チート自慢する勇者が鬱陶しいので、追放されたついでに好きに生きようと思う

俺、カイの最近の悩みは、異世界から転移してきた勇者の「自慢話」だった。


「でさあ、やっぱ俺の能力ってマジやばいよな」

「自慢じゃねえけど、俺チート持ってるからさ」

「神に気にいられてっから、マジで(笑)」

「世界なんて俺だったら簡単に救えるぞ」


……うぜぇ。超うぜぇ。


「俺の敵にならないから」

と言う理由で、半ば無理やり勇者のパーティ(ハーレム)に入れさせられた俺は、勇者とその取り巻きの女どもにこき使われる日々が続いている。

給料くれるから我慢していたが、とうとう奴らはそれをピンハネし、挙句の果てに、

「やっぱお前、役立たずだから」

と、追放されることになった。


は? そんなの、こっちから願い下げだっつーの!


堪忍袋の緒が切れた俺は、勇者のパーティからとっとと逃げ出し、好きに生きることにする。
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