7 / 27
ダンジョン攻略と開拓村
しおりを挟む
ーー ダンジョン攻略1
僕は教会皇教の許可状を見せながら教会幹部に対し次の命令を下した
「5日後森のダンジョン攻略に向かう、教会関係者は全員同行し途中の村や街の怪我人を助ける任務に就くこと。
特に被害が大きいと思われる森の近くまた森のダンジョン攻略には高位の司祭が等が同行すること。
これに従わぬものはこの国より追放する。」
と言うもので教会は上や下やの大騒ぎになった。
馬車20台に司祭や神父を詰め込み森へと向かい途中途中の村や町に下の者から降ろすと無料の治療を命じた。
20日後最後の一台と共に森についた僕たちは森の手前で野営を始めた、すると馬車の司祭達が
「体調が悪く」「持病の腰痛が」
などとここに来て逃れようとする態度に僕が
「僕の前で病人のふりをするなど女神に弓引く行為、僕の目の前で何処が悪いか言いなさいもしも嘘や大袈裟な者はダンジョンの中まで連れてゆきます生きて帰れればいいが、さあ誰から」
と言うと誰もが何も言わなくなった。
僕は司祭等を見ながら
「ここで魔物とは何なのか、教会はどうすればいいのか私が戻るまでここで考えなさい。逃げ出した者は追放します」
と言いながら騎士に向かって
「彼らの見張りを言いつけます、逃げるものはしばって構いません。」
と言い置くと
「かしこまりました必ず御命令を守ります」
と騎士隊長が返事をしてくれた。
僕は聖騎士のエストレーナを連れて森の中に歩いて向かった。
頭の中のMAPにはダンジョンの位置がはっきりと記載されていた、1番近いダンジョンに向かうと2時間ほどで入り口にたどり着いた。
入り口の前に座ると僕はエストレーナと食事を始めた
「可能なら一気に踏破するつもりです」
と言うと
「もちろん私もついてゆきます」
と答えるとエストレーナに笑顔で頷くとダンジョンの中に入っていった。
鑑定(極)で確認するとここは50階層のダンジョンだとわかった。
スタンピードが発生したためか魔物自体の姿もほとんどなく散歩のような感じで10層まで一気に抜けると階層主の部屋の前に出た。
中に入るとそこにはゴブリンロードが1体とゴブリンアーチャー2体さらにゴブリンナイト2体の階層主だった。
僕は得意の雷撃を5体に向け落とすとアーチャー2体が倒れそれ以外はかなりのダメージを負った状態になった。
するとエストレーナが走り出す動きの鈍くなったゴブリン共は、剣を交わすことなどできない。
一呼吸で打ち果たし戻るエストレーナ、奥の扉が開き宝箱と下への階段が現れた。
さらに階層を進み20階層目に2度目の階層主の部屋、中に入るとバジリスクが5体。
バジリスクは石化の魔眼を持つ魔物だが僕には耐性があるため問題なく首を切り落とし討伐完了。
その日は階層主の部屋で休むことにした、
「今日はここで休むよ、ご飯を食べてよく寝ようか」
と言いつつ僕は空間魔法から食事や寝具を出して準備をする、エストレーナが見張りをすると言うのを結界を張り辞めさせ二人で就寝した。
目覚めると朝食を摂り下に向かう、ここから途中の魔物もそこそこ強くなるが僕の前に立ち続けるようなものはまだいない。
30階層で階層主に部屋に入るとミノタウルスが5体待ち受けていた。
エストレーナはかなり苦戦していたがなんとか一体を倒したその間に僕が4体を倒し奥の扉が開く食事をして休憩しているとエストレーナがレベル酔いを見せ苦しそうにし始めた、
「少し休憩しよう」
と呼びかけエストレーナの体調が戻るのを待っていると、
「大変申し訳ございません、レベル酔いなどここしばらくしたことがなかったので」
とエストレーナが詫びた。
31階層から40階層まではエストレーナのレベル上げを中心に、魔物を倒しながら進むこと6時間ほど40階層のボス部屋にたどり着いたところで休憩をとった。
エストレーナはレベル上げの影響で興奮状態にあったがここでクールダウンを試みたのだ。
食事をし仮眠をとるとエストレーナの状態も良くなったので改めてボスに挑んだ、ここはキメラが5体待ち受けていた。
キメラは魔物をかき集めたような姿の魔物で、色々な攻撃手段を持つ厄介な魔物の一つであるが、僕の重力魔法で動きを抑え結界で囲んで空気を抜けばあっけないほど簡単に窒息死した。
驚くエストレーナを横目に奥の扉を開けて階下に向かう。
これからは最後の10階層だこの雰囲気では最後のボスまたはガーディアンは竜種の可能性があると言いながら進む。
僕にエストレーナが
「竜種に対し2人で大丈夫でしょうか?」
と不安を口にしたが僕は
「既にエストレーナ自体がある程度の竜種なら単独討伐可能なレベルに達しているよ」
と言うと
「それは真ですか」
と興奮していた。
ーー 最後の魔物
流石に41~50階層までの魔物は強く進むスピードが遅くなっていたが、それでも確実に階下に進んでいた。
45階層を過ぎたあたりで僕はエストレーナにこう言った、
「流石にうざくなったのでこれからは時限魔法と次元魔法を使って魔物を倒すので前に出ないでくれよ」
と言いつつ魔法を発動した。
時限魔法は時間を操る魔法で次元魔法は空間を操る魔法だ、相手の動きを制し防御不可能な攻撃を相手に与えるのである。
無人の野を歩くように僕が魔物を倒しながら進む姿にエストレーナが
「立ち塞がってはならない者とは使徒様のことを言うのだな」
と呟いていた、3時間もすると最終ボス部屋、このダンジョンのガーディアンと言える魔物の部屋にたどり着いた。
相手は予想通り竜種3体、土竜、風流、火竜だ。
僕はエストレーナに
「君はどれにする」
と尋ねると
「私は風竜を」
と答えたので僕は先ず火竜に重力魔法を飛ばし地面に縫い付けた、そして土竜に歩いて向かうと次元魔法で切り裂いた後続けて火竜も切り裂いた、その後はエストレーナの戦いを観戦することにした。
ーー エストレーナ side
とうとうダンジョンの最深部ボス部屋にて竜種と対峙した。
私は相手を風竜に決め速度で対応をすることにした、これまでのレベルアップで私の速度は異常なほど上がっていたからだ。
直ぐ脇で使徒様が2体の竜種をいとも簡単に倒された、私も負けられない足手まといでは傍に立てないのだ。
風魔法で攻撃する風竜に、速度を活かし交わしながら接近しその翼に一振りの剣撃を飛ばせば予想以上の結果が!翼を切り取られた風竜が落下地面に蠢いている。
再度竜に近づきその首に剣を振り下ろすと「スパン」と言う音と共に首が落ちた!
「これでエストレーナも単独のドラゴンスレーヤーだね」
と言う使徒様の声で我に帰りそのあと襲いくるレベル酔いに身悶えした。
ーー ダンジョン攻略報告と次のダンジョンに
ダンジョンコアを収納した僕は移転で外に戻った。
外で野営をしていた従者達は突然僕らが現れたことに驚きを見せていたが僕が
「攻略して来ました」
と言いながらダンジョンコアを見せると皆喜んでくれた。
食事などの休憩を取ると僕は言った、
「この森で1番深いダンジョンがここだったので、後は簡単だ王都に報告に向かうと共に開拓村を再開するための人員を派遣するよう国王に伝えなさい、攻略の証にこれを持って」
と言いながら3頭の竜種の首を取り出し、魔法袋に詰め替えると積み込み馬車に積み込み司祭らを護衛をつけて王都に戻らせた。
この時僕は、最も深いダンジョンが別にあることは気付いていたがエストレーナのために黙っていた。
司祭らはかなり疲労したようで真っ青な顔をしていたが王都にと言う僕の言葉に正気を取り戻し竜種の頭を見て再度青くなるなど忙しい態度を見せていたが
「いつでも僕は見ているよ」
と言う言葉で半分が失神したのがおかしかった。
僕は従者に
「ダンジョンを攻略してここで開拓村の準備をしておくので、一旦王都に帰り人員と食料や必要なものを揃えて戻って来てくれと伝えた。
初めは一緒にいますよと頑なだった従者も最後には折れ、
「可能な限り早く戻ります」
と言いながらすごい速度で王都に向かうのを見送った。
ーー 二人で一つずつ
エストレーナに向かって僕は
「ダンジョンを一つ任せるよ君なら問題ないだろう、良いね」
と言うとエストレーナは
「何なりと仰せつけください」
と返事をしたので、30階層のダンジョンで送り出し、僕はもう一つの階層100階層のダンジョンに入っていった。
ダンジョンの強さ難攻不落さは階層の数と魔物の種類で決まる、僕の入ったダンジョンは死者のダンジョンだ、よって最後の相手は不死王リッチかノーライフキングということになる。
そして僕は、光魔法を身に帯びて走り抜けるように攻略し始める、だってエストレーナより先に攻略したいじゃないか。
光に輝く僕の姿は弱い闇属性の魔物では姿を見ることさえ叶わぬ、あっという間に50階層のまで進むと小休憩を挟みさらに進んで行くと、途中でリッチが出てきた。
「するとノーライフキングが相手か」
と呟きながら進むと80階層でノーライフキングに対峙した。
「これも違うと言うことはドラゴンゾンビか」
と思いながら最後の扉を開けるとそこにはその3種のアンデット王が勢揃いしていた。
アンデットには、光属性で消滅させるか闇属性で服従させるのが手段だが、ここで僕は闇属性を使うことにした。
しばらく三体とやり合いながら闇属性のレベル上げを行なっていたが、レベルが神級まで上がったところで威圧を込めて服従を命じると、三体とも子犬のように従った。
そのあと召喚獣として三体を消すとダンジョンコアを取り出しダンジョン踏破成功である。
移転で外に戻るとエストレーナを送り込んだダンジョンの入り口に向かう、すると丁度エストレーナが出てきたとこであった。
「このダンジョンはどうだった」
と尋ねる僕に
「私の嫌いな虫系のダンジョンでしたので最速で攻略しました。」
と答えるエストレーナが少しすっきりした顔をしていたのはどう言う意味?
ーー 開拓村の準備
ダンジョンを攻略した僕らは王都から来る人材などを待つ間に、開拓村の準備をすることにした。
僕の土魔法の力で森を大きく削り取る形で、高く分厚い城壁を建て始めたのだ。
地中を移動する魔物もいることから深さ10mほどの地中に固い岩盤の層を作りその上に、城壁を建て外側に深めの堀を掘っていった。
城壁の長さは結局15kmになり開拓村というより街と言えそうだった。
生活するためには水と食料は絶対に必要なことから、深井戸を何本も掘り。
森の中を流れる川から外堀用の水を引いてきた、さらに森と反対側に耕作地を作るための土地を確保し、森側は高く反対側は低い塀を作って食害や魔物の害を防ぐようにした。
城壁内の森の木々は伐採し、根から掘り起こすと薪や建材に製材していった。
ついでに岩は砕き不要な土は耕作地にすき込み外堀の水を引くと十分立派な農耕地に生まれ変わった。
王都からの人材が来るまで仮の住居がいるかと思い、碁盤の目に道路を作ると4つほど出入り用の門と跳ね橋を作り王都側に広く平らな道を1kmほど作っておいた。
さらにしばらく仮設住宅が必要だろうと長屋敷の住居を5棟ほど建てておいた時に、王都から人が来たのがちょうどよかった。
「これはどうしたのでしょうか?」
王都からの文官が立派な道を馬車で進みながら長大な城壁を見てさらに堀を越えて中の入ると街の区分けができており、長屋と言え立派な家が5つも並んでいたことから驚いて尋ねてきたのだ、
「時間があったので僕ができる範囲で作業をしていただけだよ、あとはお願いするよ」
と言い残すと馬車で戻ってきた従者に合流し王都に向かったのだった。
ーー グリンランド王国
開拓村(仮)から戻ってきた僕に直ぐに王城から使者がやってきた、
「ダンジョン攻略の報告と開拓村について話がしたい」
と言う内容だったので、城に上がり国王に謁見すると王が
「その方が3つのダンジョンを攻略しさらに長大な城壁を持つ開拓村を準備したと言う話は真なのか?」
と挨拶もそこそこに尋ねてきたので、ダンジョンコアをを3つ並べ、
「はい、この通りダンジョンを攻略してまいりました、開拓村については待っている間に少しでもお手伝いが出来ればと作ったもので邪魔ならば更地に戻しましょうか?」
と答えると
「待て、誰も邪魔などと言ってはおらん・・・いや、此度のこと大変有難い今までの無礼な態度改めて謝罪を致す、許してくれ使徒様」
と頭を下げるので
「頭を上げてください、私は教会の者があまり働いていなかったのでそのお詫びに尽力したまで、今後は教会の者をビシビシ使って開拓村を成功させてください」
と言うと国王は
「報告が真であればいや真実であろう、今回の開拓村は成功間違いなしと報告されている誠にありがとう」
とお礼を言ってくれた。
国王との拝謁が終わり城を出ると僕は従者に次の国へ旅立つための準備を言いつけた。
ーー グリンランド王国国王 side
わしはグリンランド国王であるこたび教会関係者から「使徒様」と認定された方がこの国に訪れると連絡があった、わしはこの国の教会関係者の金萬ぶりに嫌気が差していたので
「適当に相手をしておけ」
と宰相に申し渡していたが何を考えていたか宰相がその者との謁見を準備していたため、嫌々ながら会うことになった。
相手は子供そう歳はも行かない子供であったそれで
「その方が教会の言う「使徒様」か、この国の為に何かしてくれると言うなら協力を惜しまぬが何ができるのだ」
と尋ねると
・森の中に存在する3つのダンジョンの攻略
・開拓村を規模を大きくし魔物から開拓者を守れるほどの防御力を施すこと
・魔物のスタンピードで怪我をしたものを無償で治療すること
と言うではないかできもしれないことばかりそこで
「使徒様と祭り上げられてはいるが所詮は子供よ、ダンジョンを攻略、
開拓村の規模を大きくし防御力を上げるどれも夢の話ではないか」
とつい感情的になり怒鳴りつけると、腕試しをしてみればと言い近衛兵達数十人相手にその強さを見せつけた。
わしもその気に当てられ失神したのは忘れたい・・・そして気位ばかり高い教会の司祭らを連れて森のダンジョン攻略に向かったが一月もせずに報告があり
「ダンジョン攻略とのこと、至急開拓用の人材を送ってほしいとの事です」
と伝言を聞き取り敢えず100人ほど送り届けると直ぐに
「既に大規模な城壁と耕作地が作られておりすぐにでも入植できそう出す」
と報告が入った、信じられなかったそして今日戻ってきた使徒様に会うと
「ダンジョンコアです」
と3つの大きなコアを見せてくださった、わしは魔物のスタンピードの恐怖から解放されたと知ったのだ、本当にこの国の悲願が叶った瞬間だった。
その後わしは直々に開拓村に視察に向かった。
すると急に道が良くなったと思ったら遠くに長大な城壁とその周りに深い堀が見え始め直ぐ近くには青々と穀物が実る広大な耕作地と城壁の中に立派な道と区分けされた街並みが姿を現したのを目にして流れる涙を止めることができなかった。
その日改めて教会の建立を命じこの街を
「カムイタウン」
と名付けたのだった。
僕は教会皇教の許可状を見せながら教会幹部に対し次の命令を下した
「5日後森のダンジョン攻略に向かう、教会関係者は全員同行し途中の村や街の怪我人を助ける任務に就くこと。
特に被害が大きいと思われる森の近くまた森のダンジョン攻略には高位の司祭が等が同行すること。
これに従わぬものはこの国より追放する。」
と言うもので教会は上や下やの大騒ぎになった。
馬車20台に司祭や神父を詰め込み森へと向かい途中途中の村や町に下の者から降ろすと無料の治療を命じた。
20日後最後の一台と共に森についた僕たちは森の手前で野営を始めた、すると馬車の司祭達が
「体調が悪く」「持病の腰痛が」
などとここに来て逃れようとする態度に僕が
「僕の前で病人のふりをするなど女神に弓引く行為、僕の目の前で何処が悪いか言いなさいもしも嘘や大袈裟な者はダンジョンの中まで連れてゆきます生きて帰れればいいが、さあ誰から」
と言うと誰もが何も言わなくなった。
僕は司祭等を見ながら
「ここで魔物とは何なのか、教会はどうすればいいのか私が戻るまでここで考えなさい。逃げ出した者は追放します」
と言いながら騎士に向かって
「彼らの見張りを言いつけます、逃げるものはしばって構いません。」
と言い置くと
「かしこまりました必ず御命令を守ります」
と騎士隊長が返事をしてくれた。
僕は聖騎士のエストレーナを連れて森の中に歩いて向かった。
頭の中のMAPにはダンジョンの位置がはっきりと記載されていた、1番近いダンジョンに向かうと2時間ほどで入り口にたどり着いた。
入り口の前に座ると僕はエストレーナと食事を始めた
「可能なら一気に踏破するつもりです」
と言うと
「もちろん私もついてゆきます」
と答えるとエストレーナに笑顔で頷くとダンジョンの中に入っていった。
鑑定(極)で確認するとここは50階層のダンジョンだとわかった。
スタンピードが発生したためか魔物自体の姿もほとんどなく散歩のような感じで10層まで一気に抜けると階層主の部屋の前に出た。
中に入るとそこにはゴブリンロードが1体とゴブリンアーチャー2体さらにゴブリンナイト2体の階層主だった。
僕は得意の雷撃を5体に向け落とすとアーチャー2体が倒れそれ以外はかなりのダメージを負った状態になった。
するとエストレーナが走り出す動きの鈍くなったゴブリン共は、剣を交わすことなどできない。
一呼吸で打ち果たし戻るエストレーナ、奥の扉が開き宝箱と下への階段が現れた。
さらに階層を進み20階層目に2度目の階層主の部屋、中に入るとバジリスクが5体。
バジリスクは石化の魔眼を持つ魔物だが僕には耐性があるため問題なく首を切り落とし討伐完了。
その日は階層主の部屋で休むことにした、
「今日はここで休むよ、ご飯を食べてよく寝ようか」
と言いつつ僕は空間魔法から食事や寝具を出して準備をする、エストレーナが見張りをすると言うのを結界を張り辞めさせ二人で就寝した。
目覚めると朝食を摂り下に向かう、ここから途中の魔物もそこそこ強くなるが僕の前に立ち続けるようなものはまだいない。
30階層で階層主に部屋に入るとミノタウルスが5体待ち受けていた。
エストレーナはかなり苦戦していたがなんとか一体を倒したその間に僕が4体を倒し奥の扉が開く食事をして休憩しているとエストレーナがレベル酔いを見せ苦しそうにし始めた、
「少し休憩しよう」
と呼びかけエストレーナの体調が戻るのを待っていると、
「大変申し訳ございません、レベル酔いなどここしばらくしたことがなかったので」
とエストレーナが詫びた。
31階層から40階層まではエストレーナのレベル上げを中心に、魔物を倒しながら進むこと6時間ほど40階層のボス部屋にたどり着いたところで休憩をとった。
エストレーナはレベル上げの影響で興奮状態にあったがここでクールダウンを試みたのだ。
食事をし仮眠をとるとエストレーナの状態も良くなったので改めてボスに挑んだ、ここはキメラが5体待ち受けていた。
キメラは魔物をかき集めたような姿の魔物で、色々な攻撃手段を持つ厄介な魔物の一つであるが、僕の重力魔法で動きを抑え結界で囲んで空気を抜けばあっけないほど簡単に窒息死した。
驚くエストレーナを横目に奥の扉を開けて階下に向かう。
これからは最後の10階層だこの雰囲気では最後のボスまたはガーディアンは竜種の可能性があると言いながら進む。
僕にエストレーナが
「竜種に対し2人で大丈夫でしょうか?」
と不安を口にしたが僕は
「既にエストレーナ自体がある程度の竜種なら単独討伐可能なレベルに達しているよ」
と言うと
「それは真ですか」
と興奮していた。
ーー 最後の魔物
流石に41~50階層までの魔物は強く進むスピードが遅くなっていたが、それでも確実に階下に進んでいた。
45階層を過ぎたあたりで僕はエストレーナにこう言った、
「流石にうざくなったのでこれからは時限魔法と次元魔法を使って魔物を倒すので前に出ないでくれよ」
と言いつつ魔法を発動した。
時限魔法は時間を操る魔法で次元魔法は空間を操る魔法だ、相手の動きを制し防御不可能な攻撃を相手に与えるのである。
無人の野を歩くように僕が魔物を倒しながら進む姿にエストレーナが
「立ち塞がってはならない者とは使徒様のことを言うのだな」
と呟いていた、3時間もすると最終ボス部屋、このダンジョンのガーディアンと言える魔物の部屋にたどり着いた。
相手は予想通り竜種3体、土竜、風流、火竜だ。
僕はエストレーナに
「君はどれにする」
と尋ねると
「私は風竜を」
と答えたので僕は先ず火竜に重力魔法を飛ばし地面に縫い付けた、そして土竜に歩いて向かうと次元魔法で切り裂いた後続けて火竜も切り裂いた、その後はエストレーナの戦いを観戦することにした。
ーー エストレーナ side
とうとうダンジョンの最深部ボス部屋にて竜種と対峙した。
私は相手を風竜に決め速度で対応をすることにした、これまでのレベルアップで私の速度は異常なほど上がっていたからだ。
直ぐ脇で使徒様が2体の竜種をいとも簡単に倒された、私も負けられない足手まといでは傍に立てないのだ。
風魔法で攻撃する風竜に、速度を活かし交わしながら接近しその翼に一振りの剣撃を飛ばせば予想以上の結果が!翼を切り取られた風竜が落下地面に蠢いている。
再度竜に近づきその首に剣を振り下ろすと「スパン」と言う音と共に首が落ちた!
「これでエストレーナも単独のドラゴンスレーヤーだね」
と言う使徒様の声で我に帰りそのあと襲いくるレベル酔いに身悶えした。
ーー ダンジョン攻略報告と次のダンジョンに
ダンジョンコアを収納した僕は移転で外に戻った。
外で野営をしていた従者達は突然僕らが現れたことに驚きを見せていたが僕が
「攻略して来ました」
と言いながらダンジョンコアを見せると皆喜んでくれた。
食事などの休憩を取ると僕は言った、
「この森で1番深いダンジョンがここだったので、後は簡単だ王都に報告に向かうと共に開拓村を再開するための人員を派遣するよう国王に伝えなさい、攻略の証にこれを持って」
と言いながら3頭の竜種の首を取り出し、魔法袋に詰め替えると積み込み馬車に積み込み司祭らを護衛をつけて王都に戻らせた。
この時僕は、最も深いダンジョンが別にあることは気付いていたがエストレーナのために黙っていた。
司祭らはかなり疲労したようで真っ青な顔をしていたが王都にと言う僕の言葉に正気を取り戻し竜種の頭を見て再度青くなるなど忙しい態度を見せていたが
「いつでも僕は見ているよ」
と言う言葉で半分が失神したのがおかしかった。
僕は従者に
「ダンジョンを攻略してここで開拓村の準備をしておくので、一旦王都に帰り人員と食料や必要なものを揃えて戻って来てくれと伝えた。
初めは一緒にいますよと頑なだった従者も最後には折れ、
「可能な限り早く戻ります」
と言いながらすごい速度で王都に向かうのを見送った。
ーー 二人で一つずつ
エストレーナに向かって僕は
「ダンジョンを一つ任せるよ君なら問題ないだろう、良いね」
と言うとエストレーナは
「何なりと仰せつけください」
と返事をしたので、30階層のダンジョンで送り出し、僕はもう一つの階層100階層のダンジョンに入っていった。
ダンジョンの強さ難攻不落さは階層の数と魔物の種類で決まる、僕の入ったダンジョンは死者のダンジョンだ、よって最後の相手は不死王リッチかノーライフキングということになる。
そして僕は、光魔法を身に帯びて走り抜けるように攻略し始める、だってエストレーナより先に攻略したいじゃないか。
光に輝く僕の姿は弱い闇属性の魔物では姿を見ることさえ叶わぬ、あっという間に50階層のまで進むと小休憩を挟みさらに進んで行くと、途中でリッチが出てきた。
「するとノーライフキングが相手か」
と呟きながら進むと80階層でノーライフキングに対峙した。
「これも違うと言うことはドラゴンゾンビか」
と思いながら最後の扉を開けるとそこにはその3種のアンデット王が勢揃いしていた。
アンデットには、光属性で消滅させるか闇属性で服従させるのが手段だが、ここで僕は闇属性を使うことにした。
しばらく三体とやり合いながら闇属性のレベル上げを行なっていたが、レベルが神級まで上がったところで威圧を込めて服従を命じると、三体とも子犬のように従った。
そのあと召喚獣として三体を消すとダンジョンコアを取り出しダンジョン踏破成功である。
移転で外に戻るとエストレーナを送り込んだダンジョンの入り口に向かう、すると丁度エストレーナが出てきたとこであった。
「このダンジョンはどうだった」
と尋ねる僕に
「私の嫌いな虫系のダンジョンでしたので最速で攻略しました。」
と答えるエストレーナが少しすっきりした顔をしていたのはどう言う意味?
ーー 開拓村の準備
ダンジョンを攻略した僕らは王都から来る人材などを待つ間に、開拓村の準備をすることにした。
僕の土魔法の力で森を大きく削り取る形で、高く分厚い城壁を建て始めたのだ。
地中を移動する魔物もいることから深さ10mほどの地中に固い岩盤の層を作りその上に、城壁を建て外側に深めの堀を掘っていった。
城壁の長さは結局15kmになり開拓村というより街と言えそうだった。
生活するためには水と食料は絶対に必要なことから、深井戸を何本も掘り。
森の中を流れる川から外堀用の水を引いてきた、さらに森と反対側に耕作地を作るための土地を確保し、森側は高く反対側は低い塀を作って食害や魔物の害を防ぐようにした。
城壁内の森の木々は伐採し、根から掘り起こすと薪や建材に製材していった。
ついでに岩は砕き不要な土は耕作地にすき込み外堀の水を引くと十分立派な農耕地に生まれ変わった。
王都からの人材が来るまで仮の住居がいるかと思い、碁盤の目に道路を作ると4つほど出入り用の門と跳ね橋を作り王都側に広く平らな道を1kmほど作っておいた。
さらにしばらく仮設住宅が必要だろうと長屋敷の住居を5棟ほど建てておいた時に、王都から人が来たのがちょうどよかった。
「これはどうしたのでしょうか?」
王都からの文官が立派な道を馬車で進みながら長大な城壁を見てさらに堀を越えて中の入ると街の区分けができており、長屋と言え立派な家が5つも並んでいたことから驚いて尋ねてきたのだ、
「時間があったので僕ができる範囲で作業をしていただけだよ、あとはお願いするよ」
と言い残すと馬車で戻ってきた従者に合流し王都に向かったのだった。
ーー グリンランド王国
開拓村(仮)から戻ってきた僕に直ぐに王城から使者がやってきた、
「ダンジョン攻略の報告と開拓村について話がしたい」
と言う内容だったので、城に上がり国王に謁見すると王が
「その方が3つのダンジョンを攻略しさらに長大な城壁を持つ開拓村を準備したと言う話は真なのか?」
と挨拶もそこそこに尋ねてきたので、ダンジョンコアをを3つ並べ、
「はい、この通りダンジョンを攻略してまいりました、開拓村については待っている間に少しでもお手伝いが出来ればと作ったもので邪魔ならば更地に戻しましょうか?」
と答えると
「待て、誰も邪魔などと言ってはおらん・・・いや、此度のこと大変有難い今までの無礼な態度改めて謝罪を致す、許してくれ使徒様」
と頭を下げるので
「頭を上げてください、私は教会の者があまり働いていなかったのでそのお詫びに尽力したまで、今後は教会の者をビシビシ使って開拓村を成功させてください」
と言うと国王は
「報告が真であればいや真実であろう、今回の開拓村は成功間違いなしと報告されている誠にありがとう」
とお礼を言ってくれた。
国王との拝謁が終わり城を出ると僕は従者に次の国へ旅立つための準備を言いつけた。
ーー グリンランド王国国王 side
わしはグリンランド国王であるこたび教会関係者から「使徒様」と認定された方がこの国に訪れると連絡があった、わしはこの国の教会関係者の金萬ぶりに嫌気が差していたので
「適当に相手をしておけ」
と宰相に申し渡していたが何を考えていたか宰相がその者との謁見を準備していたため、嫌々ながら会うことになった。
相手は子供そう歳はも行かない子供であったそれで
「その方が教会の言う「使徒様」か、この国の為に何かしてくれると言うなら協力を惜しまぬが何ができるのだ」
と尋ねると
・森の中に存在する3つのダンジョンの攻略
・開拓村を規模を大きくし魔物から開拓者を守れるほどの防御力を施すこと
・魔物のスタンピードで怪我をしたものを無償で治療すること
と言うではないかできもしれないことばかりそこで
「使徒様と祭り上げられてはいるが所詮は子供よ、ダンジョンを攻略、
開拓村の規模を大きくし防御力を上げるどれも夢の話ではないか」
とつい感情的になり怒鳴りつけると、腕試しをしてみればと言い近衛兵達数十人相手にその強さを見せつけた。
わしもその気に当てられ失神したのは忘れたい・・・そして気位ばかり高い教会の司祭らを連れて森のダンジョン攻略に向かったが一月もせずに報告があり
「ダンジョン攻略とのこと、至急開拓用の人材を送ってほしいとの事です」
と伝言を聞き取り敢えず100人ほど送り届けると直ぐに
「既に大規模な城壁と耕作地が作られておりすぐにでも入植できそう出す」
と報告が入った、信じられなかったそして今日戻ってきた使徒様に会うと
「ダンジョンコアです」
と3つの大きなコアを見せてくださった、わしは魔物のスタンピードの恐怖から解放されたと知ったのだ、本当にこの国の悲願が叶った瞬間だった。
その後わしは直々に開拓村に視察に向かった。
すると急に道が良くなったと思ったら遠くに長大な城壁とその周りに深い堀が見え始め直ぐ近くには青々と穀物が実る広大な耕作地と城壁の中に立派な道と区分けされた街並みが姿を現したのを目にして流れる涙を止めることができなかった。
その日改めて教会の建立を命じこの街を
「カムイタウン」
と名付けたのだった。
51
お気に入りに追加
1,622
あなたにおすすめの小説
墓守の荷物持ち 遺体を回収したら世界が変わりました
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前はアレア・バリスタ
ポーターとしてパーティーメンバーと一緒にダンジョンに潜っていた
いつも通りの階層まで潜るといつもとは違う魔物とあってしまう
その魔物は僕らでは勝てない魔物、逃げるために必死に走った
だけど仲間に裏切られてしまった
生き残るのに必死なのはわかるけど、僕をおとりにするなんてひどい
そんな僕は何とか生き残ってあることに気づくこととなりました
聖女やめます……タダ働きは嫌!友達作ります!冒険者なります!お金稼ぎます!ちゃっかり世界も救います!
さくしゃ
ファンタジー
職業「聖女」としてお勤めに忙殺されるクミ
祈りに始まり、一日中治療、時にはドラゴン討伐……しかし、全てタダ働き!
も……もう嫌だぁ!
半狂乱の最強聖女は冒険者となり、軟禁生活では味わえなかった生活を知りはっちゃける!
時には、不労所得、冒険者業、アルバイトで稼ぐ!
大金持ちにもなっていき、世界も救いまーす。
色んなキャラ出しまくりぃ!
カクヨムでも掲載チュッ
⚠︎この物語は全てフィクションです。
⚠︎現実では絶対にマネはしないでください!
タブレット片手に異世界転移!〜元社畜、ダウンロード→インストールでチート強化しつつ温泉巡り始めます〜
夢・風魔
ファンタジー
一か月の平均残業時間130時間。残業代ゼロ。そんなブラック企業で働いていた葉月悠斗は、巨漢上司が眩暈を起こし倒れた所に居たため圧死した。
不真面目な天使のせいでデスルーラを繰り返すハメになった彼は、輪廻の女神によって1001回目にようやくまともな異世界転移を果たす。
その際、便利アイテムとしてタブレットを貰った。検索機能、収納機能を持ったタブレットで『ダウンロード』『インストール』で徐々に強化されていく悠斗。
彼を「勇者殿」と呼び慕うどうみても美少女な男装エルフと共に、彼は社畜時代に夢見た「温泉巡り」を異世界ですることにした。
異世界の温泉事情もあり、温泉地でいろいろな事件に巻き込まれつつも、彼は社畜時代には無かったポジティブ思考で事件を解決していく!?
*小説家になろうでも公開しております。
平民として生まれた男、努力でスキルと魔法が使える様になる。〜イージーな世界に生まれ変わった。
モンド
ファンタジー
1人の男が異世界に転生した。
日本に住んでいた頃の記憶を持ったまま、男は前世でサラリーマンとして長年働いてきた経験から。
今度生まれ変われるなら、自由に旅をしながら生きてみたいと思い描いていたのだ。
そんな彼が、15歳の成人の儀式の際に過去の記憶を思い出して旅立つことにした。
特に使命や野心のない男は、好きなように生きることにした。
異世界召喚失敗から始まるぶらり旅〜自由気ままにしてたら大変なことになった〜
ei_sainome
ファンタジー
クラスメイト全員が異世界に召喚されてしまった!
謁見の間に通され、王様たちから我が国を救って欲しい云々言われるお約束が…始まらない。
教室内が光ったと思えば、気づけば地下に閉じ込められていて、そこには誰もいなかった。
勝手に召喚されたあげく、誰も事情を知らない。未知の世界で、自分たちの力だけでどうやって生きていけというのか。
元の世界に帰るための方法を探し求めて各地を放浪する旅に出るが、似たように見えて全く異なる生態や人の価値観と文化の差に苦悩する。
力を持っていても順応できるかは話が別だった。
クラスメイトたちにはそれぞれ抱える内面や事情もあり…新たな世界で心身共に表面化していく。
※ご注意※
初投稿、試作、マイペース進行となります。
作品名は今後改題する可能性があります。
世界観だけプロットがあり、話の方向性はその場で決まります。
旅に出るまで(序章)がすごく長いです。
他サイトでも同作を投稿しています。
更新頻度は1〜3日程度を目標にしています。
現代の知識と科学で魔法を駆使する
モンド
ファンタジー
山奥に住む男は定年後、実家のあった田舎に移り住んだUターン者である。
古くなった母屋を取り壊し、自分で家を立て始めていたがその作業中に埋蔵金を掘り当てた、時価総額100億円以上。
そんな悠々自適な生活を送っていたところ、子供の頃から不思議に感じていた隧道が自宅裏山にあったことを思い出す、どこに通じているかと興味に惹かれ隧道に入ると、歩くほどに体が若返っていくのが分かる・・・、そのまま進むと突然、光に飲まれ気づくと石積みの部屋に立っていた。
その部屋には脇に机が一つ置かれてあり和紙の紙束と日本刀が一振り置いてあった。
紙束を開くとそこには自分の先祖と思われる人物の日記が書かれていた。
『この先はこの世でない世界が広がり、見たことも聞いたこともない人々や
動植物に恐ろしい魔物、手妻の様な技に仙人の様な者までいる、しかもその
世界において身に付いた技や力は現世に戻っても変わることがない。志ある
ならひと旗あげるのも一興、ゆめゆめ疑うことなかれ。』
最後のページにはこの言葉と「後は子孫に託す」との言葉で締められていた。
男は刀を腰に下げると出口と思われる方に歩きだした、10歩も歩かぬうちに光に包まれ森の洞窟の出口あたりに立っていた。
立っていた場所から車一台分の幅で未舗装であるがしっかりとした道路がなだらかな地形に沿って続いているのが見える、そこで男は食料や水を持っていなかったことに気付き一旦洞窟の方に歩き出すと、いつのまにか石室に立っておりそのまま歩くと隧道の入り口に立っていた、違っているのは17・8歳の若々しい身体の自分と腰に下げた刀が不思議な体験を事実と肯定していた。
冒険の準備を済ませ、自衛隊仕様のジープに荷物を載せて隧道に車を走らせると、あの石室を通過して洞窟の前にたどり着いた。
ここから男の冒険の始まり、セカンドライフよろしく21世紀の科学と不思議な世界で得たスキルで成り上がる男の物語。
隠密スキルでコレクター道まっしぐら
たまき 藍
ファンタジー
没落寸前の貴族に生まれた少女は、世にも珍しい”見抜く眼”を持っていた。
その希少性から隠し、閉じ込められて5つまで育つが、いよいよ家計が苦しくなり、人買いに売られてしまう。
しかし道中、隊商は強力な魔物に襲われ壊滅。少女だけが生き残った。
奇しくも自由を手にした少女は、姿を隠すため、魔物はびこる森へと駆け出した。
これはそんな彼女が森に入って10年後、サバイバル生活の中で隠密スキルを極め、立派な素材コレクターに成長してからのお話。
土下座で女神に頼まれて仕方なく転生してみた。
モンド
ファンタジー
ドジな女神が失敗を繰り返し、管理している世界がえらい事になって困っていた。
ここに来て女神は「ここまできたら最後の手段を使うしかないわ。」と言いながら、あるカードを切った。
そう、困ったら「日本人の異世界転生」と言うのが先輩女神から聞いていた、最後の手段なのだ。
しかし、どんな日本人を転生させれば良いかわからない女神は、クラスごと転生を先ず考えたが。
上司である神に許可をもらえなかった。
異世界転生は、上司である神の許可がなければ使えない手段なのだ。
そこで慌てた女神は、過去の転生記録を調べて自分の世界の環境が似ている世界の事案を探した。
「有ったこれだわ!・・何々・「引きこもりかオタクが狙い目」と言うことは・・30歳代か・・それから、・・「純粋な男か免疫のない男」・・どういうのかわからなくなったわ。」
と呟きながら最後は、
「フィーリングよね、やっぱり。」
と言い切ってカードを切ってしまった、上司の許可を得ずに。
強いのか弱いのかよく分からないその男は、女神も知らない過去があった。
そんな女神に呼ばれた男が、異世界で起こす珍道中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる