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レオナルド・ランバード sideレオ
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「なら、レオナルドが婚約者になればいいじゃない。顔はレオナルドの方が好みだし、爵位を継ぐなら問題ないわよ。両家にとっても良いことばかりだし、1番良い方法じゃない。」
大嫌いな女が、赤い口紅をベッタリ塗った唇を醜く開き、俺を指差しこう言った。
こいつ、何言ってる?そう思うが声には出せない。
目の前が真っ暗になる。
絶対嫌だ!その気持ちが膨れ上がった俺は気がつくと「好きな女性がいる。相手は妊娠している」と、そう宣言していた。
その後の事はよく覚えていない。
突然の俺の言葉に両親は慌て、あの女とあの女にそっくりな母親はギャーギャー何か喚いてた。
ガンダルフ侯爵だけは落ち着いて、婚約解消と慰謝料の書類のサインを確認し、俺の肩をたたき、
「お相手を幸せにしてあげなさい」
と言って煩い2人を連れて帰っていった。
翌日、両親から俺の相手について聞かれたが、答える事が出来ない。当たり前だ。そんな相手は存在しない。
「そのうち、ちゃんと連れて来るよ。」
と嘘に嘘を重ねた。
両親に嘘だと告げたら、すぐさまあの女と婚約させられるのではないかという恐怖から、真実を口にする事が出来なかった。
ここ数日、兄のゴタゴタで、仕事の後、寮とタウンハウスを行き来していたが、その日の俺の顔色が酷く悪かったせいか、団長に呼び出された。
「おい、大丈夫か?隈が酷いぞ。疲れているんじゃないのか?」
団長には、兄の事をざっくりと伝えてあったので、心配をかけてしまっていた。
「すみません。ちょっと寝不足で。仕事には支障のないようにします。」
もちろん、兄の婚約解消の件やあの女の事は告げてない。これはうちの問題だ。
「少しの油断が命とりになる。それはお前も理解しているだろう?
俺たちの命も大切だが、お前が守っている人物が誰なのかわかっているだろう?
心ここにあらずな奴に大事な仕事は任せられん。
悪い事は言わない、休みを取れ。
ずっと働きづめだったんだ、纏まった休みを取った所で、バチはあたらない。
これは命令だ、ゆっくり休め。」
そう言われれば、休まないわけにはいかない。団長の気遣いに感謝しつつ、部屋を後にした。
殿下にも
「お前は働き過ぎなんだよ。少しはゆっくりしろ。戻ってきたら、またこきつかってやるから。」
そう言ってもらい、挨拶をして俺は休みを取ることにした。
家に帰れば、実在しない恋人の事を聞かれるかもしれないと思うと、家に向かう足取りも重くなる。
俺は街をブラブラしていた。
大嫌いな女が、赤い口紅をベッタリ塗った唇を醜く開き、俺を指差しこう言った。
こいつ、何言ってる?そう思うが声には出せない。
目の前が真っ暗になる。
絶対嫌だ!その気持ちが膨れ上がった俺は気がつくと「好きな女性がいる。相手は妊娠している」と、そう宣言していた。
その後の事はよく覚えていない。
突然の俺の言葉に両親は慌て、あの女とあの女にそっくりな母親はギャーギャー何か喚いてた。
ガンダルフ侯爵だけは落ち着いて、婚約解消と慰謝料の書類のサインを確認し、俺の肩をたたき、
「お相手を幸せにしてあげなさい」
と言って煩い2人を連れて帰っていった。
翌日、両親から俺の相手について聞かれたが、答える事が出来ない。当たり前だ。そんな相手は存在しない。
「そのうち、ちゃんと連れて来るよ。」
と嘘に嘘を重ねた。
両親に嘘だと告げたら、すぐさまあの女と婚約させられるのではないかという恐怖から、真実を口にする事が出来なかった。
ここ数日、兄のゴタゴタで、仕事の後、寮とタウンハウスを行き来していたが、その日の俺の顔色が酷く悪かったせいか、団長に呼び出された。
「おい、大丈夫か?隈が酷いぞ。疲れているんじゃないのか?」
団長には、兄の事をざっくりと伝えてあったので、心配をかけてしまっていた。
「すみません。ちょっと寝不足で。仕事には支障のないようにします。」
もちろん、兄の婚約解消の件やあの女の事は告げてない。これはうちの問題だ。
「少しの油断が命とりになる。それはお前も理解しているだろう?
俺たちの命も大切だが、お前が守っている人物が誰なのかわかっているだろう?
心ここにあらずな奴に大事な仕事は任せられん。
悪い事は言わない、休みを取れ。
ずっと働きづめだったんだ、纏まった休みを取った所で、バチはあたらない。
これは命令だ、ゆっくり休め。」
そう言われれば、休まないわけにはいかない。団長の気遣いに感謝しつつ、部屋を後にした。
殿下にも
「お前は働き過ぎなんだよ。少しはゆっくりしろ。戻ってきたら、またこきつかってやるから。」
そう言ってもらい、挨拶をして俺は休みを取ることにした。
家に帰れば、実在しない恋人の事を聞かれるかもしれないと思うと、家に向かう足取りも重くなる。
俺は街をブラブラしていた。
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