紋様皇子が私の毒を喰らったと訴えてきます

鱗族

欲しいのかしら※

バージルに欲しくないかと聞かれて、私はどう答えて良いか分からなかった。バージルに征服された時、確かに気持ち良かったけれど、気がついたら私は最初に案内された部屋のベッドに横になっていたんだもの。最後の方はよく分からないままなのだ。

「…経験が無さすぎてどう答えるか分からないのか？では、身体に聞いてみようか。」

まるでエロ漫画のセリフみたいだと現実逃避していた私の脚の間に、差し込まれたバージルの指先が絶妙な加減で動いたので、そこからは直ぐにヌチヌチと水音が聞こえて来た。


恥ずかしさで赤くなっているだろう私の顔を見つめていたバージルは、次第に黒い瞳孔を縦に伸ばして、金色を滲ませるトパーズ色の瞳を切り裂いた。

やっぱり人外だと私に確認させる様なバージルに、私はもう異世界で色々抗うのは無駄の様な気がして、本能のまま振る舞う事にしたのかもしれない。


ひんやりしたバージルの首を引き寄せると、自分から唇を押し当てた。直ぐに反応するバージルは、私の舌を絡めてくすぐりながら、下着の隙間からゆっくりと指を差し入れた。

馬鹿みたいに濡れている自分の恥ずかしさは、バージルの与えてくれる気持ち良さの前に静まり返って、器用に私を撫でて高めるバージルの舌と指先だけが、今の私の全てだった。


不意に身体が浮き上がって、私は口付けられながらバージルに運ばれるのを感じた。ツルリとした肌触りのベッドの上で、バージルが夢中になって私の胸の先端を口の中で舐め回すのを、仰け反って歓迎していた。ああ、何て気持ちいいの…。

同時に紐が解かれて解放された私の下半身を、焦ったいほど撫で回された私は、自分の甘い声をぼんやりと聞いていた。後になって思えば、その時の声は、バージルへの懇願を滲ませたものではなかったかと思うのだけれど、その時はただ喉からほとばしるだけだった。


バージルが私の足の間に顔を寄せてその長い舌で、柔らかく愛撫し始めると、私はビクビクと腰を揺らした。すっかり私の身体を攻略するのに慣れたバージルは、私の膨らんだ場所をしゃぶりながら、ゆっくりとひんやりとした指をクチクチと押し込んできた。

ああ、もしかしたら私が欲しくて押し込ませたのかもしれない。直ぐにバージルの指の動きに酷く感じて、甘える様に声を立てていたのは自分だったのだから。

昨日の甘い記憶は私の身体を目覚めさせて、バージルの愛撫を欲しがった。気がつけば私はバージル自身である、圧迫感のあるそれを受け入れて、楽しみ始めていた。