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溜め息
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夕方になりレオ様が帰ってきた。
「レオ様、おかえりなさいませ」
「ああ。ただいま。レベッカ」
そう言ってレオ様は私を抱き締める。
「レオ様、皆が見ています。恥ずかしいです」
「使用人達は、見て見ぬふりをしてくれてるから、心配しなくていいよ」
見ないふりって事は、やっぱり見られてるって事ですよ!心配じゃなくて恥ずかしいんです!
「レオナルド様、そろそろ奥様を解放してさしあげて下さい」
ありがとう。フェルナンデス。
「仕方ない。あれ、なんだかレベッカ疲れてる?勉強、頑張りすぎたんじゃない?」
「…その事で、レオ様にお話が」
「ん?どうしたの?」
「…今日、アレックスお兄様が来られました」
「え?昨日手紙が届いたばかりだったから、油断してたな。早くないか?」
「はい。手紙を出して直ぐにこちらに向かったそうです」
「で、アレックス殿は今は?」
「うちのタウンハウスに戻りました。明日、また改めて来るそうですが、レオ様お仕事ですし…」
「では、お昼から戻ってこよう。俺も挨拶しないとな。
で、どうだった?」
「…詳しい事は、後で…先にお食事にしましょう」
そう言って私達は階段を上がる。
レオ様が着替えてから夕食だ
私達は夕食後、レオ様の部屋で話す事にした。
「レベッカ…疲れてるね」
「すみません。久しぶりのお兄様の衝撃に耐えられず。レオ様の方がお仕事でお疲れですのに」
「俺は大丈夫だ。さっき少しフェルナンデスに、アレックス殿の様子を聞いたが…なかなか強烈だったようだな」
「そうですか…フェルナンデスが…。びっくりしたと思いますわ、私とお兄様を見て。
アンナは慣れっこですけど」
「俺達の結婚は…」
「『認めない』の一点張りでしたわ。かと言って、結婚証明書は受理されているのですから、お兄様にも覆す事は出来ません。
お兄様には諦めてもらうしかないのですけど」
「まぁ、でも祝福…とまではいかなくても、反対されている状況はレベッカも辛いだろう」
「そうですね…出来れば祝福して欲しいですけど、それについては諦めます。
それより…ちょっと衝撃的な事が…」
「衝撃的な事?」
「はい……あの…兄は…男色でした…」
「え?!」
「両親には伝えているようです。
お父様は納得していると…確かに『アレは矯正できない』と言っていましたし、後継についても、サミュエルお兄様の子どもでも、私の子どもでも良いし、それも無理なら養子でも…とは言ってました」
「何度かお見合いはしていたのだろ?」
「はい。まだお母様は諦めていないようで…お兄様も何度か貴族の義務として考えたようですが…後継が出来ないなら、結婚に意味はないと…」
「そうか…」
「今まで私の事があって、断ってるのかと思ってましたが、まさかそんな事とは…」
「いや、もちろん、レベッカの事もあるだろう。
同性婚が認められてるとはいえ、貴族では難しい。
例え白い結婚になろうと、お飾りの妻であってもいた方が外聞は良いだろう。
社交は夫人がいなければ難しい事も多いから。
それを考えてアレックス殿も結婚を義務的に考えた事もあったんだろうが…そんな相手が上手く見つかるわけでもないだろうし、例えそれでも良いと言った相手が居たとしても、可愛がられる妹に八つ当たりする可能性はあるだろう。
それを危惧したのではないか?」
「まぁ…お見合い相手に男色の事を言う訳にはいかないでしょうし。
私を上手く言い訳に使うにしても、相手からは重度のシスコン認定される事は間違いないでしょうが…」
まぁ、アレックスお兄様はシスコンである事を隠してないようですが。むしろ堂々としてますわね。
「という事はアレックス殿は今後も結婚するつもりはないと」
「そうらしいです…なので、私が領地にお兄様と一緒に居ても、何の問題もないから…帰って来いと」
「な、なんでそうなる?俺達は結婚してるんだぞ?」
「はい。私もそう言いましたが…」
「俺はレベッカと離れるつもりはない!」
「…私も領地に帰るつもりはございません」
「じゃあ明日アレックス殿が来るのは…」
「多分、その事をレオ様に言う為だと思います」
「なんて言われても、それは承知出来ない」
「わかっております。お兄様は手強いですが、私も頑張りますので」
私達は2人で溜め息をついた。
明日、レオ様は朝が早いと言うのに、何故か私を朝まで離さなかった。
寝不足は仕方ありませんね。
「レオ様、おかえりなさいませ」
「ああ。ただいま。レベッカ」
そう言ってレオ様は私を抱き締める。
「レオ様、皆が見ています。恥ずかしいです」
「使用人達は、見て見ぬふりをしてくれてるから、心配しなくていいよ」
見ないふりって事は、やっぱり見られてるって事ですよ!心配じゃなくて恥ずかしいんです!
「レオナルド様、そろそろ奥様を解放してさしあげて下さい」
ありがとう。フェルナンデス。
「仕方ない。あれ、なんだかレベッカ疲れてる?勉強、頑張りすぎたんじゃない?」
「…その事で、レオ様にお話が」
「ん?どうしたの?」
「…今日、アレックスお兄様が来られました」
「え?昨日手紙が届いたばかりだったから、油断してたな。早くないか?」
「はい。手紙を出して直ぐにこちらに向かったそうです」
「で、アレックス殿は今は?」
「うちのタウンハウスに戻りました。明日、また改めて来るそうですが、レオ様お仕事ですし…」
「では、お昼から戻ってこよう。俺も挨拶しないとな。
で、どうだった?」
「…詳しい事は、後で…先にお食事にしましょう」
そう言って私達は階段を上がる。
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「すみません。久しぶりのお兄様の衝撃に耐えられず。レオ様の方がお仕事でお疲れですのに」
「俺は大丈夫だ。さっき少しフェルナンデスに、アレックス殿の様子を聞いたが…なかなか強烈だったようだな」
「そうですか…フェルナンデスが…。びっくりしたと思いますわ、私とお兄様を見て。
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「え?!」
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お父様は納得していると…確かに『アレは矯正できない』と言っていましたし、後継についても、サミュエルお兄様の子どもでも、私の子どもでも良いし、それも無理なら養子でも…とは言ってました」
「何度かお見合いはしていたのだろ?」
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「いや、もちろん、レベッカの事もあるだろう。
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それを危惧したのではないか?」
「まぁ…お見合い相手に男色の事を言う訳にはいかないでしょうし。
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まぁ、アレックスお兄様はシスコンである事を隠してないようですが。むしろ堂々としてますわね。
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私達は2人で溜め息をついた。
明日、レオ様は朝が早いと言うのに、何故か私を朝まで離さなかった。
寝不足は仕方ありませんね。
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