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3章 国家運営と勇者

EX ユナの過去

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私は、気づいた時にはこの汚い臭い場所にいた。

なんでここにいるかも分からないし、親が誰なのかも分からない。

私はいつものように残飯を漁っていた。

すると、フードを被ったおじさんに声をかけられた。

「おじさんとある場所に行くと大変だけどたくさんご飯が食べられるよ!どうする?」

私は、こんなところ離れることができるなら地獄だろうとどんなところだろうと行ってやる。

私は、おじさんの手を取り薄暗い建物に連れて行かれた。

「ここは、暗殺者を育てる機関なんだよ。人は憎む生き物だからこそ私たちがいる。」

私は、ここで暗殺者とは何かということをみっちり教えられた。

私以外にも何人か子供がいるが私との扱いの差が激しい。

私がご飯を食べている時は他の子供の何人かは食べてないことも多々あった。

私がその子供に自分のご飯をあげようとしたら怒られた。

私は、師匠という人にこの扱いの差について聞いた。

「なんで私とあの子たちの扱いの差が激しいの?」

「ユナはスキルや固有能力が暗殺者向きの能力であの子たちはゼロから学んでいるから扱いの差が激しくなるんだよ。私たちは、ユナに英才教育を施しているんだ。」

それからというもの私は、暗殺者技術を磨き続けた。

私が9歳になった時に初の任務が渡された。

「任務内容はサラトーニ国の貴族で私腹を肥やしまくりの男だ。やれるな?」

「YES!必ずや成功させていただきます。」

私は、その男の家に行って5分程で暗殺をしてアジトに戻ってきた。

それからというもの実践経験を積んできた。

10歳になった時私に依頼があった。

「私の依頼は最近できたユートピア国というわけのわからん国の国王を暗殺してほしい。成功報酬は高くつけておく。よろしく頼んだ。」

そう言って私は、対象者の元へ向かった。

「とった!」私は確信した。

寝ている対象者の胸に一突きした。

だけど、急に意識が遠くなってきた。

気づいた時には牢屋にいた。

「俺を暗殺するとか馬鹿なのかな?」

刺したはずの男が笑いながら言ってきた。

捕まった時の段取りを確認した。

捕まったら毒を飲んで死んで証拠隠滅をする。

私は、歯に仕込んだ毒を飲もうとしたけど毒は抜かれていた。

手足は縛られて服は黒装束ではなく可愛らしい服を着せられていた。

武器も没収されてしまった。

私は、この男に捕まってしまったことになる。

私は、この後どうなるのだろうか?

国王暗殺未遂で処刑が妥当でしょう。

私は耳を疑った

「俺の部下になれ!」

私は言っている意味が分からなかった。
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