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08.社畜サラリーマンは世界の危機を秒で救う
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「……それは駄目です。確かに憎い奴はいますが、元の世界には今を一生懸命生きる我が社畜と本物の小さくって可愛い存在がいるので」
脳内に、田中と好きだった青いねこみたいなキャラクターを浮かべた。
彼らを私の一存で脅かしたくはない。
「可愛い子ちゃんは優しくって良い子だ。本当に本当にかわいいね、あまりの可愛さに抱きしめて撫でまわしたくなる」
「ひぃ、いつも思いますが、私は可愛くありませんし、竜帝陛下はその私よりお若いですよね??私のようなおじ……いや草臥れた社畜なんて可愛くありませんよ」
人外すぎてずっと先延ばしをしていたが、明らかに私より若い竜帝陛下がいくら強いからと言っておじ……いや、自分よりお兄さんを可愛いと言いながら撫でまわすのは絵面が悪い。
「可愛い子ちゃん、余は軽く1万年程度生きているから可愛い子ちゃんはずっと年下でおじさんではないし、仮におじさんや翁だとしても余には可愛い。ヘイズも可愛い子ちゃんは天使のようだと思わぬか??」
突然の地獄パワハラにヘイズは困っていると思ったが、割とあっさり答える。
「確かに、可愛いですねーっ。特にその小さな分身とかサイズ的に私の手のひらくらいですし愛でたくなりますーって」
そう、体の中心、つまりイチモツを見ながら言われて思い出したが、今私と竜帝陛下は全裸のままであるという酷い事実。
しかも、全裸で見ようによってはくんずほぐれつして見える事実に赤面すると同時になんとか体を隠そうとしたその時……。
「ヘイズ……」
まるで氷のように冷たい空気、部屋の気温が凍てつくほど寒くなるような声で竜帝陛下が言った。
「なんですかーっ」
しかし、ヘイズはそれにも臆さない。多分彼は田中のような鋼のハートを持っているのかもしれない。
「シヅルは全て余だけのものだ。いやらしい目で見ることはたとえ側近のお前でも許さんぞ」
「いや、そもそも竜帝陛下が私をこんな格好にしたせいでヘイズさんは悪くない」
あまりの理不尽にうっかり思ったままを告げると、ヘイズがその糸目を一瞬開いた気がするがすぐに元に戻っていた。
「大変優しい方なのですねーっ、より興味が湧きましたーっ」
「興味が湧いてもやらん。可愛い子ちゃんは余だけの可愛い子だからな」
眉間に皺を寄せてまた気温を下げた竜帝陛下にヘイズは不思議そうに首を傾げた。
「ラム様、本当にそれでよいのですかーっ??こんなに可愛い方なんで、それはそれは可愛い服を着せて艶々に磨いてピカピカにした素敵な姿を誰にも自慢しないで良いのですかーっ??」
まるで、ペットをXやインスタにでもあげるようなノリの答えに私の眉間に皺が寄る。
しかし、1万歳の竜帝陛下からすれば私は多分ペットが1番近いとその言葉で気づいたためあまり何も言うことが出来ないまま複雑な顔になる。
「こんなに良い子だから自慢はしたい。しなし、可愛い子ちゃんの意思が1番大切だ。嫌がることはしないで快適で幸せな暮らしをさせてあげたいのだ」
優しく慈愛に満ちた瞳で見つめる竜帝陛下に、明らかに今まで変態じみたことしかされていないのに不思議と胸が高鳴っていた。
脳内に、田中と好きだった青いねこみたいなキャラクターを浮かべた。
彼らを私の一存で脅かしたくはない。
「可愛い子ちゃんは優しくって良い子だ。本当に本当にかわいいね、あまりの可愛さに抱きしめて撫でまわしたくなる」
「ひぃ、いつも思いますが、私は可愛くありませんし、竜帝陛下はその私よりお若いですよね??私のようなおじ……いや草臥れた社畜なんて可愛くありませんよ」
人外すぎてずっと先延ばしをしていたが、明らかに私より若い竜帝陛下がいくら強いからと言っておじ……いや、自分よりお兄さんを可愛いと言いながら撫でまわすのは絵面が悪い。
「可愛い子ちゃん、余は軽く1万年程度生きているから可愛い子ちゃんはずっと年下でおじさんではないし、仮におじさんや翁だとしても余には可愛い。ヘイズも可愛い子ちゃんは天使のようだと思わぬか??」
突然の地獄パワハラにヘイズは困っていると思ったが、割とあっさり答える。
「確かに、可愛いですねーっ。特にその小さな分身とかサイズ的に私の手のひらくらいですし愛でたくなりますーって」
そう、体の中心、つまりイチモツを見ながら言われて思い出したが、今私と竜帝陛下は全裸のままであるという酷い事実。
しかも、全裸で見ようによってはくんずほぐれつして見える事実に赤面すると同時になんとか体を隠そうとしたその時……。
「ヘイズ……」
まるで氷のように冷たい空気、部屋の気温が凍てつくほど寒くなるような声で竜帝陛下が言った。
「なんですかーっ」
しかし、ヘイズはそれにも臆さない。多分彼は田中のような鋼のハートを持っているのかもしれない。
「シヅルは全て余だけのものだ。いやらしい目で見ることはたとえ側近のお前でも許さんぞ」
「いや、そもそも竜帝陛下が私をこんな格好にしたせいでヘイズさんは悪くない」
あまりの理不尽にうっかり思ったままを告げると、ヘイズがその糸目を一瞬開いた気がするがすぐに元に戻っていた。
「大変優しい方なのですねーっ、より興味が湧きましたーっ」
「興味が湧いてもやらん。可愛い子ちゃんは余だけの可愛い子だからな」
眉間に皺を寄せてまた気温を下げた竜帝陛下にヘイズは不思議そうに首を傾げた。
「ラム様、本当にそれでよいのですかーっ??こんなに可愛い方なんで、それはそれは可愛い服を着せて艶々に磨いてピカピカにした素敵な姿を誰にも自慢しないで良いのですかーっ??」
まるで、ペットをXやインスタにでもあげるようなノリの答えに私の眉間に皺が寄る。
しかし、1万歳の竜帝陛下からすれば私は多分ペットが1番近いとその言葉で気づいたためあまり何も言うことが出来ないまま複雑な顔になる。
「こんなに良い子だから自慢はしたい。しなし、可愛い子ちゃんの意思が1番大切だ。嫌がることはしないで快適で幸せな暮らしをさせてあげたいのだ」
優しく慈愛に満ちた瞳で見つめる竜帝陛下に、明らかに今まで変態じみたことしかされていないのに不思議と胸が高鳴っていた。
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