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6話
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午前の授業が終わり、お昼を食べに学食に来た。今日のおススメは何かなー、やっぱりA定食かな?
「あ、SM定食がある!今日はついてるなー」
ちなみにSM定食とはスペシャルミックス定食の略でかなり豪華な定食のため数量限定でかなりレアな定食である。
SM定食をカウンターで受け取り空いている席を探す。ちょうど日当たりの良い席が空いていたのでそこに向かった。
・・・ん?椅子が無いわ。いや、良く見ると椅子になっている人がいるのだけれどお昼くらい静かに食べたい。一応聞いてみましょうか。
「あなた、椅子になりたいの?」
「はいっ!気にせず座って下さい!」
そんな期待した目でみないで!?こんな時まで私にドSでいろってことなのね!?
「わかったわ。なら椅子は椅子らしく喋ったり動いたりしちゃ駄目よ?」
「はいっ!!」
ポケットから猿轡を取り出し、椅子に装着して私は静かに着席した。
「やっぱりSM定食美味しいわね。」
揚げたての海老フライに白身魚のフライ、そしてハンバーグ!あぁ最高ね!でも素早く完食してここから立ち去ろう。周りの視線が気になりすぎる!
私は椅子になってた子にご褒美をあげて食堂から出た。
「あの子生徒を椅子がわりにしてるわよ!?しかも猿轡までさせてるなんて・・・」
「良くみて椅子にされてる子、かなり気持ち良さそうにしてるわ。なんて羨ましい・・・ジュルリ」
「・・・聞き間違いかしら?あなた今羨ましいって言わなかった?」
「あ、気のせいよっ!?お姉様に椅子にされ座られて羨ましいなんて思ってないわよ!?」
「うん、あなた雌犬だったのね。ごめんなさいね、気づかなくて。大丈夫よこちらに被害を出さなければ私は友達やめないから」
リリーが出た後の食堂では、そんなやり取りをしてワイワイしている女生徒たちがいた。
午後の授業は戦闘訓練だ。このハイドガル学園には普通科と騎士科があってリリーは騎士科に所属している。
「今日は一名気合いがかなり入っている生徒がいるみたいだな?」
そう言いながらゴラン教官は生徒をグルリと見渡し私と目が合った。
なんだか嫌な予感しかしない。
「よし。リリー嬢は俺と組むとして、残りは二人一組になり技をかけたり防御したりして互いの弱点を指摘し合え!」
「訓練開始!!」
「さあ、リリー嬢訓練の時間だ。朝からやらかしているらしいから体は温まっているだろう?行くぞ!!」
ゴラン教官は腰に挿したロングソード(模擬刀では無い)を抜いた。反射的に私は愛用の鞭を構えて攻撃に備える。
「待って下さい!ゴラン教官それは卑怯ですわ!なんで模擬刀じゃ無いんですか?!」
「お前の強さを測るには模擬刀じゃ力出ないだろ?ほらどんどん攻めるぞ?」
鋭い斬撃を飛ばしながらゴラン教官は攻めてきたが私も当たらないように回避して鞭を振る。いつも手を抜いて訓練に参加してたツケが回ってきたかしら・・・。この鞭だと威力弱いのよね、しょうがない体術も使おう!
「行きます!ちゃんと受け止めて下さい、ねっ!!」
鞭をゴラン教官に向かって振った。鋭く振った鞭は剣を持った手首を掴む。そのまま私は懐に向かい鳩尾に蹴りを入れた。
「ぐっ、やっぱり普段は力をセーブしてやがったな!?」
よし、入った!と思ったら耐えられてしまった。硬すぎでしょ、腹筋で少し押し返されたわ?!パシリと蹴り出した足を掴まれてそのまま地面へ叩きつけられそうになり、すかさず体をひねり回避する。
「ふぅ、危なかった。さぁ教官!今度はこちらから行きますよ」
私は鞭を構え直し教官に攻撃した。
「よしっ!さあ来い!」
それから授業終了の鐘が鳴るまで私と教官は攻撃し合った。やっぱり魔法も使えないと教官相手は辛いわ・・・。今日は早めに休みましょう。
「あ、SM定食がある!今日はついてるなー」
ちなみにSM定食とはスペシャルミックス定食の略でかなり豪華な定食のため数量限定でかなりレアな定食である。
SM定食をカウンターで受け取り空いている席を探す。ちょうど日当たりの良い席が空いていたのでそこに向かった。
・・・ん?椅子が無いわ。いや、良く見ると椅子になっている人がいるのだけれどお昼くらい静かに食べたい。一応聞いてみましょうか。
「あなた、椅子になりたいの?」
「はいっ!気にせず座って下さい!」
そんな期待した目でみないで!?こんな時まで私にドSでいろってことなのね!?
「わかったわ。なら椅子は椅子らしく喋ったり動いたりしちゃ駄目よ?」
「はいっ!!」
ポケットから猿轡を取り出し、椅子に装着して私は静かに着席した。
「やっぱりSM定食美味しいわね。」
揚げたての海老フライに白身魚のフライ、そしてハンバーグ!あぁ最高ね!でも素早く完食してここから立ち去ろう。周りの視線が気になりすぎる!
私は椅子になってた子にご褒美をあげて食堂から出た。
「あの子生徒を椅子がわりにしてるわよ!?しかも猿轡までさせてるなんて・・・」
「良くみて椅子にされてる子、かなり気持ち良さそうにしてるわ。なんて羨ましい・・・ジュルリ」
「・・・聞き間違いかしら?あなた今羨ましいって言わなかった?」
「あ、気のせいよっ!?お姉様に椅子にされ座られて羨ましいなんて思ってないわよ!?」
「うん、あなた雌犬だったのね。ごめんなさいね、気づかなくて。大丈夫よこちらに被害を出さなければ私は友達やめないから」
リリーが出た後の食堂では、そんなやり取りをしてワイワイしている女生徒たちがいた。
午後の授業は戦闘訓練だ。このハイドガル学園には普通科と騎士科があってリリーは騎士科に所属している。
「今日は一名気合いがかなり入っている生徒がいるみたいだな?」
そう言いながらゴラン教官は生徒をグルリと見渡し私と目が合った。
なんだか嫌な予感しかしない。
「よし。リリー嬢は俺と組むとして、残りは二人一組になり技をかけたり防御したりして互いの弱点を指摘し合え!」
「訓練開始!!」
「さあ、リリー嬢訓練の時間だ。朝からやらかしているらしいから体は温まっているだろう?行くぞ!!」
ゴラン教官は腰に挿したロングソード(模擬刀では無い)を抜いた。反射的に私は愛用の鞭を構えて攻撃に備える。
「待って下さい!ゴラン教官それは卑怯ですわ!なんで模擬刀じゃ無いんですか?!」
「お前の強さを測るには模擬刀じゃ力出ないだろ?ほらどんどん攻めるぞ?」
鋭い斬撃を飛ばしながらゴラン教官は攻めてきたが私も当たらないように回避して鞭を振る。いつも手を抜いて訓練に参加してたツケが回ってきたかしら・・・。この鞭だと威力弱いのよね、しょうがない体術も使おう!
「行きます!ちゃんと受け止めて下さい、ねっ!!」
鞭をゴラン教官に向かって振った。鋭く振った鞭は剣を持った手首を掴む。そのまま私は懐に向かい鳩尾に蹴りを入れた。
「ぐっ、やっぱり普段は力をセーブしてやがったな!?」
よし、入った!と思ったら耐えられてしまった。硬すぎでしょ、腹筋で少し押し返されたわ?!パシリと蹴り出した足を掴まれてそのまま地面へ叩きつけられそうになり、すかさず体をひねり回避する。
「ふぅ、危なかった。さぁ教官!今度はこちらから行きますよ」
私は鞭を構え直し教官に攻撃した。
「よしっ!さあ来い!」
それから授業終了の鐘が鳴るまで私と教官は攻撃し合った。やっぱり魔法も使えないと教官相手は辛いわ・・・。今日は早めに休みましょう。
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