70 / 160
貴族学院
お兄様契約
しおりを挟む
僕はジト目になりながら、ローリーを見つめた。さっきまで興奮していたローリーは急に顔を赤くしてジョナサンに言った。
「私の口からはちょっと言えない。ジョナサン頼む。」
ジョナサンはやれやれという表情をしながら、それでもやっぱり少し顔を赤らめて僕の耳に両手を当てて耳打ちした。僕は最初何を言っているのか分からなくて、もう一度言ってくれるようにジョナサンに頼んだ。
やっぱりさっき聞いた事と同じ事をジョナサンが言ったので、聞き間違いではなかったみたいだ。
僕はちょっと呆然としてしまった。え?どういう事?そんな僕をじっと見つめていた二人は、僕を放ったらかしで二人で話し始めた。
「でもさ、まぁアルバート様は従兄弟だから無いとして、マシュー様もエイデン様も居るわけでしょ。一体どちらがサミュエルに色々手解きするのかな。二人でする訳にいかないしね。」
そうローリーが言うと、ジョナサンも腕を組んで言った。
「いやいや、従兄弟の方が良い場合もあるんじゃないかな?緊張しなくて良いでしょ。私はその方が良いかな。ローリーは誰かとお兄様契約してるのかい?」
ローリーは少し顔を赤くして言った。
「まあね。僕は二つ上の兄上の親友と契約したよ。とても優しい方なんだ。ジョナサンは契約したの?」
ジョナサンはそっぽを向いて恥ずかしそうに言った。
「ほら、僕は後継だろう?ローリーみたいにツテが無くてどうしようかと思っていたんだけど、デビューの時に何件か申し出があって、そのうちのお一人と今度契約を交わすことにしたんだ。凄くカッコいいんだ。」
いやいや、僕を置いてけぼりにして話を進めないで!僕は喉を鳴らして二人に恐る恐る尋ねた。
「ひとつ聞いてもいいですか?」
ローリーとジョナサンはまたもや顔を見合わせると、頷いた。
「あのね…。手解きってどこまでの…?」
僕の問いかけにローリーとジョナサンはまたもや顔を寄せて、ジョナサンが少し赤らめた顔でヒソヒソと話し出した。
「普通は、その、一人でどうやってするかとか、特に来年寮生活になった時に困らないようにその手の事を指導して貰うんだけど…。人によってはその先輩の発散のお世話をするとかって聞いたことがあるよ。私がそうするかどうかは決めてないけどね?まぁ、相手次第って事かもしれないよね。
とにかく、寮生活になってお兄様契約が効力を発揮するのだから、今は余計な心配する必要ないよ。ね?」
僕は多分赤くなったり、青くなったり忙しかったから、多分顔がまだらになってるに違いないよ。そして僕はお兄様たちにどんな顔で会えばいいのか本当に分からなくなってしまった。本当、布団かぶって寝込みたい…。
「私の口からはちょっと言えない。ジョナサン頼む。」
ジョナサンはやれやれという表情をしながら、それでもやっぱり少し顔を赤らめて僕の耳に両手を当てて耳打ちした。僕は最初何を言っているのか分からなくて、もう一度言ってくれるようにジョナサンに頼んだ。
やっぱりさっき聞いた事と同じ事をジョナサンが言ったので、聞き間違いではなかったみたいだ。
僕はちょっと呆然としてしまった。え?どういう事?そんな僕をじっと見つめていた二人は、僕を放ったらかしで二人で話し始めた。
「でもさ、まぁアルバート様は従兄弟だから無いとして、マシュー様もエイデン様も居るわけでしょ。一体どちらがサミュエルに色々手解きするのかな。二人でする訳にいかないしね。」
そうローリーが言うと、ジョナサンも腕を組んで言った。
「いやいや、従兄弟の方が良い場合もあるんじゃないかな?緊張しなくて良いでしょ。私はその方が良いかな。ローリーは誰かとお兄様契約してるのかい?」
ローリーは少し顔を赤くして言った。
「まあね。僕は二つ上の兄上の親友と契約したよ。とても優しい方なんだ。ジョナサンは契約したの?」
ジョナサンはそっぽを向いて恥ずかしそうに言った。
「ほら、僕は後継だろう?ローリーみたいにツテが無くてどうしようかと思っていたんだけど、デビューの時に何件か申し出があって、そのうちのお一人と今度契約を交わすことにしたんだ。凄くカッコいいんだ。」
いやいや、僕を置いてけぼりにして話を進めないで!僕は喉を鳴らして二人に恐る恐る尋ねた。
「ひとつ聞いてもいいですか?」
ローリーとジョナサンはまたもや顔を見合わせると、頷いた。
「あのね…。手解きってどこまでの…?」
僕の問いかけにローリーとジョナサンはまたもや顔を寄せて、ジョナサンが少し赤らめた顔でヒソヒソと話し出した。
「普通は、その、一人でどうやってするかとか、特に来年寮生活になった時に困らないようにその手の事を指導して貰うんだけど…。人によってはその先輩の発散のお世話をするとかって聞いたことがあるよ。私がそうするかどうかは決めてないけどね?まぁ、相手次第って事かもしれないよね。
とにかく、寮生活になってお兄様契約が効力を発揮するのだから、今は余計な心配する必要ないよ。ね?」
僕は多分赤くなったり、青くなったり忙しかったから、多分顔がまだらになってるに違いないよ。そして僕はお兄様たちにどんな顔で会えばいいのか本当に分からなくなってしまった。本当、布団かぶって寝込みたい…。
11
お気に入りに追加
2,331
あなたにおすすめの小説
【恋なんかじゃない】~恋をしらなかった超モテの攻めくんが、受けくんを溺愛して可愛がるお話。
悠里
BL
のどかに甘々を読みたい方、ぜひ…♡
超モテまくりで遊んではいたけど好きって気持ちも執着も知らなかった攻めくんが、平凡だけど可愛らしい受けくんを好きになって執着も知って、これ以上ない位、猫可愛がりに可愛がるお話です(*´艸`*)♡
中の皆、ちょっとずつ色々成長もしているはず……(*'ω'*)
※ただただ、好きな幸せ世界を楽しく書いてます♡
ご一緒にほのぼの楽しんで頂けたら嬉しいです。
お気にいり登録&感想を頂けると更新気力upします(*'ω'*)♡
匿名がよろしければ、Twitterのマシュマロから♡ 頂けると嬉しいです♡
モロツヨシさまの「人間(男)メーカー(仮)」で、キャラのイメージを作らせて頂きました。
お家乗っ取りご自由に。僕は楽しく生きていきますからね?
コプラ
BL
1話1000文字程度、サクサク読めます♡
サミュエルが闇堕ちしそうなんですが!笑。サミュエルへの愛の前に崩れ落ちていくのはあの人以外にも!?
伸びやかに成長したサミュエルの本当の姿とは。表と裏の影が周囲の人間を巻き込んでいく。
お家乗っ取りを契機に、貴族界からフェードアウトし損った9歳の僕を溺愛する親戚の侯爵家一家。大人っぽくも無邪気な、矛盾するサミュエルに惹かれる兄様たちや増殖する兄代わりの騎士達。
一方不穏な地下組織の暗い影が国を騒がし始める中、サミュエルもまた1人の騎士として戦うことになる。そんな中、サミュエルを取り巻く周囲が騒ついてきて。
★BLランキング最高位1位、ホットランキング最高位8位♡
なろうムーンでも日間BL総合ランキング3位、連載2位、週間BL連載ランキング3位、月間BL連載ランキング6位(new❤️)になりました!
本当にありがとうございます!更新頑張ります_φ(・_・
私はあなたの母ではありませんよ
れもんぴーる
恋愛
クラリスの夫アルマンには結婚する前からの愛人がいた。アルマンは、その愛人は恩人の娘であり切り捨てることはできないが、今後は決して関係を持つことなく支援のみすると約束した。クラリスに娘が生まれて幸せに暮らしていたが、アルマンには約束を違えたどころか隠し子がいた。おまけに娘のユマまでが愛人に懐いていることが判明し絶望する。そんなある日、クラリスは殺される。
クラリスがいなくなった屋敷には愛人と隠し子がやってくる。母を失い悲しみに打ちのめされていたユマは、使用人たちの冷ややかな視線に気づきもせず父の愛人をお母さまと縋り、アルマンは子供を任せられると愛人を屋敷に滞在させた。
アルマンと愛人はクラリス殺しを疑われ、人がどんどん離れて行っていた。そんな時、クラリスそっくりの夫人が社交界に現れた。
ユマもアルマンもクラリスの両親も彼女にクラリスを重ねるが、彼女は辺境の地にある次期ルロワ侯爵夫人オフェリーであった。アルマンやクラリスの両親は他人だとあきらめたがユマはあきらめがつかず、オフェリーに執着し続ける。
クラリスの関係者はこの先どのような未来を歩むのか。
*恋愛ジャンルですが親子関係もキーワード……というかそちらの要素が強いかも。
*めずらしく全編通してシリアスです。
*今後ほかのサイトにも投稿する予定です。
独身おじさんの異世界ライフ~結婚しません、フリーな独身こそ最高です~
さとう
ファンタジー
町の電気工事士であり、なんでも屋でもある織田玄徳は、仕事をそこそこやりつつ自由な暮らしをしていた。
結婚は人生の墓場……父親が嫁さんで苦労しているのを見て育ったため、結婚して子供を作り幸せな家庭を作るという『呪いの言葉』を嫌悪し、生涯独身、自分だけのために稼いだ金を使うと決め、独身生活を満喫。趣味の釣り、バイク、キャンプなどを楽しみつつ、人生を謳歌していた。
そんなある日。電気工事の仕事で感電死……まだまだやりたいことがあったのにと嘆くと、なんと異世界転生していた!!
これは、異世界で工務店の仕事をしながら、異世界で独身生活を満喫するおじさんの物語。
拾ったものは大切にしましょう~子狼に気に入られた男の転移物語~
ぽん
ファンタジー
⭐︎コミカライズ化決定⭐︎
2024年8月6日より配信開始
コミカライズならではを是非お楽しみ下さい。
⭐︎書籍化決定⭐︎
第1巻:2023年12月〜
第2巻:2024年5月〜
番外編を新たに投稿しております。
そちらの方でも書籍化の情報をお伝えしています。
書籍化に伴い[106話]まで引き下げ、レンタル版と差し替えさせて頂きます。ご了承下さい。
改稿を入れて読みやすくなっております。
可愛い表紙と挿絵はTAPI岡先生が担当して下さいました。
書籍版『拾ったものは大切にしましょう〜子狼に気に入られた男の転移物語〜』を是非ご覧下さい♪
==================
1人ぼっちだった相沢庵は住んでいた村の為に猟師として生きていた。
いつもと同じ山、いつもと同じ仕事。それなのにこの日は違った。
山で出会った真っ白な狼を助けて命を落とした男が、神に愛され転移先の世界で狼と自由に生きるお話。
初めての投稿です。書きたい事がまとまりません。よく見る異世界ものを書きたいと始めました。異世界に行くまでが長いです。
気長なお付き合いを願います。
よろしくお願いします。
※念の為R15をつけました
※本作品は2020年12月3日に完結しておりますが、2021年4月14日より誤字脱字の直し作業をしております。
作品としての変更はございませんが、修正がございます。
ご了承ください。
※修正作業をしておりましたが2021年5月13日に終了致しました。
依然として誤字脱字が存在する場合がございますが、ご愛嬌とお許しいただければ幸いです。
サレ妻の冒険〜偽プロフで潜入したアプリでマッチしたのが初恋の先輩だった件〜
ピンク式部
恋愛
今年30歳になるナツ。夫ユウトとの甘い新婚生活はどこへやら、今では互いの気持ちがすれ違う毎日。慎重で内気な性格もあり友達も少なく、帰りの遅い夫を待つ寂しい日々を過ごしている。
そんなある日、ユウトのジャケットのポケットからラブホテルのレシートを見つけたナツは、ユウトを問い詰める。風俗で使用しただけと言い訳するユウトに対して、ユウトのマッチングアプリ利用を疑うナツ。疑惑は膨れあがり、ナツは自分自身がマッチングアプリに潜入して動かぬ証拠をつきつけようと決意する。
しかしはじめて体験するマッチングアプリの世界は魅惑的。そこで偶然にもマッチしたのは、中学時代の初恋の先輩、タカシだった…。
R18の章に※を指定しています。
殿下には既に奥様がいらっしゃる様なので私は消える事にします
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のアナスタシアは、毒を盛られて3年間眠り続けていた。そして3年後目を覚ますと、婚約者で王太子のルイスは親友のマルモットと結婚していた。さらに自分を毒殺した犯人は、家族以上に信頼していた、専属メイドのリーナだと聞かされる。
真実を知ったアナスタシアは、深いショックを受ける。追い打ちをかける様に、家族からは役立たずと罵られ、ルイスからは側室として迎える準備をしていると告げられた。
そして輿入れ前日、マルモットから恐ろしい真実を聞かされたアナスタシアは、生きる希望を失い、着の身着のまま屋敷から逃げ出したのだが…
7万文字くらいのお話です。
よろしくお願いいたしますm(__)m
料理人がいく!
八神
ファンタジー
ある世界に天才料理人がいた。
↓
神にその腕を認められる。
↓
なんやかんや異世界に飛ばされた。
↓
ソコはレベルやステータスがあり、HPやMPが見える世界。
↓
ソコの食材を使った料理を極めんとする事10年。
↓
主人公の住んでる山が戦場になる。
↓
物語が始まった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる