9 / 39
第一章
8.チキンハートは恋より食い気(2)
しおりを挟む
すっごくいい笑顔するなぁ。こっちは背中の冷や汗止まらないのに。言った私が悪いけど、妃なんてもっての外。あぁ、斜め下から美味しそうな匂いが・・・・・・誘惑に負けそう。
「勿体ないか。君は、自分では妃になりえないと?」
「はい。勉学を学び始め、今の私があるのは領民のおかげと理解しました。彼らの暮らしを守るためにも、必要な知識を身につけなければならいと思い至ったのです。領民さえ守れない貴族が、王子妃として国民を守ることは出来ないと思います。故に現在は、そのための勉学の途中でございます」
「なるほどね。じゃあ、聞き方を変えよう。他の候補者のお茶会に出席しないのも、私の婚約者になりたくないから?」
「そういうわけでは・・・・・・」
そう聞かれると「はいそうです」なんて言えるわけないでしょ! そうだけども! 具体的によくわからない「破滅が待ってるから」とも言えないし・・・・・・。
でも、単純に他の子達のお茶会って実入りがないからね。だって相手は、日本で言う小学生年齢。なのに、一丁前にプライドだけ貴族で中身もない話が多い。行っても仕方ないし、子供でも大人でも見栄っ張りの話は単純に面白くもない。ゲームだの漫画だのはない世界だし、本や演劇であれこれ面白いって話題でもなく、このドレスはどこので誰がデザインして・・・・・・って自慢。そんなの聞きたくないよね、こちとらお茶請けに会いに来てるし。そのまま言ってみるか・・・・・・婚約者になりたくないわけじゃないしね。
一個人で見たら、日本人のような安心感のある黒髪に王様譲りの青灰の瞳が冷たそうな表情に魅せる外見は割とタイプだし。ちょっと腹黒さんの彼女にも憧れるけど、王子様の婚約者が嫌なだけ。ちょっと目が泳ぐ。
「正直に申しますと、彼女達の情報は必要ないのです」
「・・・・・・何故か聞いても?」
「はい。彼女達の持つ情報は、私にとって過去の事。故に、出向いてわざわざこちらから情報を提供する必要もありません。私はまだデビューすらしてない小娘にすぎませんので、ご婦人方の情報源になる必要は無いのです。例えば、殿方はご興味ないかと思われますが、ドレス一つの情報であっても、政治利用されかねませんので」
意外そうな顔をしながら、関心する殿下。あ、目がキラッとした。え、怖いんだけど・・・・・・えっと、どうしよう。変なスイッチでも押したかな・・・・・・とりあえず、続けないといけない感じだし。がんばれ私! チキンハートは逃げ出したから、図太さだけで凌いで!
あ、脳内でチキンチキン言ってたら、照り焼きチキン食べたくなってきた・・・・・・。
「女の子達には、そうだなぁ・・・・・・自分を着飾るためだけがドレスでしょう?」
「えぇ、そのたかがドレスです。ドレスには都度、最新の生地や糸を使い、最新のデザインで流行をおさえる必要があります。高位貴族の女性が一度しか着ない理由も確りとあるのですよ」
「へえ、君はただ着飾る為だけでは無いと?」
「中にはそう言った我儘をされる方もいらっしゃいますが・・・・・・私は領内経済を回すために領内で手に入る最新の上質な生地や糸を使い、領内の仕立て屋で仕立てていただきます。使用したドレスは洗濯をしてもらい、教会等へ寄付します。そうする事で、教会が手に入れたなら小物や小さな端切れに直して売る事で、孤児院経営費が手に入ります。大きくない個人の仕立て屋が手に入れたなら、若手へのデザインの刺激を与えてより新しい発想が出てくるかもしれません。古着を扱う店等が手に入れたなら、少しリメイクするだけで最新のドレスでも全く同じものでも無いですし、良い品を簡単に手に入れれない下位貴族の方が購入しやすい値段まで下げることもできます。そうすれば、また購買に繋がり、経済が回っていくのです。そのために、毎回違うドレスを仕立て上げるのです」
「・・・・・・成程。ドレス一つ取っても、新たな雇用が生まれたり技術が進歩していき、経済が回っていくと。ただの贅沢のためでは無いということか」
感心される殿下は、いつの間にか淹れなおされているお茶に手をつけた。私も促されたので、新しいカップに口をつけた。
あぁ、ケーキが・・・・・・下げるんじゃないだ! あ、新しい物と替えてくれてる! 出来れば、下げた方も合わせて二つ頂きたい・・・・・・。
「中にはそう言った方もいらっしゃいますが、私はそれが悪いというわけでは無いと思います」
「何故だい?」
「まぁ、着ないのに全て持ったままなら同意しかねますが・・・・・・何か記念の物なら一着二着持っていても良いと思うのです。例えば、結婚式で着たドレスとか」
「君はあくまでも記念だから置いておくと?」
「えぇ。別にドレス自体に執着はございませんし、散財するために仕立てるのも違うと思いますし・・・・・・結婚の記念なら、領主館に飾れますし。何なら領地の仕立て屋のディスプレイに飾るのもいいと思います! 商店街の中なら下位貴族や平民も見る機会がありますし、見て同じ物でなくとも『ドレスを着たい!』とお金を貯めて買われる方が出てくるかもしれません! そうすれば、また領内の経済も回って――って申し訳ございません! こんなくだらない話をしてしまい・・・・・・」
途中からお茶菓子を目だけで愛でるのも忘れ、脱線してしまって恥ずかしい私に、殿下は口に手を当ててクスクスと笑っていた。
「いや、くだらなくなんてないよ。思った以上に、君が本当に領地の事を考えているのが伝わったから、とても有意義な話だよ。領地の事を思うからこそ、最新情報をおいそれとご婦人方に提供するわけにいかない――ということだろう」
「・・・・・・仰る限りです」
殿下はお茶を飲み干し、カップを下げさせてからテーブル上で手を組み、こちらを見つめている――ほんといい笑顔するなぁ。
「君、本当に七歳?」
「・・・・・・僭越ながら申し上げますと、殿下こそ十歳には見えませんが」
「あはは。ごめんごめん。少し意地悪がすぎた。君はいつもお茶会で挨拶しかしてくれないからさ、ちょっと意地悪したかっただけなんだ」
案の定お菓子に手をつけてないでしょ?という風に、お菓子を指さす殿下。手元にあるのは、先程新しい物と替えていただいた小粒の真っ赤なチゴの実が沢山タルト台に乗ってるお菓子。どうもタルトっぽくない食感が隠れてると予想・・・・・・王宮料理人達の遊び心が隠れていると思しきケーキ。
あ、今のお茶請けばかり見つめている、見習いちゃん曰くキラッキラに輝いてる目が眩しい?顔を見られてバレたのか。
「来ては給仕と菓子の話か、お茶菓子一直線。いつもお茶菓子にしか興味ないのかと思ってね?」
「お菓子は・・・・・・その、趣味で作っているので・・・・・・」
「公爵令嬢の君が? 作らせているではなく?」
「・・・・・・はい。端ないとは思いますが、厨房設備を借り、料理人達と食事や菓子などを作っております。嘘だと思われるかもしれませんが」
「端なくないよ? 領民達を思ってる君だからこそ、自らの手で作ることで領民側に立って考えられる。それに嘘だとも思わないよ」
「内緒の話なんだけどね?」といたずらをしている無邪気な子供のような笑顔を浮かべて、殿下は続けられた。
「各候補者達には、内密に調査が入る。君は本当に勉学に励んでいるし、領内視察に出かけては領民と意見を交わす。打算で孤児院に寄付することもなく、自らの手で院を手伝っているとルブーフからの報告にも上がっている。それに料理人達と作っては、皆とともに食していたとの報告も別の者から受けている」
「え、ルブーフ先生って・・・・・・」
「彼のたくさんの仕事のうちの一つだよ?」
えぇ、これ以上何も聞きませんから。だからその笑顔やめて! 怖い!
「やっぱり、君って面白いよね。本当は家柄だけで選ぼうかと思ってたけど・・・・・・(お祖父様の弟君もいらっしゃるから、乗っ取りやすいと思ってたけど)案外真面目だし、確りと領民側に立って行動もする。臣下になる先で、僕の仕事も任せてもいいくらいの成績具合だし。何より、他のと違って自分の立ち位置をよく理解している」
小声でよく聞こえなかったけど、なんだか聞こえてはいけない単語が聞こえたんだけど!? 確かに、私のお祖父様は前王様の弟。お祖父様時代は大公名乗ってましたけど!? 乗っ取りって言わなかった!? やっぱり、殿下のお腹はまっくr・・・・・・
「ますます気に入ったよ。君がいい。レティシア嬢にとっても、この婚約はメリットじゃないかな? 僕の婚約者だと、王宮のお茶菓子がついてくる。どうだい?」
「お茶菓子・・・・・・」
思わず反応してしまったけど。そして、いい笑顔で目の前に愛しのお茶請けを差し出さないで! まだ手をつけてないチゴの実タルトとは違って、こっちはキャラメル色の四角いケーキ。何味かなぁ? 見た目通りキャラメル? いや、意外と濃いめのチョコレートケーキとか?? 涎が口の端から滴りかけ……自称鉄壁の仮面が外れそう。ええ、それはそれは魅力的ですよ? 王宮のお茶菓子がみっちり研究できる時間がいただけるのであればね!
「これからよろしくね? 婚約者殿」
え・・・・・・えぇええーーーーーーーーーー!? 本決まり?本決まりなの!?
端なくも開いた口が塞がらない私は、そのまま思考停止。というか、目を見開いて固まった。誰か、嘘だと言って!! というか、お茶菓子堪能させて!! 目の前でお預けとか、ないよー!!
「勿体ないか。君は、自分では妃になりえないと?」
「はい。勉学を学び始め、今の私があるのは領民のおかげと理解しました。彼らの暮らしを守るためにも、必要な知識を身につけなければならいと思い至ったのです。領民さえ守れない貴族が、王子妃として国民を守ることは出来ないと思います。故に現在は、そのための勉学の途中でございます」
「なるほどね。じゃあ、聞き方を変えよう。他の候補者のお茶会に出席しないのも、私の婚約者になりたくないから?」
「そういうわけでは・・・・・・」
そう聞かれると「はいそうです」なんて言えるわけないでしょ! そうだけども! 具体的によくわからない「破滅が待ってるから」とも言えないし・・・・・・。
でも、単純に他の子達のお茶会って実入りがないからね。だって相手は、日本で言う小学生年齢。なのに、一丁前にプライドだけ貴族で中身もない話が多い。行っても仕方ないし、子供でも大人でも見栄っ張りの話は単純に面白くもない。ゲームだの漫画だのはない世界だし、本や演劇であれこれ面白いって話題でもなく、このドレスはどこので誰がデザインして・・・・・・って自慢。そんなの聞きたくないよね、こちとらお茶請けに会いに来てるし。そのまま言ってみるか・・・・・・婚約者になりたくないわけじゃないしね。
一個人で見たら、日本人のような安心感のある黒髪に王様譲りの青灰の瞳が冷たそうな表情に魅せる外見は割とタイプだし。ちょっと腹黒さんの彼女にも憧れるけど、王子様の婚約者が嫌なだけ。ちょっと目が泳ぐ。
「正直に申しますと、彼女達の情報は必要ないのです」
「・・・・・・何故か聞いても?」
「はい。彼女達の持つ情報は、私にとって過去の事。故に、出向いてわざわざこちらから情報を提供する必要もありません。私はまだデビューすらしてない小娘にすぎませんので、ご婦人方の情報源になる必要は無いのです。例えば、殿方はご興味ないかと思われますが、ドレス一つの情報であっても、政治利用されかねませんので」
意外そうな顔をしながら、関心する殿下。あ、目がキラッとした。え、怖いんだけど・・・・・・えっと、どうしよう。変なスイッチでも押したかな・・・・・・とりあえず、続けないといけない感じだし。がんばれ私! チキンハートは逃げ出したから、図太さだけで凌いで!
あ、脳内でチキンチキン言ってたら、照り焼きチキン食べたくなってきた・・・・・・。
「女の子達には、そうだなぁ・・・・・・自分を着飾るためだけがドレスでしょう?」
「えぇ、そのたかがドレスです。ドレスには都度、最新の生地や糸を使い、最新のデザインで流行をおさえる必要があります。高位貴族の女性が一度しか着ない理由も確りとあるのですよ」
「へえ、君はただ着飾る為だけでは無いと?」
「中にはそう言った我儘をされる方もいらっしゃいますが・・・・・・私は領内経済を回すために領内で手に入る最新の上質な生地や糸を使い、領内の仕立て屋で仕立てていただきます。使用したドレスは洗濯をしてもらい、教会等へ寄付します。そうする事で、教会が手に入れたなら小物や小さな端切れに直して売る事で、孤児院経営費が手に入ります。大きくない個人の仕立て屋が手に入れたなら、若手へのデザインの刺激を与えてより新しい発想が出てくるかもしれません。古着を扱う店等が手に入れたなら、少しリメイクするだけで最新のドレスでも全く同じものでも無いですし、良い品を簡単に手に入れれない下位貴族の方が購入しやすい値段まで下げることもできます。そうすれば、また購買に繋がり、経済が回っていくのです。そのために、毎回違うドレスを仕立て上げるのです」
「・・・・・・成程。ドレス一つ取っても、新たな雇用が生まれたり技術が進歩していき、経済が回っていくと。ただの贅沢のためでは無いということか」
感心される殿下は、いつの間にか淹れなおされているお茶に手をつけた。私も促されたので、新しいカップに口をつけた。
あぁ、ケーキが・・・・・・下げるんじゃないだ! あ、新しい物と替えてくれてる! 出来れば、下げた方も合わせて二つ頂きたい・・・・・・。
「中にはそう言った方もいらっしゃいますが、私はそれが悪いというわけでは無いと思います」
「何故だい?」
「まぁ、着ないのに全て持ったままなら同意しかねますが・・・・・・何か記念の物なら一着二着持っていても良いと思うのです。例えば、結婚式で着たドレスとか」
「君はあくまでも記念だから置いておくと?」
「えぇ。別にドレス自体に執着はございませんし、散財するために仕立てるのも違うと思いますし・・・・・・結婚の記念なら、領主館に飾れますし。何なら領地の仕立て屋のディスプレイに飾るのもいいと思います! 商店街の中なら下位貴族や平民も見る機会がありますし、見て同じ物でなくとも『ドレスを着たい!』とお金を貯めて買われる方が出てくるかもしれません! そうすれば、また領内の経済も回って――って申し訳ございません! こんなくだらない話をしてしまい・・・・・・」
途中からお茶菓子を目だけで愛でるのも忘れ、脱線してしまって恥ずかしい私に、殿下は口に手を当ててクスクスと笑っていた。
「いや、くだらなくなんてないよ。思った以上に、君が本当に領地の事を考えているのが伝わったから、とても有意義な話だよ。領地の事を思うからこそ、最新情報をおいそれとご婦人方に提供するわけにいかない――ということだろう」
「・・・・・・仰る限りです」
殿下はお茶を飲み干し、カップを下げさせてからテーブル上で手を組み、こちらを見つめている――ほんといい笑顔するなぁ。
「君、本当に七歳?」
「・・・・・・僭越ながら申し上げますと、殿下こそ十歳には見えませんが」
「あはは。ごめんごめん。少し意地悪がすぎた。君はいつもお茶会で挨拶しかしてくれないからさ、ちょっと意地悪したかっただけなんだ」
案の定お菓子に手をつけてないでしょ?という風に、お菓子を指さす殿下。手元にあるのは、先程新しい物と替えていただいた小粒の真っ赤なチゴの実が沢山タルト台に乗ってるお菓子。どうもタルトっぽくない食感が隠れてると予想・・・・・・王宮料理人達の遊び心が隠れていると思しきケーキ。
あ、今のお茶請けばかり見つめている、見習いちゃん曰くキラッキラに輝いてる目が眩しい?顔を見られてバレたのか。
「来ては給仕と菓子の話か、お茶菓子一直線。いつもお茶菓子にしか興味ないのかと思ってね?」
「お菓子は・・・・・・その、趣味で作っているので・・・・・・」
「公爵令嬢の君が? 作らせているではなく?」
「・・・・・・はい。端ないとは思いますが、厨房設備を借り、料理人達と食事や菓子などを作っております。嘘だと思われるかもしれませんが」
「端なくないよ? 領民達を思ってる君だからこそ、自らの手で作ることで領民側に立って考えられる。それに嘘だとも思わないよ」
「内緒の話なんだけどね?」といたずらをしている無邪気な子供のような笑顔を浮かべて、殿下は続けられた。
「各候補者達には、内密に調査が入る。君は本当に勉学に励んでいるし、領内視察に出かけては領民と意見を交わす。打算で孤児院に寄付することもなく、自らの手で院を手伝っているとルブーフからの報告にも上がっている。それに料理人達と作っては、皆とともに食していたとの報告も別の者から受けている」
「え、ルブーフ先生って・・・・・・」
「彼のたくさんの仕事のうちの一つだよ?」
えぇ、これ以上何も聞きませんから。だからその笑顔やめて! 怖い!
「やっぱり、君って面白いよね。本当は家柄だけで選ぼうかと思ってたけど・・・・・・(お祖父様の弟君もいらっしゃるから、乗っ取りやすいと思ってたけど)案外真面目だし、確りと領民側に立って行動もする。臣下になる先で、僕の仕事も任せてもいいくらいの成績具合だし。何より、他のと違って自分の立ち位置をよく理解している」
小声でよく聞こえなかったけど、なんだか聞こえてはいけない単語が聞こえたんだけど!? 確かに、私のお祖父様は前王様の弟。お祖父様時代は大公名乗ってましたけど!? 乗っ取りって言わなかった!? やっぱり、殿下のお腹はまっくr・・・・・・
「ますます気に入ったよ。君がいい。レティシア嬢にとっても、この婚約はメリットじゃないかな? 僕の婚約者だと、王宮のお茶菓子がついてくる。どうだい?」
「お茶菓子・・・・・・」
思わず反応してしまったけど。そして、いい笑顔で目の前に愛しのお茶請けを差し出さないで! まだ手をつけてないチゴの実タルトとは違って、こっちはキャラメル色の四角いケーキ。何味かなぁ? 見た目通りキャラメル? いや、意外と濃いめのチョコレートケーキとか?? 涎が口の端から滴りかけ……自称鉄壁の仮面が外れそう。ええ、それはそれは魅力的ですよ? 王宮のお茶菓子がみっちり研究できる時間がいただけるのであればね!
「これからよろしくね? 婚約者殿」
え・・・・・・えぇええーーーーーーーーーー!? 本決まり?本決まりなの!?
端なくも開いた口が塞がらない私は、そのまま思考停止。というか、目を見開いて固まった。誰か、嘘だと言って!! というか、お茶菓子堪能させて!! 目の前でお預けとか、ないよー!!
11
お気に入りに追加
146
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
悪役令嬢によればこの世界は乙女ゲームの世界らしい
斯波
ファンタジー
ブラック企業を辞退した私が卒業後に手に入れたのは無職の称号だった。不服そうな親の目から逃れるべく、喫茶店でパート情報を探そうとしたが暴走トラックに轢かれて人生を終えた――かと思ったら村人達に恐れられ、軟禁されている10歳の少女に転生していた。どうやら少女の強大すぎる魔法は村人達の恐怖の対象となったらしい。村人の気持ちも分からなくはないが、二度目の人生を小屋での軟禁生活で終わらせるつもりは毛頭ないので、逃げることにした。だが私には強すぎるステータスと『ポイント交換システム』がある!拠点をテントに決め、日々魔物を狩りながら自由気ままな冒険者を続けてたのだが……。
※1.恋愛要素を含みますが、出てくるのが遅いのでご注意ください。
※2.『悪役令嬢に転生したので断罪エンドまでぐーたら過ごしたい 王子がスパルタとか聞いてないんですけど!?』と同じ世界観・時間軸のお話ですが、こちらだけでもお楽しみいただけます。
悪役令嬢の独壇場
あくび。
ファンタジー
子爵令嬢のララリーは、学園の卒業パーティーの中心部を遠巻きに見ていた。
彼女は転生者で、この世界が乙女ゲームの舞台だということを知っている。
自分はモブ令嬢という位置づけではあるけれど、入学してからは、ゲームの記憶を掘り起こして各イベントだって散々覗き見してきた。
正直に言えば、登場人物の性格やイベントの内容がゲームと違う気がするけれど、大筋はゲームの通りに進んでいると思う。
ということは、今日はクライマックスの婚約破棄が行われるはずなのだ。
そう思って卒業パーティーの様子を傍から眺めていたのだけど。
あら?これは、何かがおかしいですね。
めんどくさいが口ぐせになった令嬢らしからぬわたくしを、いいかげん婚約破棄してくださいませ。
hoo
恋愛
ほぅ……(溜息)
前世で夢中になってプレイしておりました乙ゲーの中で、わたくしは男爵の娘に婚約者である皇太子さまを奪われそうになって、あらゆる手を使って彼女を虐め抜く悪役令嬢でございました。
ですのに、どういうことでございましょう。
現実の世…と申していいのかわかりませぬが、この世におきましては、皇太子さまにそのような恋人は未だに全く存在していないのでございます。
皇太子さまも乙ゲーの彼と違って、わたくしに大変にお優しいですし、第一わたくし、皇太子さまに恋人ができましても、その方を虐め抜いたりするような下品な品性など持ち合わせてはおりませんの。潔く身を引かせていただくだけでございますわ。
ですけど、もし本当にあの乙ゲーのようなエンディングがあるのでしたら、わたくしそれを切に望んでしまうのです。婚約破棄されてしまえば、わたくしは晴れて自由の身なのですもの。もうこれまで辿ってきた帝王教育三昧の辛いイバラの道ともおさらばになるのですわ。ああなんて素晴らしき第二の人生となりますことでしょう。
ですから、わたくし決めました。あの乙ゲーをこの世界で実現すると。
そうです。いまヒロインが不在なら、わたくしが用意してしまえばよろしいのですわ。そして皇太子さまと恋仲になっていただいて、わたくしは彼女にお茶などをちょっとひっかけて差し上げたりすればいいのですよね。
さあ始めますわよ。
婚約破棄をめざして、人生最後のイバラの道行きを。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆ ☆
ヒロインサイドストーリー始めました
『めんどくさいが口ぐせになった公爵令嬢とお友達になりたいんですが。』
↑ 統合しました
転生したら大好きな乙女ゲームの世界だったけど私は妹ポジでしたので、元気に小姑ムーブを繰り広げます!
つなかん
ファンタジー
なんちゃってヴィクトリア王朝を舞台にした乙女ゲーム、『ネバーランドの花束』の世界に転生!? しかし、そのポジションはヒロインではなく少ししか出番のない元婚約者の妹! これはNTRどころの騒ぎではないんだが!
第一章で殺されるはずの推しを救済してしまったことで、原作の乙女ゲーム展開はまったくなくなってしまい――。
***
黒髪で、魔法を使うことができる唯一の家系、ブラッドリー家。その能力を公共事業に生かし、莫大な富と権力を持っていた。一方、遺伝によってのみ継承する魔力を独占するため、下の兄弟たちは成長速度に制限を加えられる負の側面もあった。陰謀渦巻くパラレル展開へ。
乙女ゲームの断罪イベントが終わった世界で転生したモブは何を思う
ひなクラゲ
ファンタジー
ここは乙女ゲームの世界
悪役令嬢の断罪イベントも終わり、無事にエンディングを迎えたのだろう…
主人公と王子の幸せそうな笑顔で…
でも転生者であるモブは思う
きっとこのまま幸福なまま終わる筈がないと…
転生令息は攻略拒否!?~前世の記憶持ってます!~
深郷由希菜
ファンタジー
前世の記憶持ちの令息、ジョーン・マレットスは悩んでいた。
ここの世界は、前世で妹がやっていたR15のゲームで、自分が攻略対象の貴族であることを知っている。
それはまだいいが、攻略されることに抵抗のある『ある理由』があって・・・?!
(追記.2018.06.24)
物語を書く上で、特に知識不足なところはネットで調べて書いております。
もし違っていた場合は修正しますので、遠慮なくお伝えください。
(追記2018.07.02)
お気に入り400超え、驚きで声が出なくなっています。
どんどん上がる順位に不審者になりそうで怖いです。
(追記2018.07.24)
お気に入りが最高634まできましたが、600超えた今も嬉しく思います。
今更ですが1日1エピソードは書きたいと思ってますが、かなりマイペースで進行しています。
ちなみに不審者は通り越しました。
(追記2018.07.26)
完結しました。要らないとタイトルに書いておきながらかなり使っていたので、サブタイトルを要りませんから持ってます、に変更しました。
お気に入りしてくださった方、見てくださった方、ありがとうございました!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる