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結果

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 イヴァンとジェシーが市井で問題を起こし、近衛兵によって拘束され、牢屋に入れられた。


 この事件は、貴族内外で大きな問題となった。

 なんせ、問題を起こした貴族が牢屋に入れられることなど、前代未聞だったからだ。


 一応は「軽い」と称されるであろう罪を背負う彼らに対して近衛兵を出すと選択した国王陛下のお考えを察するに、近年の貴族の腐敗が、1つの理由としてあげられるであろう。


 きっかけは数年前――そう、イヴァンの姉が第一王子と結婚したころまで遡る。


 下位貴族の子女と第一王子の婚姻という、一大ニュース。

 それによって、家全体が一気に上位へと何段階も階級を上げる結果となり、下位貴族たちの出世ルートの1つとしてそれが数えられるようになったのだ。


 つまり、王家との婚姻またはそれに準ずる成果を出せば、自分たちも上位貴族の仲間入りとなるかもしれない――という考えが浮上する。


 それ自体は別段悪いものではない。

 しかし問題となったのは、その目的を達成するために行った言動の数々である。

 ライバルと熾烈な争いを繰り広げる彼らは、タブーとされるような罪を平気で犯すようになってきた。

 その悪い空気は下位貴族の間だけでなく、やがて貴族全体へと広がっていく。

 それを危惧した陛下は、その運動の筆頭であり、かつ下位貴族の希望の星となったイヴァンの家を罰することで、それを食い止めようとしたのだろう。


 現に、王子妃殿下の実家でさえも容赦しないという陛下のお考えが伝わったのか、貴族たちの暴走はピタリと止んだ。


 2人にとってはタイミングが最悪だったのだろうが、でも正直言って自業自得だと思う。

 あのままじゃ、いずれこれ以上ないくらいの問題を起こすだろう。


 取り返しがつかなくなる前に止めることが出来、私たちは一安心した。



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