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変化 sideレオ
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翌日、早速陛下からの結婚許可が降り、教会に受理された。
これでレベッカは俺の奥さんだ。
それを受けて、両親も伯爵領へ帰るらしい。
兄の件が片付き、俺も結婚した。思い残す事はないそうだ。
「レベッカちゃんとは入れ違いになっちゃうのが残念だけど、これからは義娘になるんですもの。いつでも会えるわよね。絶対、領地に連れて来てね。」
と母は俺に念押しした。
今は急ピッチでレベッカの部屋を準備中だ。
女性が好む物がわからない俺は、コッカス邸のレベッカの部屋を思い出しながら、家具を選んでいく。
壁紙も落ち着いたクリーム色にした。
それを見た母が
「ちょっと、地味じゃないかしら?」
と言う。
地味…なんだろうか…不安になる。
「まぁ、でもレオナルドがこうやって、女性の部屋を用意するようになるなんて…予想もしてなかったわ。
なんだか、息子の成長を感じるわね。嬉しいわ。」
と微笑んだ。
俺だって、まさか自分が!とそう思う。
レベッカと知り合ってまだ1週間にもならないのに、俺は別人になったみたいだ。
人は1週間もあれば変わるのか…思ってもみなかった。
そして俺はこの変化を自分でも楽しんでいた。
そんな浮かれた俺の元に、すっかり忘れてかけていた元凶が現れた。
―ソフィア嬢の襲来だ。
侯爵夫人とやって来たソフィア嬢を両親と俺とで迎え撃つ。
ソフィア嬢は開口1番に
「この前言ってた女と、もうお別れはすみましたか?なんなら妾にしてもよろしくってよ?
でも、産まれて来る子は伯爵家の子である事は認めませんから。そのおつもりで。」
とまるで、俺との結婚が決定事項のように高飛車に言い放った。
これでレベッカは俺の奥さんだ。
それを受けて、両親も伯爵領へ帰るらしい。
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「レベッカちゃんとは入れ違いになっちゃうのが残念だけど、これからは義娘になるんですもの。いつでも会えるわよね。絶対、領地に連れて来てね。」
と母は俺に念押しした。
今は急ピッチでレベッカの部屋を準備中だ。
女性が好む物がわからない俺は、コッカス邸のレベッカの部屋を思い出しながら、家具を選んでいく。
壁紙も落ち着いたクリーム色にした。
それを見た母が
「ちょっと、地味じゃないかしら?」
と言う。
地味…なんだろうか…不安になる。
「まぁ、でもレオナルドがこうやって、女性の部屋を用意するようになるなんて…予想もしてなかったわ。
なんだか、息子の成長を感じるわね。嬉しいわ。」
と微笑んだ。
俺だって、まさか自分が!とそう思う。
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人は1週間もあれば変わるのか…思ってもみなかった。
そして俺はこの変化を自分でも楽しんでいた。
そんな浮かれた俺の元に、すっかり忘れてかけていた元凶が現れた。
―ソフィア嬢の襲来だ。
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ソフィア嬢は開口1番に
「この前言ってた女と、もうお別れはすみましたか?なんなら妾にしてもよろしくってよ?
でも、産まれて来る子は伯爵家の子である事は認めませんから。そのおつもりで。」
とまるで、俺との結婚が決定事項のように高飛車に言い放った。
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