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第二章 壊れたラジオ
壊れてないこのラジオ?
しおりを挟む「そろそろか……」
スマホで時刻を確認すると、『19:00』
衛星放送でラジオを流しているらしく、自宅にバカでかいアンテナが送られてきた。
それをテープに録音したり、聞くことで毎日の授業となるらしい。
これまたアナログなこって。
「ったく、なんでこんなおもしろい番組ばっかやっているゴールデンタイムに勉強なんだ? 朝、やれよ」
文句を言いつつ、机の上にはちゃんと教科書とレポートを用意している。
俺が見るに空欄を埋めたり、選択式の小テストのようなものだ。
正直、内容も中学校のおさらいに近い。
入学前にめっちゃ勉強していた俺がバカらしく思える。
放送が始まり、教師らしき男性が棒読みで授業をはじめる。
声優学校に通ったら?
「それではレポートの問一がありますね、これは〇〇です」
「え!?」
まんま答えじゃん!
その後もほぼほぼ答えを言って三十分の授業は終わり「また来週~」
他の授業も大半がそれ。
「……」
俺は入学式に配られたプリントを出し、説明を読み直した。
『入学したバカどもへ、どうせお前らはラジオ自体を聞かないでレポートを他人から写そうとしているのがバレバレだ』
写すまでもないんですけど。
『とりあえず、何かわからないことやラジオを聞き逃したり、録音できなかったりとトラブルにあったときは一ツ橋高校の事務所に来い! べ、別に毎日来てもいいからな! 私は暇とか寂しいとかじゃないぞ!』
最後のセリフ、キモッ!
翌日、新聞配達を終えた俺はアポなしで一ツ橋高校に出向いた。
だって、クソだって判明したんだもの!
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