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34:カルナック公爵との話合い02
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「えっ、その、もう少しまともな服はないでござるか??」
「いやー、ここ砦なんで、鎧かメイド服しかないですね」
とんでもない二者択一を迫られる拙者。
全裸の上から鎧を着るという斬新なフェチスタイルか、下着がないのでノーパンでメイド服を着るという薄い本が分厚くなるスタイル。どちらもどちらだが、鎧に全裸の美少年というのはなんかまずい需要の匂いしかしないので苦渋の選択でメイド服を着た。
メイド服は、一応クラシックスタイルで丈が長めで清楚な感じなので少しマシではある。ただ、その実態はクラシカルメイドスタイルの美少年(ノーパン)なのでそこが知れると途端に腐女子殿が書くBL作品に出てきそうな状態へと変貌してしまう。
(いくら外観が金髪の儚げの輝く美少年でも、拙者が本体でノーパンメイド服美少年とか無理)
色々、非常に憂鬱な気持ちになりながら、とりあえず会議室の前に戻ってきたが……。
「ふざけるな!!」
と扉の外まで、叔父上の叫び声が聞こえて来た。これはどういうことだろう、自分がいない間に帝国と王国間で戦争になりかねない会話がなされたのかと思い急いで、扉を開いて中へ入った……が、
「可愛いルシオンは何を着ても可愛い!!だからたとえ裸鎧姿であっても最高でしかない」
なんだろう、叔父上が限界オタクみたいなことを口走っている。慣れたつもりだったけれど裸鎧という新ジャンルを開拓していて流石に震えが止まらない。
「いや……その閣下の趣味嗜好はともかく私から見ても甥っ子のルシオンが裸鎧はちょっと可哀そうだ。金属が直に素肌に当たると風邪を引いてしまいそうで……しっかりした布を着てほしい……」
そして、カルナック公爵にはそこが問題ではないと言いたい。でも確かに裸鎧だと金属プレート部分に乳首が擦りそうで嫌だなとは思うので、すごく遠いところでは正しい。そんなことを考えながらジト目で再び部屋に入った。
「「ってルシオン!?」」
なんだろう、拙者が想像していた国際問題ではなさそうなのでとりあえず安心したのだが、会議室内の人達の視線と叔父ズの視線がなんだかこう物凄くしんどい。
まるで思春期の自室で親にエロ本を発見されて机に並べられているくらいの辛さがある。
「ああ、可愛いルシオンがメイド服。しかし、ここに下着はないはず、はぁ、まずい、これはまずい、新しい性癖が目覚めそうだ」
「……ううっ、可哀そうに。すまない。ついカッとなってしまったばっかりに地位どころか尊厳まで奪われるなんて……いくら兄上がルシオンに対して妙なことを言いがかりをつけて嫌っていたとはいえこんなことまでするなんて……」
かたや新しい性癖を開発し、かたやメイド服を着て現れた甥っ子に涙している。どちらの叔父を信頼すべきか一目瞭然な気もするが、一旦その件はおいておきたいので真顔で拙者はふたりに話しかけた。
「そう言えば、丁度話題にでたので公爵様にお伺いしたいのだが、何故父上はあれほど拙者を毛嫌いしているのだろうか、魔力がないからというだけでなくまるで拙者が不義の子のような言い回しをよく聞いていたのですが……」
そう話しかけると甥っ子のノーパンメイド服ショックを受けていたカルナック公爵が悲し気に話はじめた。
「実は、それについては私も真実は分からないが、兄上は何故かルシオンの容姿を銀髪青い目だと言っていた。どう見ても王家の金髪碧眼なのに……他の人間がいくらそうはなしても全く聞く耳を持たず、王妃様にもその……」
何故かすごく言いづらそうに叔父上を見ている公爵様に、気付いているようだが叔父上はそれをスルーしながらも渋々という風に口を開いた。
「兄上に何故か、あのクソ国王はルシオンは僕と兄上の子供だろうと詰め寄っていたんだ。何度も否定していたし物理的に不可能だと話しても聞く耳を持たず、しかもルシオンの魔力が0と測定されるとさらにその謂れのないことをまるで真実のように考え出したんだ。大体、もし可愛いルシオンが私の甥っ子でなくベイビーちゃんであれば、とうの昔にクソ国王の元から引きはがして尻がとろけるほど甘やかして大切に育てるに決まっているのに……」
尻が蕩ける甘やかし方のことが怖いながらも気になったが、真実を知るとSAN値が減りそうなので一旦それについては触れずに、大切な部分を抽出することにした。
「陛下は何故、拙者を叔父上と母上の子だと思ったのだろう……そして、何故これだけ間違いなく金髪碧眼なのに銀髪碧眼だとおもっていたのだろうか……」
「それについて、ひとつ気になることがある。レイモンドの行方を捜すにあたり気になっているのだが……その、ルシオンは、娼館でギムレットに会ったのだろう??」
そう控えめに聞かれて、そう言えばカルナック公爵の息子で、レイの異母兄弟疑惑が彼にはあったので拙者とビッチ氏が抱いていた疑念について話した。
すると、みるみるカルナック公爵の顔色が悪くなる。
「……不貞を働いていたのか??正直可愛いルシオン絡みでないので僕には全く興味のないところだがルシオンが気にしているからな、隠し立てなく話してほしい」
と真面目な顔で真面目な話をしながら拙者の腰を抱き寄せる叔父上。後、さりげなく尻を撫でるのは本当にセクハラなんでやめていただきたい。
「その、どうしてそのような誤解が生まれているのかが分からないのですが、ギムレットと私の間にそのような関係はありません。むしろ彼は……」
そこで何やら物思いに耽るように悲し気な顔をして、カルナック公爵はありえない一言を告げる。
「ギムレットはそもそも、私と兄上から見て腹違いの弟で庶子にあたります。間違えてもレイモンドとルシオンとは同世代ではない」
「いやー、ここ砦なんで、鎧かメイド服しかないですね」
とんでもない二者択一を迫られる拙者。
全裸の上から鎧を着るという斬新なフェチスタイルか、下着がないのでノーパンでメイド服を着るという薄い本が分厚くなるスタイル。どちらもどちらだが、鎧に全裸の美少年というのはなんかまずい需要の匂いしかしないので苦渋の選択でメイド服を着た。
メイド服は、一応クラシックスタイルで丈が長めで清楚な感じなので少しマシではある。ただ、その実態はクラシカルメイドスタイルの美少年(ノーパン)なのでそこが知れると途端に腐女子殿が書くBL作品に出てきそうな状態へと変貌してしまう。
(いくら外観が金髪の儚げの輝く美少年でも、拙者が本体でノーパンメイド服美少年とか無理)
色々、非常に憂鬱な気持ちになりながら、とりあえず会議室の前に戻ってきたが……。
「ふざけるな!!」
と扉の外まで、叔父上の叫び声が聞こえて来た。これはどういうことだろう、自分がいない間に帝国と王国間で戦争になりかねない会話がなされたのかと思い急いで、扉を開いて中へ入った……が、
「可愛いルシオンは何を着ても可愛い!!だからたとえ裸鎧姿であっても最高でしかない」
なんだろう、叔父上が限界オタクみたいなことを口走っている。慣れたつもりだったけれど裸鎧という新ジャンルを開拓していて流石に震えが止まらない。
「いや……その閣下の趣味嗜好はともかく私から見ても甥っ子のルシオンが裸鎧はちょっと可哀そうだ。金属が直に素肌に当たると風邪を引いてしまいそうで……しっかりした布を着てほしい……」
そして、カルナック公爵にはそこが問題ではないと言いたい。でも確かに裸鎧だと金属プレート部分に乳首が擦りそうで嫌だなとは思うので、すごく遠いところでは正しい。そんなことを考えながらジト目で再び部屋に入った。
「「ってルシオン!?」」
なんだろう、拙者が想像していた国際問題ではなさそうなのでとりあえず安心したのだが、会議室内の人達の視線と叔父ズの視線がなんだかこう物凄くしんどい。
まるで思春期の自室で親にエロ本を発見されて机に並べられているくらいの辛さがある。
「ああ、可愛いルシオンがメイド服。しかし、ここに下着はないはず、はぁ、まずい、これはまずい、新しい性癖が目覚めそうだ」
「……ううっ、可哀そうに。すまない。ついカッとなってしまったばっかりに地位どころか尊厳まで奪われるなんて……いくら兄上がルシオンに対して妙なことを言いがかりをつけて嫌っていたとはいえこんなことまでするなんて……」
かたや新しい性癖を開発し、かたやメイド服を着て現れた甥っ子に涙している。どちらの叔父を信頼すべきか一目瞭然な気もするが、一旦その件はおいておきたいので真顔で拙者はふたりに話しかけた。
「そう言えば、丁度話題にでたので公爵様にお伺いしたいのだが、何故父上はあれほど拙者を毛嫌いしているのだろうか、魔力がないからというだけでなくまるで拙者が不義の子のような言い回しをよく聞いていたのですが……」
そう話しかけると甥っ子のノーパンメイド服ショックを受けていたカルナック公爵が悲し気に話はじめた。
「実は、それについては私も真実は分からないが、兄上は何故かルシオンの容姿を銀髪青い目だと言っていた。どう見ても王家の金髪碧眼なのに……他の人間がいくらそうはなしても全く聞く耳を持たず、王妃様にもその……」
何故かすごく言いづらそうに叔父上を見ている公爵様に、気付いているようだが叔父上はそれをスルーしながらも渋々という風に口を開いた。
「兄上に何故か、あのクソ国王はルシオンは僕と兄上の子供だろうと詰め寄っていたんだ。何度も否定していたし物理的に不可能だと話しても聞く耳を持たず、しかもルシオンの魔力が0と測定されるとさらにその謂れのないことをまるで真実のように考え出したんだ。大体、もし可愛いルシオンが私の甥っ子でなくベイビーちゃんであれば、とうの昔にクソ国王の元から引きはがして尻がとろけるほど甘やかして大切に育てるに決まっているのに……」
尻が蕩ける甘やかし方のことが怖いながらも気になったが、真実を知るとSAN値が減りそうなので一旦それについては触れずに、大切な部分を抽出することにした。
「陛下は何故、拙者を叔父上と母上の子だと思ったのだろう……そして、何故これだけ間違いなく金髪碧眼なのに銀髪碧眼だとおもっていたのだろうか……」
「それについて、ひとつ気になることがある。レイモンドの行方を捜すにあたり気になっているのだが……その、ルシオンは、娼館でギムレットに会ったのだろう??」
そう控えめに聞かれて、そう言えばカルナック公爵の息子で、レイの異母兄弟疑惑が彼にはあったので拙者とビッチ氏が抱いていた疑念について話した。
すると、みるみるカルナック公爵の顔色が悪くなる。
「……不貞を働いていたのか??正直可愛いルシオン絡みでないので僕には全く興味のないところだがルシオンが気にしているからな、隠し立てなく話してほしい」
と真面目な顔で真面目な話をしながら拙者の腰を抱き寄せる叔父上。後、さりげなく尻を撫でるのは本当にセクハラなんでやめていただきたい。
「その、どうしてそのような誤解が生まれているのかが分からないのですが、ギムレットと私の間にそのような関係はありません。むしろ彼は……」
そこで何やら物思いに耽るように悲し気な顔をして、カルナック公爵はありえない一言を告げる。
「ギムレットはそもそも、私と兄上から見て腹違いの弟で庶子にあたります。間違えてもレイモンドとルシオンとは同世代ではない」
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