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15.意外な事実と脱出劇の果てに……

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14について内容がどうしても気に入らず全く違うものになっております。しおり頂いている中すいません。そちらを本日18時位に更新したのでもそれ以前に読んでいる方がおりましたら、一度そちらを読んでからこちらを読んで頂けますと幸いです。

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写真の裏側にはその写真を撮ったらしい23年前の日付と、やはり写真の男が若き日のカルナック公爵様であり、一緒に写る青年の名前がで腕の中にいる赤ん坊の名前がであると書かれていた。

「ギムレット??」

しかし、どう考えても我々が知っているギムレット殿とは年齢が合わない。むしろこの写真の赤ん坊こそがギムレット殿であると考えた方が自然かもしれない。

(しかし、だとするとレイとギムレット殿は……)

そう考えて、ふっとギムレット殿の瞳を思い出す。紫色の瞳、前世の世界でも珍しいその色はこの世界でもやはり珍しいものだった。

「……カルナック公爵令息とギムレットさんってなんらかの関係がありそうだね……」

「確かに。むしろそれが原因で拙者はここに連れて来られたのやもしれない」

理由はわからないが、ギムレット殿はカルナック公爵家と関係がある。だからこそ拙者をここに隠していたのではないか……。

そこまで考えたが、それ以上は詳細はわからなかった。一応、その後も薄暗い外の明かりを頼りに少し棚などをみたが何も手がかりはなかった。

「後は時に何もなさげでござるな」

埃まみれになりながら収穫がなく、はぁとため息がでそうになった時だった。

ドン!!

物置の外から、大きな物音がしたのだ。間違いなく誰かがドアの外にいて、しかも何か鈍器で思い切りドアを叩いて破壊しようとしているのが分かった。

(これはまずい、なんとか逃げないと……)

そうは思ったが、嵌め殺しの窓を打ち破っても多分ここは高層階なので落下して死ぬだろう。

「ど、どうするでござる、だ、だれかきたでござる」

ドン!!ドン!!

激しく扉を叩かれてアドリブがきかないタイプの拙者は、ただただあわあわしてしまう。しかし、そこで狂メンタルもとい強メンタルのビッチ氏がニヤリと笑いながら頭の上、丁度棚に登れば入れるだろうダクトを指さした。

「そうだね。ここから出ようか」

ここに着た時に、ダクトの話はしていた気がしたが本当にそこから出る羽目になるなんて、ビッチ氏はいうが早く、まるでホラーゲームの主人公のようにダクトの入り口を手慣れた手つきでこじ開ける。

「何回かここから出てるから安心して」

その言葉に嘘がないとわかって、そのまま拙者はビッチ氏の後を通ってダクト内を進んだ。ところどころに蜘蛛の巣があるのを払いながら進んで、しばらくすると外の光が見えた。

(ダクトの出口でござるか??)

「うん、出口。ただ人がいるかもだからちょっと待っててね」

ビッチ氏は、出口から少し顔を出して外を眺めてから、コクリと頷く。

「大丈夫そうだから、ルッシーもおいで」

そう言ってダクトから飛び降りた。

「よし、拙者も……」

そうダクトから下りようとしたその時、突然後ろから何かに体を掴まれたのだ。

「えっ!?な、誰でござるか!!?」

後ろを振り返る、そこには顔を覆い隠すような黒いマスクを被った男がいた。

「ルッシー!?」

「ビッチ氏!!」

拙者の異変に気付いたビッチ氏が助けようとしているが、ダクトは結構高い場所にあり、降りるのは簡単だが登のは難しそうだ。

しかし、そこを何とか登ろうとしているビッチ氏だったが一足遅かった。

「申し訳ないが、ルシオン殿下。貴方にはこちらに来て頂かないといけない」

黒マスク殿は用件だけ言うと、瞬間移動の魔法の呪文を拙者の手を持ったまま唱える。

「ルッシーは連れて行かせない!!」

急いでダクトを登ってきたビッチ氏が、拙者に手を伸ばしたが眩い光に包まれてそのまま何者かに攫われてしまった。
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