10 / 15
完全体になる!
しおりを挟む
ーー 殲滅級の魔道具の取り扱い。
オークの集落の殲滅を終えて王都に帰るとすぐに王宮に呼ばれた、メンバーは国王様に宰相様に騎士団長とお父様だ。
「今回集まってもらったのは、ベティー子爵様の殲滅級の魔道具の取り扱いをどうするかと言う事です。今回のオークの大集落の殲滅でその威力をこの目で見て、この魔道具が人との戦いに使われたらと思うと、生きた心地がしませんでした。」
と団長さんが言えば、
「オーク600を一晩で誰一人も被害が出ずに・・恐ろしいものだな。」
と国王が感想を漏らす。
色入と条件はあるが、結界魔法を使えばほぼ無敵の攻撃手段となる。
「ドラゴンブレスを耐えられる結界を抜けることのできる人が存在するのか?」
と言う言葉に私は
「私は抜ける事が可能です。空も飛べますので。」
と言えば
「ベティーは黙っていなさい。」
とお父様に注意された。
どうやら私は規格外過ぎて参考にならない様だ。
「これから先は、ワシの許可を条件としよう。」
と国王の言葉で、話は終わっていた。
ーー お母様がお姉様?
自宅で色々と創造していたら思わず作ってはいけないものを作ってしまった。
若返り効果のある化粧水だ。
肌を若々しく生まれ変わらせようと創造していたら、間違って全てを若返らせる化粧水になってしまったのだ。
それを廃棄しようとしたところで、お母様に見つかって・・。
「ベティー、それは私が処分します。いいですね。」
と言う目が怖かったのを今でも覚えています。
そして次の日、お母様がお姉さまに変わっていました。
お父様は、大喜びでしたが私は複雑な気持ちでした。
「ベティー、あの化粧水はもうできないのかしら?」
「はい、お母様。あれは偶然できたもので、あそこまで効果のあるものはもうできないと思います。」
と答えるしかなかったの。
その後、社交界でお母様の若返りが話題となっていた。
女性にとって、永遠の若さは夢であり、力であるのだ。
だから私の作る、化粧水がお母様の武器として効果を発揮するのだ。
「ひょっとすると、私もあそこまで若返る事が・・。」
と思わせるからだ。
でもこの前、お母様から
「後5年くらいしたらまた偶然できる化粧水を待っているわね。」
とボソリと言われ、
「はい。」
としか言えない私は、しょうがないですよね。
ーー 第三次成長?
オークを大量に殲滅して帰った後また私は、寝込んでしまった。
またあの成長痛が襲ってきたのだ。
私が目覚めたのは、5日後。
「お目様になられましたかベティーお嬢様。」
と言いながらスージーが、新しい服を手に入ってきた。
「多分これで成長も終わりだと思いますが、試着お願いしますね。」
と言われ、姿見を見ながら服を着ていると。
隣に並んだスージーとほぼ背が同じになっていた。
「私まだ9歳なのに、少女時代が短過ぎません!」
と頬を膨らませると、
「お嬢様、その表情はギリですね。」
と追い討ちを打たれた私。
すっかり大人の女性ぽいスタイルになってしまった私、前世で50年も生きていた経験があるからいいけど、この世界の女性は本当大変だわ。
と実感する出来事だった。
そしてお父様はと言うと
「ベティー、お前はまだ嫁にやらないからな。」
と涙目で言われたのがおかしかったわ。
学園に顔を出すと、同級生や今度から同じクラスメイトになった先輩たちが
「とても年下には見えないわね。」
と言いながら私になんと声をかけようか悩んでいたわね。
同級生はほぼ私が分からない様で、声をっけると皆びっくりっしていた。
お母様からは、
「これで姉妹と言っても全く違和感がなくなったわ」
と言われ、社交に引っ張り出される機会がグッと増えたの。
そ言えば、社交パーティーで出会った若き貴族の子弟が、私に声をかけるのがなんかおかしくて
「申し訳ありません。私これでも9歳なので。」
と断り度に驚かれていましたの。
ーー 騎士団との訓練。
体が完全体的な成長を終えた私は、体の感覚を調整するために騎士団との訓練に参加し始めた。
成長した私を見て団長さんが驚いていたが、すぐに訓練参加に許可を出してくれた。
初めはランニング、新しい隊員も入団した様で、私を意識しながら訓練が始まった。
「お前ら、9歳の女の子に負けるんじゃねえぞ!」
と言う団長さんの言葉に
「「「えええ!9歳?」」」
と声がハモったが、信じていない様だった。
ランニングも次第に速度を出し始める、この体はとても快調だ。
まだまだ速度が出せそうだ、50周を過ぎた頃から脱落者が目立ち始め、60周には新隊員ほぼ全滅そして旧隊員も脱落者が目立ち始めた70周めで、私はさらに一段ギアを上げた。
先頭に立った私は、快調にランニングをこなし80周を過ぎた頃には5人ほどしかついてこれなかった。
さらに90周で残りは団長さんのみ、100周が終わった頃にはフラフラした団長さん以外の姿は見えなかった。
「ハァー、ハァ。凄いなまた一段と強くなったんじゃないか?」
と団長さんに聞かれたが
「よく分からないので訓練に来ました。」
と繰り返し理由を言うと
「ああ、そうだったな。よし次は模擬戦だ。」
と言いながら団長さんは、
訓練場に倒れている団員を叩き起こしてから
「模擬戦を始める、彼女に一人ずつ相手をしてもらえ!」
と私を指差して命じた。
「団長いくらスタミナがるからって、模擬戦は無理でしょう。」
と言う新隊員に団長さんは
「お前らその口は彼女に参ったと言わせてくあら言えよ。」
と凄んだ。
「「はい!」」
慌てて列を組んで並ぶ隊員相手に模擬戦を始めるが、どれも大して強くない。
2・3合権を合わせただけで、剣を飛ばして終わりだ。
「次!」
声を掛けて、次々に相手をするが話にならない。
「次は2人で!」
二人掛りに相手をするがそれでもまだまだ
「次は3人!」
三人かかりでやった少し相手ができる
「次は4いや五人相手だ!」
ここでやっとまともに対人戦ができる様になった。
「すご過ぎやしないか?あれじゃまるでドラゴンを倒したホワイト侯爵家のお嬢様並みじゃ・・・まさか!」
一人がそう言いながら気づいた様だ。
「団長まさか彼女は・・。」
「今頃気づいたのか、ベティー子爵様だ。」
「「「ええ!!」」」
「そりゃか敵わないですよ。」
と言う新隊員に
「お前は9歳の女の子に歯が立たなくて悔しくないのか?」
と言う団長の言葉に、新隊員は皆やる気を見せ始めたが。
結果はボロ負けだった。
そんな訓練を1月ほど続けると、私は身体の使い方が身についてきた。
「団長さん、訓練ありがとうございました。どうやら身体の使い方に慣れた様です。」
とお礼を言って、訓練を終了させた。
去っていくベティーを見ながら団長は
「惜しいな、騎士団に入ってくれれば王国の騎士団は安泰なのにな。」
とぼやいていた。
ーー 大森林で仕上げをしよう
体が十全に動くようになった私は、仕上げに大森林での魔物狩りに行くことにした。
魔物の気配を探る・・いた!
飛行魔法を使い、目的の場所に近づく。
そこにいたのは火竜。
火竜と目が合う、火竜もこちらを確認したようだ。
「ガオオオォー」
威嚇の孔砲、こちらも挑発の無属性の魔力をぶつける。
火竜が舞い上がり空中戦の始まりだ。
飛竜までは行かないが、かなり飛行速度が速い。
私と同等くらいだ、空中戦は引き分けのようだ。
火竜が炎のブレスを吐いてきた、私は氷の盾でそれを防ぐこれを数回続けてブレスが効かないとわかると、火竜は体当たりをしてきた。
危うくそれを避けると尻尾での2段攻撃!
尻尾が体に掠り、地面に叩きつけられる。
そこに上から突っ込んできた火竜は、爪での攻撃を仕掛けた。
私は剣を抜き火竜の詰め攻撃を弾き返しながら、氷の魔法を発動する。
「アイス・ランス」
極太の氷が火竜の口にぶち当たる。
「ギャオオオー。l
小さくない悲鳴をあげた火竜の口から血が噴き出す。
「アブソリュート・ゼロ」
絶対零度の極級の氷魔法だ、周辺が全て凍りつく。
火竜も例外ではなく体が凍りつき始め、あっという間に彫像の様に凍りついた。
それにつかずくと首を斬り飛ばす。
「レベルアップしました。」
メッセージを聞きながら身体の中を巡る、力を感じる。
今回火竜の魔法・物理無効が効かなかったのは、私が手にした竜力のせいだと思う。
これでさらに竜力が強くなったのと、火力が上がった気がする。
「次の獲物は飛竜か風竜だ。」
と呟きながら大森林を探し、見つけた飛竜と風竜を討伐してその日は家に帰る。
屋敷に帰る途中で、王都の冒険者ギルドに立ち寄り
買取をと言いながら3頭のドラゴンを取り出すと、驚いていたが
「来週のオークションに出します。金額はそこで決まりますがよろしいでしょうか?子爵様。」
と受付嬢のお姉さんに言われ、意外と私のこと知れ渡っているのかしらと思った。
「それでいいわ、お願いしますわね。」
と言うと私は屋敷に帰った。
ーー 王都ギルド受付嬢セリカ side
先日、たまたまギルドの仕事で王宮に上がった際に私は見た。
王国の騎士団相手に赤子の手をひねる様に倒していく少女を。
するとそばにいたギルマスが
「また成長した様ですね。あれがホワイト侯爵家の長女ベティー子爵様ですよ。現在この国で唯一のドラゴンスレイヤーです。」
と教えてくれたのだ。そかもお年はまだ9歳と言う。
その彼女が目の前に立っている
「何か御用でしょうか?」
「素材の買取をお願いしたいの、3頭ほどドラゴンを狩ったので。」
と何か小物を買ってきた様に言う彼女の話をそばで聞いていた、先輩受付嬢が苦笑いしていたが、私は本当だと思った。
「それでは裏の倉庫に参りましょう。」
と彼女を案内して裏の倉庫に向かう
そこには、解体主任がいたので
「大物の解体を依頼できますか?」
「大物?どんなやつだ?」
「ドラゴン3頭だそうです。」
と言うと
「ドラゴンだ!出してみろどんなトカゲを見つけたんだ。」
と本気にしていません、すると彼女が収納魔法から次々に小山の様なドラゴンを取り出した。
どれも首を切り飛ばした様だ。
種類もそれぞれ違う、
「これは飛竜、これは火竜そして風竜ですね。」
解体主任に向かい直し
「解体できますか?」
と聞けば、驚き顔が泣きそうになり
「俺には解体できない、来週のオークションに出すしかないだろう。」
と答えたので、私は彼女に頭を下げて
「今聞いた通りです、ここでは解体の買取りも難しいそうなので、来週のオークションに出品させてください。」
と言うと
「いいわ、無理を言った様ね。オークションの結果が出たら教えてください。私はベティー=ホワイト子爵よ。」
と言うとギルドを後にされた。
そのあとギルマスを読んで検分した結果、ほぼ首を人たちで切り飛ばして倒した様で、物凄く高値になるだろうと言った。
ーー オークション
王都の豪商が始めたと言われるオークションは、珍しい品物や貴重な品物を競売にて販売するものだ。
今回3頭ものドラゴンが出品されるとあって、事前の商品確認が行われたがあまりの綺麗なドラゴンなために、噂が噂を呼びオークション会場が急きょ3倍ほどの大きな場所にかわったほどだ。
客は王家から高位貴族に貴重な素材を求める高位の冒険者や豪商などが、多く申し込んできた。
開催当日。
「本日のメイン、ドラゴン三種類の出品です。火竜・飛竜・風竜いずれも大物でとても綺麗な商品です。これは我が王国のドラゴンスレイヤーベティー子爵様の出品です。先ずは火竜から、金貨5000枚からどうぞ。」
と言う言葉から始まった競売は、一頭金貨20000枚で売れた。
オークションの主催者も売上の10%を手にする、今回のドラゴンで金貨6000枚の稼ぎだ。
「主催者がホワイト侯爵家に訪れ、ベティー子爵様にご挨拶とオークションの売りげをお持ちしました。」
と挨拶してきた。
連絡を受けた私は、客間で待つオークション主催者、ゴールデン商会の商会長の挨拶を受け、ドラゴンの売上金金貨54000枚を受け取る。
「今後とも是非ドラゴンを狩られた場合は、オークションに提供いただきたい。」
と言うとゴールデン商会長は帰っていった。
その後お父様に
「修行で得たお金です、領地の為に使ってください。」
と金貨50000枚を差し出すとお父様は
「うんわかったよ。ベティーの名で孤児院と新しい畑を開墾しよう。」
と言うとニコニコとしていた。
その後広い林が開拓されて、広い畑が開墾されると入り口に大きな孤児院が建てられた。
そして侯爵領内の孤児や貧しい子供らに食事お寝床を提供し始めた。
施設には、夫を亡くした様な女性が多く雇われ、子供らは安心して施設に馴染んでいき始めた。
オークの集落の殲滅を終えて王都に帰るとすぐに王宮に呼ばれた、メンバーは国王様に宰相様に騎士団長とお父様だ。
「今回集まってもらったのは、ベティー子爵様の殲滅級の魔道具の取り扱いをどうするかと言う事です。今回のオークの大集落の殲滅でその威力をこの目で見て、この魔道具が人との戦いに使われたらと思うと、生きた心地がしませんでした。」
と団長さんが言えば、
「オーク600を一晩で誰一人も被害が出ずに・・恐ろしいものだな。」
と国王が感想を漏らす。
色入と条件はあるが、結界魔法を使えばほぼ無敵の攻撃手段となる。
「ドラゴンブレスを耐えられる結界を抜けることのできる人が存在するのか?」
と言う言葉に私は
「私は抜ける事が可能です。空も飛べますので。」
と言えば
「ベティーは黙っていなさい。」
とお父様に注意された。
どうやら私は規格外過ぎて参考にならない様だ。
「これから先は、ワシの許可を条件としよう。」
と国王の言葉で、話は終わっていた。
ーー お母様がお姉様?
自宅で色々と創造していたら思わず作ってはいけないものを作ってしまった。
若返り効果のある化粧水だ。
肌を若々しく生まれ変わらせようと創造していたら、間違って全てを若返らせる化粧水になってしまったのだ。
それを廃棄しようとしたところで、お母様に見つかって・・。
「ベティー、それは私が処分します。いいですね。」
と言う目が怖かったのを今でも覚えています。
そして次の日、お母様がお姉さまに変わっていました。
お父様は、大喜びでしたが私は複雑な気持ちでした。
「ベティー、あの化粧水はもうできないのかしら?」
「はい、お母様。あれは偶然できたもので、あそこまで効果のあるものはもうできないと思います。」
と答えるしかなかったの。
その後、社交界でお母様の若返りが話題となっていた。
女性にとって、永遠の若さは夢であり、力であるのだ。
だから私の作る、化粧水がお母様の武器として効果を発揮するのだ。
「ひょっとすると、私もあそこまで若返る事が・・。」
と思わせるからだ。
でもこの前、お母様から
「後5年くらいしたらまた偶然できる化粧水を待っているわね。」
とボソリと言われ、
「はい。」
としか言えない私は、しょうがないですよね。
ーー 第三次成長?
オークを大量に殲滅して帰った後また私は、寝込んでしまった。
またあの成長痛が襲ってきたのだ。
私が目覚めたのは、5日後。
「お目様になられましたかベティーお嬢様。」
と言いながらスージーが、新しい服を手に入ってきた。
「多分これで成長も終わりだと思いますが、試着お願いしますね。」
と言われ、姿見を見ながら服を着ていると。
隣に並んだスージーとほぼ背が同じになっていた。
「私まだ9歳なのに、少女時代が短過ぎません!」
と頬を膨らませると、
「お嬢様、その表情はギリですね。」
と追い討ちを打たれた私。
すっかり大人の女性ぽいスタイルになってしまった私、前世で50年も生きていた経験があるからいいけど、この世界の女性は本当大変だわ。
と実感する出来事だった。
そしてお父様はと言うと
「ベティー、お前はまだ嫁にやらないからな。」
と涙目で言われたのがおかしかったわ。
学園に顔を出すと、同級生や今度から同じクラスメイトになった先輩たちが
「とても年下には見えないわね。」
と言いながら私になんと声をかけようか悩んでいたわね。
同級生はほぼ私が分からない様で、声をっけると皆びっくりっしていた。
お母様からは、
「これで姉妹と言っても全く違和感がなくなったわ」
と言われ、社交に引っ張り出される機会がグッと増えたの。
そ言えば、社交パーティーで出会った若き貴族の子弟が、私に声をかけるのがなんかおかしくて
「申し訳ありません。私これでも9歳なので。」
と断り度に驚かれていましたの。
ーー 騎士団との訓練。
体が完全体的な成長を終えた私は、体の感覚を調整するために騎士団との訓練に参加し始めた。
成長した私を見て団長さんが驚いていたが、すぐに訓練参加に許可を出してくれた。
初めはランニング、新しい隊員も入団した様で、私を意識しながら訓練が始まった。
「お前ら、9歳の女の子に負けるんじゃねえぞ!」
と言う団長さんの言葉に
「「「えええ!9歳?」」」
と声がハモったが、信じていない様だった。
ランニングも次第に速度を出し始める、この体はとても快調だ。
まだまだ速度が出せそうだ、50周を過ぎた頃から脱落者が目立ち始め、60周には新隊員ほぼ全滅そして旧隊員も脱落者が目立ち始めた70周めで、私はさらに一段ギアを上げた。
先頭に立った私は、快調にランニングをこなし80周を過ぎた頃には5人ほどしかついてこれなかった。
さらに90周で残りは団長さんのみ、100周が終わった頃にはフラフラした団長さん以外の姿は見えなかった。
「ハァー、ハァ。凄いなまた一段と強くなったんじゃないか?」
と団長さんに聞かれたが
「よく分からないので訓練に来ました。」
と繰り返し理由を言うと
「ああ、そうだったな。よし次は模擬戦だ。」
と言いながら団長さんは、
訓練場に倒れている団員を叩き起こしてから
「模擬戦を始める、彼女に一人ずつ相手をしてもらえ!」
と私を指差して命じた。
「団長いくらスタミナがるからって、模擬戦は無理でしょう。」
と言う新隊員に団長さんは
「お前らその口は彼女に参ったと言わせてくあら言えよ。」
と凄んだ。
「「はい!」」
慌てて列を組んで並ぶ隊員相手に模擬戦を始めるが、どれも大して強くない。
2・3合権を合わせただけで、剣を飛ばして終わりだ。
「次!」
声を掛けて、次々に相手をするが話にならない。
「次は2人で!」
二人掛りに相手をするがそれでもまだまだ
「次は3人!」
三人かかりでやった少し相手ができる
「次は4いや五人相手だ!」
ここでやっとまともに対人戦ができる様になった。
「すご過ぎやしないか?あれじゃまるでドラゴンを倒したホワイト侯爵家のお嬢様並みじゃ・・・まさか!」
一人がそう言いながら気づいた様だ。
「団長まさか彼女は・・。」
「今頃気づいたのか、ベティー子爵様だ。」
「「「ええ!!」」」
「そりゃか敵わないですよ。」
と言う新隊員に
「お前は9歳の女の子に歯が立たなくて悔しくないのか?」
と言う団長の言葉に、新隊員は皆やる気を見せ始めたが。
結果はボロ負けだった。
そんな訓練を1月ほど続けると、私は身体の使い方が身についてきた。
「団長さん、訓練ありがとうございました。どうやら身体の使い方に慣れた様です。」
とお礼を言って、訓練を終了させた。
去っていくベティーを見ながら団長は
「惜しいな、騎士団に入ってくれれば王国の騎士団は安泰なのにな。」
とぼやいていた。
ーー 大森林で仕上げをしよう
体が十全に動くようになった私は、仕上げに大森林での魔物狩りに行くことにした。
魔物の気配を探る・・いた!
飛行魔法を使い、目的の場所に近づく。
そこにいたのは火竜。
火竜と目が合う、火竜もこちらを確認したようだ。
「ガオオオォー」
威嚇の孔砲、こちらも挑発の無属性の魔力をぶつける。
火竜が舞い上がり空中戦の始まりだ。
飛竜までは行かないが、かなり飛行速度が速い。
私と同等くらいだ、空中戦は引き分けのようだ。
火竜が炎のブレスを吐いてきた、私は氷の盾でそれを防ぐこれを数回続けてブレスが効かないとわかると、火竜は体当たりをしてきた。
危うくそれを避けると尻尾での2段攻撃!
尻尾が体に掠り、地面に叩きつけられる。
そこに上から突っ込んできた火竜は、爪での攻撃を仕掛けた。
私は剣を抜き火竜の詰め攻撃を弾き返しながら、氷の魔法を発動する。
「アイス・ランス」
極太の氷が火竜の口にぶち当たる。
「ギャオオオー。l
小さくない悲鳴をあげた火竜の口から血が噴き出す。
「アブソリュート・ゼロ」
絶対零度の極級の氷魔法だ、周辺が全て凍りつく。
火竜も例外ではなく体が凍りつき始め、あっという間に彫像の様に凍りついた。
それにつかずくと首を斬り飛ばす。
「レベルアップしました。」
メッセージを聞きながら身体の中を巡る、力を感じる。
今回火竜の魔法・物理無効が効かなかったのは、私が手にした竜力のせいだと思う。
これでさらに竜力が強くなったのと、火力が上がった気がする。
「次の獲物は飛竜か風竜だ。」
と呟きながら大森林を探し、見つけた飛竜と風竜を討伐してその日は家に帰る。
屋敷に帰る途中で、王都の冒険者ギルドに立ち寄り
買取をと言いながら3頭のドラゴンを取り出すと、驚いていたが
「来週のオークションに出します。金額はそこで決まりますがよろしいでしょうか?子爵様。」
と受付嬢のお姉さんに言われ、意外と私のこと知れ渡っているのかしらと思った。
「それでいいわ、お願いしますわね。」
と言うと私は屋敷に帰った。
ーー 王都ギルド受付嬢セリカ side
先日、たまたまギルドの仕事で王宮に上がった際に私は見た。
王国の騎士団相手に赤子の手をひねる様に倒していく少女を。
するとそばにいたギルマスが
「また成長した様ですね。あれがホワイト侯爵家の長女ベティー子爵様ですよ。現在この国で唯一のドラゴンスレイヤーです。」
と教えてくれたのだ。そかもお年はまだ9歳と言う。
その彼女が目の前に立っている
「何か御用でしょうか?」
「素材の買取をお願いしたいの、3頭ほどドラゴンを狩ったので。」
と何か小物を買ってきた様に言う彼女の話をそばで聞いていた、先輩受付嬢が苦笑いしていたが、私は本当だと思った。
「それでは裏の倉庫に参りましょう。」
と彼女を案内して裏の倉庫に向かう
そこには、解体主任がいたので
「大物の解体を依頼できますか?」
「大物?どんなやつだ?」
「ドラゴン3頭だそうです。」
と言うと
「ドラゴンだ!出してみろどんなトカゲを見つけたんだ。」
と本気にしていません、すると彼女が収納魔法から次々に小山の様なドラゴンを取り出した。
どれも首を切り飛ばした様だ。
種類もそれぞれ違う、
「これは飛竜、これは火竜そして風竜ですね。」
解体主任に向かい直し
「解体できますか?」
と聞けば、驚き顔が泣きそうになり
「俺には解体できない、来週のオークションに出すしかないだろう。」
と答えたので、私は彼女に頭を下げて
「今聞いた通りです、ここでは解体の買取りも難しいそうなので、来週のオークションに出品させてください。」
と言うと
「いいわ、無理を言った様ね。オークションの結果が出たら教えてください。私はベティー=ホワイト子爵よ。」
と言うとギルドを後にされた。
そのあとギルマスを読んで検分した結果、ほぼ首を人たちで切り飛ばして倒した様で、物凄く高値になるだろうと言った。
ーー オークション
王都の豪商が始めたと言われるオークションは、珍しい品物や貴重な品物を競売にて販売するものだ。
今回3頭ものドラゴンが出品されるとあって、事前の商品確認が行われたがあまりの綺麗なドラゴンなために、噂が噂を呼びオークション会場が急きょ3倍ほどの大きな場所にかわったほどだ。
客は王家から高位貴族に貴重な素材を求める高位の冒険者や豪商などが、多く申し込んできた。
開催当日。
「本日のメイン、ドラゴン三種類の出品です。火竜・飛竜・風竜いずれも大物でとても綺麗な商品です。これは我が王国のドラゴンスレイヤーベティー子爵様の出品です。先ずは火竜から、金貨5000枚からどうぞ。」
と言う言葉から始まった競売は、一頭金貨20000枚で売れた。
オークションの主催者も売上の10%を手にする、今回のドラゴンで金貨6000枚の稼ぎだ。
「主催者がホワイト侯爵家に訪れ、ベティー子爵様にご挨拶とオークションの売りげをお持ちしました。」
と挨拶してきた。
連絡を受けた私は、客間で待つオークション主催者、ゴールデン商会の商会長の挨拶を受け、ドラゴンの売上金金貨54000枚を受け取る。
「今後とも是非ドラゴンを狩られた場合は、オークションに提供いただきたい。」
と言うとゴールデン商会長は帰っていった。
その後お父様に
「修行で得たお金です、領地の為に使ってください。」
と金貨50000枚を差し出すとお父様は
「うんわかったよ。ベティーの名で孤児院と新しい畑を開墾しよう。」
と言うとニコニコとしていた。
その後広い林が開拓されて、広い畑が開墾されると入り口に大きな孤児院が建てられた。
そして侯爵領内の孤児や貧しい子供らに食事お寝床を提供し始めた。
施設には、夫を亡くした様な女性が多く雇われ、子供らは安心して施設に馴染んでいき始めた。
0
お気に入りに追加
25
あなたにおすすめの小説
転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。
若返ったおっさん、第2の人生は異世界無双
たまゆら
ファンタジー
事故で死んだネトゲ廃人のおっさん主人公が、ネトゲと酷似した異世界に転移。
ゲームの知識を活かして成り上がります。
圧倒的効率で金を稼ぎ、レベルを上げ、無双します。
神に同情された転生者物語
チャチャ
ファンタジー
ブラック企業に勤めていた安田悠翔(やすだ はると)は、電車を待っていると後から背中を押されて電車に轢かれて死んでしまう。
すると、神様と名乗った青年にこれまでの人生を同情された異世界に転生してのんびりと過ごしてと言われる。
悠翔は、チート能力をもらって異世界を旅する。
異世界に来ちゃったよ!?
いがむり
ファンタジー
235番……それが彼女の名前。記憶喪失の17歳で沢山の子どもたちと共にファクトリーと呼ばれるところで楽しく暮らしていた。
しかし、現在森の中。
「とにきゃく、こころこぉ?」
から始まる異世界ストーリー 。
主人公は可愛いです!
もふもふだってあります!!
語彙力は………………無いかもしれない…。
とにかく、異世界ファンタジー開幕です!
※不定期投稿です…本当に。
※誤字・脱字があればお知らせ下さい
(※印は鬱表現ありです)
攫われた転生王子は下町でスローライフを満喫中!?
伽羅
ファンタジー
転生したのに、どうやら捨てられたらしい。しかも気がついたら籠に入れられ川に流されている。
このままじゃ死んじゃう!っと思ったら運良く拾われて下町でスローライフを満喫中。
自分が王子と知らないまま、色々ともの作りをしながら新しい人生を楽しく生きている…。
そんな主人公や王宮を取り巻く不穏な空気とは…。
このまま下町でスローライフを送れるのか?
辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します
潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる!
トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。
領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。
アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。
だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう
完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。
果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!?
これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる