22話
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「ありがとうございます。それでは、討伐よろしくお願いいたします」
冒険者カードを受け取った受付嬢は、小さな水晶玉にカードを照らすと、ナタンに冒険者カードを返した。ナタンはそれを受け取り、私たちへと視線を向ける。
「それじゃあ、早速だが行こうか」
「はい!」
冒険者としての第一歩を、こうして踏み出した。
ジャイアント・クロウを討伐して欲しいのは農家の人たちらしい。折角育った作物が狙われているとのこと。とりあえず、ジャイアント・クロウの居場所をつき止めないといけない。
「みなさんはどうやって魔物の居場所を見つけているのですか?」
質問すると、セレストがんー、と頬に人差し指を添えて上を向く。
「……どうやって……、そういえば考えたことないわねぇ……」
「えっ」
行き当たりばったり!? とちょっと驚いた。魔物を探す時間を考えると、今日中に依頼は達成できないかも……? と不安に思っていると、ふと思いついた。
「……ジャイアント・クロウって作物を狙うんですよね」
「ええ。なぜか人間の食べ物が好きみたい」
「……あの、それなら――……」
私が考えを伝えると、三人は目をパチパチと瞬かせて「出来るの?」と聞かれたので「たぶん」と答えた。少し不安そうに私を見るセレストとナタン、「やってみればいいじゃん?」と背中を押してくれたのはルイだった。
私はこくりとうなずいて、王都の外に向かう。みんなもついて来てくれた。ジャイアント・クロウというのだから、きっと大きいのだろう。大きいのだとしたら、広い場所で戦いたい。狭い場所だと私も戦いづらいし……。精霊の力はなるべく借りたくない。だって、これは私の力でやらなきゃいけないことだもん。ぐっと拳を握って意気込む。
「とりあえず、広い場所なら心当たりがあるからついて来い」
「ありがとうございます!」
ナタンに案内されて王都から少し離れた広い場所へと。空気が美味しいなぁ。こういうところでピクニックしたら楽しそうだなぁ……。お父さんやロベールも誘って、のんびりするのも良いかもしれない。……いや、無理か……。ロベールは十六歳で旅立っちゃうし……。とりあえず、一年、冒険者として過ごして、二年目には村に戻って徹底的に準備をしたりしないと……。
「それで、本当にやるつもりなの?」
「もちろんです。準備するので、ちょっと待っていてくださいね」
そう言って私は鞄から小型の錬金釜を取り出して、自分が持っている食材をポイポイと入れた。錬金釜を持っていることにぎょっとされたけど、気にしない! 野菜に毒草を混ぜて、甘味草も入れる。ぐるぐると棒でかき混ぜて――……出来上がったのは野菜の毒団子!
「……れ、錬金術……?」
「はい、パント村のザール工房の娘ですので!」
「ザール工房……聞いたことがあるような、ないような……」
セレストとナタンが真剣に考え込んでしまった。私はその毒団子を持って鑑定してみる。『野菜の毒団子。食べると甘くて苦い。つまりまずい。人間が食べたらしばらく痺れが抜けないだろう』と書かれていた。魔物が食べたらどうなるのかな。少しでも麻痺してくれたらいいのだけど。そんなことを思いつつ、出来上がった毒団子を一個、弓矢の先に刺す。錬金釜を鞄にしまって弓を取り出して構える。
「戦闘になるので、離れててくださいね!」
弓矢を空に向けて放つ。私の狙い通り、なにかが毒団子を狙って来た。すかさず鑑定!
『ジャイアント・クロウ。大きなカラス。雑食。人間の食べ物を好む。弱点は特にないが、攻撃をし続けていると弱る』
――なるほど、力で押し切るタイプの魔物ね! 弱点属性がなければ、自分の力を信じて押し切るしかない。それに、倒すのは二匹だけ、と考えると少し気が楽になった。毒団子を食べたジャイアント・クロウは目に見えて動きが鈍くなったので、その隙を逃さずに弓矢を放つ。勢いよく、全部の弓矢を命中させるとジャイアント・クロウは地面に墜落し、ぴくぴくと痙攣していて、そのうちに動かなくなった。……仕留めた、のかな?
ドキドキしながら動きを見つめる。すると、すぐに次のジャイアント・クロウが現れたので、弓矢で応戦する。大きく口を開けた瞬間を狙って、毒団子を食わせる。毒が効いて動きが鈍くなるのを確認して、弓矢を一気に放つ。狙ったところを命中させていくと、ジャイアント・クロウは倒れた。
……多分、これで大丈夫だと思うのだけど……。
私がちらりとみんなに視線を向けると、ルイがジャイアント・クロウに近付いて様子を窺う。
「ん、メイにはやっぱり簡単だったか……」
と、ルイが小さく呟くのが聞こえた。
――ってことは……?
「お疲れ様。メイは魔物の解体方法知っている?」
ふるふると首を横に振ると、ルイは「じゃあ鞄にしまって解体屋に行こう」と提案してくれた。
「解体屋?」
「魔物の解体を請け負っている人たちがいるの。魔物の解体って、結構難しいから……」
「……そうなんですね……」
じゃあ、私みたいな素人は解体屋で解体してもらったほうが良いのかもしれないね。
結構あっさり倒せたことに安堵しつつ、私はジャイアント・クロウを鞄に入れてみんなと一緒に王都へと戻った。
冒険者カードを受け取った受付嬢は、小さな水晶玉にカードを照らすと、ナタンに冒険者カードを返した。ナタンはそれを受け取り、私たちへと視線を向ける。
「それじゃあ、早速だが行こうか」
「はい!」
冒険者としての第一歩を、こうして踏み出した。
ジャイアント・クロウを討伐して欲しいのは農家の人たちらしい。折角育った作物が狙われているとのこと。とりあえず、ジャイアント・クロウの居場所をつき止めないといけない。
「みなさんはどうやって魔物の居場所を見つけているのですか?」
質問すると、セレストがんー、と頬に人差し指を添えて上を向く。
「……どうやって……、そういえば考えたことないわねぇ……」
「えっ」
行き当たりばったり!? とちょっと驚いた。魔物を探す時間を考えると、今日中に依頼は達成できないかも……? と不安に思っていると、ふと思いついた。
「……ジャイアント・クロウって作物を狙うんですよね」
「ええ。なぜか人間の食べ物が好きみたい」
「……あの、それなら――……」
私が考えを伝えると、三人は目をパチパチと瞬かせて「出来るの?」と聞かれたので「たぶん」と答えた。少し不安そうに私を見るセレストとナタン、「やってみればいいじゃん?」と背中を押してくれたのはルイだった。
私はこくりとうなずいて、王都の外に向かう。みんなもついて来てくれた。ジャイアント・クロウというのだから、きっと大きいのだろう。大きいのだとしたら、広い場所で戦いたい。狭い場所だと私も戦いづらいし……。精霊の力はなるべく借りたくない。だって、これは私の力でやらなきゃいけないことだもん。ぐっと拳を握って意気込む。
「とりあえず、広い場所なら心当たりがあるからついて来い」
「ありがとうございます!」
ナタンに案内されて王都から少し離れた広い場所へと。空気が美味しいなぁ。こういうところでピクニックしたら楽しそうだなぁ……。お父さんやロベールも誘って、のんびりするのも良いかもしれない。……いや、無理か……。ロベールは十六歳で旅立っちゃうし……。とりあえず、一年、冒険者として過ごして、二年目には村に戻って徹底的に準備をしたりしないと……。
「それで、本当にやるつもりなの?」
「もちろんです。準備するので、ちょっと待っていてくださいね」
そう言って私は鞄から小型の錬金釜を取り出して、自分が持っている食材をポイポイと入れた。錬金釜を持っていることにぎょっとされたけど、気にしない! 野菜に毒草を混ぜて、甘味草も入れる。ぐるぐると棒でかき混ぜて――……出来上がったのは野菜の毒団子!
「……れ、錬金術……?」
「はい、パント村のザール工房の娘ですので!」
「ザール工房……聞いたことがあるような、ないような……」
セレストとナタンが真剣に考え込んでしまった。私はその毒団子を持って鑑定してみる。『野菜の毒団子。食べると甘くて苦い。つまりまずい。人間が食べたらしばらく痺れが抜けないだろう』と書かれていた。魔物が食べたらどうなるのかな。少しでも麻痺してくれたらいいのだけど。そんなことを思いつつ、出来上がった毒団子を一個、弓矢の先に刺す。錬金釜を鞄にしまって弓を取り出して構える。
「戦闘になるので、離れててくださいね!」
弓矢を空に向けて放つ。私の狙い通り、なにかが毒団子を狙って来た。すかさず鑑定!
『ジャイアント・クロウ。大きなカラス。雑食。人間の食べ物を好む。弱点は特にないが、攻撃をし続けていると弱る』
――なるほど、力で押し切るタイプの魔物ね! 弱点属性がなければ、自分の力を信じて押し切るしかない。それに、倒すのは二匹だけ、と考えると少し気が楽になった。毒団子を食べたジャイアント・クロウは目に見えて動きが鈍くなったので、その隙を逃さずに弓矢を放つ。勢いよく、全部の弓矢を命中させるとジャイアント・クロウは地面に墜落し、ぴくぴくと痙攣していて、そのうちに動かなくなった。……仕留めた、のかな?
ドキドキしながら動きを見つめる。すると、すぐに次のジャイアント・クロウが現れたので、弓矢で応戦する。大きく口を開けた瞬間を狙って、毒団子を食わせる。毒が効いて動きが鈍くなるのを確認して、弓矢を一気に放つ。狙ったところを命中させていくと、ジャイアント・クロウは倒れた。
……多分、これで大丈夫だと思うのだけど……。
私がちらりとみんなに視線を向けると、ルイがジャイアント・クロウに近付いて様子を窺う。
「ん、メイにはやっぱり簡単だったか……」
と、ルイが小さく呟くのが聞こえた。
――ってことは……?
「お疲れ様。メイは魔物の解体方法知っている?」
ふるふると首を横に振ると、ルイは「じゃあ鞄にしまって解体屋に行こう」と提案してくれた。
「解体屋?」
「魔物の解体を請け負っている人たちがいるの。魔物の解体って、結構難しいから……」
「……そうなんですね……」
じゃあ、私みたいな素人は解体屋で解体してもらったほうが良いのかもしれないね。
結構あっさり倒せたことに安堵しつつ、私はジャイアント・クロウを鞄に入れてみんなと一緒に王都へと戻った。
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