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ガルと昼食を取っていた木陰から、更に森の奥へと歩いていく。
定期的に採取がおこなわれている場所なので、村からは人一人が歩けるほどの細い道ができていた。
「文献で知っているとは思いますが、採取するのははじめてですよね?」
「うん、成人してからじゃないとダメなんでしょう?」
「その通りです。エルフは耐性があるので子どもでも効き目は薄いですが、薬草の効能が効能なので、採取は成人に限られています」
エルフは基本的に毒への耐性がある。
だから他の種族へ料理を提供する場合は、材料を吟味しないと危険だ。
説明を受けながらしばらく歩いていると、開けた場所に出る。
更に木を避けて藪にできた隙間を進むと――。
「わぁ……! 森の中にお花畑がある!」
一面に鮮やかな花が咲き誇っていた。
赤と白で上下に分かれた花弁の色彩に目を奪われる。
森では群生しても、同じ花だけでまとまるのは珍しい。
合間合間に、どうしても他の種類の植物が根を張ってしまうからだ。
けれどここは違った。
森の中とは思えない幻想的な風景に、しばらく目を奪われる。
甘い香りが、漂っていた。
花を覗き込めば、花粉が黄色いのがわかる。
「気に入りましたか?」
「うん! 凄く綺麗だね!」
「でも他の種族は決して、近づけてはいけませんよ」
花から視線を離さないぼくに、ルフナが続ける。
「特にここだと大量の花粉を吸ってしまう危険がありますからね。夜は花弁が閉じるので、いくらかマシですが」
それでも昼間に飛んだ花粉が残留しているという。
今日採取しにきたのは、その花粉だけど、花粉には催淫効果と麻痺効果があった。
僅かな摂取なら催淫効果だけで済むものの、量が増えると麻痺をもたらすため、量によって用途が分かれる代物だ。
「もし大量に摂取しちゃった場合は、どうしたらいいの?」
「男性だと射精を促す方法があります」
「えっ、麻痺でも!?」
目を丸くするぼくに、ルフナが丁寧に説明してくれる。
「催淫も麻痺も、体内に流れる魔力が乱れることで起こります。それを治すには、一定量の魔力を排出して、流れを正すしかありません」
「じゃあ魔法を使っても治るってこと?」
「そうですね。ただ魔法の場合、使える場所が限られます。一番は症状にあった回復薬を飲むことですね」
「そっか、回復薬にも種類があるもんね」
回復薬には大きく分けて二種類の分類がある。
体のケガを治すものと、状態異常を治すものだ。
「ケガを治す回復薬には、魔力を活性化させ、本来持っている治癒力を上昇させる効果があります。状態異常を治すものは、混乱した魔力の流れを正す効果があります。ただ症状によって魔力の乱れ具合は変わるので、症状に合ったものを摂取しなければなりません」
「じゃあ旅をする人は、全部の種類を持ち歩いてるの?」
「はい。エルフは耐性がありますから、商品で卸す以外に持ち歩く人はいませんが」
他の種族の人は大変だ。
旅の荷物は少ないに越したことはないと聞かされてるから、余計にそう思う。
このあともルフナから話を聞きながら、ぼくは腰が辛くなるまで花粉の採取に精を出した。
中腰って案外疲れるよね……。
「大丈夫ですか? 体が火照ってきたりしていませんか?」
「うん、エルフは耐性があるでしょ?」
「そうですね……」
どうして残念そうにするかなぁ。
ルフナはぼくに使って欲しいみたいだけど……。
「ルフナの気持ちは嬉しいよ。でも、そういうのはガルと話合ってからにしたいんだ」
「はい、それが正しいと思います」
聞き分け良く、ルフナは頷く。
その股間さえ膨らんでなかったら、満点だった。
「あれ!? もしかしてルフナには、この花粉が効くの!?」
「いいえ。私の家系は代々『移り人』をしていますので、むしろ耐性は他のエルフよりあります。これは純粋にリゼ様に欲情した結果です」
「そ、そう……」
キッパリと言い切られて、反応に困る。
「リゼ様に見られていると思うと……あぁ……」
小指を甘噛みしながら、ルフナが湿った声を出す。
その間にも、むくむくと中心が反り上がっていくのが見えた。
「えっと、先に帰ってるね……?」
これはもう処理しないと動けないよね。
一人で帰ることを提案するものの、ルフナに腕を掴まれ止められる。
「お待ちください!」
「えええ?」
「触れてくれとは言いません。ですので、せめて……見ていてくれませんか」
「えええ?」
言うが早いか、ルフナはズボンを脱いだ。
下ろしたんじゃなく、脱ぎきったズボンを地面に敷き、腰を下ろす。
「ちょっ!? え、本当に!?」
問いかけは行動で応えられた。
ルフナが足を開き、惜しげもなく秘部をぼくに見せ付ける。
勃起した中心から会陰、そして真っ赤に熟れた蕾まで。
蕾に至っては、ヒクつく襞の動きまでつぶさに見えた。
「はっ、あぁ……リゼ様に見られているだけで……あぁ……!」
言葉通りに感じているのか、軽く腰を揺らすルフナの中心から、早くも先走りの液が溢れていく。
ど、どうしよう!?
一人になりたいだろうと思ったのに、ルフナは見られたいみたいだし!?
「ルフナは恥ずかしくないの?」
「恥ずかしいです……とても……こんな、恥ずかしい格好をリゼ様に見られるなんて……っ」
しかしルフナの興奮は冷めない。
これも成人の儀の後遺症なのかな? そう思うと無碍にはできなかった。
「……見るだけだよ」
「はいっ。リゼ様に見られるだけで興奮する、いやらしい私を目に収めてくだしゃい」
舌足らずになりながらも、自分の長い足を抱え、ルフナは屹立した中心と蕾に手を伸ばす。
「お尻も弄るんだ」
つい呟いてしまった言葉に、ルフナが反応した。
「ひゃい、もうお尻を弄らないとイケない、浅ましい体になってしまいました。指だと物足りないぐらいで……ぅんんっ」
三本の指が、呆気なく蕾に飲み込まれていく。
ルフナが落ち着くまで、ぼくはその光景を見守り続けた。
定期的に採取がおこなわれている場所なので、村からは人一人が歩けるほどの細い道ができていた。
「文献で知っているとは思いますが、採取するのははじめてですよね?」
「うん、成人してからじゃないとダメなんでしょう?」
「その通りです。エルフは耐性があるので子どもでも効き目は薄いですが、薬草の効能が効能なので、採取は成人に限られています」
エルフは基本的に毒への耐性がある。
だから他の種族へ料理を提供する場合は、材料を吟味しないと危険だ。
説明を受けながらしばらく歩いていると、開けた場所に出る。
更に木を避けて藪にできた隙間を進むと――。
「わぁ……! 森の中にお花畑がある!」
一面に鮮やかな花が咲き誇っていた。
赤と白で上下に分かれた花弁の色彩に目を奪われる。
森では群生しても、同じ花だけでまとまるのは珍しい。
合間合間に、どうしても他の種類の植物が根を張ってしまうからだ。
けれどここは違った。
森の中とは思えない幻想的な風景に、しばらく目を奪われる。
甘い香りが、漂っていた。
花を覗き込めば、花粉が黄色いのがわかる。
「気に入りましたか?」
「うん! 凄く綺麗だね!」
「でも他の種族は決して、近づけてはいけませんよ」
花から視線を離さないぼくに、ルフナが続ける。
「特にここだと大量の花粉を吸ってしまう危険がありますからね。夜は花弁が閉じるので、いくらかマシですが」
それでも昼間に飛んだ花粉が残留しているという。
今日採取しにきたのは、その花粉だけど、花粉には催淫効果と麻痺効果があった。
僅かな摂取なら催淫効果だけで済むものの、量が増えると麻痺をもたらすため、量によって用途が分かれる代物だ。
「もし大量に摂取しちゃった場合は、どうしたらいいの?」
「男性だと射精を促す方法があります」
「えっ、麻痺でも!?」
目を丸くするぼくに、ルフナが丁寧に説明してくれる。
「催淫も麻痺も、体内に流れる魔力が乱れることで起こります。それを治すには、一定量の魔力を排出して、流れを正すしかありません」
「じゃあ魔法を使っても治るってこと?」
「そうですね。ただ魔法の場合、使える場所が限られます。一番は症状にあった回復薬を飲むことですね」
「そっか、回復薬にも種類があるもんね」
回復薬には大きく分けて二種類の分類がある。
体のケガを治すものと、状態異常を治すものだ。
「ケガを治す回復薬には、魔力を活性化させ、本来持っている治癒力を上昇させる効果があります。状態異常を治すものは、混乱した魔力の流れを正す効果があります。ただ症状によって魔力の乱れ具合は変わるので、症状に合ったものを摂取しなければなりません」
「じゃあ旅をする人は、全部の種類を持ち歩いてるの?」
「はい。エルフは耐性がありますから、商品で卸す以外に持ち歩く人はいませんが」
他の種族の人は大変だ。
旅の荷物は少ないに越したことはないと聞かされてるから、余計にそう思う。
このあともルフナから話を聞きながら、ぼくは腰が辛くなるまで花粉の採取に精を出した。
中腰って案外疲れるよね……。
「大丈夫ですか? 体が火照ってきたりしていませんか?」
「うん、エルフは耐性があるでしょ?」
「そうですね……」
どうして残念そうにするかなぁ。
ルフナはぼくに使って欲しいみたいだけど……。
「ルフナの気持ちは嬉しいよ。でも、そういうのはガルと話合ってからにしたいんだ」
「はい、それが正しいと思います」
聞き分け良く、ルフナは頷く。
その股間さえ膨らんでなかったら、満点だった。
「あれ!? もしかしてルフナには、この花粉が効くの!?」
「いいえ。私の家系は代々『移り人』をしていますので、むしろ耐性は他のエルフよりあります。これは純粋にリゼ様に欲情した結果です」
「そ、そう……」
キッパリと言い切られて、反応に困る。
「リゼ様に見られていると思うと……あぁ……」
小指を甘噛みしながら、ルフナが湿った声を出す。
その間にも、むくむくと中心が反り上がっていくのが見えた。
「えっと、先に帰ってるね……?」
これはもう処理しないと動けないよね。
一人で帰ることを提案するものの、ルフナに腕を掴まれ止められる。
「お待ちください!」
「えええ?」
「触れてくれとは言いません。ですので、せめて……見ていてくれませんか」
「えええ?」
言うが早いか、ルフナはズボンを脱いだ。
下ろしたんじゃなく、脱ぎきったズボンを地面に敷き、腰を下ろす。
「ちょっ!? え、本当に!?」
問いかけは行動で応えられた。
ルフナが足を開き、惜しげもなく秘部をぼくに見せ付ける。
勃起した中心から会陰、そして真っ赤に熟れた蕾まで。
蕾に至っては、ヒクつく襞の動きまでつぶさに見えた。
「はっ、あぁ……リゼ様に見られているだけで……あぁ……!」
言葉通りに感じているのか、軽く腰を揺らすルフナの中心から、早くも先走りの液が溢れていく。
ど、どうしよう!?
一人になりたいだろうと思ったのに、ルフナは見られたいみたいだし!?
「ルフナは恥ずかしくないの?」
「恥ずかしいです……とても……こんな、恥ずかしい格好をリゼ様に見られるなんて……っ」
しかしルフナの興奮は冷めない。
これも成人の儀の後遺症なのかな? そう思うと無碍にはできなかった。
「……見るだけだよ」
「はいっ。リゼ様に見られるだけで興奮する、いやらしい私を目に収めてくだしゃい」
舌足らずになりながらも、自分の長い足を抱え、ルフナは屹立した中心と蕾に手を伸ばす。
「お尻も弄るんだ」
つい呟いてしまった言葉に、ルフナが反応した。
「ひゃい、もうお尻を弄らないとイケない、浅ましい体になってしまいました。指だと物足りないぐらいで……ぅんんっ」
三本の指が、呆気なく蕾に飲み込まれていく。
ルフナが落ち着くまで、ぼくはその光景を見守り続けた。
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