上 下
66 / 104
カップルの定義

ドキドキズキズキ※

しおりを挟む
キヨくんが部屋の鍵を掛けると、突っ立った僕の手を引っ張ってベッドに座った。キヨくんの膝の間に挟まれて何となく身動きできない僕は、どうしたものかと、戸惑ってしまった。するとクスッと笑ったキヨくんが僕に言った。

「玲から俺にキスして。」

僕は柔らかく微笑むキヨくんに誘われるように、仰向けたキヨくんの唇を口で覆った。僕の唇の下で柔らかく押し返すキヨくんに励まされて、僕もキヨくんの下唇を挟んで引っ張った。柔らかな感触が僕をうっとりとさせて、僕はもっと欲しくなって舌で舐めた。


キヨくんの唇を舌でなぞると、誘われるように空いたその隙間に僕はそろそろと入り込んで、待っていたキヨくんの舌に絡め取られた。しばらく僕達はピチャピチャとキスに熱中してると、キヨくんがハッとした様に顔を上げた。

僕はすっかり瞼が重くなってしまっていて、そんな僕を見てキヨくんがゆっくりと僕をベッドに寝かせた。

「蕩けた玲って、可愛すぎ。もっと味わいたい。」

そう言うと、僕の首に唇を押し当てながら、指先で僕の胸をなぞった。胸の先端に時々触れる指先にもっと触れて欲しくて、僕はキヨくんの指を掴んで胸に押し当てた。


「…キヨくん、ここ。」

キヨくんは荒い息使いで、僕の顔を見つめながらTシャツの上から胸の浮き出た先端をつねった。思わず声が出そうになった僕は、口に手の甲を押し付けた。そんな僕に見せつけるように服を捲ったキヨくんは、僕の尖ったそこに舌を這わせた。

最初はもどかしいだけだったのに、すぐに僕は胸が疼いて強く刺激して欲しくなってしまった。ああ、吸ってくれたら、もっと気持ちいいかも…。そんな気持ちが出ていたのか、キヨくんが真面目な顔で僕に言った。


「玲のここ、吸って欲しい?」

僕はキヨくんの顔を見られなくて、少しそっぽを向いて頼んだ。

「…うん。吸って欲しい…。」

じわじわ熱くなる顔を感じて、恥ずかしさがてっぺんまできたけれど、キヨくんが吸い付いた瞬間、僕の股間にビリビリする様な気持ちよさが走って、僕は脚の間に居るキヨくんの身体を、膝でぎゅっと挟んだ。それと同時にすっかり大きくなった僕自身がキヨくんの硬いお腹に擦れて、気持ち良さを連れてきた。


ひとしきり吸いつかれた後、キヨくんは息も絶え絶えな僕にのしかかると、甘い眼差しで僕を見て言った。

「玲、気持ち良かったな?俺の腹に自分のこれ擦り付けるくらい、感じちゃった?俺ももう興奮し過ぎて、逝っちゃいそう…。約束通り、玲のこれにキスしてもいい?」

キヨくんはそう言って、僕のズボンを下着ごと引き摺り下ろした。ああ、ベタベタなのがバレちゃう!





しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

魔界最強に転生した社畜は、イケメン王子に奪い合われることになりました

タタミ
BL
ブラック企業に務める社畜・佐藤流嘉。 クリスマスも残業確定の非リア人生は、トラックの激突により突然終了する。 死後目覚めると、目の前で見目麗しい天使が微笑んでいた。 「ここは天国ではなく魔界です」 天使に会えたと喜んだのもつかの間、そこは天国などではなく魔法が当たり前にある世界・魔界だと知らされる。そして流嘉は、魔界に君臨する最強の支配者『至上様』に転生していたのだった。 「至上様、私に接吻を」 「あっ。ああ、接吻か……って、接吻!?なんだそれ、まさかキスですか!?」 何が起こっているのかわからないうちに、流嘉の前に現れたのは美しい4人の王子。この4王子にキスをして、結婚相手を選ばなければならないと言われて──!?

推しの完璧超人お兄様になっちゃった

紫 もくれん
BL
『君の心臓にたどりつけたら』というゲーム。体が弱くて一生の大半をベットの上で過ごした僕が命を賭けてやり込んだゲーム。 そのクラウス・フォン・シルヴェスターという推しの大好きな完璧超人兄貴に成り代わってしまった。 ずっと好きで好きでたまらなかった推し。その推しに好かれるためならなんだってできるよ。 そんなBLゲーム世界で生きる僕のお話。

僕を拾ってくれたのはイケメン社長さんでした

なの
BL
社長になって1年、父の葬儀でその少年に出会った。 「あんたのせいよ。あんたさえいなかったら、あの人は死なずに済んだのに…」 高校にも通わせてもらえず、実母の恋人にいいように身体を弄ばれていたことを知った。 そんな理不尽なことがあっていいのか、人は誰でも幸せになる権利があるのに… その少年は昔、誰よりも可愛がってた犬に似ていた。 ついその犬を思い出してしまい、その少年を幸せにしたいと思うようになった。 かわいそうな人生を送ってきた少年とイケメン社長が出会い、恋に落ちるまで… ハッピーエンドです。 R18の場面には※をつけます。

腐男子ですが、お気に入りのBL小説に転移してしまいました

くるむ
BL
芹沢真紀(せりざわまさき)は、大の読書好き(ただし読むのはBLのみ)。 特にお気に入りなのは、『男なのに彼氏が出来ました』だ。 毎日毎日それを舐めるように読み、そして必ず寝る前には自分もその小説の中に入り込み妄想を繰り広げるのが日課だった。 そんなある日、朝目覚めたら世界は一変していて……。 無自覚な腐男子が、小説内一番のイケてる男子に溺愛されるお話し♡

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

極上の一夜で懐妊したらエリートパイロットの溺愛新婚生活がはじまりました

白妙スイ@書籍&電子書籍発刊!
恋愛
早瀬 果歩はごく普通のOL。 あるとき、元カレに酷く振られて、1人でハワイへ傷心旅行をすることに。 そこで逢見 翔というパイロットと知り合った。 翔は果歩に素敵な時間をくれて、やがて2人は一夜を過ごす。 しかし翌朝、翔は果歩の前から消えてしまって……。 ********** ●早瀬 果歩(はやせ かほ) 25歳、OL 元カレに酷く振られた傷心旅行先のハワイで、翔と運命的に出会う。 ●逢見 翔(おうみ しょう) 28歳、パイロット 世界を飛び回るエリートパイロット。 ハワイへのフライト後、果歩と出会い、一夜を過ごすがその後、消えてしまう。 翌朝いなくなってしまったことには、なにか理由があるようで……? ●航(わたる) 1歳半 果歩と翔の息子。飛行機が好き。 ※表記年齢は初登場です ********** webコンテンツ大賞【恋愛小説大賞】にエントリー中です! 完結しました!

目が覚めたら、妹の彼氏とつきあうことになっていた件

水野七緒
BL
一見チャラそうだけど、根はマジメな男子高校生・星井夏樹。 そんな彼が、ある日、現代とよく似た「別の世界(パラレルワールド)」の夏樹と入れ替わることに。 この世界の夏樹は、浮気性な上に「妹の彼氏」とお付き合いしているようで…? ※終わり方が2種類あります。9話目から分岐します。※続編「目が覚めたら、カノジョの兄に迫られていた件」連載中です(2022.8.14)

王命で第二王子と婚姻だそうです(王子目線追加)

かのこkanoko
BL
第二王子と婚姻せよ。 はい? 自分、末端貴族の冴えない魔法使いですが? しかも、男なんですが? BL初挑戦! ヌルイです。 王子目線追加しました。 沢山の方に読んでいただき、感謝します!! 6月3日、BL部門日間1位になりました。 ありがとうございます!!!

処理中です...