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第三章:恋獄の国と悲しいおとぎ話
32.前世の物語と不幸令嬢(ルーファス視点)08
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その報せは何の前触れもなく訪れた。
「レミーナ姫が失踪した」
あまりのことに僕は言葉を失う。失踪という言葉とレミーナ姫があまりにも結びつかなかったから。僕はその日からおかしくなったようにレミーナの捜索を行った。
魔法や、情報収集などありとあらゆる手段をとりレミーナを探し続けた。そうして半年の月日が立ちある商団からその情報がもたらされた。
「海の国にレミーナ姫がいるのを見た」
というものだった。どうやら出入りの商団がドレスを作るために城を訪れた際にそのドレスを注文したのが令嬢がレミーナ姫によく似ていたというのだ。
すぐにその情報をレミーナを同様に探していた太陽の国にも伝えて、両国から海の国へ調査の申し入れをした。すると、太陽の国の申し入れは通ったが、月の国の申し入れはかの国から断りが届いた。曰く、
(レミーナ姫と月の国には関係がないため)
とのことだが、その答えに腸が煮えくり返る。婚約者であるレミーナ姫の捜索について関係ないと言われたことが本当に理解できなかった。しかし海の国とはそういう連中だ。
遠い昔、月の国の始祖にあたるツクヨミ神は妻であるオオゲツヒメを殺し、その腹の子も失ったとされているが、実際は海の国の始祖神がツクヨミ神に濡れぎぬをかけたのであり、実際にオオゲツヒメを殺害したのは海の国の始祖神なのだそうだ。
その頃からかの国は、月の国に罪を着せ欲しいモノを略奪したりする悪癖が絶えず、ほぼ国交を断裂していた。
だから、僕は太陽の国の皇帝にある頼みを聞いてもらった。海の国へ調査へ入る際にある石を一緒に持ち込んでもらった。その石は魔法の石で半径1kmくらいの中なら覗き見ることが出来るような代物だった。それをかの城に持ち込んでもらったのだ。
すると、すぐにレミーナを僕は発見した。
かの姫の親類であるトリス皇太子がレミーナを部屋に閉じ込めていたのだ。
「レミーナ、お前は私と結婚した方が幸せになれる。あの月の国の王子との婚約は破棄するべきだ」
「だめです、ルーファス様は私をずっと愛してくださっています。それを裏切ることなどできません」
「……なぁ。レミーナ。頷いてくれ。頷いてくれない場合、乱暴な手にでなければいけない」
そう言って笑うトリスの顔の醜悪さに怒りがを覚えた。なんとかしてレミーナを救出したい。しかし、ただ映像を見ている状態で直接そこへすぐに飛んでいくことができない。
(レミーナの危機を太陽の国にも伝えなければ)
「レミーナ姫が失踪した」
あまりのことに僕は言葉を失う。失踪という言葉とレミーナ姫があまりにも結びつかなかったから。僕はその日からおかしくなったようにレミーナの捜索を行った。
魔法や、情報収集などありとあらゆる手段をとりレミーナを探し続けた。そうして半年の月日が立ちある商団からその情報がもたらされた。
「海の国にレミーナ姫がいるのを見た」
というものだった。どうやら出入りの商団がドレスを作るために城を訪れた際にそのドレスを注文したのが令嬢がレミーナ姫によく似ていたというのだ。
すぐにその情報をレミーナを同様に探していた太陽の国にも伝えて、両国から海の国へ調査の申し入れをした。すると、太陽の国の申し入れは通ったが、月の国の申し入れはかの国から断りが届いた。曰く、
(レミーナ姫と月の国には関係がないため)
とのことだが、その答えに腸が煮えくり返る。婚約者であるレミーナ姫の捜索について関係ないと言われたことが本当に理解できなかった。しかし海の国とはそういう連中だ。
遠い昔、月の国の始祖にあたるツクヨミ神は妻であるオオゲツヒメを殺し、その腹の子も失ったとされているが、実際は海の国の始祖神がツクヨミ神に濡れぎぬをかけたのであり、実際にオオゲツヒメを殺害したのは海の国の始祖神なのだそうだ。
その頃からかの国は、月の国に罪を着せ欲しいモノを略奪したりする悪癖が絶えず、ほぼ国交を断裂していた。
だから、僕は太陽の国の皇帝にある頼みを聞いてもらった。海の国へ調査へ入る際にある石を一緒に持ち込んでもらった。その石は魔法の石で半径1kmくらいの中なら覗き見ることが出来るような代物だった。それをかの城に持ち込んでもらったのだ。
すると、すぐにレミーナを僕は発見した。
かの姫の親類であるトリス皇太子がレミーナを部屋に閉じ込めていたのだ。
「レミーナ、お前は私と結婚した方が幸せになれる。あの月の国の王子との婚約は破棄するべきだ」
「だめです、ルーファス様は私をずっと愛してくださっています。それを裏切ることなどできません」
「……なぁ。レミーナ。頷いてくれ。頷いてくれない場合、乱暴な手にでなければいけない」
そう言って笑うトリスの顔の醜悪さに怒りがを覚えた。なんとかしてレミーナを救出したい。しかし、ただ映像を見ている状態で直接そこへすぐに飛んでいくことができない。
(レミーナの危機を太陽の国にも伝えなければ)
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