78 / 490
第十一章 腐女子の乱
喫茶店はいつも内緒話
しおりを挟む
俺と腐りきった女子高生、北神 ほのかは買い物を済ますと『オタだらけ』を出た。
北神は満足そうに大きなキャリーバッグをガラガラと引いている。
「じゃあ、お茶でもしよっか?」
「ああ、そうだったな……」
ため息交じりに返答する。
俺は疲れきっていた。
というのも、あの後、北神が女性向けや男性向けの成人ものばかり漁りに行っていたからだ。
その場その場で、オタクや腐女子たちから「あのカップルうぜっ!」みたいな顔をされたよ。
こいつとカップルとか超ねーから!
アンナの方が全然マシ! ああ、早くアンナに会えないかな……。
「ここなんてどうかな?」
彼女が選んだ店はごくごく普通の喫茶店。
全国に展開しているチェーン店、『カフェ・バローチェ』。
俺も何回か小説の打ち合わせで編集の白金と利用したことがある。
コスパよし、味よし、あと店員さんが優しい。
バローチェ大好きだよな、俺。
なんだったら年間パスとか売ってほしいぜ。
「しかし、あれだな。北神がこんな店を選ぶとは驚きだ」
「え? なにが?」
話しながら二人で店に入る。
先に注文をするため、カウンターに並ぶ。
「だって、あれだろ? お前のことだからBLコラボカフェとか選ぶんかと思った」
まあ俺は母さんとよく付き合わされているから、耐性はあるんだが。
「嫌だなぁ、そういうのは別腹だよ」
「は?」
話の途中で、女性店員が俺たちの番だと声をかける。
「いらっしゃいませ! 店内でお召し上がりですか?」
「はい、俺はアイスコーヒー。ブラックで」
「私は抹茶ラテで」
オサレなもん頼みやがって、北神のくせして。
支払いを済ませるとその場で飲み物を作り出す店員。
その間、俺と北神は話に戻る。
「別腹とはどういうことだ」
「んー、今日は狩りに来ただけだから。軍資金も底をつきたし」
「要は金欠ってことだな」
店員がキンキンに冷えた飲み物を満面の笑みで手渡してくれる。
なに、この神対応。この店員さんと結婚て可能ですか?
俺と北神は飲み物を持って、二人掛けの席に座った。
「ところで、北神。お前は一ツ橋に入った理由ってなんだ?」
「私?」
「ああ、お前も俺と同い年だろ? 全日制なら3年生の年齢だ。なぜこんな中途半端な時期に入学した?」
「そ、それはね……深い事情が……」
急に口ごもる。
なんだ、いじめか?
「言いたくないならいいんだ。俺の場合は小説家だから取材なんだがな」
「そうだったね! なんたって、あのBL作家、DO・助兵衛先生ですもの!」
ザワつく店内。
ねぇ、やめて。俺っていじめられているの? 今。
「違うだろ、ライトノベル作家だ!」
「またまたぁ~ DO・助兵衛先生は界隈ではライトノベル界に身を置いているけど、実際は腐男子で有名だよ」
どこの界隈だよ? ソースはどこだ? 特定して訴えてやる!
「はぁ……まあどう捉えるかは読者に任せるさ」
買ってもらえるだけ感謝しないとね。
「あのね…私ってこんな感じじゃない? だからよく誤解されるんだ……」
俯いて恥ずかしそうにモジモジする。
「ん? 何がだ?」
「新宮くん家はホモ耐性あるじゃん?」
サラッと酷いこと言うなよ!
「だから?」
「私、よく誤解されるの? 真面目でノーマルな女子だって……」
涙を浮かべている。腐女子も悩む時あるんだな。
俺はハンカチを渡してやる。
北神は「ありがとう」と言って涙を拭いた。
「誤解ってのは?」
「さっきの質問なんだけど……実は私、昔全日制の高校の中退者なんだ」
「ほう」
「進学校でね、成績もまあまあだったんだけど。ある日、バレちゃって……」
なんか答えが見えてきたぞ。
「それって……」
「うん、私がBL好きで百合好きで、エロゲ大好きなんだって!」
大声で叫びやがったよ。
店内からかなりのお客が去っていった、営業妨害は良くないぞ?
「そうか……」
かくいう俺も引きつった顔で答える。
「バレた後、友達がどんどん離れていっちゃって! 私、何も悪いことしてないのに!」
号泣しだしちゃったよ……。
俺の身にもなってね? 喫茶店でBLだの百合だの大声で叫ばれてよ、しんどいって。
「一応、確認したいのだが……前の学校で北神の趣味で何かトラブルがあったのか?」
「ん? 女子高だったからつまんなくてね……ちょっと布教したぐらい」
「ちょっとってどのくらいだ?」
「同人誌を500冊ぐらいUSBメモリにぶち込んで、全校生徒に配ったぐらい」
退学もんだろうが!
「それで、反応はどうだった?」
「みんな何も言ってくれなかった……」
唇をとんがらせている。不満そうだ。
「だから辞めたのか?」
「ううん、その後もエロゲを配布したり、ASMRとか、動画とか……」
「待て、もう聞きたくない」
「え? そう? この後がおもしろかったのに……」
恐ろしいんじゃ! お前は!
「で? どれが決定的だったんだ?」
「一番は大切な変態友達が私から去っていったこと」
そらそんな事しよったら友達も逃げるだろ。
しかもサラッと変態とか言うなよ、友達もお前までのレベルじゃなかったんだよ。
「なるほど……で、一ツ橋を選んだ理由は?」
「そのあと、プチひきこもりになって、毎日エロゲで遊んでたらママにいつも怒られてて……」
よくそれだけで済んだよな。
「高校ぐらい卒業してほしいって言われたの……」
なんかママさんの気持ち、わかるわ。
こいつが全うな暮らしができるとは思わんもの。
せめて社会に適合できるような大人に矯正してやらんと。
「そんな時、ネットで『BL 高校』で検索したら一ツ橋が引っかかって……」
「はぁ!?」
どこの検索エンジンだ、バカヤロー!
「え、だって一ツ橋ってハッテン場としても有名なんでしょ?」
「う、うそ……?」
頼むからウソだって言ってよ、北神さん!
「ええ、私の界隈では有名だよ? 昔ね、全日制の三ツ橋の生徒と通信制の一ツ橋の生徒が放送室でヤッちゃってて……」
なにをだよ!
「その時、マイクのスイッチがONになっててね……全校生徒にバレちゃって」
気がつくと店内は俺と北神だけが客になっていた。
「それからは一ツ橋の男子は三ツ橋の生徒をヤリにいくていう伝説があるんだよ♪」
頭が痛い……。
「噂の間違いだろ?」
「ううん、ソースはBL界」
ダークウェブから検索してません?
「ま、まあとりあえず、北神はオタバレ(変態)したことで退学したってことか?」
「退学じゃないよ? 自主退学」
寛容な高校だな、その女子高。
ほぼテロじゃん。
「だから宗像先生には入学する前に面談したとき、言ったの」
「なにを?」
「一ツ橋高校でBL、百合、エロゲを布教してもいいですか?って」
「ブフッ!」
思わず、アイスコーヒーを吹き出す。
「それで……宗像先生はなんて答えた?」
「ん? 怪しい宗教じゃないなら、どんどん布教しろって」
宗像のバカヤロー!
「で、進捗のほどは?」
恐る恐る聞いてみた。
「クラスの女子は全員、腐ったね♪」
「そ、そっか……」
終わったな、一ツ橋高校。
もうあれだね。潰れると思うよ、あの学校。
「ねぇ、新宮くんってさ。今度の小説は何を書いているの?」
「ああ、ラブコメだよ。だから取材してんだ」
「相手はもちろん男だよね!?」
ギクッ!
「い、いや……超カワイイ女子…だぜ?」
「ふーん、つまんない~」
お前にだけは絶対、アンナちゃんは紹介してやんない!
「ねぇ、これは興味本位なんだけど……私でも取材対象になる?」
「はぁ!?」
アホな声が出てしまった。
「だから、ラブコメのモデル」
「……」
しばらく沈黙を貫くと、俺はアイスコーヒーを一気に飲み干した。
そしてこう言った。
「考えておこう」
まあ北神も黙っていれば、可愛いやつだからな。
「良かったぁ! これでオタサーを一ツ橋で結成できるね!」
「え?」
「だからサークル!」
「ちなみにジャンルは?」
「BL、百合、凌辱もの!」
「……」
そう、北神 ほのかは黙っていれば、可愛い。
口を開けば、変態というモンスターへと変身するJKなのだ。
北神は満足そうに大きなキャリーバッグをガラガラと引いている。
「じゃあ、お茶でもしよっか?」
「ああ、そうだったな……」
ため息交じりに返答する。
俺は疲れきっていた。
というのも、あの後、北神が女性向けや男性向けの成人ものばかり漁りに行っていたからだ。
その場その場で、オタクや腐女子たちから「あのカップルうぜっ!」みたいな顔をされたよ。
こいつとカップルとか超ねーから!
アンナの方が全然マシ! ああ、早くアンナに会えないかな……。
「ここなんてどうかな?」
彼女が選んだ店はごくごく普通の喫茶店。
全国に展開しているチェーン店、『カフェ・バローチェ』。
俺も何回か小説の打ち合わせで編集の白金と利用したことがある。
コスパよし、味よし、あと店員さんが優しい。
バローチェ大好きだよな、俺。
なんだったら年間パスとか売ってほしいぜ。
「しかし、あれだな。北神がこんな店を選ぶとは驚きだ」
「え? なにが?」
話しながら二人で店に入る。
先に注文をするため、カウンターに並ぶ。
「だって、あれだろ? お前のことだからBLコラボカフェとか選ぶんかと思った」
まあ俺は母さんとよく付き合わされているから、耐性はあるんだが。
「嫌だなぁ、そういうのは別腹だよ」
「は?」
話の途中で、女性店員が俺たちの番だと声をかける。
「いらっしゃいませ! 店内でお召し上がりですか?」
「はい、俺はアイスコーヒー。ブラックで」
「私は抹茶ラテで」
オサレなもん頼みやがって、北神のくせして。
支払いを済ませるとその場で飲み物を作り出す店員。
その間、俺と北神は話に戻る。
「別腹とはどういうことだ」
「んー、今日は狩りに来ただけだから。軍資金も底をつきたし」
「要は金欠ってことだな」
店員がキンキンに冷えた飲み物を満面の笑みで手渡してくれる。
なに、この神対応。この店員さんと結婚て可能ですか?
俺と北神は飲み物を持って、二人掛けの席に座った。
「ところで、北神。お前は一ツ橋に入った理由ってなんだ?」
「私?」
「ああ、お前も俺と同い年だろ? 全日制なら3年生の年齢だ。なぜこんな中途半端な時期に入学した?」
「そ、それはね……深い事情が……」
急に口ごもる。
なんだ、いじめか?
「言いたくないならいいんだ。俺の場合は小説家だから取材なんだがな」
「そうだったね! なんたって、あのBL作家、DO・助兵衛先生ですもの!」
ザワつく店内。
ねぇ、やめて。俺っていじめられているの? 今。
「違うだろ、ライトノベル作家だ!」
「またまたぁ~ DO・助兵衛先生は界隈ではライトノベル界に身を置いているけど、実際は腐男子で有名だよ」
どこの界隈だよ? ソースはどこだ? 特定して訴えてやる!
「はぁ……まあどう捉えるかは読者に任せるさ」
買ってもらえるだけ感謝しないとね。
「あのね…私ってこんな感じじゃない? だからよく誤解されるんだ……」
俯いて恥ずかしそうにモジモジする。
「ん? 何がだ?」
「新宮くん家はホモ耐性あるじゃん?」
サラッと酷いこと言うなよ!
「だから?」
「私、よく誤解されるの? 真面目でノーマルな女子だって……」
涙を浮かべている。腐女子も悩む時あるんだな。
俺はハンカチを渡してやる。
北神は「ありがとう」と言って涙を拭いた。
「誤解ってのは?」
「さっきの質問なんだけど……実は私、昔全日制の高校の中退者なんだ」
「ほう」
「進学校でね、成績もまあまあだったんだけど。ある日、バレちゃって……」
なんか答えが見えてきたぞ。
「それって……」
「うん、私がBL好きで百合好きで、エロゲ大好きなんだって!」
大声で叫びやがったよ。
店内からかなりのお客が去っていった、営業妨害は良くないぞ?
「そうか……」
かくいう俺も引きつった顔で答える。
「バレた後、友達がどんどん離れていっちゃって! 私、何も悪いことしてないのに!」
号泣しだしちゃったよ……。
俺の身にもなってね? 喫茶店でBLだの百合だの大声で叫ばれてよ、しんどいって。
「一応、確認したいのだが……前の学校で北神の趣味で何かトラブルがあったのか?」
「ん? 女子高だったからつまんなくてね……ちょっと布教したぐらい」
「ちょっとってどのくらいだ?」
「同人誌を500冊ぐらいUSBメモリにぶち込んで、全校生徒に配ったぐらい」
退学もんだろうが!
「それで、反応はどうだった?」
「みんな何も言ってくれなかった……」
唇をとんがらせている。不満そうだ。
「だから辞めたのか?」
「ううん、その後もエロゲを配布したり、ASMRとか、動画とか……」
「待て、もう聞きたくない」
「え? そう? この後がおもしろかったのに……」
恐ろしいんじゃ! お前は!
「で? どれが決定的だったんだ?」
「一番は大切な変態友達が私から去っていったこと」
そらそんな事しよったら友達も逃げるだろ。
しかもサラッと変態とか言うなよ、友達もお前までのレベルじゃなかったんだよ。
「なるほど……で、一ツ橋を選んだ理由は?」
「そのあと、プチひきこもりになって、毎日エロゲで遊んでたらママにいつも怒られてて……」
よくそれだけで済んだよな。
「高校ぐらい卒業してほしいって言われたの……」
なんかママさんの気持ち、わかるわ。
こいつが全うな暮らしができるとは思わんもの。
せめて社会に適合できるような大人に矯正してやらんと。
「そんな時、ネットで『BL 高校』で検索したら一ツ橋が引っかかって……」
「はぁ!?」
どこの検索エンジンだ、バカヤロー!
「え、だって一ツ橋ってハッテン場としても有名なんでしょ?」
「う、うそ……?」
頼むからウソだって言ってよ、北神さん!
「ええ、私の界隈では有名だよ? 昔ね、全日制の三ツ橋の生徒と通信制の一ツ橋の生徒が放送室でヤッちゃってて……」
なにをだよ!
「その時、マイクのスイッチがONになっててね……全校生徒にバレちゃって」
気がつくと店内は俺と北神だけが客になっていた。
「それからは一ツ橋の男子は三ツ橋の生徒をヤリにいくていう伝説があるんだよ♪」
頭が痛い……。
「噂の間違いだろ?」
「ううん、ソースはBL界」
ダークウェブから検索してません?
「ま、まあとりあえず、北神はオタバレ(変態)したことで退学したってことか?」
「退学じゃないよ? 自主退学」
寛容な高校だな、その女子高。
ほぼテロじゃん。
「だから宗像先生には入学する前に面談したとき、言ったの」
「なにを?」
「一ツ橋高校でBL、百合、エロゲを布教してもいいですか?って」
「ブフッ!」
思わず、アイスコーヒーを吹き出す。
「それで……宗像先生はなんて答えた?」
「ん? 怪しい宗教じゃないなら、どんどん布教しろって」
宗像のバカヤロー!
「で、進捗のほどは?」
恐る恐る聞いてみた。
「クラスの女子は全員、腐ったね♪」
「そ、そっか……」
終わったな、一ツ橋高校。
もうあれだね。潰れると思うよ、あの学校。
「ねぇ、新宮くんってさ。今度の小説は何を書いているの?」
「ああ、ラブコメだよ。だから取材してんだ」
「相手はもちろん男だよね!?」
ギクッ!
「い、いや……超カワイイ女子…だぜ?」
「ふーん、つまんない~」
お前にだけは絶対、アンナちゃんは紹介してやんない!
「ねぇ、これは興味本位なんだけど……私でも取材対象になる?」
「はぁ!?」
アホな声が出てしまった。
「だから、ラブコメのモデル」
「……」
しばらく沈黙を貫くと、俺はアイスコーヒーを一気に飲み干した。
そしてこう言った。
「考えておこう」
まあ北神も黙っていれば、可愛いやつだからな。
「良かったぁ! これでオタサーを一ツ橋で結成できるね!」
「え?」
「だからサークル!」
「ちなみにジャンルは?」
「BL、百合、凌辱もの!」
「……」
そう、北神 ほのかは黙っていれば、可愛い。
口を開けば、変態というモンスターへと変身するJKなのだ。
0
お気に入りに追加
38
あなたにおすすめの小説
アリシアの恋は終わったのです。
ことりちゃん
恋愛
昼休みの廊下で、アリシアはずっとずっと大好きだったマークから、いきなり頬を引っ叩かれた。
その瞬間、アリシアの恋は終わりを迎えた。
そこから長年の虚しい片想いに別れを告げ、新しい道へと歩き出すアリシア。
反対に、後になってアリシアの想いに触れ、遅すぎる行動に出るマーク。
案外吹っ切れて楽しく過ごす女子と、どうしようもなく後悔する残念な男子のお話です。
ーーーーー
12話で完結します。
よろしくお願いします(´∀`)
嫌われ者の側妃はのんびり暮らしたい
風見ゆうみ
恋愛
「オレのタイプじゃないんだよ。地味過ぎて顔も見たくない。だから、お前は側妃だ」
顔だけは良い皇帝陛下は、自らが正妃にしたいと希望した私を側妃にして別宮に送り、正妃は私の妹にすると言う。
裏表のあるの妹のお世話はもううんざり!
側妃は私以外にもいるし、面倒なことは任せて、私はのんびり自由に暮らすわ!
そう思っていたのに、別宮には皇帝陛下の腹違いの弟や、他の側妃とのトラブルはあるし、それだけでなく皇帝陛下は私を妹の毒見役に指定してきて――
それって側妃がやることじゃないでしょう!?
※のんびり暮らしたかった側妃がなんだかんだあって、のんびりできなかったけれど幸せにはなるお話です。
あなたとの離縁を目指します
たろ
恋愛
いろんな夫婦の離縁にまつわる話を書きました。
ちょっと切ない夫婦の恋のお話。
離縁する夫婦……しない夫婦……のお話。
明るい離縁の話に暗い離縁のお話。
短編なのでよかったら読んでみてください。
【完結】4人の令嬢とその婚約者達
cc.
恋愛
仲の良い4人の令嬢には、それぞれ幼い頃から決められた婚約者がいた。
優れた才能を持つ婚約者達は、騎士団に入り活躍をみせると、その評判は瞬く間に広まっていく。
年に、数回だけ行われる婚約者との交流も活躍すればする程、回数は減り気がつけばもう数年以上もお互い顔を合わせていなかった。
そんな中、4人の令嬢が街にお忍びで遊びに来たある日…
有名な娼館の前で話している男女数組を見かける。
真昼間から、騎士団の制服で娼館に来ているなんて…
呆れていると、そのうちの1人…
いや、もう1人…
あれ、あと2人も…
まさかの、自分たちの婚約者であった。
貴方達が、好き勝手するならば、私達も自由に生きたい!
そう決意した4人の令嬢の、我慢をやめたお話である。
*20話完結予定です。
【完結】真実の愛に目覚めたと婚約解消になったので私は永遠の愛に生きることにします!
ユウ
恋愛
侯爵令嬢のアリスティアは婚約者に真実の愛を見つけたと告白され婚約を解消を求められる。
恋する相手は平民であり、正反対の可憐な美少女だった。
アリスティアには拒否権など無く、了承するのだが。
側近を婚約者に命じ、あげくの果てにはその少女を侯爵家の養女にするとまで言われてしまい、大切な家族まで侮辱され耐え切れずに修道院に入る事を決意したのだが…。
「ならば俺と永遠の愛を誓ってくれ」
意外な人物に結婚を申し込まれてしまう。
一方真実の愛を見つけた婚約者のティエゴだったが、思い込みの激しさからとんでもない誤解をしてしまうのだった。
妹ばかり見ている婚約者はもういりません
水谷繭
恋愛
子爵令嬢のジュスティーナは、裕福な伯爵家の令息ルドヴィクの婚約者。しかし、ルドヴィクはいつもジュスティーナではなく、彼女の妹のフェリーチェに会いに来る。
自分に対する態度とは全く違う優しい態度でフェリーチェに接するルドヴィクを見て傷つくジュスティーナだが、自分は妹のように愛らしくないし、魔法の能力も中途半端だからと諦めていた。
そんなある日、ルドヴィクが妹に婚約者の証の契約石に見立てた石を渡し、「君の方が婚約者だったらよかったのに」と言っているのを聞いてしまう。
さらに婚約解消が出来ないのは自分が嫌がっているせいだという嘘まで吐かれ、我慢の限界が来たジュスティーナは、ルドヴィクとの婚約を破棄することを決意するが……。
◆エールありがとうございます!
◇表紙画像はGirly Drop様からお借りしました💐
◆なろうにも載せ始めました
◇いいね押してくれた方ありがとうございます!
【完結】婚約者を寝取られた公爵令嬢は今更謝っても遅い、と背を向ける
高瀬船
恋愛
公爵令嬢、エレフィナ・ハフディアーノは目の前で自分の婚約者であり、この国の第二王子であるコンラット・フォン・イビルシスと、伯爵令嬢であるラビナ・ビビットが熱く口付け合っているその場面を見てしまった。
幼少時に婚約を結んだこの国の第二王子と公爵令嬢のエレフィナは昔から反りが合わない。
愛も情もないその関係に辟易としていたが、国のために彼に嫁ごう、国のため彼を支えて行こうと思っていたが、学園に入ってから3年目。
ラビナ・ビビットに全てを奪われる。
※初回から婚約者が他の令嬢と体の関係を持っています、ご注意下さい。
コメントにてご指摘ありがとうございます!あらすじの「婚約」が「婚姻」になっておりました…!編集し直させて頂いております。
誤字脱字報告もありがとうございます!
修行のため、女装して高校に通っています
らいち
青春
沢村由紀也の家は大衆演劇を営んでいて、由紀也はそこの看板女形だ。
人気もそこそこあるし、由紀也自身も自分の女形の出来にはある程度自信を持っていたのだが……。
団長である父親は、由紀也の女形の出来がどうしても気に入らなかったらしく、とんでもない要求を由紀也によこす。
それは修行のために、女装して高校に通えという事だった。
女装した美少年が美少女に変身したために起こる、楽しくてちょっぴり迷惑な物語♪(ちゃんと修行もしています)
※以前他サイトに投稿していた作品です。現在は下げており、タイトルも変えています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる