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第1章
計画
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私の部屋に入ってくるのがメイド長のテリアくらいで、レティシアの両親や兄はやって来ない。
今のところ若干過保護気味のテリアによって、私はしばしの休息が与えられている。
前述の通り、私の部屋にやって来る人間はほとんどいない。
おかげで、私はテリア以外の人間に対して警戒心を抱くことなく、自分の時間で今後の計画を立てることが出来た。
レティシアの部屋に置いてあったノートを広げ、ペンで文字を書き連ねる。
このゲームの世界のストーリーを思い出せる分だけ全部書き出そうと思ったのだ。
確かに、ノートという物理的なものにゲーム内容を記せば、誰かーー特にテリアにバレる可能性も捨てきれない。
しかし、どこかで、歳を経るにつれ前世の記憶が失われるみたいな記事を読んだ気がする。
その先は話半分で読み飛ばしていたが、その可能性を考えると、やっぱりノートで文字に起こして記録をつけた方が、私の未来の為にも得策だと考えた。
まず、私は第一王子の名前を書く。
第一王子クラウス。
彼は王道中の王道タイプ。
明るく申し分ないくらいの主人公体質で、イケメンで赤髪にダークブラウンの瞳の持ち主。
無断で城から抜け出すなどの問題行動は度々見られるが、その屈託のない笑顔で貴族や市井問わず人々を魅了する。
王子らしくないところも王子らしい。
つまり、気さくで人好きのする王子というわけだ。
そんな私、レティシアは、彼のその王子らしくない行動を直す家庭教師兼婚約者として、彼と関わっていくこととなる。
ちなみに主人公は市井出身で、実は現王弟の長女という設定なのだが、その第一王子との初対面は、彼がそのお忍びで城下町に出た際に、悪い男の人に絡まれていた主人公を助けるというものである。
ちなみにそのイベントは、彼らが幼少期のころ。
私が第一王子と婚約する前に起こる。
そこからなんとなく気になっていたあの人が実はーーみたいなテンションで話が進められるので、このイベント事を私が止めるすべはない。
つまり、2人が接触しお互いに興味を持つことは、もはや必然。
ーーということは。
この悲劇の元凶を止めることが出来ないのであれば、そもそもの大前提を覆せば良い。
私が第一王子の婚約者にならなければ、私がストーリーに関わる必要がなくなり、レティシアは死の運命から逃れられるのではないか。
今のところ若干過保護気味のテリアによって、私はしばしの休息が与えられている。
前述の通り、私の部屋にやって来る人間はほとんどいない。
おかげで、私はテリア以外の人間に対して警戒心を抱くことなく、自分の時間で今後の計画を立てることが出来た。
レティシアの部屋に置いてあったノートを広げ、ペンで文字を書き連ねる。
このゲームの世界のストーリーを思い出せる分だけ全部書き出そうと思ったのだ。
確かに、ノートという物理的なものにゲーム内容を記せば、誰かーー特にテリアにバレる可能性も捨てきれない。
しかし、どこかで、歳を経るにつれ前世の記憶が失われるみたいな記事を読んだ気がする。
その先は話半分で読み飛ばしていたが、その可能性を考えると、やっぱりノートで文字に起こして記録をつけた方が、私の未来の為にも得策だと考えた。
まず、私は第一王子の名前を書く。
第一王子クラウス。
彼は王道中の王道タイプ。
明るく申し分ないくらいの主人公体質で、イケメンで赤髪にダークブラウンの瞳の持ち主。
無断で城から抜け出すなどの問題行動は度々見られるが、その屈託のない笑顔で貴族や市井問わず人々を魅了する。
王子らしくないところも王子らしい。
つまり、気さくで人好きのする王子というわけだ。
そんな私、レティシアは、彼のその王子らしくない行動を直す家庭教師兼婚約者として、彼と関わっていくこととなる。
ちなみに主人公は市井出身で、実は現王弟の長女という設定なのだが、その第一王子との初対面は、彼がそのお忍びで城下町に出た際に、悪い男の人に絡まれていた主人公を助けるというものである。
ちなみにそのイベントは、彼らが幼少期のころ。
私が第一王子と婚約する前に起こる。
そこからなんとなく気になっていたあの人が実はーーみたいなテンションで話が進められるので、このイベント事を私が止めるすべはない。
つまり、2人が接触しお互いに興味を持つことは、もはや必然。
ーーということは。
この悲劇の元凶を止めることが出来ないのであれば、そもそもの大前提を覆せば良い。
私が第一王子の婚約者にならなければ、私がストーリーに関わる必要がなくなり、レティシアは死の運命から逃れられるのではないか。
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