もふもふと一緒 〜俺は狙われているみたいだ〜

俺が譲れる事は

宣誓

俺は三人の何が始まるのかと緊張と好奇心を滲ませた表情を見回した。改まって言うほどのことかは分からなかったけれど、俺は三人を振り回した責任があると思った。

自分からこんな事を言うのは、緊張して胸がバクバクしてくる。


「…昨日はごめんなさい。最近急に俺の世界が変わっちゃって…。昨日は…、自分の中でそれに着いていけなくなっちゃって、八つ当たりしたんだ。

昨日、ゆっくり一人で今までのことを見つめ直したら、俺凄い傲慢だったなと思って。三人が中学の頃から守ってくれてるの当たり前だと思ってて。

…そんなの全然当たり前のことじゃなかったのに。俺なんていつ呆れられて放り出されてもおかしくなかった。

…今までありがとう。…それでこれは俺からの提案なんだけど、平日も一日置きで良かったら夜泊まりに行くか、来てくれると嬉しいなって思って…。ダメかな…？」


そう言って三人を見上げると、ちょっと驚いた顔が目に飛び込んできた。椿がさっと立ち上がると俺をぎゅっと抱きしめて言った。

「ダメじゃないよ！もちろん！ゆきちゃん何言い出すかと思ったじゃん！はー、俺もう心臓がバクバクだよ。」

そこまで興奮気味に早口で言うと、俺の顎を指先で持ち上げて凄い甘い顔で囁いた。

「ゆきちゃんともっと一緒に居られるなんて、俺幸せだ…。」

そう言って俺に柔らかくキスした。椿のキスに身体の力が抜けそうになる頃、ガバッと引き剥がされた。


「椿、交替。大人しく待ってたんだから感謝しろよ？」

そう言って聖は椿から俺を奪い取ると、顔中にくすぐったいキスを落として言った。

「雪がとんでも無いこと言い出すかとビクビクしたぜ。ちゃんと俺たちに向き合ってくれて嬉しいよ。愛してる、雪。」

そう言って今度は激しくベロチュウしてくるから、俺はついに腰が抜けた。腰が抜けた俺を秋良はサッと奪い取って抱きあげると、ソファに座って抱きしめた。


「昨日はやらかしたと思って反省してたんだ。俺たちも授業中はなるべく避けるから…。雪の真面目なところも俺は好きなんだ。ありがとう、色々考えてくれて。」

そう言うと秋良は俺にゆっくり焦らすようなキスをした。キスの後俺はホッとしたのと嬉しいのとで、秋良の首筋に頭を寄りかからせながら聖と椿を見つめて言った。

「…ありがとう。俺、お前たちのこと大事にするから…。」

そう言ってにっこり微笑んだんだ。