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正月イベント

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地竜アンタラスを討伐し、氷狼フェンリルを討伐。

そして、不死鳥フェニックスを討伐して、今現在の季節は冬。

もうすぐ、正月も目前という時期。

ULTIMATEアルティメットSKILLスキルONLINEオンライン で、正月前に大規模アップデートも兼ねたメンテナンスが施される。


ただ、今回は。

前回の時の様に、一気にアップデート作業に入るのではなく。

今までの、小規模アップデートに織り交ぜて年末調整していたらしく。

メンテナンス時間で、ログイン出来なくなるのは4時間だけ。

私、天原あまはら 水無月 みなづきは、昼食も食べ終えて、ULTIMATEアルティメットSKILLスキルONLINEオンラインがメンテの時間でログインできなくなる時間を公式HPページを見て時間をつぶしてる


クリスマスに1人?


余計な御世話です。

今は、彼氏を作るとかよりも、ゲームが最優先事項なのが水無月クオリティー。




そして、気に為るULTIMATEアルティメットSKILLスキルONLINEオンライン の情報は。

【サーバー対抗戦】

これは、各サーバーの代表するプレイヤー、1鯖サーバー2パーティーで参加。

バトルロイヤル形式で、司令官を最も多く倒したサーバーが勝利。

司令官は、対抗戦に出るプレイヤーなら誰でも為る事ができる。

司令官を選ぶのは、対抗戦に参加するプレイヤー達。

対抗戦に出るプレイヤーを選ぶ基準は。

USO正式サービス開始からの、トータルでの対人ポイントの多い上位6人と。

その上位6人のプレイヤーが選んだプレイヤーが6人。

もちろん、プレイヤーにも拒否権は有るので。

拒否した場合は、繰り上げ順位となる。

対人ポイントでの上位6人のプレイヤーは。



1位:サクラ

2位:アラン

3位:ヒノキ

4位:龍虎王

5位:キュアプラチナ

6位:あや


うん・・・・。上位5人までは理解できます・・・。

予想通りと言うか、やっぱりと言うか・・・。

そこに、見慣れた名前が1人・・・。

そう最初に、あやの名前を見た時は私もびっくりした。

当人の話では、アランと遊んでいるうちに、対人ポイントが溜まっていってしまったらしいとのこと。

そりゃまぁ、PKプレイヤーキラーと、一緒に狩りをしてて。

アランと一緒に、逆PKフラグ・プレイヤーキラーしてたら溜まるでしょうねぇ・・・。


フラグPKプレイヤーキラー
*一般的なゲームでは、パーティー内に、赤色ネーム(犯罪者プレイヤー)が居た場合に、PKプレイヤー・キラーに攻撃をしても。
PKプレイヤー・キラーを攻撃したプレイヤーは、敵対フラグは立たないが。
*USOでは、パーティー内に居るプレイヤーが赤色で攻撃されても。パーティーメンバーには、攻撃したプレイヤーは敵対(フラグ成立)に為る。

一番意外だったのは、ロムさんが10位圏内にも入って居なかった事が驚きだった。

ロムさん曰く。

「自分から好き好んで、対人はした事はない。」と、言うこと。

そして、時は過ぎ。今現在。


この戦闘狂上位6人組が集まって、後の6人を誰にするかで相談している真っ最中だった。

集まって相談することに問題はない。

ただ、集まっている場所が問題だった。

【 何故、私たちのハウスに集まっている? 】

そう、戦闘狂6人が集まって相談をしている場所は、私と、ラクスと、あやとの3人で購入したハウスだった。

「みーちゃん、みーちゃん。」

あやが、1階に飲み物を淹れに来た私に声を掛ける。

「なぁに?」

私はコーヒーをカップに入れて、あやの所に向かう。

「ちょっと、意見を聞かせてぇ~。」

そう言って、あやはテーブルの上のパネルを指さす。


あやの斜め後ろに近寄って、テーブルの上に広げられたパネルに視線を向ける。

そのパネルには、見覚えのある名前が並んでいた。

「サーバー対抗戦の、プレイヤー候補なんだが。 このリストの中で、水無月なら誰を推す?」

「私なんかが、意見出していいの?」

「構わんさ。意見を聞いても、決定するのは俺たちだ。」

龍虎王。

「それに、貴方なら、第三者的意見でモノが言えるしね。」

キュアプラチナ。

そう言われて、改めてパネルに載っているリストを見る。



 * * * * 視点移動 * * * *



「と、言う訳で。 サーバー対抗戦の選抜プレイヤーは以上に決めたいと思う。異論は?」

ティファが、自分たちの管理する城の会議室で、テーブルを囲むプレイヤー達を見て言う。


対人獲得ポイントでダントツ1位のガイ。

次席のカナタ。

3位にギリアム。

4位の白姫。

5位のカーマイン。

6位のアリオン。


まぁ、ここら辺は判る。

次に、対人ポイント上位プレイヤーからの推薦で候補に挙がっているのが。


黒姫。

ティファ。

亜里亜アリア

キリ。

と、まぁ。ここまでもは、まだ理解もできる。



だが、次が問題だった。

イクル、ケイ

そう・・・。


俺の名前と、ケイの名前が候補に挙がっている。


「異議なら有るぞ。」

挙手して、イクルが言う。

「異議が無い様なので。これで終わりとする。」

ティファが、俺の言葉をスルーして纏めて終わろうとする。

「大ありだっ! つってるだろうがっ!!」

チャットモードを、白チャ(一般チャット)から、叫び(シャウト)モードして声を大にして言う。


「なによ・・・。」

ティファが、あきれたように言って来る。


「俺は出ないからな。」

「それは、困ったわね。 ガイ。」

ティファが、ガイの方に顔を向ける。


「そうだな困った。困ったから、俺が、お前に貸してある借りを返して貰うって事でチャラにしようか。」


くっ。 そう来たか・・・。

確かに、ハウスを購入するときに、一番多い金額を出してくれたのはガイだし。


ビーチボール大会の時の、優勝者商品の掲示をガイは保留のままだったが・・・。

この、タイミングで出してくるか・・・・。

「俺は、吟遊詩人バードだぞ。」


「スキルジェムは用意してやるから安心しろ。

吟遊詩人バードのままでも問題ない。必要ならステータス調整も手伝ってやる。

ステータスジェムも必要なら言ってくれ。

無料で提供する。」


カーマインが答える。


「よし、100歩譲って、俺は良いとしよう。 だが、ケイの意見は?」


そう言って、ケイを見る。

ケイは対人戦など、ほとんど興味ないはずだ。

「大丈夫。 ケイにはちゃんと承諾を貰っている。」

黒姫が答える。

黒姫の言葉に、ケイは無言で頷いて見せる。

ケイの反応に、うな垂れながら、俺はポツリと言葉を漏らす。

「なんで、俺なんだ・・・。」

俺の漏らした呟きに、その場の全員が【あんたが、それを言う?】的な視線でイクルを見たのは詮無きことだった。



 * * * 視点移動 * * *



「・・・・・・って、感じかな。」

私(水無月)は、その場の全員に意見を述べる。

「なるほねぇ。 さすが、みーちゃん。 客観的意見を有り難う。」

キュアプラチナが私に言う。

「おかげで、思ったよりも早く選抜メンバーも決まったな。」

龍虎王。

ようやく纏まった選抜プレイヤーは。


サクラ

アラン

ヒノキ

龍虎王

キュアプラチナ

あや

の、対人ポイント上位6名に加えて。


ロム。

ガーランド。

カエデ。

ザッハトルテ。

ジェラード。




「ん? 1名足りて無くない?」

挙げられたリストに、私が何気なく尋ねると。

「うん、最後の1名は全員一致で決まっているからね。」

あやが笑顔で答える。

「ふ~ん。」

私は、興味なさげに答えた。

「最後の1人は。 貴方よ、アナタ。」

キュアプラチナが、満面の笑みを浮かべて言う。

「はいっ?」

私は思わず、間抜けな声を挙げてしまう。

「よしっ。本人の承諾も得たし。これで決まりだな。」

アランが言う。

「いやっ! 待って! いまの【はい?】は【はい】の〝はい〟じゃないからっ!」

必死になって私は言う。

自慢じゃないけど、私の累計対人ポイントは1万だ。

はっきり言って、こんなポイントで推薦された日には、身内びいきだとやっかまれてしまう。

「ほぉ~。 これを見ても、出たくないのかな?」

アランが、テーブルの上のパネルを切り替えて、新しいパネルを表示する。

新しく表示されたパネルには、対抗戦に出る、各サーバーの出場者の名前が連なっていた。

私は、パネルに目を通して決心する。

「出るっ! 他の人が名乗りを挙げるなら、蹴り落してでも出場するからねっ!」

意見を180度かえた。
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