9 / 25
side-琥太郎
3
しおりを挟む
「おはようございます!皆さまには大変ご迷惑をお掛けしました」
同じ部署らしい人達に向かって深く頭を下げて挨拶をする
「櫻井さん!大丈夫だったんですか?
階段から落ちて入院したって聞いて驚きましたよ」
「もう大丈夫なのか?無理すんなよ?」
「頭の包帯痛そう~、ホント、無理はしないでください!でも、復帰してくれてよかったぁ~。櫻井さん居ない間、死ぬ程忙しかったから」
俺の周りはすぐに人集りができ、好き好きに話しかけてくれる
「実は、ちょっと記憶喪失のような感じで…。事故の影響でまだ混乱しているんだと思います。今後も迷惑を掛けてしまうかもしれませんので、申し訳ありません」
黙っていても後々ややこしくなるのが嫌で先に自分から伝える
「えっ!?それって大丈夫なんですか?竹内さん心配してるんじゃないですか?一番仲良いのに、今は福岡の新店オープン準備に駆り出されてるし。確か、明後日がオープンですよね」
何故があのストーカー野郎の名前をここでも聞くことになるとは思わなかった
昨晩確認したパソコンにも、竹内との打ち合わせ内容のメールが多数あり、こいつが例のストーカー落した元恋人かと冷めた目で見ていた
メールの内容は社内連絡らしく業務的だったが、異様に俺から連絡している感じがして気になっていた
「すみません、俺はその竹内さんとは仲が良かったんですか?
全然彼のことについては覚えてなくて…」
「え?櫻井さんが、竹内さんのことを覚えてないんですか?」
「ま、まぁ、入院中、来れなかったのは仕方ないですよね。退院したって連絡してあげたら喜びますよ。きっと」
何か含みのある言い方に疑問を覚える
社内で付き合ってたのがバレていたのか?
まぁ、ストーカー野郎のことだから、外堀を埋めていてもおかしくないか…
「そんなに仲が良さそうだったんですか?
なんだか、別の人のことみたいですね」
笑顔でこれ以上そんな噂を広めるなと言うように冷たく言うも、何故かそれに対して周りがどよめいていた
「ほ、本当に覚えてないんですね…」
「ま、まぁ、時期に思い出すだろ?」
戸惑った様子の同僚たちがウザったく、静かに溜息を漏らす
「すみません、まだ色々思い出せないんです。とりあえず、俺が今までしていた仕事を確認したいんですが、どなたかご協力いただけないでしょうか?」
さっさとこの話題から話を逸らすべく、表面上は変わらない笑みを浮かべ、記憶を取り戻すべく自分の今まで行っていた仕事を一つ一つ確認していく作業にはいった
「やっぱり櫻井さん、おかしくないか?竹内くんの話しをしてもなんか、雰囲気違うし…
別れたとかは絶対あり得ないだろうし…」
「でも、なんかよそよそしいと言うか、嫌悪してる感じじゃない?
これ、一応司馬に言っといた方がいいんじゃね?」
社内の一部で何か話し合いが行われているのを横目に見て溜息を漏らす
そんなに、あのストーカー野郎と俺が仲良かったのかね?
ホント、嫌になる…
早く帰って守に会いたい
同じ部署らしい人達に向かって深く頭を下げて挨拶をする
「櫻井さん!大丈夫だったんですか?
階段から落ちて入院したって聞いて驚きましたよ」
「もう大丈夫なのか?無理すんなよ?」
「頭の包帯痛そう~、ホント、無理はしないでください!でも、復帰してくれてよかったぁ~。櫻井さん居ない間、死ぬ程忙しかったから」
俺の周りはすぐに人集りができ、好き好きに話しかけてくれる
「実は、ちょっと記憶喪失のような感じで…。事故の影響でまだ混乱しているんだと思います。今後も迷惑を掛けてしまうかもしれませんので、申し訳ありません」
黙っていても後々ややこしくなるのが嫌で先に自分から伝える
「えっ!?それって大丈夫なんですか?竹内さん心配してるんじゃないですか?一番仲良いのに、今は福岡の新店オープン準備に駆り出されてるし。確か、明後日がオープンですよね」
何故があのストーカー野郎の名前をここでも聞くことになるとは思わなかった
昨晩確認したパソコンにも、竹内との打ち合わせ内容のメールが多数あり、こいつが例のストーカー落した元恋人かと冷めた目で見ていた
メールの内容は社内連絡らしく業務的だったが、異様に俺から連絡している感じがして気になっていた
「すみません、俺はその竹内さんとは仲が良かったんですか?
全然彼のことについては覚えてなくて…」
「え?櫻井さんが、竹内さんのことを覚えてないんですか?」
「ま、まぁ、入院中、来れなかったのは仕方ないですよね。退院したって連絡してあげたら喜びますよ。きっと」
何か含みのある言い方に疑問を覚える
社内で付き合ってたのがバレていたのか?
まぁ、ストーカー野郎のことだから、外堀を埋めていてもおかしくないか…
「そんなに仲が良さそうだったんですか?
なんだか、別の人のことみたいですね」
笑顔でこれ以上そんな噂を広めるなと言うように冷たく言うも、何故かそれに対して周りがどよめいていた
「ほ、本当に覚えてないんですね…」
「ま、まぁ、時期に思い出すだろ?」
戸惑った様子の同僚たちがウザったく、静かに溜息を漏らす
「すみません、まだ色々思い出せないんです。とりあえず、俺が今までしていた仕事を確認したいんですが、どなたかご協力いただけないでしょうか?」
さっさとこの話題から話を逸らすべく、表面上は変わらない笑みを浮かべ、記憶を取り戻すべく自分の今まで行っていた仕事を一つ一つ確認していく作業にはいった
「やっぱり櫻井さん、おかしくないか?竹内くんの話しをしてもなんか、雰囲気違うし…
別れたとかは絶対あり得ないだろうし…」
「でも、なんかよそよそしいと言うか、嫌悪してる感じじゃない?
これ、一応司馬に言っといた方がいいんじゃね?」
社内の一部で何か話し合いが行われているのを横目に見て溜息を漏らす
そんなに、あのストーカー野郎と俺が仲良かったのかね?
ホント、嫌になる…
早く帰って守に会いたい
70
お気に入りに追加
576
あなたにおすすめの小説
遊撃不動産 ~ヤメ警だらけの「夜の不動産屋」に転職してしまいました~
ゴオルド
キャラ文芸
【知識と度胸で敵をぶん殴ります!】
一般企業に就職したものの、どうにも人間関係がうまくいかず、「夜の不動産屋」に転職した主人公・樋元希美。彼女の主な仕事は、家賃を滞納したキャバクラへの取り立てだ。
さまざまな立場の人間が集まる夜の街「新陶」。
キャバクラ店長、謎の金持ち、ヤミ金、巳一会、イケメン警察官、元警察官の上司、キャバ嬢……そういった人々と関わりながら、無鉄砲な主人公は家賃を取り立てつつ事件を解決していく。
○主な登場人物○
樋元希美(26):主人公。無鉄砲な取立人。ノゾミン。
先﨑颯馬(29):生活安全課の警察官。刑事になって捜査したい。
謎のイケオジ:ヤクザ……? 主人公の天敵。
柳さん:バー「ルーラー」のマスター。テキーラ好き。
佐藤さん:上司。可愛いアニメ声の女性。元警察官。
ミユキさん(31):お花屋さん。のほほんとしていて優しい。
【本編完結】運命の番〜バニラとりんごの恋〜
みかん桜(蜜柑桜)
BL
バース検査でオメガだった岩清水日向。オメガでありながら身長が高いことを気にしている日向は、ベータとして振る舞うことに。
早々に恋愛も結婚も諦ていたのに、高校で運命の番である光琉に出会ってしまった。戸惑いながらも光琉の深い愛で包みこまれ、自分自身を受け入れた日向が幸せになるまでの話。
***オメガバースの説明無し。独自設定のみ説明***オメガが迫害されない世界です。ただただオメガが溺愛される話が読みたくて書き始めました。
ファンチャット【ステージ上の《Attract》おまけ】
コオリ
BL
R18 BL作品「ステージ上の《Attract》」のおまけコンテンツです。
彼らのオーディション配信を見たファンの会話文のみ、チャット形式のお話です。
タイトル前の〔数字〕はリンクしてる本編の話数です。
※本編を読んでないと意味がわからないと思いますので、先に本編をお読みいただくことをおすすめします
※本編がBL作品のため、BLカテゴリに掲載しています
カランコエの咲く所で
mahiro
BL
先生から大事な一人息子を託されたイブは、何故出来損ないの俺に大切な子供を託したのかと考える。
しかし、考えたところで答えが出るわけがなく、兎に角子供を連れて逃げることにした。
次の瞬間、背中に衝撃を受けそのまま亡くなってしまう。
それから、五年が経過しまたこの地に生まれ変わることができた。
だが、生まれ変わってすぐに森の中に捨てられてしまった。
そんなとき、たまたま通りかかった人物があの時最後まで守ることの出来なかった子供だったのだ。
彼女があなたを思い出したから
MOMO-tank
恋愛
夫である国王エリオット様の元婚約者、フランチェスカ様が馬車の事故に遭った。
フランチェスカ様の夫である侯爵は亡くなり、彼女は記憶を取り戻した。
無くしていたあなたの記憶を・・・・・・。
エリオット様と結婚して三年目の出来事だった。
※設定はゆるいです。
※タグ追加しました。[離婚][ある意味ざまぁ]
※胸糞展開有ります。
ご注意下さい。
※ 作者の想像上のお話となります。
【完結】記憶を失くした旦那さま
山葵
恋愛
副騎士団長として働く旦那さまが部下を庇い頭を打ってしまう。
目が覚めた時には、私との結婚生活も全て忘れていた。
彼は愛しているのはリターナだと言った。
そんな時、離縁したリターナさんが戻って来たと知らせが来る…。
最愛を亡くした男は今度こそその手を離さない
竜鳴躍
BL
愛した人がいた。自分の寿命を分け与えても、彼を庇って右目と右腕を失うことになっても。見返りはなくても。親友という立ち位置を失うことを恐れ、一線を越えることができなかった。そのうちに彼は若くして儚くなり、ただ虚しく過ごしているとき。彼の妹の子として、彼は生まれ変わった。今度こそ、彼を離さない。
<関連作>
https://www.alphapolis.co.jp/novel/355043923/745514318
https://www.alphapolis.co.jp/novel/355043923/186571339
R18にはなりませんでした…!
短編に直しました。
ケダモノのように愛して
星野しずく
恋愛
猪俣咲那は画家である叔父の桔平の裸婦モデルをしている。いつの頃からか、咲那は桔平に恋心を抱くようになっていた。ある日、いつものようにアトリエを訪れた咲那は桔平と身体の関係を持ってしまう。しかし、女性にだらしない桔平は決まった彼女は作らない主義だ。自分の気持ちは一方通行のままなのだろうか…。禁断の恋を描いた「おじさまシリーズ第二弾!」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる