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邪神との戦いと国作り

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ーー 邪神との戦い


邪神は猪首の魔王とファーストの戦いを覗いていた。
「こやつは勇者ではないか、それではなんなのだ?」
独り言を呟く邪神、その手には今まで吸い込んだ生命エネルギーが握られていた。
「これで約10日の顕在化が可能か。これで奴を倒せば問題ないな、あやつを誘き出させよう。」
と言うと信者に神託を下ろした。

センターターク王国内の教会で、不審火が多発し始めた。
邪神信仰の信者が、女神教の教会を燃やし始めたのだ。
さらに教会関係者の暗殺や井戸の毒を投げ込む無差別の大量殺人も計画し始めた。
その動きは周辺各国に飛び火し、ゼスト王国にも同じような事件が発生し始めた。

邪神は、ファーストがどこの国のものか分からなかったために、世界中の信者に命じたのだ。
ゼスト王国から相談されたファーストは、協力を約束した。

王国内で邪神信者の炙り出しが始まった。
ゼスト王国内の邪神信者が次々に捕まりほぼ全員が捕まった。
すると信者が持つ石が光だし、信者の命と引き換えに邪神が顕在した。

「我こそ邪神ベルーガである、女神教の狗ども纏めてちりにしてやろうぞ!」
と言うと暴れ始めた。
その様子を遥か上空から見ていたファーストは、邪神の目的を考えていた。
「世界中で同じようなことをしていたが・・・俺を探しているのかもしれないか。この世界の女神教の力を削ぐつもりか。」
と呟きながら、魔力を練る。

邪神はどこでファーストに出会うかわからなかったが、邪神信者が問題を起こせばすぐに対処するところにいるだろうと、見当をつけていた。
流石に一番初めに大当たりを引きとは思っていなかったようだが。
「ムッ!」
邪神は素早く短距離転移した。
今までいた場所に神すら消滅しそうな攻撃が落ちてきた。
「上か」
そう呟くと邪神も上空に移転する。

遥か上空で対峙する邪神とファースト。
「お前が我が配下の魔王を倒したものだな。お前からは女神の匂いがしない。お前は何者だ?」
その問いにファーストは
「俺か。俺はファーストそれ以外ない。この世界の女神と対等な立場の男だ。」
と答えるファーストを見ながら邪神ベルーガは、つまらなさそうな顔で
「たかが人風情が、死ぬが良い」
と言うと攻撃を浴びせた。
邪神は神の攻撃を受けたファーストがは、塵一つ残さず消えたと思ったところにファーストからの攻撃が邪神の右腕を吹き飛ばした。
「ムッ!再生できぬか。」
本当なら直ぐにでも再生が始まるはずの身体が、再生しない。
このまま攻撃を受ければ存在自体が消えるやもしれぬ。
思わず危機感を抱いた邪神は、一旦その場を離れることにした。
「次に会う時こそお前の最後だ。」
と言い置き転移しようとしたが、転移できない
「どうしたと言うのだ。・、・お前の仕業か。」
睨みつけるようにファーストを見た邪神が、最大の攻撃を放つ。

「また生命エネルギーを貯めなければならぬか。」
と既に結果が決まったものと油断した瞬間、邪神の体が真っ二つに切られる。
「何故あの攻撃を交わせる。」
既に存在が薄くなった邪神をその魂ごとファーストが、焼き尽くし始めた。
「うおおおおおお」
まさか邪神の存在を形作る魂ごと滅せられるとは考えていなかった邪神は焦った。
「俺がお前如きの攻撃を交わすだと!出来損ないが産まれ直してこい!」
と言うと魂を消し去った。


その様子を観察していた女神スベラートは、
「身勝手な男だが、この世界の危機を危機になる前にことごとく潰してくれる。もうこの世界をあの男に任せても良いのではなかろうか。」
と独り言を呟いていた。
「しかし、恐ろしき力。神殺しもいとも簡単に成し遂げおった。恐ろしい奴。」
最後の言葉は思わず漏れた本音だった。

邪神が消滅すると、世界中の邪神信者が次々に倒れて消え始めた。
この世界から邪神自体の記憶すら薄れていき、記憶にすら残らない状態に変わっていった。
これが神々の戦いの結末のようだ、敗者は記憶にすら残らない。


ファーストは、邪神を倒した時に得た膨大なエネルギーをこの世界の大地に還元した。
飢饉に苦しんでいた地域の田畑に突然、麦や米などが実り始め、食糧危機が回避されたのだ。

ファーストは、邪神を切り裂いた黒き刀に名をつけた「神斬り丸」と。


ーー 世界を旅して回ろう。


ファーストは、ゼスト王国国王に
「しばらく、この世界を旅して回る。留守の間よろしく。」
と言うとその日のうちに妹達を連れて旅に出た。

「ファーストお兄様、どこに向かわれるのですか?」
ソーニャが聞けばファーストは
「気の向くままよ。美味しいものでも探して旅もオツなものだろう。」
と言いながらテクテクと歩き出すファーストの直ぐ後ろに2人の妹がついて歩く。


10日ほど歩いてゼスト王国と東国(アズマ)との間の誰も治めぬ、荒野にたどり着いた。
収納から小さめの家を出して、野営の準備をするファースト達。
「これは旅と言うのですかね。目的はどうであれ、お兄様と一緒にいられるのは嬉しいです。」
と言うルシファー。
美味そうな匂いが周囲に流れる。
その間に風呂に入ろうとファーストは、たっぷりのお湯を湯船に溜めて浸かる。
「ああー。いつ入っても風呂はいいな。」
と疲れてもいない体をゆっくりと伸ばす。

周囲に胡乱な気配が家を取り巻くように集まってくる。
そんな気配を知ってか、3人とも特に慌てた様子もなく食事を楽しむ。
「また腕を上げたなルシファー。」
と言うファーストの言葉に、パーっと明るい顔を見せてルシファーが
「ありがとうございます。お兄様にそう言われると苦労も報われます。」
と答える。

家の周囲に集まったものは、その数1000ほど。
姿は魔物と人間の間のような感じで、知性はあるようだがまとまりはないようだ。
すると一つの影が家を囲む結界に触れた。
「ぎびー!」
悲鳴のような声をあげて影が消え去る、その様子を見た他の影が次第に家から離れる。


「お兄様、あのもの達は何者なのでしょうか?」
とソーニャが聞けばファーストは
「ここに存在していた王国の領民達のようだ。呪いを受けて長年彷徨っているようだな。」
と言いながら説明をし始めた。

~約100年前、この地には豊かな王国が存在した。
国王は慢心しその家臣らも、周辺国に攻め込むなどやりたい放題の王国であった。
領民も連れてこられる他国の奴隷を買取と死ぬまで働かせて、富を権力を我がもののように共有していた。
そんな王国に女神の怒りが落ちた。
生涯死ぬことも出来ず醜い姿で飢えに苦しむ呪いだ。
家屋敷は消え去り、何を食べても飢えが満たされず。その醜い姿は生きる気力もなくすほど。
しかし死ぬことも出来ないのだ。~

しかし状況は変わった。
先ほど、そう彼らは死ぬ方法を見つけたのだ。
ファーストの結界に触れると死ぬことができる、しかしそんな醜い姿であるにも関わらず、彼らは死ぬことが怖いのだ。

この世界のルールの外に存在する、ファーストは女神の呪いすら消し去る力がある。
ここのように女神に呪いを受けた王国がいくつか存在するようだ。
ファーストは何かをしようと考えているようだが、妹達にもそれはわからない。
ただ3人の旅を満喫しているだけだ。


ーー ここに新しい王国を作ろうか。


この地に呪いと共に生きながらえる者どもは、影かモヤのような存在である。
はっきりとした肉体を持たず、擦り切れた心を持った亡者と言えよう。

100年の間、呪いを受けて彷徨う亡国の者達にファーストは、何を与えようと言うのか。

次の日も3人でテクテク歩いていたが、ファーストが突然
「歩くのも飽きたな。」
と言うと収納から馬車を一台取り出した、そして召喚魔法で魔馬を召喚すると馬車に繋いだ。
「馬車の旅も悪くはないな。」
と言いながらファーストが御者をしながらゆっくりと進む。

暫くすると昔王都でもあったような広く整備された土地にたどり着いた。
「お兄様この辺りには特に悲しげな気配が満ちています。」
とルシファーが言う。
それならこの中心に今宵は、野宿をしよう。

ファーストは、邪神を倒した時に得たエネルギーをまだ半分ほど持っていた。
夜になり、嘆きの亡霊ばりの亡国の民が集まってきたその数、数万。
ファーストはそこでこう言った
「肉体を望むものは、残れ。死を望むものは明日もう一度ここに集え!」
と。
すると半分ほどが姿を消した、残った異形の者達にファーストは生命エネルギーを注ぎ身体を産み与えた。

新たに身体を得たもの達は、以前の記憶はなく若々しい姿の男女となった。
「我がそなた達の創造主である。ここにお前達の街を作るが良い。」
と言うと食料を収納から次々に出した後、生活に必要な道具を生み出していった。
そして一人一人に名をつけていった。
その数3万、朝までかかってようやく名付けが終わった。

新しく産まれた男女は、黙々と作業を始めると家を作り始め、街を形つくった。
その日の夜、作業に疲れた新しき住人が寝静まった頃、死を求めるもの達が集まった。
「呪いを消し去り元の輪廻に戻ることを許そう。」
と言うとファーストの手から光が溢れ、その光に当たった者達が燃えるように消えていった。
そしてその時のエネルギーをファーストが回収していく。

次の日もファーストは、同じように肉体を求めるものと死を求めるものを分けて、それぞれに身体と死を与えた。
その作業を10日ほど続けると亡国の者は姿を見せなくなった。

20万人ほどの若い男女が、忙しく働き街を大きくしてゆく。
当然井戸や温泉をファーストが掘り、おおこな浴場を作らせる。

広大な畑に死の代わりに回収したエネルギーを注ぎ、麦や野菜をあっという間に実らせると新たに肉体を受けた人々が、普通の生活をするようになった。

ある者は農民となり、ある者は狩人となる。
そして流通をするものや家を建てるものなどが分かれ始め、一月もすると普通の街となんら変わらぬ街並みが出来上がった。

「お兄様ここには民を治める領主がおりませぬが、お兄様が治められるのですか?」
とソーニャが聞いた。
「いや俺は創造主であって、領主のような低俗な存在ではない。自然に貴族や王が生まれるであろう。」
と言うだけで特に何かをするでもなく、毎日お風呂でくつろいでいた。

すると3ヶ月ほどして、街が分かれそれぞれに領主の館のようなものができ始めた。
「世界の歴史の縮図をこの目で見るようです。これが神の目から見た世界なのでしょうか?」
とルシファーが問えば
「まあ似たようなもんだ。」
と笑って答えたファースト。


ファーストは、国の境に高くて丈夫な城壁を建てていった。
他国との交流は、開かれた門を通ることでしかできない。
門にはいつの間にか門番のをする男が姿を見せ始めた。

門番らは自分たちで作った鎧や武器を身につけている。
さらにしばらくすると、男女がつがいを見つけたように一緒に住み始める。
そして領主のような権力者が現れる。
しかしこの国の民は全てファーストたち3人を神のように崇める以外、干渉しようとしない。

商人が生まれ、市が立ち街に賑わいが溢れ出す。
今までなかった音が聞こえ始める。
それは赤子の鳴き声であったり、子供の笑い声である。
赤子が生まれるまでの時間は、およそ1月。
子供が走り出すまでには3ヶ月。
かなり速成の成長だが、その後は普通の成長に戻る。
周囲に10個余りの街ができた。

広大な土地に穀倉地帯がすがたをあらわしえ、酪農家が現れた。
食文化が豊かになり、清潔で明るい王都が誕生した。

すると初代の国王が現れる。
「我れらの創造主に申し上げる。我が名は貴方から頂いたゴードン=スベラート。これよりこの国をスベラート王国とし治めていきます。了承をお願いします。」
ファーストはそこで杖を取り出し
「これを王の杖としてお前を王と了承しよう。」
と言いながら杖を手渡すと、初代国王が誕生し王国が建国した瞬間だった。


ーー スベラート王国とは

このファーストが住人から創り上げたこの国は、この世界のルールに囚われない新しい王国である。
ただしファーストが存在する間という条件付きであるが。
人種は、スベラート人種となる。

面白いことに人の姿のみではなく、獣人やエルフ、ドアーフ族のような姿のものも存在するが、この世界の住人とは何かが違う。
寿命は、最初に肉体を得た者は若いままの姿で30年生きた後、消えるように姿を失う。
その後発情の寿命を全うし始める。
人種は、およそ70~100年、獣人族は100~150年、ドアーフ族は200年前後でエルフ族は300年というところだ。
急速に街が発展し、人口が膨れ上がる。
豊富な食料と無尽蔵な資源で10年もするとこの世界でも有数な王国となるが、決して自ら他国を攻めることのない博愛主義の国民性が、受け入れられて多くの王国と友好な関係を築くことになる。

この王国の信じる神は、当然ファースト=スベラートである。
女神の名前がついていることで、問題はなかろう。
その後も旅を続けながら時より、立ち寄っては成長を見届ける3人の姿は、珍しくもない風物詩となっていた。

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