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第45話 決着

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 このまま黙ってミコトさんを犠牲にするなんて、俺には到底できない。目の前で彼女が倒れるのをただ見ているわけにはいかないんだ。
 俺はインフェルノに向かって走り出し、彼女を守るためにその巨体の前に立ちはだかった。
 握りしめたメイメッサーを振りかぶり、全力で切りつける。

「スキル、みじん切り!」

【ショウの攻撃 インフェルノにダメージ551】

 インフェルノの前脚に攻撃を叩き込むが、インフェルノの奴は俺など眼中にないかのように、無視して前進を続ける。
 くそっ! 俺はなんて無力なんだ!

「スキル、陽動!」
「スキル、挑発!」

 クマサンがヘイト稼ぎのスキルを連発する。
 ターゲットを取り戻そうとクマサンも必死だ。
 俺はわずかな希望を信じてインフェルノの動きに注目するが、奴の動きは変わらない。
 インフェルノの目には、ミコトさんしか映っていなかった。女神の祝福のヘイトが剥がれるのは、そのプレイヤーが死んだ時――それがこのゲームでの一般的な認識だ。
 だけど、そんな現実、俺は受け入れない。少しでも抗い続けてやる。
 俺はミコトさんの方へと顔を向ける。

「ミコトさん、とにかく逃げ回れ! 時間を稼いでくれれば、その間に俺達がなんとかする!」
「わ、わかりました!」

 ミコトさんは恐らくそのままインフェルノの攻撃を食らい、そこに奴を留めるつもりだったのだろう。その方が近接アタッカーである俺にとっては攻撃しやすい。インフェルノが標的を追いかけて動き回ると、アタッカーとしてはどうしても攻撃を当てにくくなる。
 だけど、ミコトさんを犠牲にして自分の攻撃しやすい形を作るのなんて、俺には受け入れられない。
 ミコトさんが逃げて少しでも時間を稼いでくれれば、クマサンがターゲットを取り返してくれる可能性が多少なりとも出てくるはずだ。今はそれを信じるしかなかった。

 だが、わずかな希望は一瞬にして絶望へと変わる。
 ミコトさんがインフェルノから逃れるために走り出そうとしたとき――

「グォォォォォォォォオオオオッ!!」

 洞窟内に、竜の叫びが響き渡る。

 ちょっと待てよ! この声は――

【インフェルノの咆哮
 ショウはレジストした
 クマサンは動けなくなった
 ミコトは動けなくなった
 メイはレジストした】

 駆け出そうとしたミコトさんが、そのままの姿勢で固まっていた。

「よりによってこのタイミングでかよ!」

 幸運にも、俺は抵抗に成功していた。身体は自由に動く。しかし、それで何ができる?
 ミコトさんを助ける回復スキルは俺にはないし、挑発でインフェルノの注意を引くこともできない。無力感が胸を締めつける。
 けれど、黙って見ているわけにはいかない。俺は彼女の方へ向かって全力で走り出していた。

 その時、インフェルノの巨体が赤い輝きを帯び始めた。
 見覚えのある光――あの流れだ。咆哮の後に繰り出されるのは、あの凄まじい破壊力を誇る必殺のブレス。

「そうまでしてミコトさんを倒したいのかよ!」

 その戦術は理にかなっている。ヒーラーを狙い、動きを封じた後に必殺の一撃で仕留める。まるで明確な知性があるかのような行動だ。
 だけど、卑怯だろ、それは!

「ショウさん、今のうちにインフェルノに攻撃を!」

 行動不能でも会話は可能だった。ミコトさんの切迫した声が耳に響く。
 確かに、あのブレス攻撃の間、インフェルノの動きは止まっている。前回は俺も行動不能になっていたので何もできなかったが、今なら尻尾攻撃の心配もなく、むしろ攻撃チャンスだと言えた。
 しかし、俺はそうする気になれなかった。
 ミコトさんに言われても、その言葉に従う気にはなれない。
 このままなら確実に、ミコトさんは焼き殺されてしまう。
 ヒーラーを一番に倒されるなんて、パーティメンバーとしては屈辱的な大失態だ。
 俺はこのパーティのリーダーであり、ギルドのリーダーでもある。
 このままミコトさんを犠牲にして時間とダメージを稼ぎ、次にタンクであるクマサンを犠牲にして俺がダメージを稼げば、もしかしたらインフェルノを倒せるかもしれない。
 でも、そんな仲間の命を犠牲にした勝利に、本当に意味があるのか?
 ゲームだと割り切るのならそれもありなのかもしれない。
 だけど、もしこれが現実だったら?――そう考えたら、戦術として簡単には割り切ることはできない。
 この世界に生きるショウとして、俺が目指すのは、4人全員揃っての勝利――それだけだ!

 インフェルノが大きく開いた口――その先にいるミコトさんのもとへと、俺は近づいていく。

「ショウさん、どうして!? このままじゃ二人ともブレスを受けちゃいます!」

 ミコトさんの声は驚きに満ちていた。
 それはそうだろう。このままなら二人そろって炎の海に飲み込まれるだけだ。現実とは違い、ほかのキャラクターを抱えて逃げるようなこともできない。
 でも、俺は知っていた。ほかのキャラクターを移動させる手段があることを。

 あれは、ずいぶんと昔、俺がまだパーティ募集を探してパーティプレイをしていた時の話だ。
 俺達はその日、探索中に不運にもゴブリンナイトの集団に発見されてしまった。ゴブリンナイト一匹なら倒せるが、複数が一斉に襲いかかってくる状況では勝ち目はない。俺達は慌てて逃げ出したが、奴らは執拗に追いかけてきた。そして、運の悪いことにさらにほかの敵までリンクし、最悪の状況に陥った。
 絶望的なその場面で、パーティメンバーだった武闘家が、俺に向かってスキルを使ったんだ。
 スキル「弾き飛ばし」――武闘家の使えるスキルであり、大型以外の敵を一定距離吹き飛ばすという技だ。一時的に態勢を整えるためには使えるが、戦闘ではあまり有効な技ではない。そんなスキルを、まさか味方である俺に向けて放ってくるとは思いもしなかった。
 結果、俺はゴブリンナイトの群れへと弾き飛ばされ、奴らに取り囲まれボコボコにされた。その隙に、ほかのパーティメンバーは逃げ延びることができたが、俺の方は………。
 嫌な思い出だ。でもそんな経験も活きる時がきた。なにしろ、今の俺のサブ職業は武闘家だ。

「スキル、弾き飛ばし!」

 俺は苦い思い出の残るそのスキルを、今度はミコトさんに向けて使った。
 彼女の身体は一瞬で俺の前から消え去り、遥か彼方へと飛ばされる。
 あそこまで離れれば、インフェルノのブレスを食らう心配はないだろう。

「どうしてもう回復もできない私なんかを……」

 弱々しいミコトさんの呟きが耳に届く。SPが尽き、回復もできない自分がどうして助けられたのかという戸惑いが、その声には滲んでいた。
 だけど、理由なんて単純だ。
 そんなの大切な仲間だからに決まっている。
 心の中でそう呟きながら、俺はインフェルノの方へと向きを変えた。

 もちろん、ミコトさんを助けるための行動だったのは確かだが、俺は彼女を庇って犠牲になるつもりはない。
 俺が目指しているのは、4人全員が生き残って勝利を掴むこと。だから、そのための最後の賭けに出ただけだ。

「うおぉぉぉぉ!」

 俺はメイメッサーを振り上げて、走った。
 ブレスから逃れるため横方向に――ではなく、まっすぐ前に、インフェルノの口に向かって。

 その瞬間、インフェルノの口から炎の奔流が放たれ、俺の身体を一瞬で覆い尽くす。

【インフェルノのブレス ショウにダメージ120】

 俺にダメージを与えた炎はそれでは収まらない。そのまま俺の身体を焼き続ける。

【ショウにダメージ120】

 それでも、俺は灼熱の炎の中を突き進み、インフェルノの巨大な顔の前までたどり着いた。そして――

「スキル、輪切り!」

【ショウの攻撃 インフェルノにダメージ270】

 思った通りだった。
 後ろ脚には180程度のダメージしか与えられなかった「輪切り」が、頭部に叩き込むと大幅に威力が上がっている。単純計算で1.5倍といったところか。
 頭部なら大きな弱点部位となっていると予想したが、どうやらその通りだったようだ。
 普段は高い位置にある頭部に、俺では攻撃を加えることはできない。
 だが、継続ブレスの際には、インフェルノの頭は地表近くまで下りてきている。
 炎を食らい続けることにはなるが、それは同時に奴の頭を切り続けるチャンスでもあった。
 これこそが、俺が全員で勝つために賭けた、最後の秘策だった。

【ショウにダメージ120】

 だが、想像以上にブレスの継続ダメージは深刻だった。
 このままでは確実に、俺の体力が先に尽きる。

 やはりダメなのか……

 諦めがじわじわと心に広がり始めたその時、不意に視界の隅に違和感を覚えた。スキルウィンドウの中で、見慣れぬ白く輝くスキルがひと際目を引いたのだ。

「火加減調整? なんでこんな時に?」

 通常なら戦闘中は使用不可を示すグレーで表示されているはずのそのスキルが、なぜか使用可能を意味する白文字に変わっていた。

 スキル「火加減調整」――料理をする際の「切る」と「焼く」の工程のうち、「焼く」時に使う料理スキルだ。まさか、こんな戦闘中の真っ最中で使えるなんて考えたこともなかったが、俺はこのスキルに希望の光を見出した。
 切る際の料理スキルが、俺をアタッカーにしてくれた。だったら、この火加減調整のスキルだって――

「スキル、火加減調整!」

 俺の声が響くと同時に、身体が淡い光に包まれた。そして――

【ショウにダメージ40】

 ブレスの熱はまだ感じるものの、先ほどまでの灼熱とは違い、驚くほどダメージが軽減されていた。
 耐火効果――これはまさに、火の加減を調整するスキルがもたらした奇跡のような効果だった。

 俺は、切る際の料理スキルと同様、このスキルも戦闘で役立つことを初めて理解した。
 普段は炎の攻撃が一瞬で終わるため、発動させるタイミングがなく、使用可能なことに気づくこともなかった。しかし、インフェルノのブレスのように持続的な炎ならば、スキルを使う時間的余裕が生まれる。火を浴び続けるこの窮地こそ、このスキルの活躍の場だったのだ。

「これならまだもつ! スキル、乱切り!」

【ショウの攻撃 インフェルノにダメージ610】
【ショウにダメージ40】

 ブレスからダメージを受けながら、俺は連続してスキルを放っていく。
 俺は確実にインフェルノを追い詰めていた。奴の体力ゲージはあともう少し。
 でも、俺は理解していた。
 このままでは先に俺の体力が尽きる。
 せめてもっと早く火加減調整に気づいていれば……

【ショウにダメージ40】

 俺の体力がじりじりと削られていく。
 ログにダメージが表示されるたびに、希望は薄れ、絶望が心の中に広がる。
 だがその時、突然、メイの声が響いた。

「スキル、ヒール・大」

【メイはヒール・大を使った ショウの体力が240回復】
【ショウにダメージ40】

 それはメイの最後のSPを使って行った援護だった。
 そういえば、メイも咆哮に抵抗をしていた。
 ありがたい! おかげで、俺はまだこの手を振れる!

「スキル、いちょう切り!」

【ショウの攻撃 インフェルノにダメージ362】
【ショウにダメージ40】

 だが、竜の炎はいくらか回復した俺の体力をすぐにまた奪っていく。

【ショウにダメージ40】

 だめだ……これではまだ届かない。
 俺はさらにスキルを重ねるが、インフェルノはまだ倒れない。
 俺の体力を蝕み続ける竜の炎は、いよいよ俺を焼き尽くそうとする。

 次のダメージで俺の体力は尽きる――そう思った時――

【メイはダメージ118】
【メイは高級回復薬を使用した ショウの体力が250回復】

「――――!?」

 俺は驚愕し、思わず目を見張った。
 回復薬の存在は知っている。錬金術師が作れるアイテムで、店売りはなく、プレイヤーからしか買えない貴重なアイテムだ。
 だが、それを使用するには、薬を直接身体にかける必要があり、自分が使用する場合はいいが、ほかのプレイヤーに使うためには隣にいなくてはならない。
 それなのに、ブレスの範囲外にいたはずのメイがどうやって……?

 手を止めないまま、視線だけチラリと隣に向けると、同じ炎の中、そこにメイがいた。

「一人で格好つけさせはしないよ」

 炎の中、メイは微笑んでいた。
 その笑顔は眩しく、まるで闇を切り裂く光のようだった。
 彼女の言葉は、笑顔は、行動は――俺に再び勇気を与えてくれる。

【ショウはダメージ40】
【メイはダメージ118】

 メイもまた、ブレスに焼かれながら、俺を回復するために飛び込んできていた。
 俺だけじゃなくメイもダメージを受け続けている。
 このままインフェルノを倒せなければ、ここで二人とも死ぬ。

「スキル、ぶつ切り!」

【ショウの攻撃 インフェルノにダメージ473】
【ショウにダメージ40】
【メイはダメージ118】

 これでもまだ倒せないのか……。
 敵の残り体力はほとんど尽きかけているのに、インフェルノはまだ悠然と立っている。
 あと少しなのに……まだスキルのクールタイムが終わっていない。
 悲しいかな、ここで使えるスキルがなかった。

【ショウにダメージ40】
【メイはダメージ118】

 早く、早くクールタイムが終わってくれ!

 俺の通常攻撃では、インフェルノには1ダメージしか与えられない。
 通用するのは、料理スキルだけだ。
 祈るような気持ちで、俺はスキルウィンドウを見つめる。

【ショウにダメージ40】
【メイはダメージ118】

 その時、灰色に沈んでいたスキル名が白く輝いた。
 咆哮の前に使用していた「みじん切り」が、ようやくクールタイムを終えたのだ。
 俺は迷わず発動する。

「スキル、みじん切り!」

【ショウの攻撃 インフェルノにダメージ725】

 強烈な一撃が、インフェルノの顔に突き刺さった。それはこれまでで最大のダメージだった。
 インフェルノの巨体が揺れ、炎が一瞬ふっと弱まる。
 新たな攻撃が来るのか!?
 絶望的な予感が胸を締めつける。

【インフェルノを倒した】

 そのシステムメッセージと共に、インフェルノは崩れ落ちるように地面に倒れ込んだ。

「……勝ったのか?」

 信じられず、俺は自分の体力ゲージを確認する。
 わずかに残った体力が、俺がまだ生きていることを示していた。もし最後の一撃で倒せていなければ、次のスキルを放つ前に俺の体力は尽きていただろう。
 メイも同様だ。彼女の体力も限界に達していた。あと少し遅ければ、二人揃って燃え尽きていたはずだ。

「やったな、ショウ!」

 ようやく動けるようになったクマサンが、こっちに駆け寄ってきている。

「……ショウさん、信じてました」

 ミコトさんは座り込んだまま感極まった顔を俺に向けている。

「やったな!」

 肩に手を置いてきたメイの方を見れば、満面の笑みを浮かべていた。
 仲間達の顔を見て、ようやく俺にも勝利の実感が湧いてくる。

「俺達の勝ちだぁぁぁぁ!」

 俺は天に向かって思い切り勝利の雄叫びを上げた。
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