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第五章:真実の断片と
85.太陽の皇太子と不幸令嬢04
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「レミリアの体について、まずこちらの不手際で攫われてしまったことについて謝罪をする。すまなかった」
カールは王族でありながら、あっさりとレミリアに謝罪をした。レミリアの知る王族は過ちを認めることを是が非でも嫌がるものだった。いや、王族も貴族もアトラス王国では謝罪をすることは良しとされなかった。謝ればそれだけで謝った側の非となるとレミリアも教えられていた。
だから、その潔く自身の非を認める姿に感銘を受けた。
(本当は自分もこの人のように悪いことをしたらちゃんと謝りたかったし、謝ってほしかった……)
レミリアの脳内に、公爵邸で見た父親の姿が浮かんだ。もし彼がレミリアの今までのことを謝ってくれたら、許す許さないは実際にならないと分からないが、多分レミリアは許してしまう気がした。
(けれど、それすら望みの薄いことなのにね……)
レミリアは、ムーンティア王国、サンソレイユ帝国の人々に出会い、アトラス王国で自殺を図ろうとしていた頃より、ずっと広い世界を見れた気がした。
そして、自分を大切にしようとしてくれる人達に出会い、心が前のように無気力な絶望に支配されなくなってきていた。だから、以前なら父親が謝罪する可能性があるならそれを求めてしまったが、今はもうどうでも良かった。
それよりも、目の前に今いる大切な人達の方が重要だ。
「謝って頂き、それだけで十分です」
「レミリア、ありがとう。必ずその体を取り戻すことを太陽の神にかけて誓おう」
恭しく頭を下げたカールにレミリアが困惑しながらも、先ほどのように赤面した。それがルーファスにはとても面白くない。
(僕にはあんな顔しないのに……)
嫉妬心が沸き上がる。それを抑えようと無理やり口を開く。
「カール殿下、レミリアの体がどこにあるか目星はついておりますか??」
「……それについては現在調査中だが、アトラス王国の第2王子であるクリストファー殿下が噛んでいることは間違いない」
その名前にレミリアは思わずキョトンとしてしまう。なぜ、レミリアを遠ざけようとしたクリストファーが、自殺の引き金になぅた彼が、レミリアの体を持ち去ったのか。
「なぜ、クリストファー殿下が私の体を……」
「彼は、「太陽狂い」。レミリアと離れると正気を失う」
あっさりとカールが答える。その答えにレミリアは疑問を覚えた。だとしたらクリストファーは何故自分にあのようなことを言ったのか……。
沈黙した、レミリアをルーファスは気づかわし気に見つめている。
「レミリア。辛くなったらいつでも出て問題ないから……」
「大丈夫よ。ありがとうルー」
ルーファスに微笑み返すとその頬が赤らむ。その姿にレミリアはとてもあたたかい気持ちになっていた。
カールは王族でありながら、あっさりとレミリアに謝罪をした。レミリアの知る王族は過ちを認めることを是が非でも嫌がるものだった。いや、王族も貴族もアトラス王国では謝罪をすることは良しとされなかった。謝ればそれだけで謝った側の非となるとレミリアも教えられていた。
だから、その潔く自身の非を認める姿に感銘を受けた。
(本当は自分もこの人のように悪いことをしたらちゃんと謝りたかったし、謝ってほしかった……)
レミリアの脳内に、公爵邸で見た父親の姿が浮かんだ。もし彼がレミリアの今までのことを謝ってくれたら、許す許さないは実際にならないと分からないが、多分レミリアは許してしまう気がした。
(けれど、それすら望みの薄いことなのにね……)
レミリアは、ムーンティア王国、サンソレイユ帝国の人々に出会い、アトラス王国で自殺を図ろうとしていた頃より、ずっと広い世界を見れた気がした。
そして、自分を大切にしようとしてくれる人達に出会い、心が前のように無気力な絶望に支配されなくなってきていた。だから、以前なら父親が謝罪する可能性があるならそれを求めてしまったが、今はもうどうでも良かった。
それよりも、目の前に今いる大切な人達の方が重要だ。
「謝って頂き、それだけで十分です」
「レミリア、ありがとう。必ずその体を取り戻すことを太陽の神にかけて誓おう」
恭しく頭を下げたカールにレミリアが困惑しながらも、先ほどのように赤面した。それがルーファスにはとても面白くない。
(僕にはあんな顔しないのに……)
嫉妬心が沸き上がる。それを抑えようと無理やり口を開く。
「カール殿下、レミリアの体がどこにあるか目星はついておりますか??」
「……それについては現在調査中だが、アトラス王国の第2王子であるクリストファー殿下が噛んでいることは間違いない」
その名前にレミリアは思わずキョトンとしてしまう。なぜ、レミリアを遠ざけようとしたクリストファーが、自殺の引き金になぅた彼が、レミリアの体を持ち去ったのか。
「なぜ、クリストファー殿下が私の体を……」
「彼は、「太陽狂い」。レミリアと離れると正気を失う」
あっさりとカールが答える。その答えにレミリアは疑問を覚えた。だとしたらクリストファーは何故自分にあのようなことを言ったのか……。
沈黙した、レミリアをルーファスは気づかわし気に見つめている。
「レミリア。辛くなったらいつでも出て問題ないから……」
「大丈夫よ。ありがとうルー」
ルーファスに微笑み返すとその頬が赤らむ。その姿にレミリアはとてもあたたかい気持ちになっていた。
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