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──痛い、イヤだ、イヤだ、死にたくない。
冷たく冷え切ったカチコチの地ベタに熱を持つ自分から飛び出た血反吐を目視して嘆いた。
意識が飛びそうで飛ばない、向こうとこちらでグラグラと揺らぐ。もういっそ感覚なんか無くなってしまえば楽に死ねるのに。
余りの痛さに地面を掻き毟る。
頭上でバキボキと凄惨に鳴り響く破壊音
──何だろう、なんの音だろう
必死に発生源を視野に入れようとしても身に力が入らない──と言うよりも力を入れる場所が分からない。
得体の知れない恐怖、必死に這いずろうとする。
動かない、動かない、どれだけ必死にもがいても、只の1センチだって動きやしない。
気が付けば辺りは血溜まりの絨毯だ。
───俺は誰かを庇った。
ただ、唯それだけの事実だけが記憶に残る。
そうだ、俺は立派に生きたのだ、物語の主人公の様に、あの憧れたヒーローの様に、圧倒的強者に怖気づ立ち向かったのだ。
燃えゆく視界の片鱗、明かす月明かり、ばら撒かれた血反吐に反射して酷く歪んだ自らの顔が映る。
人の形をした巨漢の化物は慈悲なく金棒を振り下ろす。
「だからって──」
───負けたら意味ねぇんだよ。
次の瞬間──八弔 暗火は即死する。
冷たく冷え切ったカチコチの地ベタに熱を持つ自分から飛び出た血反吐を目視して嘆いた。
意識が飛びそうで飛ばない、向こうとこちらでグラグラと揺らぐ。もういっそ感覚なんか無くなってしまえば楽に死ねるのに。
余りの痛さに地面を掻き毟る。
頭上でバキボキと凄惨に鳴り響く破壊音
──何だろう、なんの音だろう
必死に発生源を視野に入れようとしても身に力が入らない──と言うよりも力を入れる場所が分からない。
得体の知れない恐怖、必死に這いずろうとする。
動かない、動かない、どれだけ必死にもがいても、只の1センチだって動きやしない。
気が付けば辺りは血溜まりの絨毯だ。
───俺は誰かを庇った。
ただ、唯それだけの事実だけが記憶に残る。
そうだ、俺は立派に生きたのだ、物語の主人公の様に、あの憧れたヒーローの様に、圧倒的強者に怖気づ立ち向かったのだ。
燃えゆく視界の片鱗、明かす月明かり、ばら撒かれた血反吐に反射して酷く歪んだ自らの顔が映る。
人の形をした巨漢の化物は慈悲なく金棒を振り下ろす。
「だからって──」
───負けたら意味ねぇんだよ。
次の瞬間──八弔 暗火は即死する。
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