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 とある嵐の日、語り手が話し出した。
 「あるところに男がいた。男は仲のいい男友達と登山によく行っていた。
  真冬に男友達と登山に出掛けた。雪山だ。途中吹雪にあった。男はそこにテントを張って、やるすごすことにした。あたりには誰もいない。
 とこらが、友達が亡くなってしまった。男は友達の口上に手をかざして息を確認した。していなかった。脈をみた。なかった。まぶたをこじ開け、眼球運動をチェックし、瞳孔を確認した。確かに死んでいた。
 男は深く悲しみ、友達を雪の中に埋めた。そうしてテントに帰り、寝た。
 ふと目覚めると、隣に友達がいた。男はびっくりした。息を吹き返して、雪を抜け出し戻ってきたのか。
 男は口の上に手をかざした。やはり息はしていなかった。
 脈を診たが、やはりなかった。まぶたをこじあけ、瞳孔もチェックした。やはり死んでる。どうしたんだ。雪に埋めたのは夢だったのか。
 男は、友達を再び埋めに行った。そうして、テントで眠った。
 ふと目ざまめると、友達がよこにいた。
 男はびっくりした。どういうことだ。確かに雪の中に埋めたはずだ。
 男は、また手を口の上にかざし、脈を診、目を見た。やはり死んでいる。
 男は狐につままれちょうな気持ちになりながら、友達を埋めに行った。
 男はテントに戻り、考えた。一体どういうことだろう。確かに友達を埋めたはずだ。死亡も確認した。そのうちうとうとし始め、寝てしまった。
 ふと気づくと、隣に友達が寝ていた。
 男は飛び起きた。
 急いで死亡を確認した。やはり死んでる。
 男はパニくった。一体どうなってるんだ。何が起きているんだ。
 男は友達を担ぎ、埋めに行った。
 またテントに戻ると、リュックから三脚台を出し、スマホをセットした。
 一体、何が起きているか見てやる。
 男は寝た。
 ふと起きると、やはり友達が隣に寝ていた。死亡を確認したが、やはり死んでいた。
 男は三脚台にセットしたスマホを取った。何が起きているか、見てやる。
 男はスマホを再生した。
 男は驚愕した。」
 語りては話すのをやめた。
 風の音がする。
 「きっと友達は死んでも男と一緒にいたかったのよ」
 と、女の子が言った。
 しかし、語り手は首を振った。
 「この話は超常現象とか、オカルトとかそういう話じゃないんだ」
 「え」
 と、女の子。
 風の音が聞こえる。
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