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40話

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「はぁはぁ・・・」

そろそろ解いてあげようかしら・・・。

今、縛ってから15分は経った。縛られてるテレジアさんを私が、椅子から見下ろしてるだけで勝手に興奮している状況だ。

私はテレジアさんに近寄り、しゅるりと縄を解いた。

「あっ、解いちゃうんですか?!」

縄を解いた瞬間悲しい顔をされた・・・そんなに放置プレイが良かったのかしら?

「解きますわ。そろそろディアス様も来そうですし、今日は終わりです!」

「残念ですわ・・・。では、また明日お願いします!」

テレジアさんは服装の乱れを直しながら言った。思いの外、切り替えが早くて助かったわ。

「・・・時間があったら考えますわ」



コンコン。

「リリー様、ディアス様がお呼びでございます。執務室までよろしいですか?」

あら?ディアス様の代わりにハリスが呼びに来たわ。

「分かったわ。ねぇハリス、もしかして書類の準備に手こずってる?」

「はい、龍王様とリリー様の婚約書類の準備で少し手こずりまして・・・しかしご安心ください!結婚を反対している方達には、早めの当主交代していただきましたので次期に完了いたします。私も久しぶりに腕がなりましたよ」

ものっすごく黒い笑顔でハリスが言ってきた内容に私はおののいた。ハリスの手腕を発揮すると強制退場になるくらい凄いのね・・・。

「そ、そうなの?あまり無理をしないでね」

「いえ、まだ全力では無かったので無理はしてませんよ。では、執務室に参りましょうか」



コンコン。

「龍王様、リリー様をお連れしました。」

「ああ、入れ」

執務室に入ると少しイラついてるディアス様が座っていた。

「リリー済まない。今、馬鹿どもを海の藻屑にしようか畑の肥やしにするか迷っていてな?もう少し待っていてくれ」

申し訳無さそうに言っているけど馬鹿どもって誰かしら?それにどっちを選んでも相手にとっては悲惨よね。

「いえ、大丈夫ですけど馬鹿どもってどちら様ですか?」

「俺のリリーを消しに来た奴らだ。昨日も始末したが今日も懲りずに数人来てな?牢屋にまとめて入れてたんだがどう処分しようか悩んでいたんだ」

ああ、私宛の人が今日も来ていたのか。ディアス様と私が婚姻すると困る人ってこの国以外だと私の国と隣国くらいかしらね?

「ディアス様、面倒ですし一纏ひとまとめにしてキャンベル領の山に捨て置きましょう。あそこならモンスターが処理してくれますよ?」

私が提案するとディアス様がハッと気づいた。

「そうか、あそこなら馬鹿どもも簡単には脱出出来ないな!良し、俺はちょっと馬鹿どもゴミを山の付近に捨て置きに行って来る!!」

「はい、行ってらっしゃいませ」

ディアス様が扉をバーンと開け飛び出していった。転移してくるだろうからすぐ帰ってくるかしらね?

「リリー様、キャンベル領に本当に捨て置きして大丈夫ですか?ご当主様に許可を頂いてませんよ?」

「ええ、あそこはキャンベル領だけど山の付近はモンスターが強いから皆んな近づかないの、だから捨て置きしても大丈夫!それに山の付近に行けるのは精々お父様とお母様、それと側近くらいかしら?後はまだ弱いのよ」

本当にお父様とお母様の強さは規格外よ。側近も馬鹿みたいに強いし、どこを目指しているのかしらね・・・。

「流石ですね。私も是非モンスターを討伐しにご一緒したいものです。この辺りに出るモンスターは倒しがいのない奴らなので腕が鈍ってしまいまして・・・」

ハリスの目が輝いているわ!この辺りのモンスターじゃ満足出来ないのね。でもハリスは執事長だから戦闘力いらない気がする・・・。

「落ち着いたら皆んなでモンスター討伐企画したいわね?一番大きいモンスターを討伐したら優勝ってどうかしら!」

「おお、それは楽しそうです!是非、参加したいですね!」

キャンベル領のモンスターが減るし、もよおし物だから楽しめるっ!一石二鳥ですわ!!

ディアス様が帰って来たら提案してみよっと!

ふふふ、楽しみー。
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