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雪豹として

祥一朗との再会

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俺にも自分の行動が読めないとか、ほんと俺ってやばい奴になったんだ。俺は無意識に動いて、祥一朗の腕の中で懐かしくも感じるあの少し甘いような爽やかな香りを吸い込んだ。祥一朗の抱き締める力が予想より強くて、俺は不思議に思って祥一朗を見上げると、祥一朗は目元を赤くして言った。

「雪弥、会いたかった。雪弥の高校生活のためにマーキングが必要なのはわかっていたけれど、随分会えなくて辛かった…。腕の中にいた雪弥が戻って来るのか不安になったよ。」

そう、眉を下げる祥一朗を可愛く感じて、俺は祥一朗の首に抱きついてキスをした。俺は一瞬、椿の騒ぐ声が聞こえた気がしたけど、直ぐにキスに夢中になって、只々祥一朗に貪られた。


「ハイハイ、そろそろ良いかな?お二人さん、これ以上フェロモン出されると大変なことになるよ?今日は話しに来たんでしょ?」

呆れた声が耳に届いて、俺と祥一朗は気怠い気持ちで顔を上げた。目の前には楓さんが呆れ返った表情で立っていた。気付くと秋良たちはとっくにリビングの方で何か話しているのが見えた。俺は急に意識がハッキリして、羞恥心を取り戻すと祥一朗の腕から離れた。

祥一朗は少し顔を片手で覆っていたけれど、気持ちを切り替えたのか俺の手を繋ぐと楓さんの後を着いて歩き出した。リビングに入ると、なんとも言えない顔をした面々が俺たちをじっとりと見つめてきた。俺は何か言わないといけないと思って、深く考えずに言い訳した。


「気弱な祥一朗が可愛かったから…。」

俺がそう言うと皆がぎょっとしたのが分かった。秋良は顔を引き攣らせて、どこが可愛いんだと呟いてるし。祥一朗は俺の繋いだ手を引き寄せて後ろから抱き抱えると耳元で甘く囁いた。

「そんな事言われたの初めてだよ。雪弥にだったら、いくらでもかわいいって言われたいな。」

またゾクゾクしてきた俺に、楓さんが慌てたように俺と祥一朗を引き剥がして離れた場所に座らせた。

「お前たちがいちゃつくのは後だ。わざわざ皆で集まったんだ、早速雪弥の母親から聞いた話を聞こう。」

楓さんの仕切りで、俺たちは仕切り直した。俺が目の前の紅茶をひと口飲むのを待っていたかのように、楓さんは話し出した。


「雪弥、雪豹の事、父親の事、俺たちが知っていた方が良いと思う情報を開示して欲しい。俺のことは信用してもらうしかないが、祥一朗や三人とは鎖の関係だ。安心して話してもらって良いと思う。」

そう言いながら、皆の顔を見回して頷くと、俺に話すよう促した。
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