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第一章の終わり 一旦戻って旅を続けよう
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ーー 一旦戻って旅を続けよう
僕はセリーヌ王国を後にして一旦戻ることにした、ここから先は魔族領しかないからだ。
戻って南や西にはまだ沢山の国がある今一度旅をするために僕は馬車ごと移転魔法を発動した。
「久しぶりに帰ってきたね、エストレーナにエレナにダンク。
一度帰って報告しなよ僕はしばらく街でゆっくりするから連絡は孤児院でお願いするよ」
と声をかけると僕は街の雑踏に紛れた。
僕が向かったのは、王都にある教会の一つでシスターアリアがいる孤児院だ。
子供の明るい声が聞こえる孤児院に入ると一人の女の子が僕を見つけ
「貴方は誰?見ない顔ね」
と声をかけたので僕は
「シスターアリアの子供さ」
と答えると
「それなら私と兄弟ね」
と言いながら僕の手を取ると孤児院の中に連れて行った。
すると孤児院の子供らと一緒にシスターアリアがいて僕の顔を見ると慌てて立ち上がり
「使徒様いつお帰りになられたのですか?何かありましたか?」
と丁寧に聞いてきたので
「今帰ったよ、アリア母さん。問題もなくアリア母さんの顔が見たくてねしばらく厄介になるよ」
と言うとシスターアリアは優しく微笑んで
「ここは貴方の家、何時でも帰ってきてください」
と答えてくれた。
その後は旅の話を聞きたがる孤児らにせがまれ、数日間旅の話をしたりこっそり買って帰ったお土産を渡したりして楽しく過ごした僕だった。
ーー 神父見習いダンク side
神父見習いであったダンクは帰還の報告を皇教カナリアにしていた、
「ただいま帰還いたしました。しばらく後使徒様においてはまた旅に出られる心づもりのようです。」
と言うと教皇は
「分かりました、貴方の報告は後から詳しくお願いします。それとは別に約束通り貴方に改めて神父の職を与えましょうこれからも神の教えに従い信仰を広めてください」
と労をねぎらった。
ダンクは旅の中で感じたことや使徒様の行動やお言葉を一つの本にして教皇に提出したのが、後に聖書と呼ばれる物の前編になるものだったとは書いた本人もその時は思いもよらなかった事だろう。
ーー 回復士エレナ side
王都に戻ってきたエレナは自宅へと足を運んだ。
両親は小さな雑貨屋を営む家でエレナは今回の任務のための仕度金の殆どを実家の両親に手渡していた。
「ただいま母さん、父さん。」
と呼びかけるエレナの声に驚いたように喜ぶ両親、
「何時帰ってきたんだい。噂で使徒様の活躍を聞くたびにエレナの無事を祈っていたんだよ」
と言う母にエレナは
「私は何もしてないのと同じ、ただ一生懸命人を癒すお手伝いをしていただけ。お陰でかなり腕が上がったわ」
と言う娘に両親は笑顔で話を聞いていた。
エレナはその後癒しのエレナと呼ばれる高名な治療師になるがそのれはまだ先のお話である。
ーー 聖騎士エストレーナ side
シスターカリーナの元を訪れたエストレーナは、帰還の報告を終え聖騎士の訓練所に姿を表していた。
そこでは若き聖騎士を目指す騎士達が激しい訓練を行なっていた、すると一人の見習い聖騎士がエストレーナの姿を認め声をかけた
「お前は誰だ、ここは聖騎士が訓練する神聖な場所だ正義なき者は立ち去るがよい」
と横柄に言うのを耳にしながら聞こえないふりをするエストレーナにその騎士はさらに大きな声で
「貴様、聖騎士の俺を馬鹿にするのか」
と激昂し始めた、その声を聞いた教師役の聖騎士がエストレーナに気づきふとあることを思いついた
「何を騒いでおる、デオドラント。」
そう呼ばれた聖騎士見習いがエストレーナを指差し
「この女が失礼にも私の言葉を無視して居座るので叱っていたのです」
と答えたので聖騎士は
「そこの女、それは真かそれならば聖騎士として正せねばならぬ、このデオドラント騎士と模擬戦をしてもらおう」
と話をしながら持っていた木刀をエストレーナに手渡し耳元で何かを囁くと
「デオドラント、この無礼な者に聖騎士の実力を見せつけてみよ」
と煽った、すると聖騎士見習いは我が意をえたとばかりに
「おう」
と答え訓練場の中央に立ちエストレーナに対し
「何時でもかかって参れその性根を叩き伸ばしてくれる」
と息巻いた、するとエストレーナは静かに中央に対峙するように立つと
「ご教授お願いします」
と応じた。
聖騎士達の見守る中模擬戦が始まった。
初めはエストレーナを舐めていたデオドラント聖騎士見習いも、隙のない立ち姿に少々焦りを感じていたが未だ天狗の彼は負けるはずがないとの根拠のない自信に背を押されエストレーナに挑みかかるが、エストレーナに擦りもしない。
周囲の聖騎士見習いの目が気になり出した頃、デオドラントは勝負にでた、魔法を使ったのだ。
光の魔法で相手の視力を奪いその隙に打ち掛かったのだがエストレーナは、目を瞑りそのままの姿でデオドラントの攻撃を全て交わすと、強めの一撃がデオドラントの腹に決まりデオドラントは数メートル飛ばされ地に転がる。
立とうとするもその一撃は予想以上にダメージを与えていたようで足が立たず一言
「参った」
と言うしかなかったすると、教師役の聖騎士が次々に聖騎士見習いをエストレーナの前に立たせ模擬戦をさせ始めた。
次々に地に転ぶ見習い達を見て聖騎士は
「お前達は知らぬと思うがこの女性は使徒様の専属警護の聖騎士エストレーナ様だ。のぼせ上がった心は冷えたであろう上には上がおり常に努力するものが聖騎士と呼ばれるのだ今後も訓練に邁進せよ」
と種明かしをして見習い達を叱った。
エストレーナは見習い聖騎士を見ながら
「使徒様は私が全く歯が立たぬほどの強者。しかしその心は神のように広く深いそのそばに立つ聖騎士は使徒様の足手纏いとならぬように精進せねばついて行けぬ、そう心せよ。」
と言うと一礼して訓練場を立ち去った。
聖騎士エストレーナという名はその後長きにわたって語り継がれる騎士の名として有名であるが、常に弛まぬ訓練を続けていた事も有名で努力をするものをエストレーナ様のようだという言葉がその後流行ったのはかなり後のお話である。
僕はセリーヌ王国を後にして一旦戻ることにした、ここから先は魔族領しかないからだ。
戻って南や西にはまだ沢山の国がある今一度旅をするために僕は馬車ごと移転魔法を発動した。
「久しぶりに帰ってきたね、エストレーナにエレナにダンク。
一度帰って報告しなよ僕はしばらく街でゆっくりするから連絡は孤児院でお願いするよ」
と声をかけると僕は街の雑踏に紛れた。
僕が向かったのは、王都にある教会の一つでシスターアリアがいる孤児院だ。
子供の明るい声が聞こえる孤児院に入ると一人の女の子が僕を見つけ
「貴方は誰?見ない顔ね」
と声をかけたので僕は
「シスターアリアの子供さ」
と答えると
「それなら私と兄弟ね」
と言いながら僕の手を取ると孤児院の中に連れて行った。
すると孤児院の子供らと一緒にシスターアリアがいて僕の顔を見ると慌てて立ち上がり
「使徒様いつお帰りになられたのですか?何かありましたか?」
と丁寧に聞いてきたので
「今帰ったよ、アリア母さん。問題もなくアリア母さんの顔が見たくてねしばらく厄介になるよ」
と言うとシスターアリアは優しく微笑んで
「ここは貴方の家、何時でも帰ってきてください」
と答えてくれた。
その後は旅の話を聞きたがる孤児らにせがまれ、数日間旅の話をしたりこっそり買って帰ったお土産を渡したりして楽しく過ごした僕だった。
ーー 神父見習いダンク side
神父見習いであったダンクは帰還の報告を皇教カナリアにしていた、
「ただいま帰還いたしました。しばらく後使徒様においてはまた旅に出られる心づもりのようです。」
と言うと教皇は
「分かりました、貴方の報告は後から詳しくお願いします。それとは別に約束通り貴方に改めて神父の職を与えましょうこれからも神の教えに従い信仰を広めてください」
と労をねぎらった。
ダンクは旅の中で感じたことや使徒様の行動やお言葉を一つの本にして教皇に提出したのが、後に聖書と呼ばれる物の前編になるものだったとは書いた本人もその時は思いもよらなかった事だろう。
ーー 回復士エレナ side
王都に戻ってきたエレナは自宅へと足を運んだ。
両親は小さな雑貨屋を営む家でエレナは今回の任務のための仕度金の殆どを実家の両親に手渡していた。
「ただいま母さん、父さん。」
と呼びかけるエレナの声に驚いたように喜ぶ両親、
「何時帰ってきたんだい。噂で使徒様の活躍を聞くたびにエレナの無事を祈っていたんだよ」
と言う母にエレナは
「私は何もしてないのと同じ、ただ一生懸命人を癒すお手伝いをしていただけ。お陰でかなり腕が上がったわ」
と言う娘に両親は笑顔で話を聞いていた。
エレナはその後癒しのエレナと呼ばれる高名な治療師になるがそのれはまだ先のお話である。
ーー 聖騎士エストレーナ side
シスターカリーナの元を訪れたエストレーナは、帰還の報告を終え聖騎士の訓練所に姿を表していた。
そこでは若き聖騎士を目指す騎士達が激しい訓練を行なっていた、すると一人の見習い聖騎士がエストレーナの姿を認め声をかけた
「お前は誰だ、ここは聖騎士が訓練する神聖な場所だ正義なき者は立ち去るがよい」
と横柄に言うのを耳にしながら聞こえないふりをするエストレーナにその騎士はさらに大きな声で
「貴様、聖騎士の俺を馬鹿にするのか」
と激昂し始めた、その声を聞いた教師役の聖騎士がエストレーナに気づきふとあることを思いついた
「何を騒いでおる、デオドラント。」
そう呼ばれた聖騎士見習いがエストレーナを指差し
「この女が失礼にも私の言葉を無視して居座るので叱っていたのです」
と答えたので聖騎士は
「そこの女、それは真かそれならば聖騎士として正せねばならぬ、このデオドラント騎士と模擬戦をしてもらおう」
と話をしながら持っていた木刀をエストレーナに手渡し耳元で何かを囁くと
「デオドラント、この無礼な者に聖騎士の実力を見せつけてみよ」
と煽った、すると聖騎士見習いは我が意をえたとばかりに
「おう」
と答え訓練場の中央に立ちエストレーナに対し
「何時でもかかって参れその性根を叩き伸ばしてくれる」
と息巻いた、するとエストレーナは静かに中央に対峙するように立つと
「ご教授お願いします」
と応じた。
聖騎士達の見守る中模擬戦が始まった。
初めはエストレーナを舐めていたデオドラント聖騎士見習いも、隙のない立ち姿に少々焦りを感じていたが未だ天狗の彼は負けるはずがないとの根拠のない自信に背を押されエストレーナに挑みかかるが、エストレーナに擦りもしない。
周囲の聖騎士見習いの目が気になり出した頃、デオドラントは勝負にでた、魔法を使ったのだ。
光の魔法で相手の視力を奪いその隙に打ち掛かったのだがエストレーナは、目を瞑りそのままの姿でデオドラントの攻撃を全て交わすと、強めの一撃がデオドラントの腹に決まりデオドラントは数メートル飛ばされ地に転がる。
立とうとするもその一撃は予想以上にダメージを与えていたようで足が立たず一言
「参った」
と言うしかなかったすると、教師役の聖騎士が次々に聖騎士見習いをエストレーナの前に立たせ模擬戦をさせ始めた。
次々に地に転ぶ見習い達を見て聖騎士は
「お前達は知らぬと思うがこの女性は使徒様の専属警護の聖騎士エストレーナ様だ。のぼせ上がった心は冷えたであろう上には上がおり常に努力するものが聖騎士と呼ばれるのだ今後も訓練に邁進せよ」
と種明かしをして見習い達を叱った。
エストレーナは見習い聖騎士を見ながら
「使徒様は私が全く歯が立たぬほどの強者。しかしその心は神のように広く深いそのそばに立つ聖騎士は使徒様の足手纏いとならぬように精進せねばついて行けぬ、そう心せよ。」
と言うと一礼して訓練場を立ち去った。
聖騎士エストレーナという名はその後長きにわたって語り継がれる騎士の名として有名であるが、常に弛まぬ訓練を続けていた事も有名で努力をするものをエストレーナ様のようだという言葉がその後流行ったのはかなり後のお話である。
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