愛される奇蹟

こうらい ゆあ

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「あ、もしもし母さん?」
「お姉ちゃんはナツを産んだ覚えはないけど、ナツの恋を応援する者なり~」

家に電話すると母さんが出ると思っていたのに、出たのが姉貴でなんだか気が抜ける

「なんでまた帰って来てんだよ。結婚したのか本気で心配になってきた。あれ、夢だったのか?」
「ナツは帰って来たら覚悟するがいい。で、何?母さんは今ドラマ観てるから無理よ?ってか、私も冬弥の出てるシーン見逃したくないから端的に言いなさい」

ドラマ>>オレなのがわかり、ガックリする
「いや、今日友達ん家に泊まるから、明日の夕方には帰るってだけ」
「ナツ、恋人が出来たら紹介よろしく♪お姉ちゃんは楽しみにしとくから」

何故か勝手に決め付けてうんうん。と頷いてるのが聞こえる
そして勝手なことを言って電話を切る姉に呆れて溜息を漏らす

「その彼氏がもし冬弥になったら、こいつどうなるんだろ...」

色々と面倒になって考えるのをやめ、冬弥が待っているリビングに戻った



なんか、ソワソワして待ってる冬弥が大型犬みたいで笑ってしまう
「姉貴だったけど、泊まるって伝えたから、明日の夕方までは一緒に居れるぜ...」
言っててなんだか恥ずかしくなり、落ち着かない

「あ、飯...もう大丈夫か?まだ腹減ってるならシチューのおかわりあるけど...」
「夏樹、触れてもいい?もっと、夏樹を感じたいんだ...」
指を絡めるように触れられ、ゾクリとする
うつ向いて小さくコクリと頷き、自分からも指を絡める
「オレ、こういうのは初めてだから...、その、優しくして欲しい...」
言っててめっちゃ恥ずかしい
いつも通りだけど、最初は触れるだけのキスから、舌を絡めての深いキスに夢中になる

「ふぁっ...はぁ...」
名残り惜しげに唇を離すと寝室に連れて行かれる
初めて入る部屋に、今から抱かれるんだと心臓がバクバクする

「夏樹、緊張してる?今日は、最後まではしないから...安心して」
ベッドに腰掛ける冬弥が向かい合わせになるように、その膝の上に座らされる
めちゃくちゃ恥ずかしい体勢だけど、視線の高さが同じになるのは少し嬉しくて

「冬弥、これ...恥ずかしい」
「夏樹、軽いね。これ、いっぱいくっ付けて嬉しいな」
全く話を聞いていない相手に笑みが漏れる
触れるだけのキスを何度もしていると、いつの間にか服を脱がされていることに気付いた

「っ...冬弥の、えっち...」
唇で食むように乳首を弄られると身体がビリビリする
初めての感覚に擽ったいような、気持ち良いような..
「んっ...それ、なんかヤダァ...」
冬弥からの愛撫に反応する姿を見て嬉しそうにされ、そのままペニスを優しく撫でられる
「夏樹のここもかわいいね」
小さいってことか!?と文句を言おうと下を見るとオレのよりもずっと大きなモノが勃起しており、ドキドキしながら無意識に触ってしまう
「んっ、夏樹も一緒に擦って」
冬弥にペニスを擦られ、自分からも冬弥の大きなペニスを擦り上げる
人にして貰う気持ち良さにお腹の奥が熱くなり、つい腰が揺れる
2人とも呼吸が荒くなり、同時に果ててしまった
2人分の精液が混ざり合い、腹や胸を汚している

「はぁっ、はぁっ...こんな、気持ちぃの、初めてだ...」
冬弥にもたれ掛かるようにして息を整えていると、お尻の方に冬弥の手が伸びていき
「んっ、ちょっ...そこ、汚いから」
先程出した精液を塗り込むようにアナルを指で解される
知識はあったが、自分でも触ったことのない場所を解されることと、気持ち悪いだけではない感覚に震えて冬弥の首に縋るように抱きつく
「んっ...そこっ、やだぁ...なんか、ビリビリくる...ふぁっ」
嫌だと言いつつも、ナカを擦られる度に腰が浮いて揺れてしまう
カリッとある一点を擦られた瞬間、今まで以上の快楽にビクンッと身体が震え
「ひゃあっ!そこっ!なっ!?」
「夏樹の良いところはココだね」
何度も執拗にその場所を撫でられ、強い快感に泣きながらしがみ付く
「あっ、あぁっ!と、やぁ...ひゃあぁっ!!」
後ろだけを弄られていたのに、耐え切れずまた射精してしまう
先程よりもずっと長く続く快感にグッタリとしてしまい

「ふぁ...はぁっ、はぁっ...も、ムリ...」
「夏樹、かわいい。今日はここまでにしよう。いつかは、オレのも受け入れてね」
冬弥が顔中に口付けをしながら話しかけていたが、疲労感から落ちるように眠ってしまった
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